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ロリータ (新潮文庫) 文庫 – 2006/10/30

4.1 5つ星のうち4.1 99個の評価

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「ロリータ、我が命の光、我が腰の炎。我が罪、我が魂。ロ・リー・タ。……」世界文学の最高傑作と呼ばれながら、ここまで誤解多き作品も数少ない。中年男の少女への倒錯した恋を描く恋愛小説であると同時に、ミステリでありロード・ノヴェルであり、今も論争が続く文学的謎を孕む至高の存在でもある。多様な読みを可能とする「真の古典」の、ときに爆笑を、ときに涙を誘う決定版新訳。注釈付。
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登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 新潮社 (2006/10/30)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2006/10/30
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 文庫 ‏ : ‎ 623ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4102105026
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4102105023
  • 寸法 ‏ : ‎ 14.8 x 10.5 x 2 cm
  • カスタマーレビュー:
    4.1 5つ星のうち4.1 99個の評価

著者について

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ウラジミール・ナボコフ
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上位レビュー、対象国: 日本

2022年5月29日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
文体の水準がイカれてます。この文体と比べれば大半の「審美的」な作家なんて塵芥に等しいです。言葉というもの、イメージというものの性質を知悉し危なげなく使いこなし、魔術師のように変幻自在にうつくしい、素晴らしい言葉を連綿とつむいでいく。バケモノです。
 ハンバートが射精するシーン、「若い女性が持っていた新品の白いハンドバッグの中に、奇術師がミルクと、糖蜜と、泡立つシャンペンを注ぎ込んだのに、見よ、バッグは元のままなのだ」。これは比喩ではなく「実際にあったこと」なのです。それでいて「バックは元のまま」なのです。わかるかなこのヤバさ。少女がテーマなのも、単なる性癖ではなく秘密がちゃんとあるでしょう。女性の「人格」と「女性美」というのが別の性質なもの、そのくせ離れられないものだから。それは言葉と世界との関係によく似ているから。少女はその両者間の葛藤と緊張のもっとも顕著な存在だから。
 大江先生が若い頃にナボコフの真価がわかっていれば小説家やめてたかもしれないというのもうなづけます。大江先生も間違いなく才能ある方ですが、あの人はそれ以上に努力の人でしょう。対するナボコフは混ぜ物なしの天才なのかなと勝手に想像したりしました。
19人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2023年8月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
本作の世間的イメージは「変態小説」。間違っていないと思います。
細部に目を向ければ、古今東西の多様な名著からの引用やオマージュ、言葉遊びが随所にちりばめられた文体。(ジョイスのオマージュが所々に顔を出す。これだけで分かる人には分かるでしょう。)大江健三郎の解説でも触れられているように、文学に触れれば触れるほど、ナボコフの底知れなさに気付き恐ろしくなります。もちろん予備知識がなくとも楽しく読み進めることはできます。ただ分かれば分かるほど、作品世界の深みが増していきます。その底が見えないのが怖いのです。

また、構成に目を向けると、時にポルノ小説であり、恋愛小説であり、紀行文であり、そして実はミステリ小説でもある。多様な文学性が共存する重層的な作品です。物語の時系列も、結末の続きが冒頭となっています。読み返したときに初めて完結し、言葉にならないため息が思わず漏れ出します。

文学史上最も高度な文学のひとつといっても間違いではない、「変態」による「変態」のための「変態小説」、それが『ロリータ』の正体。
ナボコフよ、いったいあなたの頭の中はどうなっているのだ。
6人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2019年5月30日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
"私にはようやくわかった、絶望的なまでに痛ましいのは、私のそばにロリータがいないことではなく、彼女の声がその和音に加わっていないことなのだと。"表面の物語を辿るには(好き嫌いはさておき)苦労はないと感じられる本書は、しかし、再読、再々読によって、見えてくる細部が魅力的。‬

個人的には、最近読んだ本たちの中で、本書が頻繁にあらわれる事から縁を感じて、学生時代から何十年ぶりに本書を手にとったわけですが。第1部冒頭の"ロリータ、我が命の光、我が腰の炎、我が罪、我が魂。ロ・リ・タ、舌の先が口蓋を三歩下がって、三歩めにそっと歯を叩く。ロ。リー。タ。"から始まる語り手のハンバートの異常さに【時間を越えてドン引きしつつ】しかし、所謂ロリコンの由来になった事から未読な方からは異常な性描写が過激に描かれていると一方的に思われがちな本書は、しかし、意外にもすぐに【信頼できない語り手】による様々な要素が細部にわたって意図的に散りばめられていて、何度でも読み返し、語りたくなる魅力に溢れている事に気づかされる。

また、今回の再読をキッカケにして、スタンリー・キューブリック監督、そしてエイドリアン・ライン監督による、それぞれの映画作品もそれぞれ鑑賞し、本書と合わせて比較してみましたが。やはり、ハンバートの饒舌かつ本当かどうかもわからない中で語られる本書の【何とも言えないリズミカルな読後感】は、映像作品では物足りないというか(カットされている部分も含めて)表現しきれていない。そんな印象を受けました。(それぞれに勝手にイメージを膨らませられる読書の強みですね!これは(笑))

文学好きな誰かに、また何度も読み返したくなる本や、読書会の課題本を探す誰かにオススメ。
31人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2020年3月18日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
最初はまったく分からない文脈、内容、背景だったが、だんだんと話しが見えてきて、
ダイバーシティな作品。
何度も読むとあじわいがあるとか。
4人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2018年3月13日に日本でレビュー済み
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スペックだけはとっても高いハンバート君の、その迎える結末が分かった上で「妄想逞しすぎない…?」としか言いようのない狂気を、コース通りながら振り回されてグルグル回るジェットコースター式に楽しめます。
ドロレスちゃんはほぼ自分のことしか考えておらず、狂人ハンバート君に拉致されながらもふてぶてしく我がままに図太い被害者で……彼女でなければこの物語のヒロインは正気でつとまるまいと思うほど、幻想を抱けるような少女ではないのです。
ハンバート君は失った過去を振り切れず「ロリータ」に残る美しさから独りよがりな妄想と幻想を抱き、自分にはないと感じている純粋さ、社会的な弱さのようなものを求めて、尽くし縛り付けますます狂っていく。
そんな自覚なしに誰よりピュアで迷惑な彼の見出したニンフェットの定義を、鼻で笑うというか踏みにじって去るヒロイン。
理解する気もない、流石ニンフェットえげつない。
時折除く本心の叫びのような現実の描写と「ハンバート君マジハンバート君だわ」という呆れ半分、妄想っぷりすげえわと感心半分で見守って……ラストは破天荒なコースでも恋愛小説だったのかな、と感じる苦い幻想の終わり方をします。
お互い体よく利用されたなーという片思いにしか読めませんけれど…ハンバート君にもドロレスちゃんにも感情移入出来ず、珍道中を眺めて楽しめる方向け。
14人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2021年4月11日に日本でレビュー済み
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作者のウラジミール・ナボコフは、1899年にロシア生まれ、アメリカに亡命した作家。本作のひとつの特徴として、ひとつの単語に複数の意味・含蓄をもたせる手法があるが、これは1940年ソ連生まれでアメリカで亡命したノーベル賞作家のヨシフ・ブロツキーの詩には、さらに複雑ではあるが同様の手法がみられるのでロシアのひとつの特徴なのでは推察。しかし、本作は、ナボコフが「生得の日常表現や、何の制約もない、豊かで、際限なく従順なロシア語を捨てて、二流の英語の乗り換えp564」た作品であるということなので、こうした技巧的な表現に文脈の解釈を左右するほどの深みが持たせれている部分は少ない印象。もっとも本訳書は、ナボコフ自身のてによるロシア語版の「ロリータ」からの補強を追加しているp613ということである。なお、本書の巻末には40ページの注釈がつけられており、「作品の結末に関する言及もあるため、本文読了後にお読みくださいp565」としており、「再読のときにお読みくださいp612」となっている。しかし、注釈の中で「作品の結末に関する言及」しているものは、ほんの数ヵ所であり、大部分は本書の理解の助けになる用語の説明である。改訂の際には、「作品の結末に関する言及」の部分は、解説にまわすなどして、注釈の大部分を読者が初読の時に活用できるようにして欲しいところ。600ページ近い大作を再読する読者はきわめて少ないはずである。ちなみに、私は初読から注釈を読んだが、とくに読了にあたって興味をそがれるようなものはなかったし、再読の予定もない。
大江健三郎が10ページのすぐれた解説を執筆しているが、これは本作の要約、意義がまとまって書かれており、読了後に読みたい。この中で大江は、本作は幾章かごとに10の部分に分かれ、ひとつの部分は他の部分とはっきり分かれた小説としている。しかも小説全体として超然とした声を響かせているp619と解説(ナボコフ自身も、本作の中枢神経は、いくつかの場面からなる秘密の点・意識下の座標で、これを基にして本書は構成されているp563と書いている)。これは納得できるところで、本作の冒頭の数章は純粋な恋愛小説に共通するような心情から、ひとりの女性を支配しようとする身勝手なふるまい、北米大陸の観光・風俗記、妄想・非現実的な世界、と内容が展開していく。この過程で主人公自身の態度が変わっていき一線を超えたものになっていくのだが、本作では、あきらかに内容に虚偽とわかる表現があり、作品に書かれた物語のどこまでが、本当にあったことなのか、わからなくなっている。もちろん、書かれた内容のままのすべてを、そのまま受け入れるというのも一つの読み方であろうが、主人公の妄想がではじめたあたりから(主人公自身も幻想を意識している)、妄想に沿ったことが現実に起こったり、現実にはあり得ない状況が描かれている最終版は、語り手である主人公に騙されないような注意が読者には必要。
また、大江は、本作で引用の多い(例「天使がうらやんだp17」「我が愛しの人、我が命、我が花嫁p84」)エドガー・アラン・ポーの詩「アナベル・リー」の重要性を解説。「アナベル・リー」はウェブなどで英文・訳文とも見ることができ、平易で短い詩なので、本書の理解に読んでおきたい。
さらに大江は、本作は細部を心をこめて作り出しており、いくつかの例を挙げているが、本書には、そうした一節が随所にある。たとえば、以下の節などは、物語を離れて、実生活で体験した人も多いのではないかと思われる。「我々は友人というものも我々が定めたあれこれの論理的でありきたりなパターンに従うものだと思い込む。その人物の噂を聞くたびにどれほどこちらの想像している姿にぴったりと当てはまっているかを点検して、満足を覚える物なのであるp471。」「彼女の色褪せた灰色の瞳の中に、私たちの哀れなロマンスが一瞬映し出され、検討され、そしてあっさりと捨てられたp484.」
ナボコフ自身は、本作を「教訓を一切ひきずっていない。作品の存在意義は、私が美的至福と呼ぶものを与えてくれるかどうか。幻想的で個人的な世界p560」としているが、原題にも通じる様々なメッセージをとることはできる。本書からは、容易に年少者に対する性犯罪というテーマを読み取ることはできるが、この枠を拡げて、弱者である女性のパートナーに対して暴君的な支配を強いる家庭内暴力の底にある問題に共通する部分は多い。さらには、ナボコフは独裁的なソ連からの亡命者であり、独裁・暴君に対する批判が本作の底流にあるとする解説もある。本作では主人公はロリータを自らの「奴隷」「ペット」と表現しており、行動に罪の意識はあるので、主人公の行動を肯定している小説ではない。主人公のロリータへの「愛」は、外見に対するものであり、その独占欲である。現代に置き換えても、パートナーの外見のみに魅かれ、独占したいという欲求から不適当な行動をする事例は後を絶たない。
物語の前半は、少女に対する倒錯した想いという部分を無視すれば、強く憧れる異性に対するプラトニックな想いをうまく表現した部分は多い。ささいな相手の行動・背景の細部に至るまで知りたい想いや、自分の想いを知られたくないという主人公は、あたかも本人が青少年であるかのような純粋な精神性。「彼女は自分が途方もない力を持っているとは夢にも思っていない(命取りの悪魔)p31」「じろじろ見つめていることを悟られただけでも懲役10年の小悪魔p35」「私は、少年のようなゆっくりとしたほほえみの背後には、汚水に浮かぶ腐肉と化した怪物たちを隠しているp79」「悪魔は私を誘惑しようとするp99」「渾身の力をこめえ、子供の純潔を守るp112」「ベアがダンテの小さな恋人だったようにp191」。
本書がアメリカでベストセラーになった理由のひとつには、おそらく本作で描かれる全米の観光旅行がある。主人公が利用する「旅行案内書」は現在もあるAAA 発行のTour Books
で、ウェブには本作がたどった観光地を紹介しているサイトもある。本作は、観光地だけではなく、土地に住む人々の様子や、「俗物の品のなさp561」も含めて、きわめてアメリカらしい一般人のライフスタイルが描かれている。私自身、米国には20年以上生活し、旅行も多くしたが、本作は、アメリカに長く住んだ人であるほど共感のできる部分は多いと思われる。たとえば、主人公が旅行中に「デザレット・ニュースp430」を読んだことが何の説明もなく登場するが、これはユタ州で現在も発行されている地方紙であり、私はユタ州に在住していただけに懐かしく読んだ部分(ちなみに、本書の注釈では「現在ではデザレット・モーニング・ニュースと名前を変えているp595」となっているが、2008年にふたたびデザレット・ニュースDeseret Newsに戻った)。
最後に、本作に関しては、様々な解釈がなされているが、例をあげれば、主人公のモデルはルイス・キャロルやチャーリーチャップリン(本作にはチャーリー・ホームズp517という少女たちと関係を持つ人物が登場)。小説の全般にわたって数ヵ所しか名前のでない人物(p113,218)が、最終版に意味を持たされるのは極めて唐突であるが、これをポーの小説のウィリアムウィルソンにあるドッペルゲンガーとする解釈もある。
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