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日本の原爆: その開発と挫折の道程 単行本 – 2012/4/27

3.8 5つ星のうち3.8 9個の評価

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 新潮社 (2012/4/27)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2012/4/27
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本 ‏ : ‎ 269ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4103136723
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4103136729
  • 寸法 ‏ : ‎ 13.8 x 2.3 x 19.8 cm
  • カスタマーレビュー:
    3.8 5つ星のうち3.8 9個の評価

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保阪 正康
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上位レビュー、対象国: 日本

2018年1月16日に日本でレビュー済み
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やはり終戦時に資料が処分されたので、多くの疑問が残ったままです。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2012年5月6日に日本でレビュー済み
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日本の戦前の原爆開発の歴史を仁科研究所・理化学研究所(陸軍)、と海軍の荒勝研究所・京都帝大の二つの研究所中心にその軌跡を
平易といえば平易に、追ったルポルタージュ風の本である。
そこに、福島県の石川地区での第八技術研究所の山本洋一などをからませ、原子力をあくまで平和利用に活用したいと考えつつも、
軍からの莫大な?研究費と研究員が戦地に引き抜かれないように、軍部からの要請に「出来ないがやってみよう」といいつつ、
日本の原爆開発はスタートするということらしい。
これでは、頑張って挫折したわけでもなく、広島・長崎に原爆をおとされ「これは原爆であるとわかった。これはわれわれの敗北である。」
という仁科の言葉も挫折というより、うまく逃げ切った学者どもという印象しかうけない。
著者の保坂氏独特のこだわりで、「マッチ箱一つくらいの大きさの特殊爆弾がやがて完成して、戦局は好転する」という、デマが
どのように、どうして、誰の口から広がったのかに関心を示し、おおくのページをさき、結局、神風が吹くという願望かなどとからませて
うやむやに話は進められるなど散漫で奥行きがない。
ドイツからウランを入手すべく大島大使に要求させるも、一度は断られ、二度面は潜水艦で運んでくるが途中で沈没するかして、消えてしまう。
後半は原子力の平和利用にこれらの原爆開発者はたずさわらず、第二世代の人々によって開発が進められた話などを考えると、第一世代の科学者たちはヨウリョウよく、戦地にいかず、うまく生き延び中にはノーベル賞をもらっつた人もいたということになる。
つまり、余裕のある子弟たちの生き残り作戦ではないかともおもわれる。(筆者もその様なニアンスを時折かもしだす。)
軍部(東条)もそこのところをよく知っていて、開発に成功しなければ銃殺ということもなく空襲でサイクロトロンなども破壊されてしまう。、これを挫折というには無理がある。
しかしながら、巻頭のの日本の原爆開発の組織図だけでも知らない読者にとっては見る価値があるので、保坂氏の本はつまらなく思っている人も、これだけでも一読の価値があるのでお勧めしておく。
16人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2012年5月12日に日本でレビュー済み
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日本の原子力開発の歴史では本史と切り離されて短い前史の扱いでしかなく、他方昭和史(あるいは第二次大戦史)では全く効果なく失敗した試みとしてほとんど光を当てられることがなかった、いわば“秘史”の扉を開くものである。

仁科芳男に率いられた理化学研究所の面々と京大荒勝文策研究室の俊英がいかに自ら原爆開発に関与したかを原資料と取材に基づき証明していく。仁科は日本軍のガダルカナル敗退、アッツの全滅を目の前にして原爆開発に走り(p94)、広島に原爆が投下された翌日「米英の研究者は日本の研究者、即ち理研の49号館の研究者に対して大勝利を得た」と「負け」を認めており(p20)、荒勝グループの湯川秀樹は「国に捧ぐ いのち尚ありて 今日も行く 一筋の道 限りなき道」と和歌によせて軍学協力を是認した(p168)ことが明らかにされている。戦後沈黙を盾にナチに抵抗したという「神話」に隠れたドイツのハイゼンベルクとは異なるにしても、彼らが戦中に果たした役割は消すことはできまい。

戦後湯川をはじめとして朝永振一郎、武谷三男等がアインシュタイン・ラッセルの反核(兵器)運動に賛同したのは、アメリカ従属の原発開発に邁進した嵯峨根遼吉と同一の評価ではないが、負の遺産を精算する意図・期待があっただろう。また軍に徴用され技術将校となった科学者(山本洋一、鈴木辰三郎等)の苦渋と率直で正直な見解を引き出したのは著者の見事なインタビューの賜物であろう。関係者は全て物故しているだけに貴重である。

武谷だけではないが彼を先頭に原子力の平和利用を“天使”と位置づけたのだが、フクシマ原発事故はTMI、チェルノブイリに続いて“悪魔”へと回帰したことを証明した。「私たちのこの時代そのものが次の世代への加害者になる」(p260)、「次世代の子供たちの運命が、今の世代の過ちによって歪むことのないよう祈る」(p267)という著者の真摯な訴えに共感するものである。

惜しむらくは「まるゆ」と称された陸軍潜航輸送艇の就役年、活動実態やドイツからウランを運搬しようとしたU-234の運命など軍事専門事項にささいだが誤りがある。一方、本書に対して内容のうすい通俗書と評する向きもあるが、それは読み手の問題意識のレベルの反映ではあるまいか。
21人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2012年6月23日に日本でレビュー済み
 本書は、太平洋戦争時の日本の原爆製造に向けた取組みとその挫折の経過をたどった本です。
 (a) 形成不利になりつつあった戦局を一気に打開する新型兵器として期待を集めて研究が進められたこと、(b) 原料のウランを日本国内や占領地で必死に探したもののほとんど成果がなかったこと、(c) 陸軍の要請を受けた理化学研究所の仁科芳雄研究室の学者たちが「原爆製造は無理」と思いながらも自らの研究を進めるために陸軍の力や資金を利用していたこと、(d) 日本はアメリカの原爆開発とは比べ物にならない研究・開発体制であったこと、などとても興味深い事柄が記述されています。

 太平洋戦争について書かれた本は極めて多数にのぼりますが、意外にとりあげられていないのが「日本の原爆製造に向けた取組み」というテーマです。たぶん、原爆については「日本は被害者」との意識が強く、その日本が原爆製造に取り組んでいたことはナイーブなテーマなのでしょう。
 本書は、このような問題を肯定・否定に偏ることなく淡々と記述しており、とても意義の深い貴重な本と思います。
16人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2020年3月31日に日本でレビュー済み
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 日本語で書かれた「戦時中の日本の原爆開発」に関する書物のうち、唯一信頼できるものである。すなわち、日本の原爆開発は、基礎的実験レベルで挫折したのである。原子炉もなく、加速器もなく、十分なウラン鉱石もなく、ウラン濃縮実験用の設備材料もなく(制空権、制海権がなく輸送できない)、爆撃で研究場所の確保もままならず、しかも、犬猿の仲の陸軍と海軍が別々に研究したのだから、うまくゆかないのは当然のことである。
 では、なぜ、なけなしの研究開発予算の中から、相当の部分がつぎ込まれたのかというと、原子物理学研究を統括する大変立派な「ボス教授」が、国の宝である超優秀な研究者を戦場に出さないようにするために、軍をうまくだまし続けたからである。
3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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