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オウエンのために祈りを 下巻 (新潮文庫 ア 12-11) 文庫 – 2006/9/1

4.3 5つ星のうち4.3 9個の評価

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 新潮社 (2006/9/1)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2006/9/1
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 文庫 ‏ : ‎ 597ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4102273115
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4102273111
  • カスタマーレビュー:
    4.3 5つ星のうち4.3 9個の評価

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ジョン アーヴィング
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カスタマーレビュー

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上位レビュー、対象国: 日本

2013年2月15日に日本でレビュー済み
オウエン・ミーニーという人物の人生を描いた小説である。アーヴィングらしく多くの風変わりな人たちが登場してにぎやかだが、幹となるストーリーはわりと一直線で、オウエンの死へと至る道のりをひたすらたどっている。その意味では、例えばアーヴィングの本で僕が一番好きな『サイダーハウス・ルール』のような多重性はない。

最初からオウエンが死ぬことは明示されている。ただし、それを読者に告げても一向に本書の物語的興味は減ずることがない。どういうふうに死ぬのか、その意味は何であったか。それらがつまびらかになるラストに向けて、ページを繰るのももどかしい。訳者の中野圭二氏いわく「意図してミステリー仕立てにしているのではないかと思われるほど」。

といいながら矛盾したことを書くけれど、僕は本書を「読み続けること」自体が楽しかった。つまりラスト云々よりも、ここに描かれる舞台(グレイヴズエンドという町)に身を置くことそのものが快かった。作家のスティーヴン・キングも、「豊かに織り上げられ、入念に作り上げられたニューハンプシャー州グレイヴズエンドの世界を去りがたい思いにかられる」と評している。

キリスト教のことやアメリカ現代史に関する知識がなければ、ちょっとついらい小説ではある。特にヴェトナム戦争やレーガン政権下のことを少々知っておかないと、ついていけない部分が多い(まあ調べればすぐに分かる程度のことではあるが)。僕が登場人物で好きだったのは、主人公の祖母。こういうキャラクターを描かせると、アーヴィングは抜群の腕の冴えを見せる。濃密な読書体験であった。
6人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2008年1月4日に日本でレビュー済み
あまりにも高い評価ばかり聞くので書くのは少々ためらわれるのですが、正直に申し上げますと、冗長すぎて読みくたびれました。
アーヴィングのものは大概そうですが、今回は特にそう感じました。
イエス・キリストを心の中から信じている人が今、アメリカにはかつての半分もいないらしいという話を最近も聞きました。
イエス・キリストを心底信じているオウエンですが、ならばオウエンはなぜ、すべてを神に任せることをよしとしなかったのでしょうか。
同じクリスチャンとして、疑問を感じます。
4人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2008年12月4日に日本でレビュー済み
アーヴィングの作品は、いつも登場人物の人生を端折ることなく、執念深く長期にわたって追って行くところが気に入っています。この作品もなかなか長いのですが、その助走は必要だったのだと、最後に涙しながら思うような本でした。身体が小さくて、へんな声を持つオウエン。その親友のジョン。二人について語られるエピソードすべてに意味があり、何度でも読み返したくなる一冊です。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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