アンティークショップに住み込みで働く男性と、彼を取り巻く人々との6ヶ月がゆるゆると描かれた連作短編集。
主人公の名前も顔も年齢も判然としないままお話は進む。
あまりに日常的であるがゆえに、描写されている細やかなひとつひとつの事物が、すっと頭に入りやすい。その日々の個性的な登場人物たちの交流がとても楽しいのだ。
ある日、近所に住む高校生の夕子ちゃんに、とんでもない事が起きる。動揺する主人公と夕子ちゃんの家族と良き隣人の主人公。
さぁ、修羅場に突入...と思いきや、著者らしいほのぼのゆるゆる系で和んでしまった。【大江健三郎賞】
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夕子ちゃんの近道 単行本 – 2006/4/27
長嶋 有
(著)
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【第1回大江健三郎賞受賞!】 「懐かしい小説の魅力を、それもすっかり新しい日本人たちをつうじて表現した作品」と大江健三郎氏絶賛。著者初の連作短篇集。
- 本の長さ232ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日2006/4/27
- ISBN-104103022515
- ISBN-13978-4103022510
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登録情報
- 出版社 : 新潮社 (2006/4/27)
- 発売日 : 2006/4/27
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 232ページ
- ISBN-10 : 4103022515
- ISBN-13 : 978-4103022510
- Amazon 売れ筋ランキング: - 981,723位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 22,526位日本文学
- カスタマーレビュー:
著者について
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1972年生まれ。2001年に「サイドカーに犬」で第92回文學界新人賞を受賞しデビュー。02年に「猛スピードで母は」で第126回芥川賞を受賞、07年に『夕子ちゃんの近道』で第1回大江健三郎賞を受賞した(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 エロマンガ島の三人 (ISBN-13: 978-4167693046 )』が刊行された当時に掲載されていたものです)
カスタマーレビュー
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上位レビュー、対象国: 日本
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2016年6月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
はいっ!
私、夕子なんですよ。
伽羅の香は高貴で高価で、勿論好きな香ですが、白檀が一番良かったりします。ははは。
その、夕子ちゃんが、何をしでかすのやら!と、むふむふ鼻息荒く本を開くと…
フラココ屋。骨董店。
なかなかぢゃないの。
骨董店を覗くより、骨董市を、京都の東寺、毎月21日、東寺の敷地を歩きに歩きひやかしたものです。
これを、誰がかうんだ!!
怖いよ!絶対怖いって‼
骨董って、そんな印象でしたから、ましてや骨董店。
行ったことございません。
が、長嶋さんは、見事にほわほわと、骨董店を取り巻く人々を描いておりまして。
書評で、(私は、あとがきや、書評は、ほとんど、全くと良いほど読みませんが…)大江健三郎さんが
゛私は、読んでいる本に、短期間であれ文体上の影響を受けてしまいます。゛
゛私は、これも自分の性格の話ですが、何であれ本気で始めると正面から向かってゆく、それに力を注ぎつくして(あるいはすっかり引きずり込まれて)ヘトヘトになる、しかし翌朝またあらためてやり始める…そういうタイプです。゛
と、おっしゃり乍ら、その性格…あらゆる読書好きが陥るものではないでしょうか?…を押さえつつ、゛ほぼ.平常心.をたもって事(大江健三郎賞選考)にあたるようつとめました。゛
が。
゛それでも、ある数冊が記憶の前列に並び…゛
…と、大江健三郎大先生が、感情移入第一位で、選ばれた第1回大江健三郎賞だそうで…
世捨て人風の主人公が、向こう三軒両隣(今は皆無な世の中で、私は…嬉しい…)の喜怒哀楽、なかなかどたばたな、ドラマな訳です。
夕子ちゃんは、私とは、ぜ~~~んぜん全く違う!可愛らしくて、コスプレ大好き、コミケ(何⁉小説でも、最後まで答えがない‼)好き、夜間高校生、高校の先生と向き合い、あ~~~!
それから……兎に角、彼女の見つけ出した近道が素晴らしい。
なんだなんだと、付いていくと、豪邸の庭だったり、塀を飛び越えなきゃならなかったり、竹林だったり、気付いたらフラココ屋の前!
凄い!夕子ちゃん!
夕子ちゃんで、満足してはいけません。
美大生で、夕子ちゃんと似ているけれど、昔のカンフー映画のオープニングの人(全然わからない。多分、キリッとした感じ?)みたいな、夕子ちゃんのお姉ちゃんの朝子さん。
卒業製作…私、夕子の妹も美大の洋画科で、100号位の卒業製作を発表し、何故か私は、日本画科の女性の作品のモデルに…(私も変だな…)
で、最終搬出出展に、膨大な数の箱!を製作し失神!
二人ともフラココ屋の大家さんのおじいちゃん宅に住んでいて、母は、行く先不明、父親は、仕事で、ドイツ。
親があぁだから、二人とも淋しいから箱をあんなに、沢山作ったり、仮装…コスプレね。…したりするんだ…
と 大家さんは嘆きます。
゛親が性悪でも、飛び回っていなくても、寂しい人は最初からずっと寂しい。゛
主人公は、思います。
す~~~っごく!分かる気がします。
店長はフラココ屋には、常駐せず、買い付けや、ネットの…アドレスが笑っちゃいました…取引。
主人公と、搬入搬出する、店舗の本店?が、自宅の 蔵!だったり。
取り引きの人が、フランス人だったり。
取り引きでも買うでも無くフラココ屋に入り浸る 店長の元彼女かも知れない(これも最期まで?!?)イラストレーターの瑞枝さん。
長嶋ワールド炸裂だなぁ!
と、思いました。
この、芯とかがなんだか、あるんだかないんだか、あいまいで、でも、何かやはり、温かいものが心の中を満たしたりして。
でも、寂寥感、既視感、を軽く感じさせたり。
゛最近の若者はなってない、という言葉がある。…だけど、朝子さんや、目の前の男の子をみていると、なってる、と思う。若者のなってなさは、
僕(私)の世代で底をうったのではないか。゛
私が可愛い若い女性と話すと必ず思っちゃう事を言ってくれたり。
そして
めいめいが勝手に、めいめいの勝手を生きている。
と。
きちんと、締めてくれておりますね。
ゆる~くいって、核心 、芯 は、ある物語。
人は勝手なのよ。
みんな、勝手に自分の歩きたい通路を路地を歩いて通勤通学したり、散歩したりしてます。
人生も然り。なんやかんやいっても。
ひとり。
勝手。
私、夕子なんですよ。
伽羅の香は高貴で高価で、勿論好きな香ですが、白檀が一番良かったりします。ははは。
その、夕子ちゃんが、何をしでかすのやら!と、むふむふ鼻息荒く本を開くと…
フラココ屋。骨董店。
なかなかぢゃないの。
骨董店を覗くより、骨董市を、京都の東寺、毎月21日、東寺の敷地を歩きに歩きひやかしたものです。
これを、誰がかうんだ!!
怖いよ!絶対怖いって‼
骨董って、そんな印象でしたから、ましてや骨董店。
行ったことございません。
が、長嶋さんは、見事にほわほわと、骨董店を取り巻く人々を描いておりまして。
書評で、(私は、あとがきや、書評は、ほとんど、全くと良いほど読みませんが…)大江健三郎さんが
゛私は、読んでいる本に、短期間であれ文体上の影響を受けてしまいます。゛
゛私は、これも自分の性格の話ですが、何であれ本気で始めると正面から向かってゆく、それに力を注ぎつくして(あるいはすっかり引きずり込まれて)ヘトヘトになる、しかし翌朝またあらためてやり始める…そういうタイプです。゛
と、おっしゃり乍ら、その性格…あらゆる読書好きが陥るものではないでしょうか?…を押さえつつ、゛ほぼ.平常心.をたもって事(大江健三郎賞選考)にあたるようつとめました。゛
が。
゛それでも、ある数冊が記憶の前列に並び…゛
…と、大江健三郎大先生が、感情移入第一位で、選ばれた第1回大江健三郎賞だそうで…
世捨て人風の主人公が、向こう三軒両隣(今は皆無な世の中で、私は…嬉しい…)の喜怒哀楽、なかなかどたばたな、ドラマな訳です。
夕子ちゃんは、私とは、ぜ~~~んぜん全く違う!可愛らしくて、コスプレ大好き、コミケ(何⁉小説でも、最後まで答えがない‼)好き、夜間高校生、高校の先生と向き合い、あ~~~!
それから……兎に角、彼女の見つけ出した近道が素晴らしい。
なんだなんだと、付いていくと、豪邸の庭だったり、塀を飛び越えなきゃならなかったり、竹林だったり、気付いたらフラココ屋の前!
凄い!夕子ちゃん!
夕子ちゃんで、満足してはいけません。
美大生で、夕子ちゃんと似ているけれど、昔のカンフー映画のオープニングの人(全然わからない。多分、キリッとした感じ?)みたいな、夕子ちゃんのお姉ちゃんの朝子さん。
卒業製作…私、夕子の妹も美大の洋画科で、100号位の卒業製作を発表し、何故か私は、日本画科の女性の作品のモデルに…(私も変だな…)
で、最終搬出出展に、膨大な数の箱!を製作し失神!
二人ともフラココ屋の大家さんのおじいちゃん宅に住んでいて、母は、行く先不明、父親は、仕事で、ドイツ。
親があぁだから、二人とも淋しいから箱をあんなに、沢山作ったり、仮装…コスプレね。…したりするんだ…
と 大家さんは嘆きます。
゛親が性悪でも、飛び回っていなくても、寂しい人は最初からずっと寂しい。゛
主人公は、思います。
す~~~っごく!分かる気がします。
店長はフラココ屋には、常駐せず、買い付けや、ネットの…アドレスが笑っちゃいました…取引。
主人公と、搬入搬出する、店舗の本店?が、自宅の 蔵!だったり。
取り引きの人が、フランス人だったり。
取り引きでも買うでも無くフラココ屋に入り浸る 店長の元彼女かも知れない(これも最期まで?!?)イラストレーターの瑞枝さん。
長嶋ワールド炸裂だなぁ!
と、思いました。
この、芯とかがなんだか、あるんだかないんだか、あいまいで、でも、何かやはり、温かいものが心の中を満たしたりして。
でも、寂寥感、既視感、を軽く感じさせたり。
゛最近の若者はなってない、という言葉がある。…だけど、朝子さんや、目の前の男の子をみていると、なってる、と思う。若者のなってなさは、
僕(私)の世代で底をうったのではないか。゛
私が可愛い若い女性と話すと必ず思っちゃう事を言ってくれたり。
そして
めいめいが勝手に、めいめいの勝手を生きている。
と。
きちんと、締めてくれておりますね。
ゆる~くいって、核心 、芯 は、ある物語。
人は勝手なのよ。
みんな、勝手に自分の歩きたい通路を路地を歩いて通勤通学したり、散歩したりしてます。
人生も然り。なんやかんやいっても。
ひとり。
勝手。
2014年10月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
普段、だれもが通りすぎる日常に、いちいち照準を合わせて浮かび上がらせる。何処にも属していない主人公の日常からひとつひとつ丁寧に物語は語られる。描写は恐ろしく丁寧なのに、全体としては浅く霧がかったような、もっと確とした結末が欲しくなるが、それをよしとしないのが筆者の意志、だとも思う。
2014年9月28日に日本でレビュー済み
フラココ屋の2階に住む僕と、それを取り巻く人たちの物語。
人生の休暇みたいなぼんやりとした毎日に、事件ともいえないような
ささやかなエピソードが綴られる。
登場人物が皆どこか優しく、なんてことない会話が心地よい。
ちょっとくたびれた時に読むといいかも、と思いました。
ただ、部屋を引き払った僕が帰る場所がどこだったのか、それだけが
気になりました。
人生の休暇みたいなぼんやりとした毎日に、事件ともいえないような
ささやかなエピソードが綴られる。
登場人物が皆どこか優しく、なんてことない会話が心地よい。
ちょっとくたびれた時に読むといいかも、と思いました。
ただ、部屋を引き払った僕が帰る場所がどこだったのか、それだけが
気になりました。
2016年5月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
初めての長嶋有作品です、まだ読んでいる途中ですが、とてもゆったりとした気持ちで読める本です
違う本も読んでみたいです。
違う本も読んでみたいです。
2010年1月28日に日本でレビュー済み
ストーリー性がなく、なかなか物語りに入り込めないが、それも長嶋有の個性ということなのだろう。
おもしろいというより、なんかいい感じがする。そんな作品を求めているなら読んでみるのもありかもしれない。
しかし、これを読んだからといって他の作品に手が伸びないのは、私にとってマイナスポイントか。
おもしろいというより、なんかいい感じがする。そんな作品を求めているなら読んでみるのもありかもしれない。
しかし、これを読んだからといって他の作品に手が伸びないのは、私にとってマイナスポイントか。
2012年11月28日に日本でレビュー済み
・川上 弘美さんの古道具屋中野商店と設定が似ていると
感じましたがそれよりも、ずっと安心して読める作品でした。
・世の中、無理して、頑張りすぎる人ばかりではなくて
穏やかな生活も肯定されていいと思える内容でした。
・主人公たちの深い恋愛はなくても、ちょっといい関係、
距離感がほんわかして好きでした。
感じましたがそれよりも、ずっと安心して読める作品でした。
・世の中、無理して、頑張りすぎる人ばかりではなくて
穏やかな生活も肯定されていいと思える内容でした。
・主人公たちの深い恋愛はなくても、ちょっといい関係、
距離感がほんわかして好きでした。
2016年11月2日に日本でレビュー済み
◆2006年4月30日・新潮社。短篇連作小説集。
◆第1回大江健三郎賞受賞作。
この作品が、果たして栄えある第一回大江健三郎賞に値するのかはひとまず措くとしても、とても面白かった。
ただそれはTVドラマの面白さと近似していて、気軽に楽しむことができるためだが、それはかならずしもこの作品価値を貶めることにはならない。
なんとなれば、人間の面白さを描くことに小説の眼目があるのであれば、それは充分に果たされているからだ。
惜しむらくは、主人公の空虚性、謎性がより出るとよかった。
さらに言えば、 書下ろしの最終章は不要であろう。こんなわざわざ取材しました的な文章を誰が読みたいだろうか?
◆第1回大江健三郎賞受賞作。
この作品が、果たして栄えある第一回大江健三郎賞に値するのかはひとまず措くとしても、とても面白かった。
ただそれはTVドラマの面白さと近似していて、気軽に楽しむことができるためだが、それはかならずしもこの作品価値を貶めることにはならない。
なんとなれば、人間の面白さを描くことに小説の眼目があるのであれば、それは充分に果たされているからだ。
惜しむらくは、主人公の空虚性、謎性がより出るとよかった。
さらに言えば、 書下ろしの最終章は不要であろう。こんなわざわざ取材しました的な文章を誰が読みたいだろうか?