自称梨木さんファンです。
すべての作品が好きです。
中でも、随筆や梨木さんの考察や感想が含まれた文章が好きです。
春になったら苺を摘みに を読んだとき、ああ、この人が好きだと
思いました。
美しい文章で表現されている、梨木さんの思考に魅了される。
エストニア紀行。ほとんど知らないエストニアというところを、梨木さんの
目を通じて知る快感。
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エストニア紀行: 森の苔・庭の木漏れ日・海の葦 単行本 – 2012/9/28
梨木 香歩
(著)
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- 本の長さ193ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日2012/9/28
- 寸法13.2 x 1.5 x 19.3 cm
- ISBN-104104299073
- ISBN-13978-4104299072
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登録情報
- 出版社 : 新潮社 (2012/9/28)
- 発売日 : 2012/9/28
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 193ページ
- ISBN-10 : 4104299073
- ISBN-13 : 978-4104299072
- 寸法 : 13.2 x 1.5 x 19.3 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 250,226位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 72,232位文学・評論 (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
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1959年生れ。著書に『西の魔女が死んだ』『裏庭』『丹生都比売(におつひめ)』『エンジェル エンジェル エンジェル』『りかさん』『からくりからくさ』『家守奇譚』『村田エフェンディ滞土録』『沼地のある森を抜けて』『f植物園の巣穴』『春になったら莓を摘みに』『ぐるりのこと』『水辺にて』等がある。
カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2020年12月29日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
最初の方は著者のしつこい描写に飽き飽きしてしまいました。
やたら()が多く、そこに感情を後付けで放り込む。
思春期の中高生の日記みたいでした。
もう読むのをやめようかと思った中盤から、突然面白くなります。
エストニアの地方に行き始めると、出来事の描写が増え、著者の感情表現が薄くなるからです。
読者はせっかく知らない国の話を読んでいるのだから、著者がどう感じたかをくどくど書くより、実際に起こった面白い出来事をテンポ良く書く方が面白いと思いました。
それでも、事実と感想をうまく交えて書いているくだりもあり、上手なのか下手なのかよくわからない文章でした。
やたら()が多く、そこに感情を後付けで放り込む。
思春期の中高生の日記みたいでした。
もう読むのをやめようかと思った中盤から、突然面白くなります。
エストニアの地方に行き始めると、出来事の描写が増え、著者の感情表現が薄くなるからです。
読者はせっかく知らない国の話を読んでいるのだから、著者がどう感じたかをくどくど書くより、実際に起こった面白い出来事をテンポ良く書く方が面白いと思いました。
それでも、事実と感想をうまく交えて書いているくだりもあり、上手なのか下手なのかよくわからない文章でした。
2013年1月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
梨木果歩さんは古本の大人買いで数冊もってましたが今まで読んでませんでした。雑誌アエラで憂国の士である佐藤憂さんがお奨めで書評を掲載されていて即買。エストニアでの数日間の取材を感慨深く日本人女性の身の丈の目線で捉え表現している佳作です。何故佳作なのか時が経って読み返すとき別の印象が有るだろうと実感するから、私の経験によって受ける印象が育ちそうな作品は最上ではないから~。
2016年9月12日に日本でレビュー済み
ちょうどエストニアに行くというタイミングで、空港で見つけたこの本。しかも著者が子供の頃読んだ「西の魔女が死んだ」の梨木さんということで、衝動買いしました。行く直前に読んだこともあってか、ものすごくエストニアという国の真髄を掴んでいると思います。
読んでいるうちにどこか奥深くへ連れて行かれるような、そんな旅行記です。
エストニアに行く予定がある人、行きたい人は是非読んで欲しいです。
読んでいるうちにどこか奥深くへ連れて行かれるような、そんな旅行記です。
エストニアに行く予定がある人、行きたい人は是非読んで欲しいです。
2012年10月8日に日本でレビュー済み
この、梨木香歩という作家の本ははじめて手にしました。エストニアという場所、そして、カバー写真、113〜128までの16頁に挟みこまれたカラー写真にはとても惹かれものがありました。駆け出しではない或る程度の年齢(キャリアのある)のプロの書き手によるもので、パラパラめくってみて内容的にも読んでみようと思わせるものがあったからです。実際、一気に読了しました。ただし、これは良いことばかりではなくて、じっくり味わいながら、光景を思い浮かべながら読むには至らなかったということと表裏かもしれません。
旅は2008年秋のこと。掴みとなる書き出しはとても「いい感じ」と思いました。欧州等への海外旅行を経験したかたにはきっと共感できる、そして、旅の感覚を呼び起こしてくれるものでしょう。
読み始めて気付いたのですが、前書きも後書きも、目次さえもない不思議な本です。また、紀行物にはつきものの地図もありません。世界地図や地球儀でこそ確認してほしいということでしょうか。少々不親切だな、と思いながらも、地図帳を傍らに広げて読むのは悪いものではありませんでした。
ただ、その後、書かれ、描かれ、述べられているものにかかわらず、どうしたことか、ダーッと読み進んでしまうのです。私の気分のせいだとしたら申し訳ないのですが。
それから、最初に読んだときにはさほど気にしなかったのですが、読み返すと、その文体があちらこちらで気になりました。おかしな言い方でしょうが、ガキッぽさとでも言っておきましょうか。ずいぶん以前、青少年向けのライトノベルズ作家に見られる文体云々という記事を読んだ覚えがあるのですが、ああ、このことなんだな、と思った次第。
さて、我ながら、どうしてこうも次々に紀行モノやそれに類するものに手を出してしまうのか−本でもテレビでも−と思っているのですが、この類のものには或る種パターン化された枠に収まってしまうようなところがあって、それがどうにも不満です。「またか」という感を抱いてしまうのですね。
旅は2008年秋のこと。掴みとなる書き出しはとても「いい感じ」と思いました。欧州等への海外旅行を経験したかたにはきっと共感できる、そして、旅の感覚を呼び起こしてくれるものでしょう。
読み始めて気付いたのですが、前書きも後書きも、目次さえもない不思議な本です。また、紀行物にはつきものの地図もありません。世界地図や地球儀でこそ確認してほしいということでしょうか。少々不親切だな、と思いながらも、地図帳を傍らに広げて読むのは悪いものではありませんでした。
ただ、その後、書かれ、描かれ、述べられているものにかかわらず、どうしたことか、ダーッと読み進んでしまうのです。私の気分のせいだとしたら申し訳ないのですが。
それから、最初に読んだときにはさほど気にしなかったのですが、読み返すと、その文体があちらこちらで気になりました。おかしな言い方でしょうが、ガキッぽさとでも言っておきましょうか。ずいぶん以前、青少年向けのライトノベルズ作家に見られる文体云々という記事を読んだ覚えがあるのですが、ああ、このことなんだな、と思った次第。
さて、我ながら、どうしてこうも次々に紀行モノやそれに類するものに手を出してしまうのか−本でもテレビでも−と思っているのですが、この類のものには或る種パターン化された枠に収まってしまうようなところがあって、それがどうにも不満です。「またか」という感を抱いてしまうのですね。
2012年10月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
私にとっては、超マイナーな国でしたが、行ってみたいと素直に思えました。コウノトリをみてみたい。さらりとした印象のエッセイだけど、深くて熱い作者の思いを感じ取れる作品です。
2012年11月22日に日本でレビュー済み
この本は、表題のとおり紀行文学であります。梨木さんは野鳥とか、なんだか面白そうなじいさんとかばあさんとか茸とか、苔なんかにもシンパシーを感じそうな勢いの作家さんであるので、雑誌掲載のために、出版社の編集者のお膳立てでエストニアっ、つーロシアのもーちょい向こうのバルト三国のうちの一つを漫遊する旅では、いろんなつぼをみつけます。そんでもってつぼを堪能します。古びたホテルでは幽霊らしきものの来歴に興味しんしんであります。梨木さんの大好きなペリカンは、御一行がエストニア入りしたころには、アフリカに旅立った後で、残念無念だったようです。編集者の盆子原さんが企画立案したコースを巡る旅なので、何が出てくるか分からないスリルはないのですが、梨木さんの作品が好きな人だったら、作者の世界観のつぼを堪能できる作品だと思います。
2015年1月21日に日本でレビュー済み
著者の梨木氏は「西の魔女が死んだ」などを代表作とする小説家で、お気に入りの作家さんです。
本書は雑誌や機内誌の企画で実現したエストニアに関するいくつかの紀行文を1つにまとめて加筆したものです。
著者は旅好きな方のようで、作品の多くにヨーロッパを思わせる独特の雰囲気を感じる理由がわかったような気がしました。
エストニアはバルト三国と呼ばれる北の小国の1つで、旧ソ連圏の国です。
90年代の独立後はユーロに加盟して西側諸国の一員となり、フィンランド同様に対ロシアの緩衝地帯としての役割を担っているようです。
しかし歴史を紐解くとその道のりは苦難に彩られていて、大陸の小国ゆえに近隣の大国の支配を受けていました。
スウェーデン、ドイツ、そしてロシア・・・。
著者が辿ったエリアは首都タリン、郊外の町タルトゥ、そしてバルト海の島々ですが、深い森に抱かれ、祖国の独立を夢見ながら力強く生きてきた人々の日常や支配の爪あとなどが丁寧に描かれていました。
ソ連に支配されていた頃に30万人もの人々が集まって祖国愛を歌い上げた「歌の原」、民族衣装の長いスカートととんがり帽子をかぶって踊る女性達、はにかんで笑う子供たちに著者は魅了されます。
駆け足で過ごしたエストニア滞在はあっという間に過ぎ去り、最後は後ろ髪を惹かれるように次の目的地に向う場面で結ばれていました。
日本にとって馴染みの少ないエストニアという国ですが、著者のフィルターを通してその魅力が生き生きと伝わってきました。
個人的にはこの国の歴史、被支配民として行きながらもまつろわずに平和に生きてきた人々にシンパシーを感じ、心魅かれました。
本書は雑誌や機内誌の企画で実現したエストニアに関するいくつかの紀行文を1つにまとめて加筆したものです。
著者は旅好きな方のようで、作品の多くにヨーロッパを思わせる独特の雰囲気を感じる理由がわかったような気がしました。
エストニアはバルト三国と呼ばれる北の小国の1つで、旧ソ連圏の国です。
90年代の独立後はユーロに加盟して西側諸国の一員となり、フィンランド同様に対ロシアの緩衝地帯としての役割を担っているようです。
しかし歴史を紐解くとその道のりは苦難に彩られていて、大陸の小国ゆえに近隣の大国の支配を受けていました。
スウェーデン、ドイツ、そしてロシア・・・。
著者が辿ったエリアは首都タリン、郊外の町タルトゥ、そしてバルト海の島々ですが、深い森に抱かれ、祖国の独立を夢見ながら力強く生きてきた人々の日常や支配の爪あとなどが丁寧に描かれていました。
ソ連に支配されていた頃に30万人もの人々が集まって祖国愛を歌い上げた「歌の原」、民族衣装の長いスカートととんがり帽子をかぶって踊る女性達、はにかんで笑う子供たちに著者は魅了されます。
駆け足で過ごしたエストニア滞在はあっという間に過ぎ去り、最後は後ろ髪を惹かれるように次の目的地に向う場面で結ばれていました。
日本にとって馴染みの少ないエストニアという国ですが、著者のフィルターを通してその魅力が生き生きと伝わってきました。
個人的にはこの国の歴史、被支配民として行きながらもまつろわずに平和に生きてきた人々にシンパシーを感じ、心魅かれました。