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ローマ人の物語 (8) 危機と克服 単行本 – 1999/9/1
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- 本の長さ379ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日1999/9/1
- ISBN-104103096179
- ISBN-13978-4103096177
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商品の説明
内容(「MARC」データベースより)
登録情報
- 出版社 : 新潮社 (1999/9/1)
- 発売日 : 1999/9/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 379ページ
- ISBN-10 : 4103096179
- ISBN-13 : 978-4103096177
- Amazon 売れ筋ランキング: - 275,492位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 111位古代ローマ史
- - 720位ヨーロッパ史一般の本
- カスタマーレビュー:
著者について
1937年7月7日、東京生れ。
学習院大学文学部哲学科卒業後、イタリアに遊学。1968年に執筆活動を開始し、「ルネサンスの女たち」を「中央公論」誌に発表。初めての書下ろし長編『チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷』により1970年度毎日出版文化賞を受賞。この年からイタリアに住む。
1982年、『海の都の物語』によりサントリー学芸賞。1983年、菊池寛賞。1992年より、ローマ帝国興亡の歴史を描く「ローマ人の物語」にとりくむ(2006年に完結)。1993年、『ローマ人の物語I』により新潮学芸賞。1999年、司馬遼太郎賞。2002年、イタリア政府より国家功労勲章を授与される。2007年、文化功労者に選ばれる。2008-2009年、『ローマ亡き後の地中海世界』(上・下)を刊行。
カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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P23「皇帝に即位したときや国家にとって喜ばしいことが成ったときには、首都の平民や属州勤務の軍団兵たちにボーナスを配る習慣がある。喜びをともにするというのは建前であって、人心掌握が本音であることはいうまでもない。」
P48「トップというのは、勝負がかかっている場には絶対に自らが出向く必要がある。」
P49「同胞同士で闘うのだから、敵味方いずれの兵士たちの心中にも、同胞に剣を向けることへのわだかまりが必ずある。勝つには、そのわだかまりを断つことが必要だ。兵士たちにわだかまりをふっきらせるには、彼らに、自分たちの敵が憎いからではなく、自分たちのトップのためである、と思わせねばならない。」
P50「先頭に立つことの重要性への認識が欠けていた。」
P65「名将が手がける戦闘では、少なくとも買った側の犠牲者は相当に正確な数字が残る。」
P72「やろうと思えばできた人がやらないのは、ただ単に精神の怠惰にすぎない。」
P87「やらなくてもよいことばかりしていて、やらねばならないことは何もしなかったのである。」
P97「ローマの指導者たちの他国人への信頼とは、少々色合いの違うものなのだ。二千年後の現在で考えても興味深いのだが、信頼できる相手と信頼できない相手を分けて、信頼できる人のみに全幅の信頼を寄せるのではない。たいていの場合は信頼するのだが、それとて信頼できるところまで信頼するのである。そして、この「信頼できるところまで」の線をどこに引くかだが、ローマのリーダーたちは、相手の善意ないしはモラルを線引きの基準にはしなかった。基準にしたのは、自分たちの側の軍事上の防衛力である。」
P126「生活が安定すれば、人間は保守的になる。保守的になれば、反ローマにたつなどどいう過激な行為に訴える可能性も減少するのだった。」
P162「自衛本能が発達せざる得なかったゆえかと思うが、精神の柔軟性が失われてかたくなになる。」
P176「生まれは低い。自分で自分の道を切り開くしかなかった。」
P202「ローマ軍の戦法は、ユリウス・カエサル著の『ガリア戦記』にも見られるように、兵力や兵器や兵糧補給のような確定要素を整えることから始まる。その後で、わが軍は個々の兵士の士気の面でも優勢であった、と言う。つまり、精神力のような不確定要素は最後に来るのだ。第二次世界大戦当時の日本軍では、この非確定要素が第一位にきた。破れたのは当然の帰結である。」
P217「リスクを排除しようと努めれば努めるほど、リスクに足を取られる危険も増大するという好例ではなかろうか。リスクがあれば、緊張感を持たずにはすまない。それゆえに人は、無意識にしろ軌道修正をせざる得なくなる。」
P227「純朴なティトゥスには、愛する人を愛人のままでおくことができなかった。」
P239「行列していれば知人友人に出会うという屈辱にも耐え、しかも長時間待ってようやく手にする時間状の無駄という、数々の無形の障害を設けたのである。」
P290「若いに似ず細かい芸を見せる。」
P320「通商よりも海賊業で、農耕や手工業よりも略奪で生活の糧を得ようと考える者がいる限り、防衛の必要が消えることはない。」
P322「実際の戦闘は、予測不可能な事態の連続から成っており、臨機応変の能力だけが悲劇から救うのだった。」
P334「理論と実戦がバランス良く配合されていたからに違いない。」
P339「過去の蓄積を切り売りするのを職業とする人々。」
P340「教師といえばギリシア人、という状態は過去のものになっていたのだ。」
P346「伝家の宝刀は、抜かないからこそ宝刀でもありうるのだから。」
人事の失敗で人望を失ったガルバ、第1次ベドリアクム戦で指揮官としての精彩を欠いたオトー、敗者の処遇方法を間違えたヴィテリウスと、トップの無能が組織の混迷をもたらすという意味で典型的なのが最初の3人で、著者もこの3人に対してはことのほか手厳しい。この混乱を収束させたのがヴェスパシアヌスで、著者は彼に対し「時代の要請に応えるに適した指導者」であり「健全な常識人」と評する。カエサル、アウグストゥスのような新しいシステムを創造する天才型の人物ではなくとも、今何が必要かを直視して実行できる健全な常識の持ち主であるなら、この時代であれば充分機能したとの著者の指摘は、なかなか鋭いものがある。ヴェスパシアヌス、ティトゥスの後に就任したドミティアヌスは最後は暗殺されるのだが、国家レベルの教育の重要性に着目したことに対し、著者は高く評価する。歴史家タキトゥスが「すんでのところで帝国の最後の1年になるところだった」と嘆く、冒頭の皇帝3人の無能ぶり、その後のヴェスパシアヌスによる帝国の立て直し、また、ガリア属州兵の反乱、ゲルマン民族の侵攻、ユダヤ戦役などの、帝国の辺境で起こる数々の反乱と、それに対する対処などが本書の読みどころだ。
また、毎巻ごとに見られる、著者の深い洞察にも唸らせられる。「他者を支配下に置くことを考えた民族で、自由と独立という2語を旗印に掲げなかった民族は皆無であること」(ゲルマン人がガリア人を支配下に置こうとしたとき)「異なる宗教、異なる生活様式、異なる人種であっても共に生きていかねばならないのが人間社会の現実であり、玉砕は後世を感動させることができても所詮は自己満足に過ぎないということ」(ユダヤ戦役終結時の、ユダヤ人の行動に対する見方)などが印象的だ。帝国の当時の税制や、国の仕事の民間委託が現実化できていた点などにも触れられており、相変わらずも内容の濃い、読み応えのある1冊だ。
1年に3人も皇帝が変わり、内乱で国は乱れ、辺境では蛮族が攻め寄せ、属州は反乱に立つ。国民は、政争に明け暮れる政治に無関心・・・と、まさに世紀末的な状況を迎えたローマ。カエサルのような天才はもはや得られない中で、凡人皇帝たちの悪戦苦闘する姿が描かれます。
史上、あまり有名でない皇帝たちですが、それぞれの人間性や政治手法が丁寧に叙述されていますので、彼らの長所も短所も含め、ある意味ほほえましい気持ちで楽しめました。これも塩野さんの皇帝たちへの愛ゆえでしょうか(さんざんけなしもしていますが)。
花を取るか実を取るか?危機の乗り切り方も人それぞれ。ですが、結局ローマを救ったのは、「寛容」というローマらしさなのでした。危機にあってこそ原点に帰り、当たり前のことを当たり前にやる。今までシリーズを読んできた方には非常に納得し、かつ、ためになる教訓を与えてくれます。