92年初版、塩野さん55歳の時の作品です。
ローマ建国からイタリア半島統一までの500年間が描かれます。
この作品を手に取る前に、ギボンのローマ帝国滅亡史の短縮版(PHP文庫 800ページ)を読もうとしたのですが固有名詞が全くわからずすぐに挫折しました。
また、出口治明さんが推薦図書として挙げられていた、名古屋大学出版のカエサル、ポンペイウス、キケロの三部作も勢いで買ったものの、予備知識が全くないため理解できずに同様に放置していました。
このような経緯から一念発起して、この有名な大作に腰を据えて読みかかることとしました。
塩野さんのキャリアの中で様々な関連著作を経て、作家活動を始められてから約20年後にこのローマ人の物語全15巻という大作に至るわけですが、間違いなく今後末永く読み継がれる作品だと言えます。
最も素晴らしい点は、後書きで触れられているように、キリスト教的宗教観に捉われず(文献としてもキリスト教以前のものを用いて)歴史を読みとき、そこに考察を加えながら一つ一つ論理的に丁寧に書き連ねていることです。(これは非キリスト教圏という異文化で育った著者にこそ取れたアプローチといえるのではないでしょうか)
このことがまた、作品として単なる歴史書や教養本としてよりもっと広い役割をもって多くの人に読まれ続けている理由だと思います。
読み進める中で思考のつぼみが開いていくような感覚を覚えました。残りの14冊が非常に楽しみです。
子や孫にも、いつか読んでもらいたい作品です。
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ローマ人の物語 (1) ローマは一日にして成らず 単行本 – 1992/7/1
塩野 七生
(著)
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ローマは一日にして成らず
- 本の長さ276ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日1992/7/1
- ISBN-104103096101
- ISBN-13978-4103096108
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商品の説明
商品説明
知名度のわりには、日本ではその実態があまり知られていないローマ帝国。1993年に新潮学芸賞を受賞した本書は、その帝国の歴史を人間の生きるさまから描いていこうという壮大な構想による「ローマ人の物語」シリーズ第一弾。ローマ建国からイタリア半島を統一するまでの帝国の誕生期にあたる多難な500年間に生きた王や貴族、庶民にまで焦点を当て、彼らの足跡と周辺の事情を丁寧に追っていく。
元老院と市民集会を定めた建国者ロムルス。暦を定め、多神教を守護神という概念で定着させた2代目の王ヌマ。息子のスキャンダルのためにローマ市民により追放された最後の王タルクィニウス。上下水道やローマ街道を最初に作らせた貴族アッピウス。そして、貴族の横暴に対して全員で山に立てこもり抗議する市民。
著者の筆にかかると、そうした人物たちが銀幕上の俳優のように生き生きと動き出す。「お互いに、古代のローマ人はどういう人たちであったのか、という想いを共有」していくうちに、帝国の歴史から元老院や護民官などの政治システム、そして何より古代ローマ人の考え方までをごく自然に理解できるようになる。本書は、退屈なものと決めつけられがちな歴史解説書にまったく新しい息吹を吹きこむことに成功した一冊である。ちなみにこのシリーズは、著者のライフワークとして1992年から2006年にかけて毎年1作ずつ書き下ろされていく。(鏑木隆一郎)
元老院と市民集会を定めた建国者ロムルス。暦を定め、多神教を守護神という概念で定着させた2代目の王ヌマ。息子のスキャンダルのためにローマ市民により追放された最後の王タルクィニウス。上下水道やローマ街道を最初に作らせた貴族アッピウス。そして、貴族の横暴に対して全員で山に立てこもり抗議する市民。
著者の筆にかかると、そうした人物たちが銀幕上の俳優のように生き生きと動き出す。「お互いに、古代のローマ人はどういう人たちであったのか、という想いを共有」していくうちに、帝国の歴史から元老院や護民官などの政治システム、そして何より古代ローマ人の考え方までをごく自然に理解できるようになる。本書は、退屈なものと決めつけられがちな歴史解説書にまったく新しい息吹を吹きこむことに成功した一冊である。ちなみにこのシリーズは、著者のライフワークとして1992年から2006年にかけて毎年1作ずつ書き下ろされていく。(鏑木隆一郎)
登録情報
- 出版社 : 新潮社 (1992/7/1)
- 発売日 : 1992/7/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 276ページ
- ISBN-10 : 4103096101
- ISBN-13 : 978-4103096108
- Amazon 売れ筋ランキング: - 191,431位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 74位古代ローマ史
- - 489位ヨーロッパ史一般の本
- カスタマーレビュー:
著者について
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1937年7月7日、東京生れ。
学習院大学文学部哲学科卒業後、イタリアに遊学。1968年に執筆活動を開始し、「ルネサンスの女たち」を「中央公論」誌に発表。初めての書下ろし長編『チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷』により1970年度毎日出版文化賞を受賞。この年からイタリアに住む。
1982年、『海の都の物語』によりサントリー学芸賞。1983年、菊池寛賞。1992年より、ローマ帝国興亡の歴史を描く「ローマ人の物語」にとりくむ(2006年に完結)。1993年、『ローマ人の物語I』により新潮学芸賞。1999年、司馬遼太郎賞。2002年、イタリア政府より国家功労勲章を授与される。2007年、文化功労者に選ばれる。2008-2009年、『ローマ亡き後の地中海世界』(上・下)を刊行。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2023年10月27日に日本でレビュー済み
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普通に言うところの小説ではなく、もちろん学術書でもない。ざっくりローマ史と言うところか。
小説として読みにいくと面白くもなんともないが、私のように世界史をもう少し勉強しておけばよかったと思っている者にとっては、良い読み物なのかもしれない。
ただ、全体的に読点打ち過ぎ。途中、酩酊して書いていたんじゃないかと疑いたくなるくらい読点だらけの部分もあり、文体が確立されてない印象。というか下手。2巻以降改善されていればいいけど・・・
小説として読みにいくと面白くもなんともないが、私のように世界史をもう少し勉強しておけばよかったと思っている者にとっては、良い読み物なのかもしれない。
ただ、全体的に読点打ち過ぎ。途中、酩酊して書いていたんじゃないかと疑いたくなるくらい読点だらけの部分もあり、文体が確立されてない印象。というか下手。2巻以降改善されていればいいけど・・・
2020年1月16日に日本でレビュー済み
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かなり久しぶりに塩野七生さんの本、読みました。あくまで個人的な感想ですが、事実としての歴史がわかりやすく描かれていると思います。
チェーザレボルジア、あるいは華麗なる冷酷、コンスタンティノープルの陥落など、30年近く前に読んで以来です。
ローマ時代に興味があるので読んでいて楽しいですね。
叙述的に建国から共和制、帝国へと変貌していくローマを描いてくれる塩野七生さんに拍手です。
ヴェネツィアを描いた海の都の物語、若いときはかなり苦労して読みましたが、また読んでみたくなりました。
ローマが読み終えたら読んでみようかな(笑)
チェーザレボルジア、あるいは華麗なる冷酷、コンスタンティノープルの陥落など、30年近く前に読んで以来です。
ローマ時代に興味があるので読んでいて楽しいですね。
叙述的に建国から共和制、帝国へと変貌していくローマを描いてくれる塩野七生さんに拍手です。
ヴェネツィアを描いた海の都の物語、若いときはかなり苦労して読みましたが、また読んでみたくなりました。
ローマが読み終えたら読んでみようかな(笑)
2017年11月1日に日本でレビュー済み
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電子版を買う前には、文庫版を読んでいました。老眼の身で、文字が小さくて、
kindle版を買い、フォントを大きくして読んでいます。
快適に読書を楽しんでいます。
本書の内容については言うまでもありません。
著者の調査力、想像力、そして、洞察力と言えば、著者に対して失礼ですが、
目の前に広がる、歴史の世界を毎日楽しんでおります。
西洋文明におけるローマの重要性と言えば、言葉が足りないと思いますが、
ローマってそうだったのかと、とても勉強になります。
まだまだ、「ハンニバル戦記」のあたりですが、これから
読破して、最後まで読んでみたいと思っています。
一冊分に文庫本数冊が入っているので、時間もかかりますが、
買い足していくのも楽しみだと思います。
この機会に、最初の「ローマは一日にして成らず」から購入しました。
すでに申し上げた通り、「ハンニバル戦記」に入っていますが、
この値段なので、とても買いやすいのではないでしょうか。
kindle版を買い、フォントを大きくして読んでいます。
快適に読書を楽しんでいます。
本書の内容については言うまでもありません。
著者の調査力、想像力、そして、洞察力と言えば、著者に対して失礼ですが、
目の前に広がる、歴史の世界を毎日楽しんでおります。
西洋文明におけるローマの重要性と言えば、言葉が足りないと思いますが、
ローマってそうだったのかと、とても勉強になります。
まだまだ、「ハンニバル戦記」のあたりですが、これから
読破して、最後まで読んでみたいと思っています。
一冊分に文庫本数冊が入っているので、時間もかかりますが、
買い足していくのも楽しみだと思います。
この機会に、最初の「ローマは一日にして成らず」から購入しました。
すでに申し上げた通り、「ハンニバル戦記」に入っていますが、
この値段なので、とても買いやすいのではないでしょうか。
2019年10月29日に日本でレビュー済み
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古代のローマ人の苦労に比べれば、俺らの苦労なんてたかが知れてる
頑張って生きていこうっていうモチベーションをくれる作品だと思います
普通に面白かったのでおすすめです
頑張って生きていこうっていうモチベーションをくれる作品だと思います
普通に面白かったのでおすすめです
2021年12月5日に日本でレビュー済み
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孫正義の元秘書室長である三木雄信氏が、毎日、身近に置いて読み続ける本として紹介していたので、興味を持ち読み始めました。氏は、本書を食べるようによんでビジネス界での荒波を乗り越えてきたと言います。私も本書を読むと2000年前の人類が、今と変わらないような考えで歴史を刻んできたことがわかり、ロマンを感じることができます。大きな戦略を自然と学びながら、ビジネス書とは異なり非日常には入れる稀有な本だと思います。
2016年6月25日に日本でレビュー済み
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伝承によれば、ローマは紀元前753年に建国された。第1巻は、この建国から前270年のイタリア半島統一までの約500年をとりあげている。
ローマがなぜこれだけ長きにわたって繁栄したかについては多説あるが、少なくともその政治体制抜きには語れない。
驚くべきことに、ローマは、建国後初期から王、元老院、市民集会の三権からなる政治体制を確立していた。そして、前509年には、王は二人の執政官に置き換えられた。
執政官の任期は1年しかなく、市民集会は、執政官の決定や司法官の判決に拒否権をもつ。また、執政官など要人のほとんどを輩出する元老院は、執政官に対して助言・忠告・勧告の権限しか与えられていなかった。このようにして、この三権が巧妙に力の均衡を保つことにより、成長と安定を確立した。
ローマは、この政治体制のもとで、以下のような施策を推し進めることができた。
・敗戦国に寛容で、その支配階級には元老院の席も提供することにより、積極的に同化政策を押し進めた。その一方で、裏切り行為は容赦せず、同盟国間が結束してローマに対する共同戦線をはることが難しいしくみをつくった。
・敗軍の将を罰することはしなかった。ただし、二度目、三度目の失敗には厳しい措置が取られた。
・法を成文化することにより、勝手な解釈がされることを防いだ。
・一見、防衛上危険にもなりうるほどに道路を整備し、開放政策を進めた。
今から2500年以上も前、日本人がまだ竪穴式住居に住んでいた頃、三権からなる政治体制をはじめ、このような取り組みがなされていた国が存在していたことは、想像するだけでも不思議な気持ちになる。
ローマがなぜこれだけ長きにわたって繁栄したかについては多説あるが、少なくともその政治体制抜きには語れない。
驚くべきことに、ローマは、建国後初期から王、元老院、市民集会の三権からなる政治体制を確立していた。そして、前509年には、王は二人の執政官に置き換えられた。
執政官の任期は1年しかなく、市民集会は、執政官の決定や司法官の判決に拒否権をもつ。また、執政官など要人のほとんどを輩出する元老院は、執政官に対して助言・忠告・勧告の権限しか与えられていなかった。このようにして、この三権が巧妙に力の均衡を保つことにより、成長と安定を確立した。
ローマは、この政治体制のもとで、以下のような施策を推し進めることができた。
・敗戦国に寛容で、その支配階級には元老院の席も提供することにより、積極的に同化政策を押し進めた。その一方で、裏切り行為は容赦せず、同盟国間が結束してローマに対する共同戦線をはることが難しいしくみをつくった。
・敗軍の将を罰することはしなかった。ただし、二度目、三度目の失敗には厳しい措置が取られた。
・法を成文化することにより、勝手な解釈がされることを防いだ。
・一見、防衛上危険にもなりうるほどに道路を整備し、開放政策を進めた。
今から2500年以上も前、日本人がまだ竪穴式住居に住んでいた頃、三権からなる政治体制をはじめ、このような取り組みがなされていた国が存在していたことは、想像するだけでも不思議な気持ちになる。
2017年2月12日に日本でレビュー済み
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あまりに有名だけど、読んだこと無かったので読んでしまった。名作の誉れ高いだけの事はある。面白い。
歴史物ではあるが、堅苦しくなく、作者の深い知識とローマへの愛が伝わってくる本。
世界史の授業で先生が伝えきれなかった、ローマとギリシャや周辺諸国とのやりとり、ドラマが次から次へと出てくる。次の巻も読まねばという記にさせてくれる。
一点だけ、厳格な歴史書ではないので、残念と表現するのがはばかられるが、歴史的事実と作者の考察が明確に分かれていない点が気になった。
歴史物ではあるが、堅苦しくなく、作者の深い知識とローマへの愛が伝わってくる本。
世界史の授業で先生が伝えきれなかった、ローマとギリシャや周辺諸国とのやりとり、ドラマが次から次へと出てくる。次の巻も読まねばという記にさせてくれる。
一点だけ、厳格な歴史書ではないので、残念と表現するのがはばかられるが、歴史的事実と作者の考察が明確に分かれていない点が気になった。