本をだすのに香田さんが殺害されたというショッキングで社会的にインパクトのある事実をこじつけで結びつけてるとおもう。
また、香田さんが殺害された理由、背景を、一般の見解とは違う意味があるんだとこじつけで主張しているとおもう。
無理してこんな本出す必要なかったでしょう。
☆ひとつももったいないですよ
好奇心をかられる事柄が多く、難しく考えることも少ないので、どんどん読めて暇つぶしに読むにはいいでしょう。
無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
香田証生さんはなぜ殺されたのか 単行本 – 2005/10/15
下川 裕治
(著)
なぜイラクに向かったのか? 自業自得の死だったのか? ニュージーランド、イスラエル、ヨルダン……その足跡を辿りながら、殺された青年の胸の内を探る。
- 本の長さ220ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日2005/10/15
- ISBN-10410300231X
- ISBN-13978-4103002314
この著者の人気タイトル
ページ 1 以下のうち 1 最初から観るページ 1 以下のうち 1
登録情報
- 出版社 : 新潮社 (2005/10/15)
- 発売日 : 2005/10/15
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 220ページ
- ISBN-10 : 410300231X
- ISBN-13 : 978-4103002314
- Amazon 売れ筋ランキング: - 969,418位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 1,109位ジャーナリズム (本)
- - 19,899位思想・社会
- - 58,844位歴史・地理 (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。
著者の本をもっと発見したり、よく似た著者を見つけたり、著者のブログを読んだりしましょう
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
2013年7月22日に日本でレビュー済み
下川氏の著書を相当数読んできたが、ドキュメンタリーと言うかルポルタージュと言うか、この手の内容の著書は初めてだったし、出版されていたのも知らなかったので、2013年の今改めて読んでみた。
本書は、非常に評価が難しい本だと思う。恐らくは、当時日本中の誰もが思ったであろう、「自己責任」、「目的も無くそんな所に行くからだ」と言う世論に対し、旅をこよなく愛する下川氏の「待ってよ、(俺らの)旅って目的なんかもともとないじゃん?」と言う所から取材が始まったのだと思う。
だから、当時の世論に「待った」をかけたい下川氏としては、当然香田氏に対する“仲間意識”で筆が進んでいく。
なので、長期放浪を経験した事のある人なら大体想像が付くが、そうで無い人にはほぼ理解出来ない「なぜ、イスラエルに?」、「なぜイラクに?」と言う疑問に対し、旅行作家の下川氏は十分回答を出している。
その意味では評価は☆五つと言える。
しかし、香田氏の故郷に始まり、最初の滞在地であるニュージーランド、そしてイスラエル、イラクに向かう為に香田氏の通ったヨルダンまで現地取材を重ねているが、この手の取材には慣れていないせいか、「〜だろう」、「〜だったに違いない」と、想像を重ねる文言が続く。海外での取材はともかく、故郷での取材では旅作家としてのポジションを十分いかした取材が出来ていれば、もっと香田氏のそもそもの動機などが得られたのでは無いかと残念に感じるし、物足りなさを感じる。
更に、せっかくぐいぐいと読み進ませてくれる展開なのに、途中で香田氏とは関係の無いカオサンの話しなどが出てきて展開にブレーキをかけてしまっている(しかもその内容がほぼ他の著書からの丸写しに近い)。
この無理やりに自分のフィールドに持っていく事で、香田氏の「なぜ殺されたのか」と言う主題からは焦点がずれてきてしまっているのが残念。
結局、長旅を経験した人なら誰でもが感じる、「より珍しい所に行って見たい」、「より困難なルートに言って見たい」と言う旅の難易度自慢や、より海外に長期間滞在したいと言う欲求に対するキブツなど、旅作家ならではの着眼点は良かったが、長年主観による文章を書いてきた事によるインタビューの不慣れにより、内容の薄さが露見してしまっている。
従って、☆五つから☆が減っていき、二つ減らして☆三つとなった。なので☆は三つだが、感想は「普通」では無く「好き」だけど、五つには値しないと言う意味。
本書は、非常に評価が難しい本だと思う。恐らくは、当時日本中の誰もが思ったであろう、「自己責任」、「目的も無くそんな所に行くからだ」と言う世論に対し、旅をこよなく愛する下川氏の「待ってよ、(俺らの)旅って目的なんかもともとないじゃん?」と言う所から取材が始まったのだと思う。
だから、当時の世論に「待った」をかけたい下川氏としては、当然香田氏に対する“仲間意識”で筆が進んでいく。
なので、長期放浪を経験した事のある人なら大体想像が付くが、そうで無い人にはほぼ理解出来ない「なぜ、イスラエルに?」、「なぜイラクに?」と言う疑問に対し、旅行作家の下川氏は十分回答を出している。
その意味では評価は☆五つと言える。
しかし、香田氏の故郷に始まり、最初の滞在地であるニュージーランド、そしてイスラエル、イラクに向かう為に香田氏の通ったヨルダンまで現地取材を重ねているが、この手の取材には慣れていないせいか、「〜だろう」、「〜だったに違いない」と、想像を重ねる文言が続く。海外での取材はともかく、故郷での取材では旅作家としてのポジションを十分いかした取材が出来ていれば、もっと香田氏のそもそもの動機などが得られたのでは無いかと残念に感じるし、物足りなさを感じる。
更に、せっかくぐいぐいと読み進ませてくれる展開なのに、途中で香田氏とは関係の無いカオサンの話しなどが出てきて展開にブレーキをかけてしまっている(しかもその内容がほぼ他の著書からの丸写しに近い)。
この無理やりに自分のフィールドに持っていく事で、香田氏の「なぜ殺されたのか」と言う主題からは焦点がずれてきてしまっているのが残念。
結局、長旅を経験した人なら誰でもが感じる、「より珍しい所に行って見たい」、「より困難なルートに言って見たい」と言う旅の難易度自慢や、より海外に長期間滞在したいと言う欲求に対するキブツなど、旅作家ならではの着眼点は良かったが、長年主観による文章を書いてきた事によるインタビューの不慣れにより、内容の薄さが露見してしまっている。
従って、☆五つから☆が減っていき、二つ減らして☆三つとなった。なので☆は三つだが、感想は「普通」では無く「好き」だけど、五つには値しないと言う意味。
2010年5月16日に日本でレビュー済み
2004年にイラクで起きたイスラム過激派による日本人旅行者殺害事件を取材した本である。
事件の真相に迫るとか、事件そのものの経緯を明らかにするといった本ではない。むしろ、当時の日本ジャーナリズムや世論の主流であった被害者へのバッシングに衝撃を受け、それらの不当さを訴えようとした内容であった。
被害者は、若くて、金がなく、自身の行く末に迷い、好奇心が強かった。それは、下川氏によって代表されるバックパッカー的な旅行者の類型に、かなりの程度まで当てはまっている。
下川氏は、被害者の旅の行程をたどりつつ、そうした旅行者たちの実状や心性を描き出していく。同時に日本、日本政府、現地大使館などとの関係についても明らかにしてくれる。そして、そうした背景をふまえて、事件を見直さなければならないと主張するのである。
きちんとした本であり、ほかにこうした視点を提起することの出来る人はいなかっただろう。大切な仕事と思う。
ただ、下川氏の著作をたくさん読んできた人間としては、やや物足りなさが残った。下川氏の知識や考えを「応用」しただけの本だからだろうか。
事件の真相に迫るとか、事件そのものの経緯を明らかにするといった本ではない。むしろ、当時の日本ジャーナリズムや世論の主流であった被害者へのバッシングに衝撃を受け、それらの不当さを訴えようとした内容であった。
被害者は、若くて、金がなく、自身の行く末に迷い、好奇心が強かった。それは、下川氏によって代表されるバックパッカー的な旅行者の類型に、かなりの程度まで当てはまっている。
下川氏は、被害者の旅の行程をたどりつつ、そうした旅行者たちの実状や心性を描き出していく。同時に日本、日本政府、現地大使館などとの関係についても明らかにしてくれる。そして、そうした背景をふまえて、事件を見直さなければならないと主張するのである。
きちんとした本であり、ほかにこうした視点を提起することの出来る人はいなかっただろう。大切な仕事と思う。
ただ、下川氏の著作をたくさん読んできた人間としては、やや物足りなさが残った。下川氏の知識や考えを「応用」しただけの本だからだろうか。
2009年6月13日に日本でレビュー済み
「なぜ殺されたのか」というより、「なぜイラクへ行ったのか」に近いでしょう。
NPOのような使命を帯びていたわけでもない、「ふっと」行きたくなった。
その「ふっと」を読み解こうとする作者の真面目さに頭が下がる思いでした。
心理ミステリのような趣もあります。
人は「なぜ」旅に出るのか、ということも語られています。
それにしても、ボられて喧嘩しそうになったり、現地でマージャンやったり、命からがらどこかから逃げ出したり……
といった、『深夜特急』のようなバックパック旅行は、今や「古典」なんですね! 知らなかった。
二十年前とはまったく違ってしまった、今どきバックパックの内情もちょっとわかります。漂白の旅に憧れるすべての方、一読を。
NPOのような使命を帯びていたわけでもない、「ふっと」行きたくなった。
その「ふっと」を読み解こうとする作者の真面目さに頭が下がる思いでした。
心理ミステリのような趣もあります。
人は「なぜ」旅に出るのか、ということも語られています。
それにしても、ボられて喧嘩しそうになったり、現地でマージャンやったり、命からがらどこかから逃げ出したり……
といった、『深夜特急』のようなバックパック旅行は、今や「古典」なんですね! 知らなかった。
二十年前とはまったく違ってしまった、今どきバックパックの内情もちょっとわかります。漂白の旅に憧れるすべての方、一読を。
2006年7月6日に日本でレビュー済み
2004年10月にイラクで武装集団に捕らえられて殺害された青年の足取りを,旅行者の視点から追う.
まったく無防備で,軽はずみに見えた香田さんの行動は物議をかもした―というよりも,家族をはじめとする関係者は激しいバッシングを浴びた.
本書は意外にも,ニュージーランドのクライストチャーチから始まる.そして,イスラエル,ヨルダンと移動し,同じ旅人としての気持ちを重ね合わせながら,香田さんがイラクに入った理由を考える.著者とはまったく面識のない香田さんの心の動きや行動について記した内容は,一定の事実に基づいた物語と言えるかもしれない.
人騒がせ,無責任―このような言葉が香田さんの行動に投げかけられても良いだろう.しかし,青年の持つ人よりも強い好奇心や,少しでも強い刺激を求める旅行者の気持ちに対する共感の声がもっと聞かれても良かったと思う.
旅好きな人にはうなづいてもらえる内容だと思うし,この事故に対して非難の声ばかりが大きすぎると感じていた人にとっても納得してもらえるものだと思う.ただ,この事件の社会的・政治的背景などを知りたい人にとっては,期待に沿える部分は少ないだろう.
まったく無防備で,軽はずみに見えた香田さんの行動は物議をかもした―というよりも,家族をはじめとする関係者は激しいバッシングを浴びた.
本書は意外にも,ニュージーランドのクライストチャーチから始まる.そして,イスラエル,ヨルダンと移動し,同じ旅人としての気持ちを重ね合わせながら,香田さんがイラクに入った理由を考える.著者とはまったく面識のない香田さんの心の動きや行動について記した内容は,一定の事実に基づいた物語と言えるかもしれない.
人騒がせ,無責任―このような言葉が香田さんの行動に投げかけられても良いだろう.しかし,青年の持つ人よりも強い好奇心や,少しでも強い刺激を求める旅行者の気持ちに対する共感の声がもっと聞かれても良かったと思う.
旅好きな人にはうなづいてもらえる内容だと思うし,この事故に対して非難の声ばかりが大きすぎると感じていた人にとっても納得してもらえるものだと思う.ただ,この事件の社会的・政治的背景などを知りたい人にとっては,期待に沿える部分は少ないだろう.
2010年3月30日に日本でレビュー済み
そういえばあんな事件もあったな、という感じで読みましたが、香田さんの足取りを愚直にたどる著者を通して見えて来る今の若者の【苦悩】が切なく、痛々しかった。
著者は香田さんがキリスト教徒であったと明記しています。また、イスラエルへ行った理由のひとつではないか、とも。
そういう意味では著者の語学力がもっと高く、キリスト教にかんする知識が豊富であったら、と思わぬところもありませんが、香田さんの語学力も決して高くはなかったでしょうから、著者が使徒か巡礼者のように香田さんの苦悩と受難の道をたどるルポルタージュには、生々しいリアリティがあります。
香田さんの行動は、無謀だったかもしれない。でも、この本によって彼の【苦悩】と【死】が、彼だけのものではなかったことを教えてくれます。一人旅は一人でするものかもしれないが、一人旅する人はひとりだけではない。
著者は香田さんがキリスト教徒であったと明記しています。また、イスラエルへ行った理由のひとつではないか、とも。
そういう意味では著者の語学力がもっと高く、キリスト教にかんする知識が豊富であったら、と思わぬところもありませんが、香田さんの語学力も決して高くはなかったでしょうから、著者が使徒か巡礼者のように香田さんの苦悩と受難の道をたどるルポルタージュには、生々しいリアリティがあります。
香田さんの行動は、無謀だったかもしれない。でも、この本によって彼の【苦悩】と【死】が、彼だけのものではなかったことを教えてくれます。一人旅は一人でするものかもしれないが、一人旅する人はひとりだけではない。
2005年11月4日に日本でレビュー済み
タイトルは、正しくは「なぜ殺されるような危険な所に行ったのか」
であるべきだと思いました。
個人的には、当時のイラクに行くことがどれだけ危険であったか、
それがどれだけ非難されるべき行為か、にはあまり興味がありません。
それよりも、当時香田さんが何を思ってイラクへと旅立ったのか、
この点には非常に興味があります。
その疑問に対して、筆者は香田さんと同じ経路をたどり
その時々の気持ちの移り変わりを推測しています。
その推測が正しいのかどうか、今となっては判断することはできませんが、
個人的には多いに共感して読むことができました。
日本が、ただの景気の良い国ではなく難しい社会へとなってきた昨今、
若者の心情というのは想像以上に不安定であるのことは、日ごろのニュースからも分かります。
そして、その不安定な若者に留学/旅行によって環境の変化がおこり、
それに順応することが難しかったとしたら、
何か間違った判断をしてもおかしくない、と思いました。
これからの時代を生きぬくには、自分自身を強く持っているべきである、
と感じました。
であるべきだと思いました。
個人的には、当時のイラクに行くことがどれだけ危険であったか、
それがどれだけ非難されるべき行為か、にはあまり興味がありません。
それよりも、当時香田さんが何を思ってイラクへと旅立ったのか、
この点には非常に興味があります。
その疑問に対して、筆者は香田さんと同じ経路をたどり
その時々の気持ちの移り変わりを推測しています。
その推測が正しいのかどうか、今となっては判断することはできませんが、
個人的には多いに共感して読むことができました。
日本が、ただの景気の良い国ではなく難しい社会へとなってきた昨今、
若者の心情というのは想像以上に不安定であるのことは、日ごろのニュースからも分かります。
そして、その不安定な若者に留学/旅行によって環境の変化がおこり、
それに順応することが難しかったとしたら、
何か間違った判断をしてもおかしくない、と思いました。
これからの時代を生きぬくには、自分自身を強く持っているべきである、
と感じました。
2011年1月29日に日本でレビュー済み
イラクで殺害された香田さんの,イラクになぜ行くことになったのか,ニュージーランドへのワーキングホリデー,イスラエルへの旅行,ヨルダン→イラクへと至る過程を旅行者の目から描くというスタイル。
著者のいつもの紀行文とはまた違った,香田さんの足取りを著者ならではの視点から描く本書は,旅行記としても興味深く,当時の問題を考えるうえでも良書だと思う。
著者のいつもの紀行文とはまた違った,香田さんの足取りを著者ならではの視点から描く本書は,旅行記としても興味深く,当時の問題を考えるうえでも良書だと思う。