熊吾は還暦を目前にして今まで経験した事のない経済的な困窮に見舞われる。信じていた男に大金を持ち逃げされたり、軽蔑していた海老原に頭を下げざるを得なくなったり苦境に立つ熊吾。泥にまみれても、妻子を守るという男の矜持が、彼を卑屈にさせない。
富山での一家の暮らしに自分の幼い頃や、その頃の父や母を重ねて懐かしかった。
新しい事業が成功して早く家族がまた一緒に暮らせるようになればいいのに。5巻に熊吾の巻き返しを期待したい。
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流転の海 第4部 天の夜曲 単行本 – 2002/6/26
宮本 輝
(著)
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昭和31年、熊吾は大阪の中華料理店を食中毒事件の濡れ衣で畳むことになり、事業の再起を期して妻房江、息子伸仁を引き連れ富山へ移り住む。が、煮え切らない共同経営者の態度に、妻子を残して再び大阪へ戻った。踊り子西条あけみと再会した夜、彼に生気が蘇る。そして新しい仕事も順調にみえたが……。苦闘する一家のドラマを高度経済成長期に入った日本を背景に描く、ライフワーク第四部。
- 本の長さ464ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日2002/6/26
- ISBN-104103325135
- ISBN-13978-4103325130
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商品の説明
内容(「MARC」データベースより)
還暦を前に、辛酸を嘗めた松坂熊吾は、金策の泥沼に落ちた。雪の夜、苦境にたった熊吾と妻・房江の胸の底に、鈴の如き音曲が鳴り響く…。
登録情報
- 出版社 : 新潮社 (2002/6/26)
- 発売日 : 2002/6/26
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 464ページ
- ISBN-10 : 4103325135
- ISBN-13 : 978-4103325130
- Amazon 売れ筋ランキング: - 769,258位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 17,682位日本文学
- カスタマーレビュー:
著者について
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1947(昭和22)年、兵庫県神戸市生れ。追手門学院大学文学部卒業。
広告代理店勤務等を経て、1977年「泥の河」で太宰治賞を、翌年「螢川」で芥川賞を受賞。その後、結核のため二年ほどの療養生活を送るが、回復後、旺盛な執筆活動をすすめる。『道頓堀川』『錦繍』『青が散る』『流転の海』『優駿』(吉川英治文学賞)『約束の冬』『にぎやかな天地』『骸骨ビルの庭』等著書多数。
カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2018年12月7日に日本でレビュー済み
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完結した流転の海をkindleで読み返している。
現在海外に住んでいる私は、大事に買い続けた書籍を処分してきてしまったがkindleのお陰で一生何度でも読み返す出来る宝となった。
読み始めると止まらない次々読みたくなる小説です。ぜひ多くの方々に読んで欲しい。
現在海外に住んでいる私は、大事に買い続けた書籍を処分してきてしまったがkindleのお陰で一生何度でも読み返す出来る宝となった。
読み始めると止まらない次々読みたくなる小説です。ぜひ多くの方々に読んで欲しい。
2018年12月17日に日本でレビュー済み
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気にいる又気に入らないは関係無いです。ただ読みたいと思って購入しました。
2015年4月9日に日本でレビュー済み
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第4部は大阪で事業に失敗した松坂一家が富山に新天地を求め旅立つところから始まります。が、富山でな新規事業の共同経営者があまりにも頼りなく、熊吾一人大阪に戻り別の新規事業に乗り出す事になる。
しかし、ここでも上手くいかない。考えられない様な裏切りが熊吾を苦しめる。また熊吾が少し脇道へずれそうで冷や冷やしてしまいました。是非読んでみて下さい。
熊吾は還暦前年、宮本輝さん55歳の時の作品。この巻に限らず、熊吾が伸仁に説諭するくだり、世の中の先を見通す力には、ただただ感心してしまうばかり。現在、宮本さんは第8部を雑誌に連載中だが、早く読んで追いつかない様にしていたのに~。
だが、他の本を読みながら思い出した様に手に取ってしまった。一日で読んでしまった。読後こんなに充実感が有る本は滅多に無い。第9部の連載が始まったら第5部を読む事にしよう。
しかし、ここでも上手くいかない。考えられない様な裏切りが熊吾を苦しめる。また熊吾が少し脇道へずれそうで冷や冷やしてしまいました。是非読んでみて下さい。
熊吾は還暦前年、宮本輝さん55歳の時の作品。この巻に限らず、熊吾が伸仁に説諭するくだり、世の中の先を見通す力には、ただただ感心してしまうばかり。現在、宮本さんは第8部を雑誌に連載中だが、早く読んで追いつかない様にしていたのに~。
だが、他の本を読みながら思い出した様に手に取ってしまった。一日で読んでしまった。読後こんなに充実感が有る本は滅多に無い。第9部の連載が始まったら第5部を読む事にしよう。
2017年4月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
読み疲れというか ダレ始めてきました。
でも作品のテンション クオリティ素晴らしいです
さて、次はどんなまたまた大阪での活躍 期待いたします
でも作品のテンション クオリティ素晴らしいです
さて、次はどんなまたまた大阪での活躍 期待いたします
2014年11月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
単行本で一度はよんでましたが、再読のために文庫を購入しました。結構忘れていた箇所がありました。