中古品:
¥242 税込
配送料 ¥257 5月25日-26日にお届け(19 時間 18 分以内にご注文の場合)
詳細を見る
中古商品: 良い | 詳細
コンディション: 中古商品: 良い
コメント: 【帯付き】 【書き込みなし】☆★Amazon専用在庫★☆古本として並以上の商品です。経年程度のヤケ、イタミ、よごれ、使用感などご了承ください。防水・エコ梱包で迅速に発送します。
Kindleアプリのロゴ画像

無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません

ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。

携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。

KindleアプリをダウンロードするためのQRコード

何か問題が発生しました。後で再度リクエストしてください。

この世は二人組ではできあがらない 単行本 – 2010/2/24

3.9 5つ星のうち3.9 11個の評価

社会とはなんであろうか。なぜ全員が男女二人組でなくてはならないのか。川を二つ超えながら、日々を営んでいた。この小説の舞台は狭いアパートだ……無冠の帝王が描く、素朴な社会派小説。
続きを読む もっと少なく読む

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 新潮社 (2010/2/24)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2010/2/24
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本 ‏ : ‎ 173ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4103143223
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4103143222
  • カスタマーレビュー:
    3.9 5つ星のうち3.9 11個の評価

著者について

著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。
山崎 ナオコーラ
Brief content visible, double tap to read full content.
Full content visible, double tap to read brief content.

目標は、「誰にでもわかる言葉で、誰にも書けない文章を書きたい」。

Twitter → @naocolayamazaki

山崎ナオコーラ(やまざき なおこーら)

作家。

性別非公表。

好きなコーラはダイエットコーラ。

寛容な社会で読書生活を続けたい。

近著に、

デビュー20周年記念 火星の山を登るか降りるか ゆるSF長編『あきらめる』

現代社会の中で源氏物語を楽しみたい『ミライの源氏物語』

性別で体をくくる時代は変わっていくかもしれない小説集『肉体のジェンダーを笑うな』

「時短」「考えない」の逆の革命を起こすエッセイ 『むしろ、考える家事』

容姿差別に立ち向かう社会派エッセイ 『ブスの自信の持ち方』

無職礼賛小説 『趣味で腹いっぱい』

時給マイナス千円、新感覚の経済小説 『リボンの男』

がんと共に生きる、病院小説 『美しい距離』

結婚エッセイ 『かわいい夫』

育児エッセイ 『母ではなくて、親になる』 などがあります。

カスタマーレビュー

星5つ中3.9つ
5つのうち3.9つ
11グローバルレーティング

この商品をレビュー

他のお客様にも意見を伝えましょう

上位レビュー、対象国: 日本

2010年4月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ワタシにとって初めてのナオコーラ体験の一冊です。

肌にまとわりつく空気とか、日差しとか、皮膚の感覚を精緻に表現するうまさは独特で、終始淡々とページをめくるうちにナオコーラ的世界にやみつきになります。

しかも、数ページごとにはっとするような(それでいてとても温度の低い)箴言がでてくるので気が抜けません。

あまたあるユニークな箴言のなかでひときわ印象が強かったのは
『まだ誰も見つけていない、新しい性別になりたい』
ということばでした。

子を孕むことのできる主人公の女性のなかの、硬質の感覚はまさに男性そのもので、「文学」という男性は彼女の子宮の中ではぐくまれているのでしょう。

たいへんな産みの苦しみを味わった(そしてこれからも味わう)であろう著者に敬意を表して☆いつつです。
12人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2016年12月4日に日本でレビュー済み
山崎ナオコーラの小説は二冊目です。せりふや情景描写がなんともたくみで、小説を読んでいると自分では名状しがたい感覚や風景に言葉が与えられていくような感じがします。
本作は小説家をめざす女の子の恋愛小説、としても楽しめますが、子供から大人になろうとする中で、社会の中で自分を位置づけていく苦しさが良く描かれていると思います。主人公は社会や恋人、親との関係はうまくいっているとはいえませんが、自分の価値や存在を本当に大事にすることに長けています。励まされました。
2010年4月7日に日本でレビュー済み
気になっていた小説家で、はじめて読んだのですが、このひとの小説がみんなこんな感じなら、僕はもう二度と読まないと思います。

小説家志望の女性とその恋人の、特に筋らしい筋もないエピソードの羅列、といったかんじなのですが、作者は高校生かと思うほど、青臭い自意識のうじうじした葛藤と若者にありがちな無恥な達観に満ちていて、イライラしっぱなしでした。

「ポストモダンの冷めた人間関係」みたいなものに、「時代の空気」的なものをこめたいのか。保坂和志のようにただ「何も起こらない日常」を書きたいのか知りませんが、とにかく主人公も恋人も、相手や親や社会やいろいろなものに甘えてそのことに気づきもせず生きているようにしか、社会も人生も舐めくさっているようにしか思えず、そういえばこういう小説って、90年代後半の「J文学」とか言われたころに腐るほど湧いて出てすぐに消えたな、と思いました。
青少年のモラトリアムをこれほど正面から書いた小説って、逆に珍しいかも。

あと作中人物の「読んでいる本」とか「聴いている音楽」「観ている映画」とかについて作品名を挙げるときは、じゅうぶんに注意したほうがいいんじゃないかな、小説家は。この短い小説のなかでかなり出てきましたが。それらのタイトルを語るだけで何かを語った気になっちゃいないか?大衆娯楽じゃないよ、アート寄りだよ、という自分のセンスのひけらかし、鼻持ちならない自意識の露呈じゃん。

なんというか、ケータイ小説の裏面だな、と思いました。
あれは記号化された内面と怒涛のような「事件の連続」によって成り立っていますが、こちらは事件のかわりに、自分探し的センチメンタリズムがぷんぷんする。内向性を極端に欠いた表現と、内向性の檻から出られない表現。

短いセンテンスで「気分」みたいなものをポンポン書きつらねていく手法は古いですし、技術的には「逃げ」なんじゃないかな。
あと、たんたんとしているわりには地の文で内面を語りすぎているせいで、軽い印象にもならない。
かんじの悪い文化系少女の自意識垂れ流しの散文、という感想以上のものはありませんでした。
29人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2016年2月22日に日本でレビュー済み
いつもグチグチなんか考えてて、モヤモヤがおさまらない?
山崎ナオコーラさんの小説は哲学的な部分があり、そのめんどくささに自分と共通するものを感じています。
わかりすぎて、愛しさすらあふれ出るほどです。

何か決定的に大きい出来事があったわけじゃないけど、仕事にも恋愛にも将来にも常にぼや~~んと不安を感じている。
夢はあるけど現実はそう簡単じゃなくて、淡々とゆるふわっと生きてる感じ?
「心の内側を見せること=カッコ悪い」みたいな素直じゃない感じは現代の若者のリアルをよくとらえているし、
主人公が作家を目指しているということから、ナオコーラさん自身の姿が主人公に重なりました。

今はまだ何もわからないし、何もできない。
だけど、そんな自分なりに漠然とだけど、よりよい社会や素敵な未来を作ることに参加していきたいと考えているシオちゃんを私はいいなと思います。

あと、本筋とあまり関係ないけど、手をキツネの形にして遊ぶエピソードがたまらなく好きでした。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2010年5月5日に日本でレビュー済み
久々に小説を読みました。
山崎ナオコーラさん。

ご本人の自伝か?と思われるほどリアルな場面がたくさん出てきて、
引き込まれながら読みました。

単なる青春、恋愛小説ではなく、
働くって何? 結婚って何?
生きるって何? 戸籍って何?
と今まで(少なくとも私は)考えずに通り過ぎてきたことを
深く、深く掘り下げていて、考えさせられる1冊でした。

小説でありながら、ドキュメンタリーを見ているようなところもあり、
恋愛の行方もくっついたり、離れたり。
相手の男性に読んでいる私が嫌気がさしたり「その反応?」と突っ込んでみたり。

いろいろ考えさせられる1冊でした。
高校生くらい、大学2年生くらいまでに読んでおいた方がいい1冊だなあ、と
私は思います。
9人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2010年4月19日に日本でレビュー済み
『カツラ美容室別室』のときも「なにこの淡々とした展開は#」だとか、「主人公たちに全然共感できない」なとの批評を受けてましたっけ。この作品も、おそらく「そういう風にしか読めない人には一生わからない作品」だろうなあと思います。もうそれはしょうがない。だって,これこそが,山崎ナオコーラの真骨頂だからです。

まずは,なぜこの装丁!とおもいました。表1は紺碧の空をバックに吹き上がる爆風。そして表4は、紺碧の海からふきあがる噴煙(海底火山?!)です。装画は会田誠さんの作品だそうです。作者インタビューで,ぜひこの装丁の意味を語ってほしい!

さて、お話しのなかで、主人公である私(しおちゃん)は何度も「爆笑」します。しかしその爆笑は、愉快な笑いではなくて,そのほとんどは「へっ,なにいってんのこの人」とか「はあっ?バカみたい」という類の笑い。かなり挑戦的です。見ようによっちゃあナマイキかしらね。そして、この人は,笑うだけじゃなくて,よく泣きます。だけどそれは「単に涙腺が弱い」だけだって言っています。でも,どうやらホントは,そんなに強くもないみたい。

私の頭をいい子いい子してくれたりやさしくしてくれる,そんな紙川くんに甘えてしまえばらくちんだってわかってる。だけど、なんとなくそう,手放しではそうできない居心地の悪さを抱えてる。実はそれは,紙川くんのほうでもおんなじように感じてることだったりして、それがまたそれぞれの自己嫌悪につながっていって...という悪循環。このあたりの「はっきりしない」かんじが、実にリアルです。

だけどね、ふらふらよろよろ,なんとなく歩いているうちに、ちゃんと確実に前に進んでいるのです、このひとたちは。そのいじましさというか、よろけ具合にほろっとします。そして、わたしもがんばろって、なんだかそう思えてきます。そんな本です。
21人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2012年12月22日に日本でレビュー済み
20代前半の女子によく見られる「少し変わってて少し特別っぽくてそんな自分に悩んでる自分が好き」という嫌な特徴を本当に綺麗に描いているなぁと感心しました。
共鳴する部分が多く、まるで自分を見ているようでした。
面白かったので☆4つで。

p.s
hubble "deepfield" さんのレビューが的確で鋭利で、引用したいぐらいでした。
4人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2010年3月6日に日本でレビュー済み
帯に「無冠の帝王」とあるのは、作者の山崎ナオコーラさんが芥川賞に3回ノミネートされているからでしょうか。

主人公は1978年生まれの女の子。小説家志望で、大学を出たあとに専門学校に通ったり、生活のためにアルバイトや事務の仕事をしたりしながら、小説を書いて賞に応募しています。

これは私の勝手な想像なのですが、おそらく主人公の境遇は、山崎ナオコーラさんご自身のかつての境遇に近いのではないでしょうか。そのためか、主人公の内面描写は非常にリアルです。

同い年の恋人との関係や、仕事のこと、家族との関係、将来への不安などで悩みつつも、徐々に自分の立ち位置を見つけて強くなっていく。若い女性の成長小説と言っても良いと思います。

文章は、一つ一つのセンテンスが短く、小気味よいです。また、20代、30代の若い女性の純粋さが新鮮で好ましく感じられます。

ちょっと残念なのは、ストーリー展開が淡々としていることです。恋人との関係が一番の主題だと思いますが、その恋人と別れる場面も、あまり大きな盛り上がりもなく、あっさりとしています。誰かの日記を飛ばし飛ばし読んでいるような感じです。感情を押し殺しているような印象を持ちました。

読後感は悪くないのですが、少し時間が経ったら内容を思い出せなくなりそうな予感もしています。後に残るタイプの本ではなく、手軽に楽しめる本だと思います。
10人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート