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薔薇の渇き (新潮文庫 ス 5-2) 文庫 – 2003/8/1

4.7 5つ星のうち4.7 5個の評価

ダブルポイント 詳細

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 新潮社 (2003/8/1)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2003/8/1
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 文庫 ‏ : ‎ 515ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4102216022
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4102216026
  • カスタマーレビュー:
    4.7 5つ星のうち4.7 5個の評価

カスタマーレビュー

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上位レビュー、対象国: 日本

2018年1月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
既に古代ローマ時代の頃からは生き続けている、美貌の女吸血鬼ミリアム、そして十八世紀のイギリス貴族として生きていた時から、ミリアムのパートナーとなったジョン。
しかし、人間からミリアムのパートナーとなった彼らには、必ず老いの運命が。そしてジョンにも、ついにその兆候が。ミリアムは、何とかそんな彼を救うべく、老化のメカニズムについて研究している、研究者サラに接近していく。それからこの原題の「渇き」というのは、たぶん血を求めるという、ミリアムの吸血鬼としての根源的な本能からだけではなく、彼女が人間達に自分の血を与えてパートナーにしても、いつも彼らは不完全な不老不死にしかなれない。つまり、最終的にはそうして必ずパートナーを失い続けるミリアムの、精神的な渇きも意味しているのだと思われる。またこの中での吸血鬼は、遥かに人間よりも高い知能や生命力を有する存在ということになっている。そしてミリアムに目を付けられたことから、悲劇に向かう人間の恋人同士のサラとトムの姿も、印象的といえば、そうなのだが。だがやはり、私がこの物語の中で一番印象に残るのは、ミリアムの関心が近所の少女アリスに移りゆくさまを、老衰の恐怖とミリアムの愛を失う恐怖、そして嫉妬の感情に苦しむ、不完全な不老不死として長い時を生きることになった、哀れなジョンの姿だった。やがてミリアムの愛を失い、ついには彼女を憎むようにまでなっていくジョンの姿が、ただただ哀れだった。
それから、この作品を映画化した「ハンガー」では、このジョンをデヴィッド・ボウイが、そしてミリアムをカトリーヌ・ドヌーヴが演じているが、ピッタリの配役だと思う。
ただ、確かに映画の方には映画の魅力があるとは思うものの、どうも私からすると映画の方は、あまりにも最後が勧善懲悪的な終わり方に思えてしまい、最後はこの小説の終わり方の方が良かったと思う。
これまでのパートナー達に対する自分の姿勢を反省なんて、パートナーをあくまでも自己中心的に愛する、ミリアムらしくないと思うので。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2022年12月11日に日本でレビュー済み
いつかどこかでキング・ポーに出会えますよ。仲間います。なんだかポーの一族とビミョーにリンクしてそうで、思わず発行年月日調べてしまいました。血の神の秘密を教えて差し上げたいものです。
2014年11月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
映画が好きで、原作となる本の存在を知り購入しました。映画とはまた違って面白く、購入できて良かったです。
発送も丁寧でスムーズでした。ありがとうございます。

ちなみに「薔薇の渇き」は、カトリーヌ・ドヌーブとデビッド・ボウイの出ていた映画「ハンガー」の原作で、映画と小説ではラストがかなり違っています。
「薔薇の渇き」から20年後には、「ラスト・ヴァンパイア」という作品も書かれており、こそちらも楽しめます。
実はどうやら続きがもう一作あるようですが、その三作目は翻訳されていないようで、これからも見込みは低そうなのがとても残念です。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2022年1月1日に日本でレビュー済み
吸血鬼の話は大好きなのだった。分厚い1冊であった。