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三島由紀夫とはなにものだったのか 単行本 – 2002/1/1
橋本 治
(著)
- 本の長さ382ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日2002/1/1
- ISBN-104104061042
- ISBN-13978-4104061044
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商品の説明
内容(「MARC」データベースより)
「同性愛を書いた作家」ではなく、「書かなかった作家」。恋ではなく、「恋の不可能」にしか欲望を感じなかった人。-「虚」としての存在を生きた三島のロジックを、「豊饒の海」ほか諸作品の精緻な読みからスリリングに解析。
登録情報
- 出版社 : 新潮社 (2002/1/1)
- 発売日 : 2002/1/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 382ページ
- ISBN-10 : 4104061042
- ISBN-13 : 978-4104061044
- Amazon 売れ筋ランキング: - 110,332位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 24,494位ノンフィクション (本)
- - 29,889位文学・評論 (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
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1948年東京生まれ。東京大学在学中に駒場祭のポスターで話題を集めるが、イラストレーターから小説家に転身。小説・評論・戯曲・古典の現代語訳・エッ セイ・芝居の演出など、ジャンルにとらわれず精力的に活動。『双調平家物語』で第62回毎日出版文化賞を受けるなど受賞歴多数。小林秀雄賞選考委員(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 桃尻娘 (ISBN-13: 978-4591117552 )』が刊行された当時に掲載されていたものです)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2023年10月16日に日本でレビュー済み
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私にとっても、三島由紀夫は「とうの昔に終わっている」はずなのであるが、やはり、なぜか人間の様々な様相を考える時、どこからともなく浮かび上がってくるのである。著者もまた誠実な作家である。
2023年7月5日に日本でレビュー済み
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本書を書き上げるまでの執筆過程(全体の骨子を決めて肉付けするように中身を書いていくのではなく、いろんな用途に寄稿したものを寄集めてある)と本書を執筆するに際しての心情(三島やその作品を特段気に入ってるわけじゃなく、ゴリ押しで依頼されたからかいただけ)という重ね重ねのExcuseのあとがきを踏まえた上で読むべし。三島作品を読んで自分の中に残った感触とこの人の意見と共感できる点もあり、新たな気づきもあり、賛同致しかねる点もあり、という読み方をオススメします。それと、これを読んで三島を読んだ気にならないで欲しい。
2017年1月10日に日本でレビュー済み
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難解な「阿頼耶識」についての解釈はとても腑に落ちる。この本を読んで、『豊饒の海』の世界に再び歩み出し、また迷い途方に暮れては、この本に頼るということを繰り返しながら、三島由紀夫という「豊饒の海」そのものと付き合って行きたいと思った。
2023年6月21日に日本でレビュー済み
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この本は引きこもりやニートに向けて書かれた本だ。引きこもりやニートが生まれる背景について彼独自の見解でユーモアを交えて解説している。
この社会は無数のトゲで満ちている。トゲから逃れて生活していくことは難しく、トゲの影響を受けて血まみれの中で生きていかねばならない。それが社会の中で生きるということだ。
誰もがトゲから逃れたいと考えているが、社会の中で生活していく以上、トゲから逃れることはできない。
引きこもりやニートという人種は、自己愛が傷つくことを恐れて自分の世界へと閉じこもり、そこから一歩も出ようとはしない傾向にある人たちだ。彼らの精神は脆い卵の殻のようなもので、ちょっとした出来事や言動によって、その卵の殻に強烈なひびが入ってしまう。ちょっと角にぶつけただけで、卵の心髄に凄まじいほどのダメージが加わってしまうのだ。しかし、ダメージを受けずに生活できるほど社会は甘くないから、どこかの時点で他人や社会から評価を受ける必要がある。
社会や人とのつながりがなさすぎると、自分が社会の中で他人からどのように見られているか、評価されているかを判断する機会を持てず、自分の内なる世界において空想した万能感ばかりが膨れ上がっていく。万能感が過度に肥大化していくと、現実世界で物事がうまくいかなかったときに、大きなショックを受けてしまう。理想の自分と現実の自分とのギャップが大きく乖離しているという事実が受け入れられないのだ。
頭の中で空想している世界観や物事への進め方と、現実世界におけるそれとは厳格に区別しないといけない。頭の中で物事がうまく進んでいる状況をいくら空想しても、それは現実とは何の関係もないことである。それは現実に何の影響も与えていない。実際に行動に起こしてこそ意味があるのである。何一つ行動に移すわけでもなく、理想化した世界を脳内に抱えたままでは時間の浪費を蓄積していくだけである。
そして、気づいた時には既に老衰しきっている自分と、同じ足跡ばかりを積み重ねた自分の姿に唖然とするのだ。振り返ってみると、そこにあるのは時間の浪費の山積である。空想の中で理想化した世界の積み重ねはなんのプラスにもならない。それは映ることのないテープでしかない。
しかし、橋本はそうした人たちに警笛を鳴らす。自分の世界から一歩外に出ろと。自分以外のものにとにかく目を向けろと。
自己愛が傷つけられることを恐れてばかりいると、自分しか愛せなくなってしまう。そして自分への愛が極度に大きいと、他人の存在が自分の世界から消えていく。人間と出会わずに人生を終えたくないのであれば、誰かに自分の思いを伝えてみる、誰かに自分の身を委ねてみる、といった行動を取っていくしかない。
社会からトゲがなくなることはないけれど、上記で述べたようなことを積み重ねていくことで、霧に覆われた世界から少しは陽が見えることもある。それが社会の中で生きていくということではないだろうか。
この社会は無数のトゲで満ちている。トゲから逃れて生活していくことは難しく、トゲの影響を受けて血まみれの中で生きていかねばならない。それが社会の中で生きるということだ。
誰もがトゲから逃れたいと考えているが、社会の中で生活していく以上、トゲから逃れることはできない。
引きこもりやニートという人種は、自己愛が傷つくことを恐れて自分の世界へと閉じこもり、そこから一歩も出ようとはしない傾向にある人たちだ。彼らの精神は脆い卵の殻のようなもので、ちょっとした出来事や言動によって、その卵の殻に強烈なひびが入ってしまう。ちょっと角にぶつけただけで、卵の心髄に凄まじいほどのダメージが加わってしまうのだ。しかし、ダメージを受けずに生活できるほど社会は甘くないから、どこかの時点で他人や社会から評価を受ける必要がある。
社会や人とのつながりがなさすぎると、自分が社会の中で他人からどのように見られているか、評価されているかを判断する機会を持てず、自分の内なる世界において空想した万能感ばかりが膨れ上がっていく。万能感が過度に肥大化していくと、現実世界で物事がうまくいかなかったときに、大きなショックを受けてしまう。理想の自分と現実の自分とのギャップが大きく乖離しているという事実が受け入れられないのだ。
頭の中で空想している世界観や物事への進め方と、現実世界におけるそれとは厳格に区別しないといけない。頭の中で物事がうまく進んでいる状況をいくら空想しても、それは現実とは何の関係もないことである。それは現実に何の影響も与えていない。実際に行動に起こしてこそ意味があるのである。何一つ行動に移すわけでもなく、理想化した世界を脳内に抱えたままでは時間の浪費を蓄積していくだけである。
そして、気づいた時には既に老衰しきっている自分と、同じ足跡ばかりを積み重ねた自分の姿に唖然とするのだ。振り返ってみると、そこにあるのは時間の浪費の山積である。空想の中で理想化した世界の積み重ねはなんのプラスにもならない。それは映ることのないテープでしかない。
しかし、橋本はそうした人たちに警笛を鳴らす。自分の世界から一歩外に出ろと。自分以外のものにとにかく目を向けろと。
自己愛が傷つけられることを恐れてばかりいると、自分しか愛せなくなってしまう。そして自分への愛が極度に大きいと、他人の存在が自分の世界から消えていく。人間と出会わずに人生を終えたくないのであれば、誰かに自分の思いを伝えてみる、誰かに自分の身を委ねてみる、といった行動を取っていくしかない。
社会からトゲがなくなることはないけれど、上記で述べたようなことを積み重ねていくことで、霧に覆われた世界から少しは陽が見えることもある。それが社会の中で生きていくということではないだろうか。
2022年1月27日に日本でレビュー済み
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橋本治さん、よくここまで読み込んだものだと感心する。
これを読めばもう三島由紀夫の原作を読まなくてもいいな、という気にさせてくれます。(笑)
これを読めばもう三島由紀夫の原作を読まなくてもいいな、という気にさせてくれます。(笑)
2014年5月23日に日本でレビュー済み
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余りに、筆者が自説を自身でこねくり回している感じがあり、面白みに欠ける内容。
2020年9月28日に日本でレビュー済み
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30年ぐらい前に「仮面の告白」を読んで、主人公に何の共感も覚えず(独白なのになんでこんなに言い訳ばかりして自分を正当化してるんだろう?と思った記憶がある)、それ以来三島を読むことはなかったのだが、その時感じた違和感が全て(橋本治の独自の解釈ではあるが)説明されていて溜飲が下がる気がした。三島の信奉者は激怒するだろうが。
2016年9月12日に日本でレビュー済み
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何が理由か思い出せませんが,三島さんが自決した中学校一年生の時にアルバイトをして豊穣の海の単行本を購入しました.三島さんの作品はほとんど(多分,95%以上)読んでいると思います.豊穣の海の阿頼耶識が分からないと言いながら,「閉じている.」と言っている.矛盾.これは,閉じてはいない.なるほどと思う所がありましたが,いい悪いにかかわらず,この人は三島さんを,そもそも理解できる資質が無いです.(繰り返しですが,いい悪いではないです.持って生まれたものです.)
これが小林秀雄賞とかいうものを得たそうですが,世の中,そんなもんですね.
読むに値しない.読めば,間違いが刷り込まれてしまいます.
これが小林秀雄賞とかいうものを得たそうですが,世の中,そんなもんですね.
読むに値しない.読めば,間違いが刷り込まれてしまいます.