やはり、サラがすっかりミリアムに、完全服従になってしまっている点。また、いろいろと前作と矛盾した設定が、目に付くこと。実はミリアムの同族って、他にも何人もいたの?とか。それに何かCIAまで出てくる、アクションものになってしまっているし。
それからドラッグとか、乱交パーティーとか。それに何より、ミリアムが新たにパートナーにしようとするポールが、全然私から見ると魅力的に見えず。こういう、いかにもマッチョなタイプって、私は苦手なので。
私は繊細で愁いある感じだったジョンの方が絶対いい!
このように、基本ストーリー自体にも入り込めないし、ロマンス方面にも入り込めず、読み進めるのが苦痛でしかなかった。それにこのポールって、ミリアムの昔のギリシャ人の恋人の、エウメネスに似ているとか言われているけれどそうか?どこかミリアムの男性の好みまで、変わっているような。
それに全体的に、物語後半のミリアムのポールへの恋も、いかにも取って付けたような感が否めない。
何かそれまでのミリアムが好みそうな男性のタイプとは、ポールってかなり違うような気がするし。
それに何よりミリアムが、このポールに強く惹かれていく、説得力があまり感じられなかった。
更にミリアムがいきなりポールの子供を妊娠して、母親になってしまうという展開にも、私は唖然とするばかりというか。不老不死の吸血鬼である自分と共に永遠に生きてくれるパートナーや、そのパートナーとの間に子供を望んでも、あくまでもその思いがいつまでも満たされない、そのミリアムの不全感こそが、良かったのに。
しかも、こうしてやっと自分と同じキーパーの男性と出会えて、子供まで授かれて、二人で仲良くやっていくのかと思えば、あくまでもポールはミリアムに瞬間的に激しく惹かれただけ、そして結果として子作りに協力しただけで、あくまで吸血鬼という存在であるミリアムを拒絶し、結局他の女性と結ばれるし。
このように、ポールとも一時的に関わりを持っただけで、結局は離別。
そして三作目は、このミリアムの娘とそれを追うポール達の話になるようですが、全く読む気が起きず。
それからこの二作目は映画化しなくて、本当に正解だったと思う。
もしそんなことをしていたら、前作の耽美で退廃的で憂愁あるイメージを大幅に損ねるし、そのまんまB級映画になりそうなので。
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ラスト・ヴァンパイア (新潮文庫 ス 5-3) 文庫 – 2003/12/1
- 本の長さ604ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日2003/12/1
- ISBN-104102216030
- ISBN-13978-4102216033
登録情報
- 出版社 : 新潮社 (2003/12/1)
- 発売日 : 2003/12/1
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 604ページ
- ISBN-10 : 4102216030
- ISBN-13 : 978-4102216033
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,505,247位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
カスタマーレビュー
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2018年1月14日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2015年1月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
迅速かつ丁寧な対応の、とても良いショップでした。本の状態も綺麗で良かったです。
読みたい作品だったので、購入出来て本当に感謝しています。
内容は「薔薇の渇き」の続きです。
「薔薇の渇き」は、カトリーヌ・ドヌーブとデビッド・ボウイの出ていた映画「ハンガー」の原作。
映画と小説ではラストがかなり違っていましたが、続きとして「ラスト・ヴァンパイア」が書かれていたことを嬉しく思います。
「薔薇の渇き」から20年後に書かれたというだけあって、「ラスト・ヴァンパイア」では現代に生きる彼等が前作以上に上手く描かれていました。
時代錯誤な面とハイテクな部分との混在も楽しめるし、なんといっても個性も存在の仕方も稀有なヴァンパイアのミリアムが相変わらず魅力的。
カトリーヌ・ドヌーブのミリアムがとても美人だったので、私の中でのミリアムは永遠にドヌーブなのですが、最新の三作目は翻訳されていないようで、これからも見込みは低そうなのが残念でなりません。
読みたい作品だったので、購入出来て本当に感謝しています。
内容は「薔薇の渇き」の続きです。
「薔薇の渇き」は、カトリーヌ・ドヌーブとデビッド・ボウイの出ていた映画「ハンガー」の原作。
映画と小説ではラストがかなり違っていましたが、続きとして「ラスト・ヴァンパイア」が書かれていたことを嬉しく思います。
「薔薇の渇き」から20年後に書かれたというだけあって、「ラスト・ヴァンパイア」では現代に生きる彼等が前作以上に上手く描かれていました。
時代錯誤な面とハイテクな部分との混在も楽しめるし、なんといっても個性も存在の仕方も稀有なヴァンパイアのミリアムが相変わらず魅力的。
カトリーヌ・ドヌーブのミリアムがとても美人だったので、私の中でのミリアムは永遠にドヌーブなのですが、最新の三作目は翻訳されていないようで、これからも見込みは低そうなのが残念でなりません。
2022年1月1日に日本でレビュー済み
吸血鬼たちの種族が古い一族だったことに加えて、人間とのハイブリッドもつくっていたなんて設定がよかった。後半、そのことが話をちょっと違った方向にもっていくのだが、『薔薇の渇き』より先に読んだ。
2006年11月9日に日本でレビュー済み
いやぁ、まだまだ知らない作家がいるんやなぁ。。。
これでも結構な本読みのつもりでいたんですが。
この本は、結構前から知っていたんだけど、表紙と題名で、何となく、キワモノ、ホラーと決めつけて手に取らなかった。
いやぁ、ぬかったぬかった。
これは、相当面白いですぞ。
何と言うかなぁ、もちろんホラー的な部分がないではない。でも、そんなことよりもっと深いものがあります。
SFであり、ラブストーリーであり、また(これでも生物の歴史で博士号を取った私が言うのもなんですが)生命の歴史、特に人類の歴史と言うものを全然違う目から見させてくれます。
非常にセクシーで、非常にインテリで、またスタイリッシュなヴァンパイア。今の生活を何となく一段高いところから眺める。そんな気分にさせてくれる、極めて興味深い、面白い作品ですね。
これでも結構な本読みのつもりでいたんですが。
この本は、結構前から知っていたんだけど、表紙と題名で、何となく、キワモノ、ホラーと決めつけて手に取らなかった。
いやぁ、ぬかったぬかった。
これは、相当面白いですぞ。
何と言うかなぁ、もちろんホラー的な部分がないではない。でも、そんなことよりもっと深いものがあります。
SFであり、ラブストーリーであり、また(これでも生物の歴史で博士号を取った私が言うのもなんですが)生命の歴史、特に人類の歴史と言うものを全然違う目から見させてくれます。
非常にセクシーで、非常にインテリで、またスタイリッシュなヴァンパイア。今の生活を何となく一段高いところから眺める。そんな気分にさせてくれる、極めて興味深い、面白い作品ですね。
2004年2月21日に日本でレビュー済み
ヴァンパイアは、はるか昔から人類を支配してきた。しかし、科学の進歩とともに、狩られる立場に・・。
主人公は、美貌のヴァンパイアと、それを追うCIAヴァンパイアハンター部隊の隊長。超人的な能力をもつヴァンパイアと、近代兵器で武装した人間の戦いです。東アジアから、ヨーロッパへ、そしてニューヨークへと舞台をうつし、戦いをくりひろげて行きます。
単なる戦いの物語ではありません。ヴァンパイアという種の秘密、生態がリアルに描かれています。美貌のヴァンパイアの恋、CIAヴァンパイアハンター隊長の秘密、CIA内部でのかけひき、最後の最後まで、どうなるんだ?というストーリー展開、豊かな本でした。
結構ボリュームがある本でしたが、すぐ終わってしまいました。最後の最後まで楽しめる本でした。
主人公は、美貌のヴァンパイアと、それを追うCIAヴァンパイアハンター部隊の隊長。超人的な能力をもつヴァンパイアと、近代兵器で武装した人間の戦いです。東アジアから、ヨーロッパへ、そしてニューヨークへと舞台をうつし、戦いをくりひろげて行きます。
単なる戦いの物語ではありません。ヴァンパイアという種の秘密、生態がリアルに描かれています。美貌のヴァンパイアの恋、CIAヴァンパイアハンター隊長の秘密、CIA内部でのかけひき、最後の最後まで、どうなるんだ?というストーリー展開、豊かな本でした。
結構ボリュームがある本でしたが、すぐ終わってしまいました。最後の最後まで楽しめる本でした。