考える人2014年夏号で、この文庫の復刻を知り、即注文しました。本日、注文していたものが届きましたから、とりあえず感想を・・・・
円本ブームに先立つ大正3年（1914年）、9月人生論をはじめとする6冊で創刊されました。すべて完訳の海外文庫で、
全43点刊行されていて、今回はそのうち人気の高い5冊が選択されています。
選択されている作品は、下記のとおりです。 人生論（トルストイ） ヱルテルの悲しみ（ギョオテ） はつ戀（ツルゲーネ）
人形の家（イプセン） ロミオとジュリエット（シェークスピア）
その大きさは、135×94mmで、現在の文庫よりは一回り小さいサイズです。
全5冊が綺麗な化粧箱に入れられていて、文庫と同サイズの小冊子が付属しています。
それによると、新潮社所有の原本は、各々1冊ずつしかなく、本を分解したり、読み取り面に版面を押し付けることは厳禁です。
そこで、美術品の複製を専門とするDPNメディア・アートが原本撮影を担当したそうです。
そして、印刷汚れや、色あせを補正する画像処理を行い、造本工程に回されました。
この造本が、今の本では見られないような見事なもので、地アンカット、芯無し背継ぎ表紙、くじゃくを意匠した箔押し、・・・・
非常にこったものです。おそらく紙も当時のものと近いものを使用していると思います。
定価はそれなりに高価ですが、私自身は非常に満足しています。当分は飾り棚に飾って、じっくりと中身を読んでみたいと思います。
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