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誰がヴァイオリンを殺したか 単行本 – 2002/3/20
石井 宏
(著)
- 本の長さ223ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日2002/3/20
- ISBN-104103903023
- ISBN-13978-4103903024
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商品の説明
内容(「MARC」データベースより)
パガニーニから連綿と続く「歌うヴァイオリン演奏」の系譜を興味深いエピソードで追い、歌を忘れてしまった現代ヴァイオリン芸術の変貌と末路を描く。魔性の楽器巡る様々な謎が次々に解き明かされる!
登録情報
- 出版社 : 新潮社 (2002/3/20)
- 発売日 : 2002/3/20
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 223ページ
- ISBN-10 : 4103903023
- ISBN-13 : 978-4103903024
- Amazon 売れ筋ランキング: - 546,052位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 24,638位楽譜・スコア・音楽書 (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2002年4月26日に日本でレビュー済み
ヴァイオリンの銘器はなぜああも高いのか。クラシック音楽を聴くものなら誰でも一度くらいは考えたことがあると思うけれど、著者の石井宏は第一章でこう断言する。『その値段は楽器としての値段ではなく、骨董品としての値段なのである』そして、今では通説となった感のあるニスの変化の話も眉唾物として退け、ヴァイオリンの音とはその弾き手の音であり、現代のヴァイオリニストの音が貧しいのは、楽器ではなく、彼らの感性が乏しいせいだと斬って捨てる。非常に刺激的な論だ。
楽器としてのヴァイオリンの変遷や、歴史のなかで音楽がどう変化してきたか、さらには、とかく派手で、なるほど名人ではあったろうが、音楽的内容にはまるで乏しいと考えられているパガニーニの名誉回復まで、実に興味深い。最後の章では文明論にまで話が及び、それらからいかにヴァイオリンの演奏が死んでしまったかを説くわけだが、しかし、ここまでくると私は多少首を捻らざるをえなかった。著者の見解に反対というわけではない。環境と音楽の関係など、私もそう感じているところがある。しかし、全体的にみるとその主張はあまりに一面的であり、偏った考えに思えてしまうのである。
要するにここで述べられているのは、著者の嗜好なのである。モーツァルトの著作で有名な著者からみると、ヴァイオリンだけでなく、おそらくベートーヴェン以降の音楽自体に馴染みがたいものがあるのだろう。その点では一貫性があるといえる。
そうしたことを前提として踏まえるならば、この著作は確かに面白い。間違いなく一読の価値はある。
楽器としてのヴァイオリンの変遷や、歴史のなかで音楽がどう変化してきたか、さらには、とかく派手で、なるほど名人ではあったろうが、音楽的内容にはまるで乏しいと考えられているパガニーニの名誉回復まで、実に興味深い。最後の章では文明論にまで話が及び、それらからいかにヴァイオリンの演奏が死んでしまったかを説くわけだが、しかし、ここまでくると私は多少首を捻らざるをえなかった。著者の見解に反対というわけではない。環境と音楽の関係など、私もそう感じているところがある。しかし、全体的にみるとその主張はあまりに一面的であり、偏った考えに思えてしまうのである。
要するにここで述べられているのは、著者の嗜好なのである。モーツァルトの著作で有名な著者からみると、ヴァイオリンだけでなく、おそらくベートーヴェン以降の音楽自体に馴染みがたいものがあるのだろう。その点では一貫性があるといえる。
そうしたことを前提として踏まえるならば、この著作は確かに面白い。間違いなく一読の価値はある。
2017年5月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
タイトルに惹かれて買いました。私はヴァイオリン弾きですが、最近自分が思っていることがそのまま代弁されていました。コンクールの弊害か、大げさに、アピールするように弾くやりかたが世界中でまん延しています。音楽性・品性を保ちつつシンプルに演奏したいものですね。途中からかなりのページがパガニーニ伝になります。が、それはそれで面白いです。パガニーニの曲は「超絶技巧」の中にも深い音楽性があるということを著者は強調しています。ヴァイオリンを勉強している人にとってこの本はたいへんお勧めです!
2013年11月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
目からうろこでした。パガニーニの生涯があのようだったとは知りませんでした。
2007年9月13日に日本でレビュー済み
タイトルに興味をそそられて拝見しましたが、
作者が絶対的に、自分の価値観が正しいとペンでイライラをぶつけている印象をうけました。
ヴァイオリンを殺したのはこの作者かもしれませんね(自分の中だけで)
作者は悪い意味で懐古的な方という印象です。
真剣に嘘を書いている文章がちらほら有りますね、単に知識不足か本にメリハリを付けるたか?
この本の一番優れているところは本のタイトルでしょうね。
作者が絶対的に、自分の価値観が正しいとペンでイライラをぶつけている印象をうけました。
ヴァイオリンを殺したのはこの作者かもしれませんね(自分の中だけで)
作者は悪い意味で懐古的な方という印象です。
真剣に嘘を書いている文章がちらほら有りますね、単に知識不足か本にメリハリを付けるたか?
この本の一番優れているところは本のタイトルでしょうね。
2017年7月19日に日本でレビュー済み
著者はモーツァルトを中心とした音楽評論家。
本書は、ベートーヴェン以前の音楽世界を、ヴァイオリンという切り口から再評価しようとしたもの。
古楽器の復元、古奏法の研究の進展などの潮流に沿っている。
アマティやストラディヴァーリの作品が高いのは骨董的価値にすぎないことを断じたり、タルティーニを例に18世紀と現在の奏法がいかに異なるか嘆いたり、パガニーニに改めて光を当てようとしたり。
語られている内容はいちいちもっともだと思う。
ただ、あまりに入れ込みが強く、公平な視点ではないように感じてしまう。
また、激烈な現代社会批判が展開されるのだが、観念的、イメージ先行で、もうひとつ具体性を欠く点が不満。
本書は、ベートーヴェン以前の音楽世界を、ヴァイオリンという切り口から再評価しようとしたもの。
古楽器の復元、古奏法の研究の進展などの潮流に沿っている。
アマティやストラディヴァーリの作品が高いのは骨董的価値にすぎないことを断じたり、タルティーニを例に18世紀と現在の奏法がいかに異なるか嘆いたり、パガニーニに改めて光を当てようとしたり。
語られている内容はいちいちもっともだと思う。
ただ、あまりに入れ込みが強く、公平な視点ではないように感じてしまう。
また、激烈な現代社会批判が展開されるのだが、観念的、イメージ先行で、もうひとつ具体性を欠く点が不満。
2004年12月22日に日本でレビュー済み
パガニーニに対して大変好意的な評価がなされており、とても興味深く読めました。パガニーニに限らず、著者が好意的に記した対象については参考になることが多く、初めてまた改めて曲を聴いてみる気をそそる文章になっています。
一方、著者が否定的な評価を下している部分については、主観的な所があり、ところによっては不正確とすら感じられます。純正律と平均律についての記述、ガット弦を張った古楽器の音色に関する評価は、現実に即していないと思います。
好意的に書かれた部分には有益な情報が多くありますが、題名の「誰がヴァイオリンを殺したか」に対する音楽史的な答えについては期待はずれでした。
一方、著者が否定的な評価を下している部分については、主観的な所があり、ところによっては不正確とすら感じられます。純正律と平均律についての記述、ガット弦を張った古楽器の音色に関する評価は、現実に即していないと思います。
好意的に書かれた部分には有益な情報が多くありますが、題名の「誰がヴァイオリンを殺したか」に対する音楽史的な答えについては期待はずれでした。