改めて感じたのが経済財政諮問会議の重み。01年度にはまだ財務大臣だった宮沢元首相が、予算編成の実権は民間委員に与えないと立ちはだかったが、小泉は諮問会議を「改革の司令塔に位置づける」と宣言して、諮問会議からのトップダウン方式に大きく舵をとった。この結果、夏場の経済見通しを踏まえて7月末に「予算の全体像」を示し、財務省はこの大枠を元に各省庁からの概算要求をまとめる、という流れに変ったという。つまり「予算というビルは、諮問会議・内閣府が建て、財務省はその中の間仕切りをやっているだけに変った」(p.179)わけだ。こんなところにも、トップダウンによる経済統制を極限にまで推し進めた、岸-福田ラインの匂いを感じてしまうのは勘違いだろうか。
ただし、岸-福田を反面教師として、毎日、欠かさずテレビの共同取材に応じたりするPR術だけは、はるかに師匠たちを追い抜いたことは事実。そして、岸が安保改定で躓いたツテを踏まないために、総選挙に打って出るという一世一代の勝負に出て完勝、憲法改正も行える2/3を初めて確保したという離れ業だけは、何回考えても凄いと思う。とにかく、党内調整に追われて、ろくにやりたいこともやれなかった岸-福田ラインが、その孫とも云えるような後継者の代になって自民党をほぼ手中にし、経済財政諮問会議で予算編成権を財務省から奪い、強力な"統制"を行えるようになったということは実に怖いことだ。
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自民党を壊した男小泉政権1500日の真実 単行本 – 2005/6/16
読売新聞政治部
(著)
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衰亡の感著しい50年目の自由民主党。小泉政権にスポットを当て、1500日に垂んとする「賞味期限切れ」の実態を描く、迫真の政治ドキュメント
- 本の長さ287ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日2005/6/16
- ISBN-104103390077
- ISBN-13978-4103390077
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登録情報
- 出版社 : 新潮社 (2005/6/16)
- 発売日 : 2005/6/16
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 287ページ
- ISBN-10 : 4103390077
- ISBN-13 : 978-4103390077
- Amazon 売れ筋ランキング: - 278,817位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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トップレビュー
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2005年8月28日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
面白い。もっと早く読めばよかった。だが、まだ遅くはない。
本書が扱うテーマでもっとも深刻なのは、やはり第1章の「自公融合」だろう。選挙では公明党への依存が進み、政策でも同党に押される自民党の実態が綴られる。もともとは公明党と距離のあった小泉首相はこの先どう出るか。
第3章の「2004年参院選」も、先の郵政民営化法案否決でも露呈した参議院の問題点を論じて、興味深い。しかし単に自民敗北という分析は、橋本派減・森派伸張という内訳を考えれば甘いのでは。
私が最も面白く読んだのは、第4章の「新政策決定」。小泉改革の司令塔であり、政策プロセス変革の要とも言える、経済財政諮問会議をめぐる人々のせめぎ合いが明らかにされている。
第2章で民主党も取り上げており、タイトルが想像させるようなコイズミ本ではない。首相を1つの軸として、取材を基に政官界の問題点を浮き彫りにして論じた本である。冗長なところもあり、整理の余地はあると思うが、この手の本としては良くまとまっている。
本書が扱うテーマでもっとも深刻なのは、やはり第1章の「自公融合」だろう。選挙では公明党への依存が進み、政策でも同党に押される自民党の実態が綴られる。もともとは公明党と距離のあった小泉首相はこの先どう出るか。
第3章の「2004年参院選」も、先の郵政民営化法案否決でも露呈した参議院の問題点を論じて、興味深い。しかし単に自民敗北という分析は、橋本派減・森派伸張という内訳を考えれば甘いのでは。
私が最も面白く読んだのは、第4章の「新政策決定」。小泉改革の司令塔であり、政策プロセス変革の要とも言える、経済財政諮問会議をめぐる人々のせめぎ合いが明らかにされている。
第2章で民主党も取り上げており、タイトルが想像させるようなコイズミ本ではない。首相を1つの軸として、取材を基に政官界の問題点を浮き彫りにして論じた本である。冗長なところもあり、整理の余地はあると思うが、この手の本としては良くまとまっている。
2005年6月29日に日本でレビュー済み
現在与党は自民・公明の連立政権である。今まで通りの解釈であれば、例えば保守党が自民党に吸収されたように、公明党もアメーバの如き自民党に吸収された・・・はずである。しかしこの書を読めばわかるように、その立場は逆転している。このパワーバランスの変化が、日本の未来の流れを変える一つになるのではないかと思う。
また、選挙制度の変化が2大政党政治の到来を招いていることは周知の事実だが、その中にあって、公明党という「バランサー政党」が今後どのような方向に振れていくかを注視していく必要がある。近い将来、自民党と民主党が分解→政界再編のストーリーは容易に描けるが、公明党の行き先は読めない。読めないが故に怖い存在である。
一方、小泉政権下で政治が変わったのもまた事実である。普段テレビや新聞だけではその変化に気づかないが、官僚主導から官邸主導の意思決定システムに移行しているのである。
そんな事を肌に感じ取れる書である。
また、選挙制度の変化が2大政党政治の到来を招いていることは周知の事実だが、その中にあって、公明党という「バランサー政党」が今後どのような方向に振れていくかを注視していく必要がある。近い将来、自民党と民主党が分解→政界再編のストーリーは容易に描けるが、公明党の行き先は読めない。読めないが故に怖い存在である。
一方、小泉政権下で政治が変わったのもまた事実である。普段テレビや新聞だけではその変化に気づかないが、官僚主導から官邸主導の意思決定システムに移行しているのである。
そんな事を肌に感じ取れる書である。
2005年8月14日に日本でレビュー済み
4年前の自民党総裁選で「自民党が変わらなければ、ぶっ壊す!」と言った。自民党は十分とは言えないまでも派閥も壊れたし少しは変わったと思うのだが、「郵政解散」で本当にぶっ壊してしまった。次の衆院選で郵政民営化の賛否を国民に問うと言い、さらに衆院で造反した議員は「民営化反対」として公認しないと言う。それは可笑しいだろう。今回の参院否決での衆院解散も可笑しいが、造反議員の全てが郵政民営化に反対しているのではない。法案の不備を指摘し慎重議論を求めただけだ。「造反議員=郵政民営化反対議員」は間違っている。それを幼稚な我が国マスコミもいつもようにミスリードする。また、国民世論にもあるように可決を急ぐ法案ではない。ガリレオを気取るのは結構だし自民党をぶっ壊すのも結構だ。しかし、一か八かの次の選挙は日本をぶっ壊すかもしれない。
マスコミも民主党の台頭で「二大政党制だ!!」と煽るが、民主党はかつての社会党の再来である。前回の参院比例区では労組や日教組等の左翼系団体の利益代表も多数存在する。憲法も「創憲」だとか言って社会党とは違うことを装ってはいるが、「創憲」の中身は現行憲法の「左翼的再編」とも言うべき危険な代物である。また「民主党政策集」を見れば「マニフェスト」やマスコミ報道ではうかがい知れない民主党の左翼的本性が分かるだろう。そこには社会党や日教組の運動方針と同一の政策が散りばめられている。例えば家族解体に繋がる「性別役割分業を固定化しない(ジェンダーフリー)社会こそ、日本を再創造するカギとなります」とのたまう始末である。詳しくは「日本政策研究センター」H.P.を参照されたい。
小泉内閣は国家主権に関わる「靖國」「憲法改正」「領土」「北朝鮮拉致」等々を何一つ解決はしていないものの国民的関心を高めた功績は実に大きい。この高まりを持続させ日本を壊さない為にも民主党に政権だけは渡さないでもらいたい。
マスコミも民主党の台頭で「二大政党制だ!!」と煽るが、民主党はかつての社会党の再来である。前回の参院比例区では労組や日教組等の左翼系団体の利益代表も多数存在する。憲法も「創憲」だとか言って社会党とは違うことを装ってはいるが、「創憲」の中身は現行憲法の「左翼的再編」とも言うべき危険な代物である。また「民主党政策集」を見れば「マニフェスト」やマスコミ報道ではうかがい知れない民主党の左翼的本性が分かるだろう。そこには社会党や日教組の運動方針と同一の政策が散りばめられている。例えば家族解体に繋がる「性別役割分業を固定化しない(ジェンダーフリー)社会こそ、日本を再創造するカギとなります」とのたまう始末である。詳しくは「日本政策研究センター」H.P.を参照されたい。
小泉内閣は国家主権に関わる「靖國」「憲法改正」「領土」「北朝鮮拉致」等々を何一つ解決はしていないものの国民的関心を高めた功績は実に大きい。この高まりを持続させ日本を壊さない為にも民主党に政権だけは渡さないでもらいたい。