疑わしき者を散々、拉致監禁、拷問、強制労働所に送り続けたレオ。
改心し懺悔し、人生を再スタートしようとするが、積年の恨みを持った被害者達は
決して許さなかった。復讐心に燃える被害者達、あるいはその娘に手によって、
肉体も精神もこれでもかと打ちのめされどん底に堕ちていくレオ。
胸が苦しくなります。
狂ったようにレオを目の敵にする、養女とも和解し、
やがて幸せな大団円を迎えますが、
艱難辛苦の道があまりに酷く、気持は決して晴れません。
中盤から後半のくだりが少々、乱暴で展開に無理があるような気がしましたが、
文章が達者な作者と、翻訳者の技量が高い点が高評価で★4つでした。
さて、寝室にこもりエージェントを読むことにします。
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グラーグ57〈上〉 (新潮文庫) 文庫 – 2009/8/28
運命の対決から3年――。レオ・デミドフは念願のモスクワ殺人課を創設したものの、一向に心を開こうとしない養女ゾーヤに手を焼いている。折しも、フルシチョフは激烈なスターリン批判を展開。投獄されていた者たちは続々と釈放され、かつての捜査官や密告者を地獄へと送り込む。そして、その魔手が今、レオにも忍び寄る……。世界を震撼させた『チャイルド44』の続編、怒濤の登場!
- 本の長さ382ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日2009/8/28
- ISBN-104102169334
- ISBN-13978-4102169339
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登録情報
- 出版社 : 新潮社 (2009/8/28)
- 発売日 : 2009/8/28
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 382ページ
- ISBN-10 : 4102169334
- ISBN-13 : 978-4102169339
- Amazon 売れ筋ランキング: - 466,727位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2013年8月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
私にとって、もっともインパクトがあったのは邦題にもあるシベリア強制収容所の場面です。そこに向かう船の中から、アクションというには余りに生々しい暴力が充満し、収容所もまた暴力と狂気に満ちた描写になっています。これが事実と比べてオーバーなのか控えめなのか考察するには、類書に当たる必要があるのでしょうが、そのすさまじさにページをめくる手が止まらないことは確かです。
本編でも、これでもかと崖っぷちに立たされまくるレオですが、這いつくばって窮地を脱する過程はまさに手に汗を握ります。その原動力はこれまで無実の市民を逮捕しまくっていた過去の贖罪と家族愛への渇望になるのですが、狂気と紙一重ともいえる程の強さが、むしろ物語の救いになっているほど激しいものになっています。
本シリーズはソ連現代史を舞台とした時代小説である一方で、レオという一個人の内面の旅を描いた非常にパーソナルな小説ともいえます。一方でアクションと暴力は強烈で刺激が強く、どの側面をとっても丁寧に緻密に描かれている快作だと思います。
第1作 チャイルド44 上巻 (新潮文庫) を読んでしまったからには、このレオの三部作を読まずにはいられる人がどれほどいるのでしょうか。
本編でも、これでもかと崖っぷちに立たされまくるレオですが、這いつくばって窮地を脱する過程はまさに手に汗を握ります。その原動力はこれまで無実の市民を逮捕しまくっていた過去の贖罪と家族愛への渇望になるのですが、狂気と紙一重ともいえる程の強さが、むしろ物語の救いになっているほど激しいものになっています。
本シリーズはソ連現代史を舞台とした時代小説である一方で、レオという一個人の内面の旅を描いた非常にパーソナルな小説ともいえます。一方でアクションと暴力は強烈で刺激が強く、どの側面をとっても丁寧に緻密に描かれている快作だと思います。
第1作 チャイルド44 上巻 (新潮文庫) を読んでしまったからには、このレオの三部作を読まずにはいられる人がどれほどいるのでしょうか。
2010年12月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
チャイルドから一気に読みました。
読まずにいられなくなるほどの緊張感。
テンポよく話がすすみ、とても面白いです。
読まずにいられなくなるほどの緊張感。
テンポよく話がすすみ、とても面白いです。
2011年1月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「チャイルド44」がおもしろかったので、期待して読み始めましたが、がっかりの一言です。
小説界にも一発屋っていますが、トム・ロブスミスもそうだったの? と思いそうになるぐらい。ともかく、前作と同一作家の作品とは思えないぐらいのレベル落ちです。
ここから先は想像ですが、「チャイルド44」は丹念に取材し、資料を調べ、長い時間をかけて試行錯誤して完成させたのでしょう。それが売れたことで、二匹目のドジョウを狙う出版社(むこうだと、エージェント?)が、「さあ書けそれ書けやれ書け早く書け」とハッパをかけて書かせたのが「グラーグ57」……想像の当否は別として、そんな感じの作品です。
小説界にも一発屋っていますが、トム・ロブスミスもそうだったの? と思いそうになるぐらい。ともかく、前作と同一作家の作品とは思えないぐらいのレベル落ちです。
ここから先は想像ですが、「チャイルド44」は丹念に取材し、資料を調べ、長い時間をかけて試行錯誤して完成させたのでしょう。それが売れたことで、二匹目のドジョウを狙う出版社(むこうだと、エージェント?)が、「さあ書けそれ書けやれ書け早く書け」とハッパをかけて書かせたのが「グラーグ57」……想像の当否は別として、そんな感じの作品です。
2010年7月20日に日本でレビュー済み
「チャイルド44」に続き、こちらもラストまで一気に読ませます。
人物の背景や人間関係については前作が前提なので、
読んでいない方はまずそちらから読むべきです。
本作は前作に比べ「謎」を多くの伏線から解き明かす、ということよりも、
一本の道順に従って物語が進んでいく、という印象です。
その意味では謎解き的なものをミステリーに求める向きには今ひとつかもしれません。
もっとも物語は前作に続きとても面白く、その点では期待は裏切らないでしょう。
ただ他の方が書かれているとおり、アクションシーンが非常に多く、
ちょっとやりすぎかなと思います。映像化に向いていそうです。
-以下ややネタバレです-
個人的にはアクションシーンにページを割くのであれば、
もう少しスターリン体制からフルシチョフ体制下での社会の変化、人々の実生活の変化
について掘り下げて欲しいところでした。
視点人物がソ連の人なので仕方ないですが、
ハンガリー動乱の下りについても、民衆や社会のリアルな機運が描けていると
よりよいものになったのではないかと思います。
人物の背景や人間関係については前作が前提なので、
読んでいない方はまずそちらから読むべきです。
本作は前作に比べ「謎」を多くの伏線から解き明かす、ということよりも、
一本の道順に従って物語が進んでいく、という印象です。
その意味では謎解き的なものをミステリーに求める向きには今ひとつかもしれません。
もっとも物語は前作に続きとても面白く、その点では期待は裏切らないでしょう。
ただ他の方が書かれているとおり、アクションシーンが非常に多く、
ちょっとやりすぎかなと思います。映像化に向いていそうです。
-以下ややネタバレです-
個人的にはアクションシーンにページを割くのであれば、
もう少しスターリン体制からフルシチョフ体制下での社会の変化、人々の実生活の変化
について掘り下げて欲しいところでした。
視点人物がソ連の人なので仕方ないですが、
ハンガリー動乱の下りについても、民衆や社会のリアルな機運が描けていると
よりよいものになったのではないかと思います。
2015年10月30日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
週刊誌での評価が星4つであったが、翻訳物は臨場感などいまひとつであった。言葉、習慣の違いは大きい。
2016年1月19日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
読んだだけで寒さを感じる本です。
シリーズの2作目ですがおもしろいです。
シリーズの2作目ですがおもしろいです。
2009年12月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「グラーグ57」と言うのは、極寒の強制労働収容所です。
映像で見たら、きっとすごく迫力のある映像になるだろうなと思えるアクション・シーンの連続です。
下水道での追跡劇から強制労働収容所、そしてハンガリー動乱へと、息つく間もないような畳みかけるような展開です。
バックとしては、「スターリン体制」崩壊後、改革派と保守派の主導権争いから、国内だけに留まらず東欧の衛星国にまで動乱の広がった時代です。
そうした状況下で、考えられないような勢力同士の提携があり、それに翻弄される人たちがいます。
主人公のレオがやっと築いた「家族」も、養女ゾーヤの心をほぐすことが出来ず、そこを彼を怨むフラエラ(アニーシャ)に付け込まれ窮地に立ちます。
それもこれも彼のキャリアにおける旧悪に発端があります。
その旧悪を償うことが出来るのか?と言うのが、このシリーズを通しての大きなテーマでしょう。
ミステリー性は前作よりも劣るものの、そのアクション・人物造型など、文句なしに楽しめる作品です。
映像で見たら、きっとすごく迫力のある映像になるだろうなと思えるアクション・シーンの連続です。
下水道での追跡劇から強制労働収容所、そしてハンガリー動乱へと、息つく間もないような畳みかけるような展開です。
バックとしては、「スターリン体制」崩壊後、改革派と保守派の主導権争いから、国内だけに留まらず東欧の衛星国にまで動乱の広がった時代です。
そうした状況下で、考えられないような勢力同士の提携があり、それに翻弄される人たちがいます。
主人公のレオがやっと築いた「家族」も、養女ゾーヤの心をほぐすことが出来ず、そこを彼を怨むフラエラ(アニーシャ)に付け込まれ窮地に立ちます。
それもこれも彼のキャリアにおける旧悪に発端があります。
その旧悪を償うことが出来るのか?と言うのが、このシリーズを通しての大きなテーマでしょう。
ミステリー性は前作よりも劣るものの、そのアクション・人物造型など、文句なしに楽しめる作品です。