長編だと、慶次郎たちが出てこない時間が長くなり、ちょっと寂しい。でも短編だと、最後にちらりと出てくるだけで満足できる。
仮に慶次郎たちがいなくても、一本の小説として読んだときに非常にレベルの高い話ばかりなのだけど。
それでも慶次郎が凄かったり、左七とのやり取りで笑ったり、吉次が時々いじらしかったり。
吉次はこの本でも相変わらず蝮で、人に触れたくて仕方がないのに背を向けている、という捻くれ者。もうこの捻くれ具合、何とかならんのか。何とかなったら吉次じゃないんだろうけど、彼には幸せになってもらいたいのですよ。刺されたり野垂れ死にってのだけは、ものすごーくありそうだけど、勘弁。読んでる最中、ずっとイメージは奥田瑛二。本来のイメージとは違うんだけど、どうしても彼。
嫌な奴のくせして、慶次郎には微妙に頭が上がらなかったり、珍しく可愛い子のために働いても報われなかったり。
誰かあいつの嫁になってやれよ! まじで!
というわけで、どれも外れのない話ばかり。
慶次郎は相変わらず、ずっと、背中に重い物を背負っているようだ。だからこその、森口慶次郎なのかもしれない。
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夢のなか: 慶次郎縁側日記 単行本 – 2005/11/1
北原 亞以子
(著)
- 本の長さ269ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日2005/11/1
- ISBN-104103892137
- ISBN-13978-4103892137
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登録情報
- 出版社 : 新潮社 (2005/11/1)
- 発売日 : 2005/11/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 269ページ
- ISBN-10 : 4103892137
- ISBN-13 : 978-4103892137
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,292,520位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 323,418位文学・評論 (本)
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著者について
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東京都出身。コピーライターなどを経て、昭和44年「ママは知らなかったのよ」で第一回新潮新人賞を受賞して、作家デビュー。平成元年『深川澪通り木戸番 小屋』で第十七回泉鏡花文学賞、平成5年『恋忘れ草』で第百九回直木賞、平成9年『江戸風狂伝』で第三十六回女流文学賞、平成17年『夜の明けるまで』で 第三十九回吉川英治文学賞をそれぞれ受賞(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 あんちゃん (ISBN-13: 978-4163292205 )』が刊行された当時に掲載されていたものです)