"大切なことは二つだけ。どんな流儀であれ、きれいな女の子相手の恋愛。そしてニューオリンズの音楽、つまりデューク・エリントンの音楽。ほかのものは消えていい。なぜなら醜いから。"1947年発刊、レイモン・クノーが"現代における最も悲痛な恋愛紹介"とよんだ本書はジャズと魂がパリを舞台に美しく織りなす狂想曲。
個人的には『文体練習』が大好きなクノーの絶賛もあり、また日本版含めて何度も映画化されていて、興味があったにも関わらず未読であった事から、ようやく今回手にとりました。
そんな本書は【物語的には割とシンプル】で裕福な若者たちの青春が、恋人がかかってしまった【肺の中に睡蓮が生長する奇妙な病気】と共に荒廃と喪失へと突き進んでいくのですが。それより何より、冒頭から炸裂している、現実にはありえない出来事が普通に頻発する文体(例えば水道管から出てきた鰻を自然に食べたり、『行こうか?』と唐突に雲が語りかけてきたりする描写)が最初は【頭でノイズのように理解が出来ず】ちょっとびっくりしました。(カクテルピアノは普通に欲しいですが。。)
それでも、慣れてくると。当時フランスでブームだった"実存"のサルトルの演説をユーモア交えて風刺している部分や、特に後半の登場人物たちが社会に組み込まれて疲弊しつつ、それぞれに死や破滅に直面していく姿が、前半の【光が眩しかったからこそ強いコントラストで】また当初はノイズ、雑音の様に感じていた描写が【一転、リズミカルに感じられてきて】ぐいぐいと加速するかの様に最後まで世界観に引き込まれました。(原文で楽しめないのが本当に悔しい!)
若者たちの"ちょっと変わった表現の"青春物語が好きな誰かや、美しくリズミカル、テンポ良い文書が好きな誰かへオススメ。
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日々の泡 (新潮文庫) 文庫 – 1998/3/2
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愛を語り、友情を交わし、人生の夢を追う、三組の恋人たち――純情無垢のコランと彼の繊細な恋人のクロエ。愛するシックを魅了し狂わせる思想家の殺害をもくろむ情熱の女アリーズ。料理のアーティストのニコラと彼のキュートな恋人のイジス。人生の不条理への怒りと自由奔放な幻想を結晶させた永遠の青春小説。「20世紀の恋愛小説中もっとも悲痛な小説」と評される最高傑作。
- 本の長さ302ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日1998/3/2
- 寸法14.8 x 10.5 x 2 cm
- ISBN-104102148116
- ISBN-13978-4102148112
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登録情報
- 出版社 : 新潮社 (1998/3/2)
- 発売日 : 1998/3/2
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 302ページ
- ISBN-10 : 4102148116
- ISBN-13 : 978-4102148112
- 寸法 : 14.8 x 10.5 x 2 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 112,547位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 148位フランス文学研究
- - 178位フランス文学 (本)
- - 2,534位新潮文庫
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2003年6月9日に日本でレビュー済み
恋愛小説が好きな方。また、ファンタジーも同時に好きな方。
心が強い方。真っ直ぐに生きている方。
フランス文学が好きな方。映画はプリティウーマンより、アメリだという方。
最近失恋したという方。愛というものを知っている方。
パリに行った事がある方。ピュアなものが好きな方。
ちょっと変わった恋愛小説が読んでみたい方。
「不思議の国のアリス」の世界観が好きな方。
このどれかに当てはまる方。お勧めです。
この本は、悲痛な恋愛小説です。もし、今恋をして幸せな方は読まないほうがいいかもしれません。
とても心に残る印象的なお話。一度読んだら忘れられない悲惨な病気が出てきます。
しかし、この本には幻想的な空気感みたいなものが漂い「リアル」に感じないのも事実。<B!R>それゆえひたすら美しく、キラキラ光るほど純粋な物語である。
このレビューで興味を持った方。他に素晴らしいレビューを書いている方々がいるのでそれを参考にして下さい。
心が強い方。真っ直ぐに生きている方。
フランス文学が好きな方。映画はプリティウーマンより、アメリだという方。
最近失恋したという方。愛というものを知っている方。
パリに行った事がある方。ピュアなものが好きな方。
ちょっと変わった恋愛小説が読んでみたい方。
「不思議の国のアリス」の世界観が好きな方。
このどれかに当てはまる方。お勧めです。
この本は、悲痛な恋愛小説です。もし、今恋をして幸せな方は読まないほうがいいかもしれません。
とても心に残る印象的なお話。一度読んだら忘れられない悲惨な病気が出てきます。
しかし、この本には幻想的な空気感みたいなものが漂い「リアル」に感じないのも事実。<B!R>それゆえひたすら美しく、キラキラ光るほど純粋な物語である。
このレビューで興味を持った方。他に素晴らしいレビューを書いている方々がいるのでそれを参考にして下さい。
2018年9月28日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
小説はいいのですが、訳文の日本語が難解過ぎたので途中でリタイアしてしまいました。違う翻訳者で読み直しましたが。
2013年1月13日に日本でレビュー済み
手放す事ができない大切な本の一つ。
私がこの歪みまくった非現実の奇妙で摩訶不思議な
ヴィアンの世界で強く印象に残るのは
色だ。色彩。
様々な配色でチカチカしそうな感覚を覚える事もあれば
日本の水墨画の白と黒を反転させたような黒の濃淡でうめつくされる一枚の絵を想像するし
かと思えば
現実に存在する心地よい柔かい恋人達の写真
を思い浮かべたり。
ヴィアンが表現した奇妙な非現実には
真っ直ぐに揺るがない
人間の感情が常に沿っていると思う
妬み
劣等感
尊敬
優しさ
嫉妬
人間が自然に生きていく上で沸き上がる感情は
とてもリアルで正確で
だからこそ
この歪みまくった情景の中で痛烈に突き刺さり
読んでいて痛くなる
最悪な終わりなのに
この本がやはり手放せない。
私がこの歪みまくった非現実の奇妙で摩訶不思議な
ヴィアンの世界で強く印象に残るのは
色だ。色彩。
様々な配色でチカチカしそうな感覚を覚える事もあれば
日本の水墨画の白と黒を反転させたような黒の濃淡でうめつくされる一枚の絵を想像するし
かと思えば
現実に存在する心地よい柔かい恋人達の写真
を思い浮かべたり。
ヴィアンが表現した奇妙な非現実には
真っ直ぐに揺るがない
人間の感情が常に沿っていると思う
妬み
劣等感
尊敬
優しさ
嫉妬
人間が自然に生きていく上で沸き上がる感情は
とてもリアルで正確で
だからこそ
この歪みまくった情景の中で痛烈に突き刺さり
読んでいて痛くなる
最悪な終わりなのに
この本がやはり手放せない。
2011年5月5日に日本でレビュー済み
この小説は、あらすじや登場人物の性格を考察しながら読む、
ストーリーを追うような読み物ではないです。
大衆小説ではない。
一枚の絵であるとか、音楽であるとか…そういう、
つかみ所が無く揺らいで消える「感覚」の表現手段として、
小説の形を取っていると思う。しかも音楽に例えるならエリックサティ。
ちょっとシュールっていうか…
なので美しい比喩や情景描写に目を細めたりシュールすぎる展開に対して「?」マークを
頭の上に浮かべながらも全部読んでいくと、心の中にある不思議な余韻が生まれるのです。
ボリスヴィアンは間違いなく才能のある人だし、この小説ではそれが炸裂していると思う。
だからその「不思議な読後感」余韻、のようなものがいつまで経っても消えず普遍的なものとなり、
何年か毎に読み返したくなる「捨てられない本」になる。
(実際タマシイが詰まった重みのようなものをきちんと感じることが出来る)
私的には、アリーズやクロエといった「女の子」の描写に感じたぬくもり?温かみがいつまでも
残りました。それはすごく上質なファブリック、いつまでも触ってたい手触りと湿度のようで、
この小説でお洋服がデザインできそうな勢い。
推理小説や実話モノが好きな、現実主義な方は絶対途中で投げ出したくなるけれど、
情報を感覚で受け取ることが多かったり、見えない部分は想像で補える人は
その不思議で暖かく、ちょっと切ない読後感を味わう為に 読む価値があるはずです。
ストーリーを追うような読み物ではないです。
大衆小説ではない。
一枚の絵であるとか、音楽であるとか…そういう、
つかみ所が無く揺らいで消える「感覚」の表現手段として、
小説の形を取っていると思う。しかも音楽に例えるならエリックサティ。
ちょっとシュールっていうか…
なので美しい比喩や情景描写に目を細めたりシュールすぎる展開に対して「?」マークを
頭の上に浮かべながらも全部読んでいくと、心の中にある不思議な余韻が生まれるのです。
ボリスヴィアンは間違いなく才能のある人だし、この小説ではそれが炸裂していると思う。
だからその「不思議な読後感」余韻、のようなものがいつまで経っても消えず普遍的なものとなり、
何年か毎に読み返したくなる「捨てられない本」になる。
(実際タマシイが詰まった重みのようなものをきちんと感じることが出来る)
私的には、アリーズやクロエといった「女の子」の描写に感じたぬくもり?温かみがいつまでも
残りました。それはすごく上質なファブリック、いつまでも触ってたい手触りと湿度のようで、
この小説でお洋服がデザインできそうな勢い。
推理小説や実話モノが好きな、現実主義な方は絶対途中で投げ出したくなるけれど、
情報を感覚で受け取ることが多かったり、見えない部分は想像で補える人は
その不思議で暖かく、ちょっと切ない読後感を味わう為に 読む価値があるはずです。
2004年6月13日に日本でレビュー済み
これは、いままで読んだ本の中でも3本の指に入る奇妙な作品でした。まず、その世界観が目を引きます。例えば開巻早々、主人公のコランが身支度している場面で、彼が拡大鏡に顔を映すと鼻翼のニキビがおのれの醜いさまを恥じて皮膚の下に逃げ込んでしまうし、洗面台の蛇口からはウナギが這い出してくるし、台所の電気オーヴンの調節メモリは『ほぼよろし』と『ちょうどよろし』になってるし、演奏する曲によって様々なカクテルを調合するカクテルピアノなんてのが出てくるし、と、こんな具合にヴィアンの創造する世界は、ファンタジーとも童話とも違う独特の世界になっているんです。
この珍SF的な、いってみればどことなくユーモラスな世界にヴィアンは唐突に残酷な出来事をからめていきます。大勢の人が簡単に死んでしまうし、ラストの貧しい葬儀の場面等はほんとに痛ましくて胸にせまります。この両極端である諧謔味と残酷さが変な具合にシャッフルされてとてもシュールな印象を受けます。頭で理解するより先に心が反応するような感じでしょうか。
そんな奇妙な世界で三組のカップルの様々な試練が描かれます。物語の終盤へ向けて、陽気な音楽が次第に音を外していくように彼らの運命は悲しみの一途を辿ります。
うう~む、もうヴィアンはこの1作でおなか一杯って感じなのですが、かといって否定する気もない。いいか悪いかと問われれば、6:4でいいという感じでしょうかね。どうにも奥歯にモノがつまった感じだ。隔靴掻痒的ともいえます。とてもビミョー。どちらにせよ、ボリス・ヴィアンという人は、常人離れした芸術家肌の人だったんだなぁと強く思いました。
この珍SF的な、いってみればどことなくユーモラスな世界にヴィアンは唐突に残酷な出来事をからめていきます。大勢の人が簡単に死んでしまうし、ラストの貧しい葬儀の場面等はほんとに痛ましくて胸にせまります。この両極端である諧謔味と残酷さが変な具合にシャッフルされてとてもシュールな印象を受けます。頭で理解するより先に心が反応するような感じでしょうか。
そんな奇妙な世界で三組のカップルの様々な試練が描かれます。物語の終盤へ向けて、陽気な音楽が次第に音を外していくように彼らの運命は悲しみの一途を辿ります。
うう~む、もうヴィアンはこの1作でおなか一杯って感じなのですが、かといって否定する気もない。いいか悪いかと問われれば、6:4でいいという感じでしょうかね。どうにも奥歯にモノがつまった感じだ。隔靴掻痒的ともいえます。とてもビミョー。どちらにせよ、ボリス・ヴィアンという人は、常人離れした芸術家肌の人だったんだなぁと強く思いました。
2017年2月21日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
昔読んだのを、また読んでみたくて購入しました。
この星一つは、内容にではありません。
本の状態にです。
新品のはずなんですが
ページをめくると、濡れた後のシミが。
書籍の管理をどうしているのでしょうか?
驚きました。
この星一つは、内容にではありません。
本の状態にです。
新品のはずなんですが
ページをめくると、濡れた後のシミが。
書籍の管理をどうしているのでしょうか?
驚きました。
2011年8月2日に日本でレビュー済み
学生の頃好きでした(今も好きだけど)。
面白いかといわれると、内容はすごくシュールだし読みやすい本ではないかも。
好きなんだけど「頑張って」読まなきゃならない。
「うたかたの日々」も持っていますが先に読んだのがこちらだったので曽根さんの訳の方がいいように思ってしまいます。
(原語で読んだらもっと楽しめるだろうと思って買ったフランス語版は一行も読まなかった…)
カクテルピアノとかシナモンの香りのする雲とか胸に咲く睡蓮とか一つ一つのシーンが印象に残っています。ストーリーを追うというより何か痛切で美しいイメージの連続です。
「心臓抜き」とか読んでもボリス・ヴィアンは天才だと思うけど、残酷でいながら暗いイメージがなくて昇華されている感じがするのはやはりこの作品が一番かなと思います。
面白いかといわれると、内容はすごくシュールだし読みやすい本ではないかも。
好きなんだけど「頑張って」読まなきゃならない。
「うたかたの日々」も持っていますが先に読んだのがこちらだったので曽根さんの訳の方がいいように思ってしまいます。
(原語で読んだらもっと楽しめるだろうと思って買ったフランス語版は一行も読まなかった…)
カクテルピアノとかシナモンの香りのする雲とか胸に咲く睡蓮とか一つ一つのシーンが印象に残っています。ストーリーを追うというより何か痛切で美しいイメージの連続です。
「心臓抜き」とか読んでもボリス・ヴィアンは天才だと思うけど、残酷でいながら暗いイメージがなくて昇華されている感じがするのはやはりこの作品が一番かなと思います。