デビュー当時からファンで愛読させていただいていましたが、しばらく読書から離れた生活をしていました。
勤務地が変わり通勤時間が1時間以上かかるようになり、初めて電子書籍なるものをダウンロード、電子書籍で初めて読んだのがこちらの本でした。
最後に読んだ新井素子さんがチグリスとユーフラテスでしたからだいぶ読んでませんでした。
って言うより新井素子が新刊出してる事自体チェックしてなかった…
読み始めたら止まらない…
新井素子ワールドです。
あー、この一人称の書き方懐かしい。
初期の作品のような文体に思えました。
久しぶりにワクワクさせていただきました。
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もいちどあなたにあいたいな 単行本 – 2010/1/1
新井 素子
(著)
- 本の長さ282ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日2010/1/1
- ISBN-104103858028
- ISBN-13978-4103858027
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登録情報
- 出版社 : 新潮社 (2010/1/1)
- 発売日 : 2010/1/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 282ページ
- ISBN-10 : 4103858028
- ISBN-13 : 978-4103858027
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,013,834位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2011年5月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
新井さんの本はすべてではないけれど、昔からたくさん読んでますが、
今回もやはり面白かったです。
文体は特徴があります。
句読点の使い方とかは本当に彼女にしかできないというもので、
それに対して抵抗がある方も多いと思います。
また物語も今までの作品より大きな展開があるわけではないので、
それがイヤだという方もいるかもしれません。
しかし、文章の中にある新井さん独特の雰囲気は格別です。
あの不思議な甘い空気が作れるのは新井さんしかいないでしょう。
話の展開がなくても、心象描写が素晴らしくて、
その心象描写を読む話なんだと思いました。
今回もやはり面白かったです。
文体は特徴があります。
句読点の使い方とかは本当に彼女にしかできないというもので、
それに対して抵抗がある方も多いと思います。
また物語も今までの作品より大きな展開があるわけではないので、
それがイヤだという方もいるかもしれません。
しかし、文章の中にある新井さん独特の雰囲気は格別です。
あの不思議な甘い空気が作れるのは新井さんしかいないでしょう。
話の展開がなくても、心象描写が素晴らしくて、
その心象描写を読む話なんだと思いました。
2011年6月8日に日本でレビュー済み
著者の20年来のファンなので、新作の発表を心から楽しみにしていました。
可愛いらしい語り口の親しみやすい文体に懐かしさはおぼえたのですが…。
読み進むうちに、もどかしいような気分に支配されてしまいました。
この物語の根底に流れるのは、歪んだ家族愛、それとの対比をなす姻戚間の確執。
21歳の澪湖はともかく、40代と思しき陽湖が子供じみた口調で呪詛の言葉を吐くのには違和感をおぼえました。
終盤、謎が解明された後の、和の哀しみの描写には物足りなさを感じました。
やはり謎解きを重視した構成にするよりも、和の一人称で書かれていた方が良かったような気がします。
倒述式のミステリーのような構成にするのも、ありだったのではないかなぁ…と。
あと書きにあった「ショートショートや短編ばかり書く内に、長編を書けなくなってしまった」との著者の言葉。
それこそパラレルワールドからやって来た新井素子さんが書いたのでは…!?とでも思わなければ納得が行かない作品という気がしました。
可愛いらしい語り口の親しみやすい文体に懐かしさはおぼえたのですが…。
読み進むうちに、もどかしいような気分に支配されてしまいました。
この物語の根底に流れるのは、歪んだ家族愛、それとの対比をなす姻戚間の確執。
21歳の澪湖はともかく、40代と思しき陽湖が子供じみた口調で呪詛の言葉を吐くのには違和感をおぼえました。
終盤、謎が解明された後の、和の哀しみの描写には物足りなさを感じました。
やはり謎解きを重視した構成にするよりも、和の一人称で書かれていた方が良かったような気がします。
倒述式のミステリーのような構成にするのも、ありだったのではないかなぁ…と。
あと書きにあった「ショートショートや短編ばかり書く内に、長編を書けなくなってしまった」との著者の言葉。
それこそパラレルワールドからやって来た新井素子さんが書いたのでは…!?とでも思わなければ納得が行かない作品という気がしました。
2017年2月10日に日本でレビュー済み
他の人のレビューもよみましたが、まさにそのとおり!ってかんじです。
主人公や父親の意味不明なテンションの高さは懐かしい新井素子調だけど自分が若くないと鬱陶しいだけ。
主人公の母親が出てくる必要が全くわからないのに何度も出てきて自己主張のモノローグ…内容はいいたいことはわかるけど今更で目新しいことなし
SFとしてはありかなと思うけど、肝心のやまとばちゃんの気持ちがさっぱりわからないし。やまとばちゃん一人称の短編だったらよかったかも…
主人公や父親の意味不明なテンションの高さは懐かしい新井素子調だけど自分が若くないと鬱陶しいだけ。
主人公の母親が出てくる必要が全くわからないのに何度も出てきて自己主張のモノローグ…内容はいいたいことはわかるけど今更で目新しいことなし
SFとしてはありかなと思うけど、肝心のやまとばちゃんの気持ちがさっぱりわからないし。やまとばちゃん一人称の短編だったらよかったかも…
2010年3月3日に日本でレビュー済み
タイトルからは何となくサイコホラー系の作品を想像しておびえながら読んだのですが、
ちゃんとした(?)SFだったのでよかったです。
あらすじは一文で足ります。和(やまと)の姪である澪湖が和おばさんは変だと気付き、
その謎が解明される(おおおっ!シンプル!)。ただ和と和の謎に関して、和本人も含め
た家族の長年蓄積された様々な「想い」が渦巻いており、その「想い」を丁寧に描いたの
がこの作品です。つまり設定はSFですが実際の中身は人間模様と考えます。
澪湖と大介の章では和への優しい「想い」がつづられますが、陽湖の章では和への複雑な
感情、姑と同居した嫁の悲哀、全く家事ができない夫への不満などが延々とぶちまけられ、
「想い」というよりは、「呪詛」に近いものがあります。澪湖と大介はこの陽湖の不満に
全く気付いていないのか?実は私にとって、そこがこの作品の中で納得がいかないところ
であり、「おまいら陽湖のことをもう少し考えろよ!」と言いたくなったのでした。
読後感は和の孤独感や諦観が伝わってきてかなりせつないです。和の内面があまり描かれ
なかったので、和が主人公(一人称)の話を読みたい気もしますが、それはそれで哀しい
ストーリーになりそうです。
私も新井先生の長年のファンです。新井先生は寡作であり、本音を言えばもう少し執筆の
ペースを上げて欲しい。でもそれで作品の質が落ちるようなら、時間をかけていいものを
書いて欲しいとも思っています。
個人的には「扉を開けて」、「ラビリンス−迷宮−」、「ディアナ・ディア・ディアス」の
世界の話が好きです。確かあの世界の赤い魔の月は人工物(コロニー?)でしたか。赤い
魔の月ができた時の話をずっと読みたいと思っています。いつか書いてくれないかなあ。
長文失礼いたしました。どうしても好きな作家の作品のレビューは長くなってしまいます。
ご容赦下さい。
ちゃんとした(?)SFだったのでよかったです。
あらすじは一文で足ります。和(やまと)の姪である澪湖が和おばさんは変だと気付き、
その謎が解明される(おおおっ!シンプル!)。ただ和と和の謎に関して、和本人も含め
た家族の長年蓄積された様々な「想い」が渦巻いており、その「想い」を丁寧に描いたの
がこの作品です。つまり設定はSFですが実際の中身は人間模様と考えます。
澪湖と大介の章では和への優しい「想い」がつづられますが、陽湖の章では和への複雑な
感情、姑と同居した嫁の悲哀、全く家事ができない夫への不満などが延々とぶちまけられ、
「想い」というよりは、「呪詛」に近いものがあります。澪湖と大介はこの陽湖の不満に
全く気付いていないのか?実は私にとって、そこがこの作品の中で納得がいかないところ
であり、「おまいら陽湖のことをもう少し考えろよ!」と言いたくなったのでした。
読後感は和の孤独感や諦観が伝わってきてかなりせつないです。和の内面があまり描かれ
なかったので、和が主人公(一人称)の話を読みたい気もしますが、それはそれで哀しい
ストーリーになりそうです。
私も新井先生の長年のファンです。新井先生は寡作であり、本音を言えばもう少し執筆の
ペースを上げて欲しい。でもそれで作品の質が落ちるようなら、時間をかけていいものを
書いて欲しいとも思っています。
個人的には「扉を開けて」、「ラビリンス−迷宮−」、「ディアナ・ディア・ディアス」の
世界の話が好きです。確かあの世界の赤い魔の月は人工物(コロニー?)でしたか。赤い
魔の月ができた時の話をずっと読みたいと思っています。いつか書いてくれないかなあ。
長文失礼いたしました。どうしても好きな作家の作品のレビューは長くなってしまいます。
ご容赦下さい。
2016年12月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
新井素子さん。大好きでした。大好きだったんです。片っ端から出版作を買っては読み漁るような経験も彼女が初めてのことでした。
でも。歳をとるとはこういうことなのでしょうか。
あれほど愛した素子調の語り口が煩くてしんどくて前に進むことができません。
それでも認めたくなくて懸命に読み続けているも...
実はまだ読み終えていなくて、読み続けるパワーをもらうためにレビューを読みました。
もう少し頑張ってみようと思います。
でも。歳をとるとはこういうことなのでしょうか。
あれほど愛した素子調の語り口が煩くてしんどくて前に進むことができません。
それでも認めたくなくて懸命に読み続けているも...
実はまだ読み終えていなくて、読み続けるパワーをもらうためにレビューを読みました。
もう少し頑張ってみようと思います。
2010年2月22日に日本でレビュー済み
日本SF作家クラブ会長(15代目)(2009/10〜)の新井素子先生の久々の長編。
ジャンル的にはSFに属するのだが,SF的な要素は前提条件で,なぜ世界がそうなのかの考察(一例を挙げれば,トリッパーの唯一性やパラレル・ワールド間の距離(違いの大きさ,そしてそれが離散的なのか連続なのか)など)はなく(一般人を主人公にする以上,当然そうなる),いかにもSF的な物語の解決も,(めでたく元の世界に戻れました的な)不自然なハッピーエンドもない。内容的には実は普通小説。
そして,作者の他の作品と同様,非常にリーダビリティが高い(読みやすい)がゆえにかえって,精緻な小説の技巧も含め正当に評価されにくい作品であるように思う。
パラレル・ワールド・トリッパーという解釈は,オッカムの剃刀のごとく他の可能性をつぶすことによってしか得られない。そのつぶし方から見て,パラレル・ワールド・トリッパー本人以外による,パラレル・ワールド・トリッパーの存在の認識は奇跡でしかないと思わせる。そのことは,物語世界におけるトリッパーの唯一性を否定する方向に働くわけであり,かつ,現実世界において仮にパラレル・ワールド・トリッパーが存在しているとして,そのことを認識できるかという問いを我々に突きつける。
傑作。
ジャンル的にはSFに属するのだが,SF的な要素は前提条件で,なぜ世界がそうなのかの考察(一例を挙げれば,トリッパーの唯一性やパラレル・ワールド間の距離(違いの大きさ,そしてそれが離散的なのか連続なのか)など)はなく(一般人を主人公にする以上,当然そうなる),いかにもSF的な物語の解決も,(めでたく元の世界に戻れました的な)不自然なハッピーエンドもない。内容的には実は普通小説。
そして,作者の他の作品と同様,非常にリーダビリティが高い(読みやすい)がゆえにかえって,精緻な小説の技巧も含め正当に評価されにくい作品であるように思う。
パラレル・ワールド・トリッパーという解釈は,オッカムの剃刀のごとく他の可能性をつぶすことによってしか得られない。そのつぶし方から見て,パラレル・ワールド・トリッパー本人以外による,パラレル・ワールド・トリッパーの存在の認識は奇跡でしかないと思わせる。そのことは,物語世界におけるトリッパーの唯一性を否定する方向に働くわけであり,かつ,現実世界において仮にパラレル・ワールド・トリッパーが存在しているとして,そのことを認識できるかという問いを我々に突きつける。
傑作。
2013年3月11日に日本でレビュー済み
途中まではとても面白かったです。
なにこれSF?ホラー?ホームドラマ?と
提示された謎の突拍子もなさと解決の手段の不可解さが「どうなるのこれ!?」とページをめくる手を止まらなくさせた。しかし読み終えたら「えっ?」
…読み終えて思いますがこの内容にこの分量は多過ぎ。短編にした方が良かったのでは。
とにかく会話と思い出話のモノローグばかりで話が進まない。
陽湖さんのパートなんて素晴らしく面白かったけど物語の上ではこれなんなんだろう?
澪湖とオタクくんの出足の会話とかもうまどろっこしくてイライラした。もうこの段階でそんな呑気な事しないで早く本題に入ってー!!。
昔から会話やモノローグをくどいくらいに書き込む作風ではあったけど、その分これでもかこれでもかと「語るべきメッセージ」もちゃんとあった気がしますが…
心配してた文章だけど、よしもとばななとかあの辺の亜流と思えば読めない事もなかった。
ただ地の文に括弧が多用されすぎて、なんかリズムが崩れる。もう少し整理した方が良いのでは…。
澪湖→やまとばちゃんを〇〇と思う
大介→妹を△△と思う
陽湖→小姑を□□と思う
…で三者三様ばたばたして
皆を巻き込み事件があって
和が実は、と大オチ話して…
その過程で家族、夫婦、人生のどろどろもじっくり書き込まれてて…
そういう話だと思ったんだけどなあ…
なんか作品の第一稿みたい…
まだ練る前の下書きですー、みたいな。
なにこれSF?ホラー?ホームドラマ?と
提示された謎の突拍子もなさと解決の手段の不可解さが「どうなるのこれ!?」とページをめくる手を止まらなくさせた。しかし読み終えたら「えっ?」
…読み終えて思いますがこの内容にこの分量は多過ぎ。短編にした方が良かったのでは。
とにかく会話と思い出話のモノローグばかりで話が進まない。
陽湖さんのパートなんて素晴らしく面白かったけど物語の上ではこれなんなんだろう?
澪湖とオタクくんの出足の会話とかもうまどろっこしくてイライラした。もうこの段階でそんな呑気な事しないで早く本題に入ってー!!。
昔から会話やモノローグをくどいくらいに書き込む作風ではあったけど、その分これでもかこれでもかと「語るべきメッセージ」もちゃんとあった気がしますが…
心配してた文章だけど、よしもとばななとかあの辺の亜流と思えば読めない事もなかった。
ただ地の文に括弧が多用されすぎて、なんかリズムが崩れる。もう少し整理した方が良いのでは…。
澪湖→やまとばちゃんを〇〇と思う
大介→妹を△△と思う
陽湖→小姑を□□と思う
…で三者三様ばたばたして
皆を巻き込み事件があって
和が実は、と大オチ話して…
その過程で家族、夫婦、人生のどろどろもじっくり書き込まれてて…
そういう話だと思ったんだけどなあ…
なんか作品の第一稿みたい…
まだ練る前の下書きですー、みたいな。