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拙者は食えん!: サムライ洋食事始 単行本 – 2011/4/1

4.5 5つ星のうち4.5 9個の評価

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 新潮社 (2011/4/1)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2011/4/1
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本 ‏ : ‎ 234ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4103057734
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4103057734
  • カスタマーレビュー:
    4.5 5つ星のうち4.5 9個の評価

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熊田 忠雄
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カスタマーレビュー

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上位レビュー、対象国: 日本

2022年3月10日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ダイエット、と日本で言うと、「体重減らしてんの?」と言われますが、元の意味はそうではありません。悪いのは、悪しきアメリカ英語で、オーストラリアだと違う言葉の意味があります。そしてこの言葉はこの本のためにあるのかなーと、外国で「ダイエット」に苦しんだ人間は思うわけで、そういう人は買ったほうがいい本です。ちなみに「ガンジーからの手紙」と言う本も、実は3割弱くらいこのダイエットに関しての本であって、いつでも美味しい物を食べている、何の食制限もない人には分からないジョークが入ってますがそれはさておき。そりゃあさ、江戸時代の人の方が、ダイエットに苦しむのは当然ですもんね。
 「武田信玄の秘伝」ってさ、もういつからそんなこと言ってんの?というネタもあるし、増田コウサイの本を読むきっかけにもなりました。面白いしすぐに読めます。
2011年11月16日に日本でレビュー済み
いいテーマなのだから、小説家が書いたらより楽しい本になったと思います。
現代語への訳も少なく、惜しい感じですが、まあまあ面白い本でした。

拙者は食えぬ!というユニークなタイトルですが、食のみでなく初めて海外の文化に
ふれた先人たちの様子が描かれています。

エジプトでは「人骸の乾物」を見て

「鳥獣魚虫とひとしく人骸を並べて並べて置くは言語に絶えたり」

と憤慨しつつも、「首塚」にのぼり記念写真をとったりもします。

汽車にも乗ります。
「その早きこと譬えるものなく、六両の車輪一条の鉄路にきしり鳴動の響き雷鳴の如く、途中の景色人物は走馬灯の趣きに似たり。」

しかし、やはり日本人。先人たちも食事にはうるさいようです。

ある侍は
「パン、牛肉の焼き物、ことごとく嘆息なしたり。パンは別段臭気なけれど何とやら
気味悪く、牛はなおさらなり、さればとて二日三日このかた食事としては一切致さず
空腹もまた耐えがたし。」
と嘆きます。

ある従者は
「おのれつくづく考えうるにはお役人方はよんどころなき上命なればせんかたなしけれども
我らに至ってはこの処へ至り、空腹飢餓に陥ることいかなる事のむくいかと、世に馬鹿々々
しく、只々嘆息の果てはなみだにくれ、神仏に祈る外なかりけり」
と涙を流します。

でも、まずいものばかりでもありません。
「珍しきものあり(中略)味は至ってあまく、口中に入るるとたちまちとけて誠に美味なり、是をアイスクリンという」

初めて海をわたった彼らの残した記録が、現代の我々に色々なことを教えてくれるようです。
ある侍は詠います。

「蝦(えみし)らも 仰ぎてぞ見よ 東なる 我が日の本の 国の光を」

肩身の狭い異国での暮らしの中にあっても、日本人であるという強烈なプライドが
伝わってきます。

世間ではいま、「平成の開国」と言われるTPPの話題でもちきりですが
先人の志や苦労を無駄にしたくないものですね。
3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2011年7月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
『拙者は食えん!』という題に惹かれて買いました(笑)

副題に「サムライ洋食事始」とあるように、本書は幕末から明治に至るまでの間に幕府や雄藩が派遣した使節団や留学生等がどのようにして西洋料理と出会い、どのようなリアクションをし、どのように受け入れていったのかを紹介したエッセイです。

当然ですが初めから洋食を美味しいと感じた人は極わずかで、ほとんどの人が「拙者は食えん!」状態だったわけですが、外国に渡った以上どうしても食べないといけないというわけで、洋食との辛い格闘を綴った各人の日記が本書にはたくさん載せられていてとても楽しめました。

こういう視点から歴史の勉強をするのも面白いなと感じさせられた一冊です。
5人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2011年5月24日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
実は未だ読み途中ですが、これはいい。
今では考えられないけど、当時未だ洋食が無かった時代に初めて食べた人は勇気があったなぁ・・・なんて思います。
パンを非難したり、牛肉を食べれたもんじゃない!!と言ったり。
当時の人の様子が鮮明に思い描けてなかなか面白いです。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2017年12月27日に日本でレビュー済み
 著者はニッポン放送で長く活躍した人物。
 海外経験が豊富で、「海外の日本人」をテーマとした著作が何冊かある。
 本書は、江戸末~明治初期に海外渡航した日本人の日記などを材料に、彼らが洋食という食べなれないものに苦戦したさまを紹介したもの。
 咸臨丸、第一回遣欧使節団(竹内使節団)、遣仏使節団(池田使節団)などの記録が次々ととりあげられるのだが、ほとんどは口に合わなくて苦労している。しかし、なかにはすっかり気に入ってしまうものもおり、おもしろい。
 ただ、全体としては論旨にいささかの乱れがあり、またもう少し大きな視点からまとめてほしいと思った。
2011年6月7日に日本でレビュー済み
タイトルといい、帯といい、この手の話題が好きなので買ったが、それほど期待していなかった。
しかし、作者(元・ニッポン放送報道記者)のいい意味で軽い書きぶりと、その背後にあるたっぷりの取材量は、作者のバックグラウンドを考えれば立派な労作と云える。
取材といっても、当事者は既に墓の中なので、日記等を中心としているが、学術書や案外と最近の本まで読み込んでいるので、内容の割に発見が多い。(例えば、出島貿易を続けていたオランダ本国や植民地ジャワで醤油等が取引されていたとか、吉田松陰の上手をいく密航者が遠い異国で同胞を陰ながら出迎えるなんてのは、トリビアとしてよい)また、後半で駆け足となりつつも、幕府の公式海外使節と留学生の顛末を網羅している点も評価したい。

さすがフジサンケイグループの役員まで務めた人だなと思わす保守的描写やお気楽な時事評論がつくのは、この人の癖なのだが、本作品の読者層を考えれば、別に違和感はない。とにかく、気楽に気楽に読めるのがありがたい。

はじめて対峙する西洋の食事とりわけ獣の肉と臭いに難儀するお侍さんというのがメインとなるが、実は自国以外の食を忌避するのは洋の東西を通じての一般的反応であって、10年も遡れば欧州各国には自国料理のレストランが中心だったし、アジア諸国の多くは植民地にまでなりながら日本の洋食的な料理は多くは生まれていない。日本人が幕末以来綿々と務めてきた「進取の気性」「和魂洋才の絶妙のアレンジ」なんてもんの一つが明治以降開花する洋食で、その前座が幕末のお侍さんの西洋料理体験だったと思う。

それと、本書は、食事の記録を残した人を中心としたことで、遣米使節など幕末史で語られるのとは角度が違って見ることが出来たのは面白い。侍と名打ちながらも、奉公人あるいは年端もいかぬ若侍が本作品の中心となっていて「お侍さまはお仕事だけど、俺らがなんでこんな臭い飯を食わなくてはいかんのだ」とのある従者の嘆きも秀逸。愚痴りつつもドンドン対応していく様は、グローバリズムやら何やらに翻弄されつつも必死で頑張る我ら日本労働者の原点を見るようだ。

気楽に読めるが、色々と四方山話をしたくなる、中々のお値打ちにご馳走様と言いたい。
11人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2011年5月11日に日本でレビュー済み
 著者は35年間ニッポン放送に勤めたジャーナリスト。
 幕末から明治初期に欧米へと向かった日本人使節団や留学生たちが、初めて口にする洋食とどう悪戦苦闘したかを、彼らが残した日記類を丹念に読みこんでまとめた労作です。

 なにしろ肉食の習慣がなく、白米に漬物、刺身の類いしか日常的に食していなかった彼らですから、長旅に備えて乗船する外国船に日本の食材を大量に積み込もうとします。ことは食に関わることだけに彼らは大まじめ。コメを炊くための厨房めいた一画をわざわざ船中に設けるなど、その涙ぐましいまでの努力はあまりに珍妙で、微苦笑を誘います。
 それでも旅の途中で味噌が腐りだし、あまりの腐臭に彼らを乗せてくれていた外国人船員たちも閉口することしきり、と珍道中が展開します。

 仕方なく食事は洋食に切り替わっていきますが、慣れない肉料理や乳製品の食感と臭みに日本人たちは音をあげます。醤油味に慣れた彼らの舌には洋食は塩気がなさすぎて食べにくいという記述が見られ、塩分の多さが和食の特徴のひとつであることを改めて思いました。

 これを読んでいて思い出したのは、ここ数年私のもとを訪れた外国の客人や友人が日本食に対して示した拒否反応の数々です。
 20代のオランダ人女性は、おかずをのせるだけでは白米を食べることが出来ず、私の目の前でご飯に思い切り醤油をかけたり、味噌汁を注いで猫まんま風にしたりして、炊きたてのご飯の “無味さ”を解消しようと試みを繰り返していました。
 一緒に鍋料理をつついた40代のスペイン人の友人は、パンチがなさすぎる白菜などの野菜類をどうしても食べることができませんでした。
 彼らは本書に出てくるサムライたちとはまさに180度逆の反応を示したのです。

 食というものに対して人間がいかに保守的であるかを思うとともに、日本人が食に対して歩んできた今日までの遠い道のりを改めて思う読書でした。
12人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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