わたしとしてはこの作品は、前に読んだ吉田修一の『悪人』、さらに角田光代の『八日目の蝉』も含めて、一種の「クライム・ノヴェル」として読んでいて、それは「阿部和重の『シンセミア』以降の小説」と言ってしまえます。それらの中でこの『決壊』という小説の持つリアリティは圧倒的で、その救いのない結末も含めて打ちのめされてしまうのですが、ではこれが小説として優れた作品である... 続きを読む
ワニ狩り連絡帳昨日のエントリー、何を問題にしているかが見えにくかったかなと思いましたので追記します。 昨日も書いたように「決壊」の読後感が私の中にあって、二つの事象を引用したものの私自身はあの話題での個人の責には興味がありません。(個人とは「痴漢がイケメンならいいんでしょ」「おにゃのこ」を口にしてネタにされてしまった人)それより、それをネタにしてウェブ上に書いている人とそ... 続きを読む
ネットとペルソナと暴力性についてのメモ 2 - 兎美味し 蚊の山先日、松本サリン事件の被害者、河野澄子さんが亡くなられた。その夫、河野義行さんはこの事件の容疑者の扱いを受け、メディアに追っかけられていた。記憶では河野さんの家の倉庫だかに大漁の農薬があったからだという理由である。この時、メディアの暴走には違和感を感じ、当時テレビ局に就職した妹にその違和感を話したことがある。この人には理由がない。というまぁ直感的な希薄な根拠... 続きを読む
『決壊』平野啓一郎 日常にあるカタストロフィ - あんとに庵◆備忘録