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ぐるりのこと 単行本 – 2004/12/22
梨木 香歩
(著)
もっと深く、ひたひたと考えたい。生きていて出会う、一つ一つを、静かに、丁寧に。
イギリスのセブンシスターズの断崖でドーバー海峡の風に吹かれながら友と交わした会話、トルコのモスクでのへジャーブをかぶった女たちとの出会い、イラク戦争の衝撃、少年少女による殺害事件への強い思い――喜びも悲しみも深く自分の内に沈めて、今いる場所から考えるエッセイ。
イギリスのセブンシスターズの断崖でドーバー海峡の風に吹かれながら友と交わした会話、トルコのモスクでのへジャーブをかぶった女たちとの出会い、イラク戦争の衝撃、少年少女による殺害事件への強い思い――喜びも悲しみも深く自分の内に沈めて、今いる場所から考えるエッセイ。
- 本の長さ170ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日2004/12/22
- ISBN-104104299049
- ISBN-13978-4104299041
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登録情報
- 出版社 : 新潮社 (2004/12/22)
- 発売日 : 2004/12/22
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 170ページ
- ISBN-10 : 4104299049
- ISBN-13 : 978-4104299041
- Amazon 売れ筋ランキング: - 459,476位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 7,726位近現代日本のエッセー・随筆
- - 46,060位ビジネス・経済 (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
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1959年生れ。著書に『西の魔女が死んだ』『裏庭』『丹生都比売(におつひめ)』『エンジェル エンジェル エンジェル』『りかさん』『からくりからくさ』『家守奇譚』『村田エフェンディ滞土録』『沼地のある森を抜けて』『f植物園の巣穴』『春になったら莓を摘みに』『ぐるりのこと』『水辺にて』等がある。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2020年9月30日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
素敵な小説を産み出す作家の視点の確かさと強さとその前提となる知識に感嘆しました。教養とはこういうことなのですね。
2022年9月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ぜひ読んでみてください!
2019年11月19日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
これほどまでにことばを 日々の小さな事ごとを 遥かな空の下のことごとを おずおずとしかし真摯に丁寧に紡ぐ人を私は知らない。
2022年9月12日に日本でレビュー済み
梨木香歩(1959年~)氏は、、鹿児島県出身、同志社大学卒の児童文学作家、小説家。児童文学関連はじめ、多数の文学賞を受賞している。
本書は、季刊誌「考える人」に連載された「ぐるりのこと」をまとめて2004年に出版され、2007年に文庫化されたものである。
私は小説をあまり読まないため、著者については、小川洋子のエッセイ集に引用されていたことで初めて知って、少し前にエッセイ集『不思議な羅針盤』を読んだのだが、その時にも、著者が、身近で起こったひとつひとつの事柄をとても深く考え、それを慎重に言葉に表す作家であると感じた(作家とはそもそもそうした能力・性格を要する職業とはいえ)のだが、本書からは、それが一層強く感じられた。(『不思議な羅針盤』の初出は月刊誌「ミセス」、本書は「考える人」という違いもあるが)
著者も本書の中で、「もっと深く、ひたひたと考えたい。生きていて出会う、様々なことを、一つ一つ丁寧に味わいたい。味わいながら、考えの蔓を伸ばしてゆきたい。」と言い、また、連載の題名を「ぐるりのこと」した経緯を、キノコの観察会の指導者だった吉見昭一氏の「最近の子どもたちは身の回りのことに興味を持たなくなった。こういう菌糸類は身の回りに沢山あります。自分のぐるりのことにもっと目を向けて欲しい」という言葉を受けて、「私はその、「ぐるりのこと」という言葉に一瞬心を奪われた。なぜなら私の興味のあるのはまさしく「ぐるりのこと」だったから。自分の今いる場所からこの足で歩いて行く、一歩一歩確かめながら、そういう自分のぐるりのことを書こう、と、私はこの連載のタイトルを決めたのだった。」と語っており、著者自身が、身の回りのことを深く考え、それを表現することを強く意図していることがわかる。
また、細かいことながら、著者は「( )」による補足や但し書きを多用するのだが、これも、より適切な表現をしたいという著者の姿勢・苦悩の現れだと思うし、私も似たタイプなので、とても共感を覚える。
尚、本書の解説はノンフィクション作家の最相葉月氏が書いており、私は、同氏の思索的な文章も好きなのだが(これまで、『なんといふ空』、『れるられる』等を読んだ)、本書の解説を書くにはぴったりと思う。
エッセイは当然ながら、著者や作品によって、材料もスタンスも雰囲気も異なるし、読者の好みも分かれるものだが、身の回りの出来事を取り上げた思索的・硬質なエッセイ(但し、哲学的というわけではない)を好む向きには、読み応えのある一冊といえるだろう。
本書は、季刊誌「考える人」に連載された「ぐるりのこと」をまとめて2004年に出版され、2007年に文庫化されたものである。
私は小説をあまり読まないため、著者については、小川洋子のエッセイ集に引用されていたことで初めて知って、少し前にエッセイ集『不思議な羅針盤』を読んだのだが、その時にも、著者が、身近で起こったひとつひとつの事柄をとても深く考え、それを慎重に言葉に表す作家であると感じた(作家とはそもそもそうした能力・性格を要する職業とはいえ)のだが、本書からは、それが一層強く感じられた。(『不思議な羅針盤』の初出は月刊誌「ミセス」、本書は「考える人」という違いもあるが)
著者も本書の中で、「もっと深く、ひたひたと考えたい。生きていて出会う、様々なことを、一つ一つ丁寧に味わいたい。味わいながら、考えの蔓を伸ばしてゆきたい。」と言い、また、連載の題名を「ぐるりのこと」した経緯を、キノコの観察会の指導者だった吉見昭一氏の「最近の子どもたちは身の回りのことに興味を持たなくなった。こういう菌糸類は身の回りに沢山あります。自分のぐるりのことにもっと目を向けて欲しい」という言葉を受けて、「私はその、「ぐるりのこと」という言葉に一瞬心を奪われた。なぜなら私の興味のあるのはまさしく「ぐるりのこと」だったから。自分の今いる場所からこの足で歩いて行く、一歩一歩確かめながら、そういう自分のぐるりのことを書こう、と、私はこの連載のタイトルを決めたのだった。」と語っており、著者自身が、身の回りのことを深く考え、それを表現することを強く意図していることがわかる。
また、細かいことながら、著者は「( )」による補足や但し書きを多用するのだが、これも、より適切な表現をしたいという著者の姿勢・苦悩の現れだと思うし、私も似たタイプなので、とても共感を覚える。
尚、本書の解説はノンフィクション作家の最相葉月氏が書いており、私は、同氏の思索的な文章も好きなのだが(これまで、『なんといふ空』、『れるられる』等を読んだ)、本書の解説を書くにはぴったりと思う。
エッセイは当然ながら、著者や作品によって、材料もスタンスも雰囲気も異なるし、読者の好みも分かれるものだが、身の回りの出来事を取り上げた思索的・硬質なエッセイ(但し、哲学的というわけではない)を好む向きには、読み応えのある一冊といえるだろう。
2007年7月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
日本と西洋、集団と個人、傍観者と当事者などの狭間にある「境界」というものに、思いをめぐらしたエッセイ集。著者の筆致、境界線を見つめる眼差しには、静かだけれど凛とした透明感が湛えられていて、清々しい心持ちになりました。
この文庫化に際して久しぶりに再読したのですが、やはり気持ちのよい文章であり、ひそやかに深くものを見つめる方だなあと、その思いを新たにしましたね。ざっくばらんに言ってしまえば、読んで気持ちのいいエッセイ。はっ とさせられたり、すとんと胸に落ちてきた文章が、あちこちにありました。
「向こう側とこちら側、そしてどちらでもない場所」「境界を行き来する」「隠れたい場所」「風の巡る場所」「大地へ」「目的に向かう」「群れの境界から」「物語を」の、全部で八つのエッセイ。著者の魅力的な物語、『村田エフェンディ滞土録』や『西の魔女が死んだ』『からくりからくさ』などと確かにつながっている糸の絆のようなもの。素敵だったな。
文庫解説は、ノンフィクションライターの最相葉月。著者・梨木香歩のほかの作品とからめて、その魅力的な作風と味わいをたどって行く文章。読みごたえ、あります。
カバー装画もいいですね。二本の木の間に、うっすらと開いた目みたいな池で泳ぐ水鳥が一羽。静かなたたずまいのこの絵は、南桂子の「公園」。
この文庫化に際して久しぶりに再読したのですが、やはり気持ちのよい文章であり、ひそやかに深くものを見つめる方だなあと、その思いを新たにしましたね。ざっくばらんに言ってしまえば、読んで気持ちのいいエッセイ。はっ とさせられたり、すとんと胸に落ちてきた文章が、あちこちにありました。
「向こう側とこちら側、そしてどちらでもない場所」「境界を行き来する」「隠れたい場所」「風の巡る場所」「大地へ」「目的に向かう」「群れの境界から」「物語を」の、全部で八つのエッセイ。著者の魅力的な物語、『村田エフェンディ滞土録』や『西の魔女が死んだ』『からくりからくさ』などと確かにつながっている糸の絆のようなもの。素敵だったな。
文庫解説は、ノンフィクションライターの最相葉月。著者・梨木香歩のほかの作品とからめて、その魅力的な作風と味わいをたどって行く文章。読みごたえ、あります。
カバー装画もいいですね。二本の木の間に、うっすらと開いた目みたいな池で泳ぐ水鳥が一羽。静かなたたずまいのこの絵は、南桂子の「公園」。
2019年2月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
映画になっていたようだったので、てっきり物語だと思っていたら、エッセイでした。
静かに燃える埋み火の様な温かい本でした。
静かに燃える埋み火の様な温かい本でした。