大好きな映画「ミセスハリス パリへ行く」の原作者の作品。
元新聞記者らしく、読ませてくれる力がある。
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スノーグース (新潮文庫) 文庫 – 1996/12/24
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孤独な男と少女のひそやかな心の交流を描いた表題作等、著者の暖かな眼差しが伝わる珠玉の三篇。大人のための永遠のファンタジー。
- 本の長さ171ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日1996/12/24
- 寸法14.8 x 10.5 x 2 cm
- ISBN-104102168028
- ISBN-13978-4102168028
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ジェニイ | スノーグース | 雪のひとひら | |
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【新潮文庫】ポール・ギャリコ 作品 | まっ白な猫に変身したピーター少年は、やさしい雌猫ジェニィとめぐり会った……二匹の猫が肩寄せ合って恋と冒険の旅に出発する。 | 孤独な男と少女のひそやかな心の交流を描いた表題作等、著者の暖かな眼差しが伝わる珠玉の三篇。大人のための永遠のファンタジー。 | 愛の喜びを覚え、孤独を知り、やがて生の意味を悟るまで──。一人の女性の生涯を、雪の結晶の姿に託して描く美しいファンタジー。 |
登録情報
- 出版社 : 新潮社 (1996/12/24)
- 発売日 : 1996/12/24
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 171ページ
- ISBN-10 : 4102168028
- ISBN-13 : 978-4102168028
- 寸法 : 14.8 x 10.5 x 2 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 31,261位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2016年9月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
表題にある「スノーグース」を含めた3篇(「スノーグース」「小さな奇蹟」「ルドミーラ」)を収めたギャリコの珠玉の作品。
「スノーグース」は第二次大戦が勃発した時代、ドイツ軍の猛進撃によって「ダンケルクの悲劇」が起こった陰のエピソードを踏まえた作品である。
ラヤダーはせむしで左腕が萎えた絵描きだった。
容姿は醜いが人間も動物もあらゆる自然を愛する憐れみと思いやりあふれた男だ。
灯台に住みついたラヤダーは傷ついた鳥たちを保護し世話をする。
その彼のもとを訪れたのは白い一羽の傷ついた雁を抱えた少女フリス。
銃で撃たれて瀕死の重傷を負った白い雁を治療し世話をするラヤダーと少女フリスとの交流。
渡り鳥である雁のその後と戦争とラヤダー、少女から大人になったフリスのあふれる感情。
物言えぬ動物を介して一人の男の崇高な行動と愛の真価が読む者の心に深くしみこみ、涙してしまう。
他の二編も人間と物言わぬ動物との関わりを描いていて、生きとし生けるものへの深い愛情と信頼、大いなるものへの畏敬の念に満ちていて、心温まる三編だった。
せちがらい世の中にあって、貧困や美醜、動物と人間という境もなく純なものの存在をあまねく示していて、やさしさと温かさに包まれる読後感で胸がいっぱいになった。
矢川澄子さんの名訳が光っていて、素晴らしいの一語に尽きる。
表紙絵の美しさ、白黒の挿絵も素晴らしく蔵書として幾度となく読みたい名作。
「スノーグース」は第二次大戦が勃発した時代、ドイツ軍の猛進撃によって「ダンケルクの悲劇」が起こった陰のエピソードを踏まえた作品である。
ラヤダーはせむしで左腕が萎えた絵描きだった。
容姿は醜いが人間も動物もあらゆる自然を愛する憐れみと思いやりあふれた男だ。
灯台に住みついたラヤダーは傷ついた鳥たちを保護し世話をする。
その彼のもとを訪れたのは白い一羽の傷ついた雁を抱えた少女フリス。
銃で撃たれて瀕死の重傷を負った白い雁を治療し世話をするラヤダーと少女フリスとの交流。
渡り鳥である雁のその後と戦争とラヤダー、少女から大人になったフリスのあふれる感情。
物言えぬ動物を介して一人の男の崇高な行動と愛の真価が読む者の心に深くしみこみ、涙してしまう。
他の二編も人間と物言わぬ動物との関わりを描いていて、生きとし生けるものへの深い愛情と信頼、大いなるものへの畏敬の念に満ちていて、心温まる三編だった。
せちがらい世の中にあって、貧困や美醜、動物と人間という境もなく純なものの存在をあまねく示していて、やさしさと温かさに包まれる読後感で胸がいっぱいになった。
矢川澄子さんの名訳が光っていて、素晴らしいの一語に尽きる。
表紙絵の美しさ、白黒の挿絵も素晴らしく蔵書として幾度となく読みたい名作。
2019年4月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
素朴で温かく力強い愛に満ちた生命力を感じることができました!!
2017年5月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
このタイトルは音楽との出会いが先でした。プログレッシブロックバンド、キャメルの美しいサウンドです。孤独な男性と少女の 交流の物語。ハンディキャップをかかえる男性は、自分にできることはと、ある大きな決断をします。暗い時代背景が二人の行く末を心配になりながら読みました。「小さな奇跡」と「ルドミーラ」も動物が主人公。人々の心の暖かさや美しさを感じる素敵な作品です。
2017年6月8日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
奇跡という題材を扱いながらも、決して「神」などという安易な結論に至らないところが秀逸。
そうではなく、人間(特に幼い子供)と物言わぬ動物の純粋な心の美しさとの触れ合いを描いているのだと思います。
とても美しい物語でした。
そうではなく、人間(特に幼い子供)と物言わぬ動物の純粋な心の美しさとの触れ合いを描いているのだと思います。
とても美しい物語でした。
2013年5月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
三つの短篇から成る作品集です。
鳥だけを友とする醜いせむし男・ラヤダーの暮らす灯台小屋に、
白雁を抱いた少女フリスが助けを求めて訪れる…『スノーグース』
孤児のペピーノと、その唯一の財産で相棒である驢馬ヴィオレッタ。
愛の結びつきが、アッシジの街で奇跡を起こす…『小さな奇跡』
牧場の守護者・聖ルドミーラ像の足元にある、小さな牝牛の骨。
名も無いその命が生前に抱いた無垢な望みとは…『ルドミーラ』
ギャリコの作品は『雪のひとひら』に顕著に見られる、
小さいもの、弱いものにも光を与え、見守り慈しみ、
宗教儀礼的でない「祈り」というものを描く作風がとても好きです。
本書の中では『ルドミーラ』が一番心に残りました。
ギャリコ作品の動物にしては珍しく名前すらついていないキャラクターで、
主役に成り得ない存在であるのに、貧弱な体に途方も無い願いを持つ牝牛。
彼女はひたすらに「与えること」と「必要とされること」に餓えていました。
筆者はヴィオレッタと牝牛に優しい母性ある女性像を当てています。
『ジェニィ』『トマシーナ』も強く賢く愛情深い雌猫ですし、
女という性をそう描くことのできる筆者に好感を覚えます。
幾つかある同書の中で、表紙の色が気に入って本書に決めたのですが、
作中の白黒の挿画もとても綺麗で、惹き込まれます。
鳥だけを友とする醜いせむし男・ラヤダーの暮らす灯台小屋に、
白雁を抱いた少女フリスが助けを求めて訪れる…『スノーグース』
孤児のペピーノと、その唯一の財産で相棒である驢馬ヴィオレッタ。
愛の結びつきが、アッシジの街で奇跡を起こす…『小さな奇跡』
牧場の守護者・聖ルドミーラ像の足元にある、小さな牝牛の骨。
名も無いその命が生前に抱いた無垢な望みとは…『ルドミーラ』
ギャリコの作品は『雪のひとひら』に顕著に見られる、
小さいもの、弱いものにも光を与え、見守り慈しみ、
宗教儀礼的でない「祈り」というものを描く作風がとても好きです。
本書の中では『ルドミーラ』が一番心に残りました。
ギャリコ作品の動物にしては珍しく名前すらついていないキャラクターで、
主役に成り得ない存在であるのに、貧弱な体に途方も無い願いを持つ牝牛。
彼女はひたすらに「与えること」と「必要とされること」に餓えていました。
筆者はヴィオレッタと牝牛に優しい母性ある女性像を当てています。
『ジェニィ』『トマシーナ』も強く賢く愛情深い雌猫ですし、
女という性をそう描くことのできる筆者に好感を覚えます。
幾つかある同書の中で、表紙の色が気に入って本書に決めたのですが、
作中の白黒の挿画もとても綺麗で、惹き込まれます。
2019年2月24日に日本でレビュー済み
心が洗われるような美しい短編集でした。
子供の習い事の待ち時間に読んだのですが、
どの短編も途中で涙がこぼれてきて、
何度も中断して気持ちを整える必要があり(笑)。
17歳の飼い猫を亡くしたばかりなので、
主人公達の動物への愛情と、
それに応えようとする動物の姿が、
余計に胸に沁みました。
ポール・ギャリコを読むのは4冊目ですが、
登場する動物達はいずれも健気で可愛らしく、
人の心の機微が丁寧に描かれており、
作者の洞察力・観察力そして表現力に感服してしまいます。
子供の習い事の待ち時間に読んだのですが、
どの短編も途中で涙がこぼれてきて、
何度も中断して気持ちを整える必要があり(笑)。
17歳の飼い猫を亡くしたばかりなので、
主人公達の動物への愛情と、
それに応えようとする動物の姿が、
余計に胸に沁みました。
ポール・ギャリコを読むのは4冊目ですが、
登場する動物達はいずれも健気で可愛らしく、
人の心の機微が丁寧に描かれており、
作者の洞察力・観察力そして表現力に感服してしまいます。
2016年11月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ギャリコを初めて知り、初めて読んだのがこの作品です。スノーグース・小さな奇蹟・ルドミーラという三つのお話が収録されています。どれも動物が絡んだお話でした。表題作であるスノーグースが面白かったのはもちろんですが、私としてはルドミーラがお気に入りです。
この1冊には様々な形の「奇蹟」が描かれています。日常生活に少し疲れてしまった時に、周りにある小さな奇跡に気づかせてくれる、そんな作品だなぁと思います。
この1冊には様々な形の「奇蹟」が描かれています。日常生活に少し疲れてしまった時に、周りにある小さな奇跡に気づかせてくれる、そんな作品だなぁと思います。