情感のこもる文章は、なお素晴らしく心に響きます、著者の作品を読んだのは花魁道中についで2作目ですが、両作品ともに久しぶりに心を揺さぶられる物語です、
読み終えてしまうのが惜しい、そんな気になり読むペースを落としてしまう程、他の作品を読むのが楽しみです、
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白蝶花 単行本 – 2008/2/1
宮木 あや子
(著)
抱いて。ずっと忘れないように――戦中の日本で恋に命をかけた女たちを描く純愛ロマン。
昭和十九年、福岡県知事の屋敷に奉公にきた少女・千恵子。書生の政吉と恋に落ち初めて結ばれた途端、政吉は徴兵されてしまい……千恵子の波乱に満ちた人生を中心に、戦前・戦中・戦後の激動の日本で、それぞれの愛を貫き通した5人の女たちが織りなす恋物語。デビュー作『花宵道中』で圧倒的支持を得た著者による注目の最新作!
昭和十九年、福岡県知事の屋敷に奉公にきた少女・千恵子。書生の政吉と恋に落ち初めて結ばれた途端、政吉は徴兵されてしまい……千恵子の波乱に満ちた人生を中心に、戦前・戦中・戦後の激動の日本で、それぞれの愛を貫き通した5人の女たちが織りなす恋物語。デビュー作『花宵道中』で圧倒的支持を得た著者による注目の最新作!
- 本の長さ261ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日2008/2/1
- ISBN-104103038322
- ISBN-13978-4103038320
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登録情報
- 出版社 : 新潮社 (2008/2/1)
- 発売日 : 2008/2/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 261ページ
- ISBN-10 : 4103038322
- ISBN-13 : 978-4103038320
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,362,877位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 31,957位日本文学
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2014年8月30日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2008年4月28日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
この著者の処女作『花宵道中』があまりにインパクト大の作品であるせいか、
今回の作品は凡庸で期待はずれといった感が否めませんでした。
期待して買っただけに、残念な気持ちが強く辛口意見ですがご容赦ください。
この作品も短編集となってますが、1作目の題材は芸者とヤクザ。
身請け話は『花宵道中』で既に楽しませてもらいましたので、
まったく違った角度からの題材を今後は期待します。
文体は相変わらず巧いので、読みやすい作家さんの1人です。
江戸時代や明治時代を表現することにも向いてる方だと思います。
新人にしては実力派だなと思いました。
吉原を舞台にした『花宵道中』を超える作品を書くことは並大抵ではないでしょう。
それでも、あの作品に惚れた一読者としては、これからも頑張って欲しいです。
今回の作品は凡庸で期待はずれといった感が否めませんでした。
期待して買っただけに、残念な気持ちが強く辛口意見ですがご容赦ください。
この作品も短編集となってますが、1作目の題材は芸者とヤクザ。
身請け話は『花宵道中』で既に楽しませてもらいましたので、
まったく違った角度からの題材を今後は期待します。
文体は相変わらず巧いので、読みやすい作家さんの1人です。
江戸時代や明治時代を表現することにも向いてる方だと思います。
新人にしては実力派だなと思いました。
吉原を舞台にした『花宵道中』を超える作品を書くことは並大抵ではないでしょう。
それでも、あの作品に惚れた一読者としては、これからも頑張って欲しいです。
2008年2月28日に日本でレビュー済み
戦争を背景に、知事の令嬢、そこに女中として来る娘、その屋敷にいる書生の青年などが
織り成すひりつくような愛の物語を軸に、有馬温泉の芸者姉妹の愛憎劇や、
女学校を辞めて資産家の愛人になった17歳の少女の初めての恋など、
華麗な文章と痛々しい粘膜レベルの大胆な描写で描いた1冊。
お金さえあれば何でも手に入ると錯覚しがちな今の時代と違い、物質的にも
貧しい人が多く、また、自分の運命を自分で決められない(人身売買や
赤紙で出兵などなど)理不尽な時代が背景ゆえに、唯一自分で決められる
自分の心をささげる相手にまっすぐに向かっていく様子が壮絶だ。
読んでいて自分まで息苦しくなってくる。今回は、街の描写など
淡々とした部分も増え、それゆえにラブシーンの華麗な文章がひきたち、
今までの作品と比べて読みやすいメリハリがついたと思う。
デビュー作では吉原、その次の作品では女子寮、そして
今回はこういう時代を背景に描いた作者は「閉塞感と
その中でもあふれ出す愛」みたいなものをこれからも
書いていくのだろうか。注目したい。
織り成すひりつくような愛の物語を軸に、有馬温泉の芸者姉妹の愛憎劇や、
女学校を辞めて資産家の愛人になった17歳の少女の初めての恋など、
華麗な文章と痛々しい粘膜レベルの大胆な描写で描いた1冊。
お金さえあれば何でも手に入ると錯覚しがちな今の時代と違い、物質的にも
貧しい人が多く、また、自分の運命を自分で決められない(人身売買や
赤紙で出兵などなど)理不尽な時代が背景ゆえに、唯一自分で決められる
自分の心をささげる相手にまっすぐに向かっていく様子が壮絶だ。
読んでいて自分まで息苦しくなってくる。今回は、街の描写など
淡々とした部分も増え、それゆえにラブシーンの華麗な文章がひきたち、
今までの作品と比べて読みやすいメリハリがついたと思う。
デビュー作では吉原、その次の作品では女子寮、そして
今回はこういう時代を背景に描いた作者は「閉塞感と
その中でもあふれ出す愛」みたいなものをこれからも
書いていくのだろうか。注目したい。
2018年10月20日に日本でレビュー済み
ときは大正時代。借金のカタに城崎に芸者として売られた姉妹の物語から始まる。
芸者や妾として売られるのは当たり前。好いた男と一緒になることなど、生涯叶わぬという境遇の女が多くいた時代。そのような環境に翻弄され、涙を流しながらも、それに抗って強く生きた女たちを描く中・短編集。
メインは、三編目の中編「乙女椿」。時代は昭和に変わっており、今にも軍靴の響きに覆われそうな世情において、戦場に征く男たちと、引き裂かれる女たちの悲哀が実に細やかに描かれていて、心に刺さる。女同士のエス的な心の揺らぎもうまく表現されている。官能描写も豊か。
ここに至って、前の二編がこの中編につながっていたことに気づく。そして締めくくりの短編は、おそらく平成の初期。滔々と流れる女たちの大河ドラマは、胸に沁みた。
芸者や妾として売られるのは当たり前。好いた男と一緒になることなど、生涯叶わぬという境遇の女が多くいた時代。そのような環境に翻弄され、涙を流しながらも、それに抗って強く生きた女たちを描く中・短編集。
メインは、三編目の中編「乙女椿」。時代は昭和に変わっており、今にも軍靴の響きに覆われそうな世情において、戦場に征く男たちと、引き裂かれる女たちの悲哀が実に細やかに描かれていて、心に刺さる。女同士のエス的な心の揺らぎもうまく表現されている。官能描写も豊か。
ここに至って、前の二編がこの中編につながっていたことに気づく。そして締めくくりの短編は、おそらく平成の初期。滔々と流れる女たちの大河ドラマは、胸に沁みた。
2012年8月5日に日本でレビュー済み
表紙の絵がちょっと怖い…と思いつつ、帯の「戦前・戦中・戦後の日本で恋に命をかけた〜」の下りを見て、思い切って購入。
この作者さんのは初めてです。
(コミックにもなった『花宵道中』は、この作品の後、読みました)
最初の『天人菊』から始まって、全4話。
それが時代と主人公を変えながら、一つの糸でつながっています。
間に一人の男性を置き、お互いに複雑な感情を抱きつつ、芸妓として生きる菊代と雛代の姉妹、
弱弱しいようで、芯の強い元お嬢様の泉美、
女学校卒業後、行儀見習いとして奉公に出て、そこで大切な人たちとの出会いと別れを繰り返す千恵子、
(この千恵子が、物語のメインヒロインです)
そこのお嬢様で、誰よりも愛情深いからこそ、我儘を貫き通してしまう和江。
立場や境遇に違いはあるものの、みんな心優しく、一生懸命生きています。
この本のヒロインたちに限らず、『花宵〜』にもいえますが、
困った時があれば、当たり前のように助け合う女性たちの姿はとっても素敵です。
それぞれ、この時代だからこその一生の恋ともいえる相手との出会いがありますが、
切なさと暖かさがすごく伝わってくる描写ばかりでした。
R-18文学賞大賞受賞された作者さんですから、そういうシーンもありますが、いやらしさはないです。
「ああ、こういう体験だったら、思い出に残るだろうな。悔いはないだろうなあ」と自然に思えます。
時代が時代なので生死をかけた恋だったりしますので、こう思ったら不謹慎かもしれませんが、深く愛し合える相手との出会いは羨ましく感じました。
おばあちゃんになった千恵子と和江の後日談も、しっかり描かれていてすごく丁寧だな、と思いました。
それぞれの時代の街並みの風景も鮮明に想像できます。
(特に、和江がヒロインになる最終話になる戦後の町並みは資生堂パーラーの様子や三越の様子は考えるだけで、ドキドキワクワクでした)
これ是非、ちゃんとした二時間くらいのドラマか映画で映像化してほしいですね。
『花宵〜』も好きですが、私はこの本の方がお勧めです。
というわけで、文句なしの★5で!
この作者さんのは初めてです。
(コミックにもなった『花宵道中』は、この作品の後、読みました)
最初の『天人菊』から始まって、全4話。
それが時代と主人公を変えながら、一つの糸でつながっています。
間に一人の男性を置き、お互いに複雑な感情を抱きつつ、芸妓として生きる菊代と雛代の姉妹、
弱弱しいようで、芯の強い元お嬢様の泉美、
女学校卒業後、行儀見習いとして奉公に出て、そこで大切な人たちとの出会いと別れを繰り返す千恵子、
(この千恵子が、物語のメインヒロインです)
そこのお嬢様で、誰よりも愛情深いからこそ、我儘を貫き通してしまう和江。
立場や境遇に違いはあるものの、みんな心優しく、一生懸命生きています。
この本のヒロインたちに限らず、『花宵〜』にもいえますが、
困った時があれば、当たり前のように助け合う女性たちの姿はとっても素敵です。
それぞれ、この時代だからこその一生の恋ともいえる相手との出会いがありますが、
切なさと暖かさがすごく伝わってくる描写ばかりでした。
R-18文学賞大賞受賞された作者さんですから、そういうシーンもありますが、いやらしさはないです。
「ああ、こういう体験だったら、思い出に残るだろうな。悔いはないだろうなあ」と自然に思えます。
時代が時代なので生死をかけた恋だったりしますので、こう思ったら不謹慎かもしれませんが、深く愛し合える相手との出会いは羨ましく感じました。
おばあちゃんになった千恵子と和江の後日談も、しっかり描かれていてすごく丁寧だな、と思いました。
それぞれの時代の街並みの風景も鮮明に想像できます。
(特に、和江がヒロインになる最終話になる戦後の町並みは資生堂パーラーの様子や三越の様子は考えるだけで、ドキドキワクワクでした)
これ是非、ちゃんとした二時間くらいのドラマか映画で映像化してほしいですね。
『花宵〜』も好きですが、私はこの本の方がお勧めです。
というわけで、文句なしの★5で!
2008年5月27日に日本でレビュー済み
宮木さんの三冊目となる連作小説集。
登場人物が各作品にリンクしていて、
読み進むうちに「この人はあの時のヒロインの子供か・・・」などと
気づかされたりする面白さが随所にありますが、
なによりもまず、ドラマメーカーとしての筆力が圧巻です。
なんだか非常に優れた大河ドラマを見ているような、
力強い奔流に身を委ねる読書の快感に浸れます。
読んでいて集中が途切れるような小説が多いなか、
宮木さんのこの力量は本当に凄いです。
どの作品も、女の哀しみと一筋の光を湛えているのですが
最後のヒロインの物語に、心を救われた気がしました。
直木賞に推したいくらいの傑作ですが
選考委員の皆さんはどうも戦争物に手厳しいので、
2008年の本屋大賞に輝くことを祈っています。
それぐらい素晴らしい本です。
登場人物が各作品にリンクしていて、
読み進むうちに「この人はあの時のヒロインの子供か・・・」などと
気づかされたりする面白さが随所にありますが、
なによりもまず、ドラマメーカーとしての筆力が圧巻です。
なんだか非常に優れた大河ドラマを見ているような、
力強い奔流に身を委ねる読書の快感に浸れます。
読んでいて集中が途切れるような小説が多いなか、
宮木さんのこの力量は本当に凄いです。
どの作品も、女の哀しみと一筋の光を湛えているのですが
最後のヒロインの物語に、心を救われた気がしました。
直木賞に推したいくらいの傑作ですが
選考委員の皆さんはどうも戦争物に手厳しいので、
2008年の本屋大賞に輝くことを祈っています。
それぐらい素晴らしい本です。
2009年9月19日に日本でレビュー済み
戦前・戦中・戦後すぐを舞台に運命に翻弄される女性たちを描いた連作短編。
以下感想
有馬の芸者、富豪の愛人、知事の屋敷に仕える少女と彼女に執着する令嬢などがストーリーを紡いでいきます。
多少無理なエピソードや狙いすぎな描写もたくさんありますが、入り込めばなんなくラストまで読み終われます。
レトロな世界を堪能したい人はぜひ。
ただ、最後の戦後のエピソードはいらないかな〜と思ったので☆4つです。
以下感想
有馬の芸者、富豪の愛人、知事の屋敷に仕える少女と彼女に執着する令嬢などがストーリーを紡いでいきます。
多少無理なエピソードや狙いすぎな描写もたくさんありますが、入り込めばなんなくラストまで読み終われます。
レトロな世界を堪能したい人はぜひ。
ただ、最後の戦後のエピソードはいらないかな〜と思ったので☆4つです。