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考える人 単行本 – 2006/8/24
坪内 祐三
(著)
小林秀雄、田中小実昌、中野重治、武田百合子、唐木順三、神谷美恵子、長谷川四郎、森有正、深代惇郎、幸田文、植草甚一、吉田健一、吉行淳之介、色川武大、須賀敦子、福田恆存。
不羈の精神と研ぎ澄まされた言葉で、多くの傑作を遺した文筆家たち。16人の思考の軌跡を辿り、「”考える”とは何か」を問う力作評論。
不羈の精神と研ぎ澄まされた言葉で、多くの傑作を遺した文筆家たち。16人の思考の軌跡を辿り、「”考える”とは何か」を問う力作評論。
- 本の長さ254ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日2006/8/24
- ISBN-104104281034
- ISBN-13978-4104281039
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商品の説明
著者について
1958年、東京生まれ。早稲田大学文学部卒。「東京人」編集部を経て、コラム、書評、評論など執筆活動を始める。2001年、『慶応三年生まれ七人の旋毛曲り』で第十七回講談社エッセイ賞を受賞。著書に『ストリートワイズ』『靖国』『古くさいぞ私は』『文学を探せ』『一九七二』『まぼろしの大阪』『私の体を通り過ぎていった雑誌たち』「『別れる理由』が気になって」『極私的東京名所案内』『同時代も歴史である 一九七九年問題』など。
登録情報
- 出版社 : 新潮社 (2006/8/24)
- 発売日 : 2006/8/24
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 254ページ
- ISBN-10 : 4104281034
- ISBN-13 : 978-4104281039
- Amazon 売れ筋ランキング: - 874,167位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 113,452位ノンフィクション (本)
- - 158,535位文学・評論 (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2020年2月8日に日本でレビュー済み
坪内祐三(1958~2020年)氏は、早大文学部卒、雑誌「東京人」の元編集者で、コラム、書評、評論などを手掛けたライター。『慶応三年生まれ 七人の旋毛曲り』で講談社エッセイ賞を受賞(2001年)している。
本年1月13日、心不全で亡くなった。享年61歳。
私が最初に坪内氏を知ったのは、2005年に『新書百冊』(新潮新書/2003年出版)を読んだときである。その後、無類の本好き・神保町好きである坪内氏はいつも気になる存在であった。私が月に数回は訪れる神保町の東京堂書店に、坪内氏のセレクトブックコーナーが設けられていたことも、身近に感じる背景になっていたと思う(残念ながら、東京堂書店でお見掛けすることはなかったが。。。)。
今般の訃報に接し、本書を久し振りにパラパラとめくってみた。
本書は、雑誌「考える人」の創刊号(2002年夏号)から2006年春号にかけて16回連載されたもの一冊にまとめたもので、2006年に出版され、2009年文庫化されたが、残念なことに既に絶版となっている。(雑誌「考える人」も2017年に休刊。「Webでも考える人」は継続中)
本書で驚くべきは、取り上げられた16人の顔ぶれであろう。小林秀雄、田中小実昌、中野重治、武田百合子、唐木順三、神谷美恵子、長谷川四郎、森有正、深代惇郎、幸田文、植草甚一、吉田健一、色川武大、吉行淳之介、須賀敦子、福田恆存。最も早く亡くなったのは深代惇郎(1975年)、最も遅かったのは田中小実昌(2000年)であるが、この25年の間で、これを上回る「考える人」たちを選ぶことはなかなか難しいのではないだろうか。(寺山修司、白洲正子などもいるが。。。)
私は10年前に本書を読んだとき、(不覚にも)長谷川四郎や深代惇郎は名前すら知らなかったし、名前は知っていても著書を読んだことがない人も多数いたのだが、とても興味深く読み進めることができたのは、本書が、これらの人びとの単なる紹介文ではなく、著者がそれぞれにとても強い愛情を抱いており、それを飾らない表現で綴っているからなのだと思った。
本書を読んだ後、幾人かの著書を手に取ったし、更に、(坪内氏には及ぶべくもないが)自分版「(現代の)考える人」を選ぶとしたら誰になるだろうなどと思いながら、読書を広めていくようになったという意味においても、いいきっかけを与えてくれた一冊であった。
(2009年5月了)
本年1月13日、心不全で亡くなった。享年61歳。
私が最初に坪内氏を知ったのは、2005年に『新書百冊』(新潮新書/2003年出版)を読んだときである。その後、無類の本好き・神保町好きである坪内氏はいつも気になる存在であった。私が月に数回は訪れる神保町の東京堂書店に、坪内氏のセレクトブックコーナーが設けられていたことも、身近に感じる背景になっていたと思う(残念ながら、東京堂書店でお見掛けすることはなかったが。。。)。
今般の訃報に接し、本書を久し振りにパラパラとめくってみた。
本書は、雑誌「考える人」の創刊号(2002年夏号)から2006年春号にかけて16回連載されたもの一冊にまとめたもので、2006年に出版され、2009年文庫化されたが、残念なことに既に絶版となっている。(雑誌「考える人」も2017年に休刊。「Webでも考える人」は継続中)
本書で驚くべきは、取り上げられた16人の顔ぶれであろう。小林秀雄、田中小実昌、中野重治、武田百合子、唐木順三、神谷美恵子、長谷川四郎、森有正、深代惇郎、幸田文、植草甚一、吉田健一、色川武大、吉行淳之介、須賀敦子、福田恆存。最も早く亡くなったのは深代惇郎(1975年)、最も遅かったのは田中小実昌(2000年)であるが、この25年の間で、これを上回る「考える人」たちを選ぶことはなかなか難しいのではないだろうか。(寺山修司、白洲正子などもいるが。。。)
私は10年前に本書を読んだとき、(不覚にも)長谷川四郎や深代惇郎は名前すら知らなかったし、名前は知っていても著書を読んだことがない人も多数いたのだが、とても興味深く読み進めることができたのは、本書が、これらの人びとの単なる紹介文ではなく、著者がそれぞれにとても強い愛情を抱いており、それを飾らない表現で綴っているからなのだと思った。
本書を読んだ後、幾人かの著書を手に取ったし、更に、(坪内氏には及ぶべくもないが)自分版「(現代の)考える人」を選ぶとしたら誰になるだろうなどと思いながら、読書を広めていくようになったという意味においても、いいきっかけを与えてくれた一冊であった。
(2009年5月了)