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モンスターフルーツの熟れる時 単行本 – 2001/5/1

4.9 5つ星のうち4.9 4個の評価

商品の説明

商品説明

実在の町、東京都渋谷区猿楽町を舞台にした連作短編集。奔放な交情で次々と子を産み、性の不夜城を築き上げる「君江」。病的なまでの美しさを手に入れ、怪しげなクラブを主宰する「友子」。憎悪や不安を意図的にあおり、人の心を操る「千原」。そして、同級生や幼なじみである彼らと十数年ぶりに再会する「わたし」。4人の名前を冠した4つのストーリーは、やがて子ども時代の「わたし」が交わした、ある約束へとつながっていく…。

本書の主要なテーマは大人への「成熟」だ。醜い子どもだった君江は、出産のたびに美しくなり「猿楽町の女神」となる。健康的でふくよかな肉体を持っていた友子は痩身ダイエットの信奉者を増やし、猿楽町を「日本でもっとも平均体重の軽い町」へと変貌させる。千原はテロ事件を画策し、ホームレスを町中にあふれさせる。彼らの精神は、猿楽町そのものとリンクし、淫靡(いんび)な情景を作り上げる。それは子どもの欲望をさらけ出した世界であり、一瞬のみずみずしさを放ちながらもやがて腐れ落ちる果実のように危うい世界だ。

小林は、アミューズメントパークが日本全土を侵食していく様を描いた『ゼウスガーデン衰亡史』で、バブル前後の日本社会の狂乱ぶりをポップな作風で風刺した。また近世文学にも造詣が深い小林は、斬新な歌舞伎論『悪への招待状』などで、江戸末期の退廃した世界を20世紀末の社会に重ねあわせてきた。

本書は、これまでのポップな味わいと退廃を漂わせる独特の世界観を残しながら、自己をより深く作品世界に反映させたものとなっている。小林作品のひとつの到達点である。(中島正敏)

内容(「MARC」データベースより)

不特定多数の男とひたすら性交を繰り返す少女、究極の美を手にしてしまった女、そして「彼」が目覚める…。欲望・倫理・感性・理性、人間存在を支える一切の概念を打ち砕く物語。『波』連載の「猿楽町サーガ」をまとめる。

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 新潮社 (2001/5/1)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2001/5/1
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本 ‏ : ‎ 195ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4103704047
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4103704041
  • カスタマーレビュー:
    4.9 5つ星のうち4.9 4個の評価

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小林 恭二
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カスタマーレビュー

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上位レビュー、対象国: 日本

2011年8月31日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
取り上げている題材はけっこうおどろおどろしかったりします.しかしそれに
反して,読後感はとても良いです.少しひんやりしていて乾いている,いわゆ
る爽やかな風が心の中に風が吹き込んでくる,そんな感じです.なぜそう感じ
るのかはとても不思議なのですが.
3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2006年8月20日に日本でレビュー済み
 二十世紀少年を思った。あれも、大人と子供がひとつのテーマになっているけれど、これもそうだ。

 ただ、これはもっと生々しい。それは、性への関心であったり、他者への憎悪であったりする。子供から大人への成長は否応なく、「変化」を求められる。肉体的にも、精神的にもだ。

 子供のときに、すでにまわりの醜さを知ってしまったとしたら、どうなるだろうか? 醜さを忘れたくないと思う。醜さを知った子供でい続けることを願うだろうか。

 子供の世界は、その成長はときに残酷だ。妄想もあり、願望もある。そんな熟熟な感性をひとつの町の変化とともに描いた、傑作。

 子供が大人になる=怪物的フルーツが熟すとき、我々は何を失うか?
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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