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目玉 単行本 – 1989/9/1
吉行 淳之介
(著)
- 本の長さ198ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日1989/9/1
- ISBN-104103243139
- ISBN-13978-4103243137
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登録情報
- 出版社 : 新潮社 (1989/9/1)
- 発売日 : 1989/9/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 198ページ
- ISBN-10 : 4103243139
- ISBN-13 : 978-4103243137
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,031,617位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 23,613位日本文学
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2015年10月20日に日本でレビュー済み
短編集。吉行文学独特の「性」の問題から離れた作品集なので彼を敬遠している人も読めると思う。
「いのししの肉」は広津和郎の「さまよへる琉球人」なんかを想起させるし、「目玉」を始め、病をテーマにしつつ大戦の経験も織り込まれていて彼のルーツを知ることもできる。
「いのししの肉」は広津和郎の「さまよへる琉球人」なんかを想起させるし、「目玉」を始め、病をテーマにしつつ大戦の経験も織り込まれていて彼のルーツを知ることもできる。
2012年10月8日に日本でレビュー済み
吉行淳之介「目玉」を読了。作者晩年の作品(1989年)です。エッセイ風な小説で作者ならではの洒脱な短編集です。昭和の終わりかけのときに、自分の幼少時代や戦時中のことを重ね合わせて、現代におこった事象と重ね合わせています。そこに重さは全くなく、軽いタッチで描かれています。
「いのしし肉」や「葛飾」なんかは作者の飄々としたユーモアを感じることが出来ます。肩のこらないエンターテイメントな作品集です。
「いのしし肉」や「葛飾」なんかは作者の飄々としたユーモアを感じることが出来ます。肩のこらないエンターテイメントな作品集です。
2011年7月7日に日本でレビュー済み
吉行さんの、かなり独特のエッセイとも取れるかのような短編集です。ただ、春日先生も私と同じ先端恐怖症とのこと、表題作である「目玉」は目の手術に関するかなり細かく詳しい著述である、という恐怖から未だに1度も読んでいないという告白もあって、私も「目玉」という作品だけは未読です。かなり恐ろしいらしいです・・・
中でも印象に残ったのは、タクシーにまつわる小話をまとめた「大きい荷物」、とある人物との短い会見と長い付き合いの微妙な距離感を描いた「いのししの肉」、そして摩訶不思議な人間関係と怖いもの見たさとも言うべき「葛飾」、です。
どの作品もちょっと近い短編が思いつかないくらい独特であって特殊な、それこそ吉行さんの匂いのする短篇集です。かなり面白い方だったのでしょうね、その人となりをもう少し聞きたくなります。吉行さんの簡単にダンディなだけではない、相手を敬い、そしてちょっと茶目っ気を感じさせ、女の人が惚れる人物だったのでしょうね、というのが勝手な想像なんですが、吉行さんの著作からだけでは分からない、付き合いのあった他人からみた吉行さんを見てみたくなりました。
魅力あるオトナ、に興味がある方にオススメ致します。
中でも印象に残ったのは、タクシーにまつわる小話をまとめた「大きい荷物」、とある人物との短い会見と長い付き合いの微妙な距離感を描いた「いのししの肉」、そして摩訶不思議な人間関係と怖いもの見たさとも言うべき「葛飾」、です。
どの作品もちょっと近い短編が思いつかないくらい独特であって特殊な、それこそ吉行さんの匂いのする短篇集です。かなり面白い方だったのでしょうね、その人となりをもう少し聞きたくなります。吉行さんの簡単にダンディなだけではない、相手を敬い、そしてちょっと茶目っ気を感じさせ、女の人が惚れる人物だったのでしょうね、というのが勝手な想像なんですが、吉行さんの著作からだけでは分からない、付き合いのあった他人からみた吉行さんを見てみたくなりました。
魅力あるオトナ、に興味がある方にオススメ致します。
2004年7月18日に日本でレビュー済み
幼少期から身体の不具合と付き合ってきた吉行氏による、晩年のエッセイ風小説七編。白内障に掛かった眼を人工水晶体に交換する過程をつき放した視点で描く表題作のほか、謎の男との淡白な交流を描く「いのししの肉」、整骨師の元に通う「葛飾」など、身体とゆるやかにつながりながら、意識が意外な方向に流れだす不思議な味わいの作品集。
壊れているから、完璧に機能しないからこそ、逆説的に自身の身体性を再認識する吉行氏の姿が垣間見えます。しかし、その視点は自分の身体の状況を憂う、というよりは、一歩退いて科学者が、解剖する実験動物を見つめるような、好奇心のような冷ややかさがあります。そこから過去の記憶へと飛んでいく意識の流れの突拍子のなさがユーモラスでもあり、どこか悲劇的でもあります。身体のつくりの精妙さと、何処までも無限に想念を拡げていくことのできる精神・意識の入れものとしての身体の限界性、そんなことを考えさせられました。あまり出会うことのないタイプの作品。
壊れているから、完璧に機能しないからこそ、逆説的に自身の身体性を再認識する吉行氏の姿が垣間見えます。しかし、その視点は自分の身体の状況を憂う、というよりは、一歩退いて科学者が、解剖する実験動物を見つめるような、好奇心のような冷ややかさがあります。そこから過去の記憶へと飛んでいく意識の流れの突拍子のなさがユーモラスでもあり、どこか悲劇的でもあります。身体のつくりの精妙さと、何処までも無限に想念を拡げていくことのできる精神・意識の入れものとしての身体の限界性、そんなことを考えさせられました。あまり出会うことのないタイプの作品。