経済学者、野口悠紀雄・青山学院大学大学院教授の最新作。週刊新潮の連載をまとめたもので、税制という複雑な制度を、面白く理解できる。当該の連載は現在も継続中。
著者は大学教授だが、エッセイストとしての力量もある。
本書も、その力を如何なく発揮しており、
税制にまつわる逸話がちりばめられた前半は、特に面白く読める。
ドッジラインで有名なデトロイトの銀行家は、
なぜ日本経済を「竹馬に乗っている」と評したのか。
シャウプ博士の勧告を下準備したのは一体誰か。
これらの疑問を突き詰めていくと、
戦後経済を作り上げた影の主役「大蔵官僚」の姿が浮かび上がってくる。
問題は、3章以降の税制解説にある。
著者が対象とする一般的なサラリーマンには、
「寅さん」の例示を出しても、分かりにくかったのではないか。
本書の目玉となっているサラリーマン法人の実現について、
「会社側にも利益になるから、言い出しやすい」
という見方は、楽観的過ぎる。
ぬるま湯に浸かった大多数のサラリーマンが、会社の枠を超えて動き出す。
こうした動きが、多くのサラリーマンにできるならば、
日本経済はここまで低迷しないだろう。
最近の相続税減税が、一般の人々にとって敵であることを示すなど、
正確な経済報道がなされているだけに、惜しい。
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「超」納税法 The super methods of tax-paying 単行本 – 2003/1/23
野口 悠紀雄
(著)
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税を知れば、あなたが変わる、日本が変わる--自営業者、会社経営者、サラリーマン必読のスリリングで明解な“国民的”税金の教科書!
「超」シリーズの経済学者が解き明かす、誰も語らなかった日本の税制の本質。戦後税制の設計者は誰か? 政治家やその秘書をめぐる脱税事件の本質は? 相続税の負担を軽くするには? 節税策は本当に機能するのか? メリットの多い「サラリーマン法人」はどう作るべきか? 著者自らの体験とわかりやすい事例をもとに提案する納税のノウハウ! 『週刊新潮』の「超」人気連載、待望の単行本化!
「超」シリーズの経済学者が解き明かす、誰も語らなかった日本の税制の本質。戦後税制の設計者は誰か? 政治家やその秘書をめぐる脱税事件の本質は? 相続税の負担を軽くするには? 節税策は本当に機能するのか? メリットの多い「サラリーマン法人」はどう作るべきか? 著者自らの体験とわかりやすい事例をもとに提案する納税のノウハウ! 『週刊新潮』の「超」人気連載、待望の単行本化!
- 本の長さ239ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日2003/1/23
- ISBN-104104329029
- ISBN-13978-4104329021
商品の説明
内容(「MARC」データベースより)
戦後税制の設計者は誰か? 政治家やその秘書をめぐる脱税事件の本質は? 著者自らの体験とわかりやすい事例をもとに提案する納税のノウハウ。『週刊新潮』連載に加筆し、再編集。
著者について
のぐち・ゆきお 1940年(昭和15年)、東京都生まれ。東京大学工学部卒業後、大蔵省に入省。1972年、エール大学Ph.D.(経済学博士号)を取得。一橋大学教授、東京大学教授、東京大学先端経済工学研究センター長を経て、現在、青山学院大学大学院国際マネジメント研究科教授。専攻は、公共経済学、日本経済論 。『バブルの経済学』で、92年、吉野作造賞を受賞、『「超」整理法』、『「超」勉強法』など数々のベストセラーでも知られる。主な著書に『1940年体制』、『「超」旅行法』、『「超」発想法』、『「超」整理日誌』(1~7)、『金融工学、こんなに面白い』、『日本経済 企業からの革命』などがある。
登録情報
- 出版社 : 新潮社 (2003/1/23)
- 発売日 : 2003/1/23
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 239ページ
- ISBN-10 : 4104329029
- ISBN-13 : 978-4104329021
- Amazon 売れ筋ランキング: - 211,239位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 15,702位投資・金融・会社経営 (本)
- - 23,565位ビジネス・経済 (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
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野口悠紀雄(のぐち・ゆきお)
1940年東京生まれ。63年東京大学工学部卒業、64年大蔵省入省、72年エール大学Ph.D.(経済学博士号)を取得。
一橋大学教授、東京大学教授、スタンフォード大学客員教授などを経て、2005年4月より早稲田大学大学院ファイナンス研究科教授。専攻はファイナンス理論、日本経済論。
〈主要著書〉
『情報の経済理論』(東洋経済新報社、1974年、日経経済図書文化賞)、『財政危機の構造』(東洋経済新報社、1980年、サントリー学芸賞)、『土地の経済学』(日本経済新聞社、1989年、東京海上各務財団優秀図書賞、不動産学会賞)、『バブルの経済学』(日本経済新聞社、1992年、吉野作造賞)、『1940年体制(新版)』(東洋経済新報社、2002年)、『資本開国論』(ダイヤモンド社、2007年)、『世界経済危機 日本の罪と罰』(ダイヤモンド社、2008年)、『未曾有の経済危機 克服の処方箋』(ダイヤモンド社、2009年)、『経済危機のルーツ』(東洋経済新報社、2010年)、『世界経済が回復するなか、なぜ日本だけが取り残されるのか』(ダイヤモンド社、2010年)等多数。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2003年2月26日に日本でレビュー済み
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2004年12月11日に日本でレビュー済み
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本書のポイントは給与所得控除が田中角栄によって拡大され、中小企業が赤字になるように従業員に給与を支給しさらに給与所得控除を享受しているという構造である。この構造を変革するのは非常に難しいので、むしろサラリーマンが法人を作ってはどうかというのが本書の提言である。これは非現実的ではない。なぜなら、外資系コンサル会社に勤めている私の知人の一人は、自分の会社を持つことにより節税を行っているからだ。
また、給与をもらっていると年金額を一部減らす在職老齢年金の制度については、資産の保有額も考慮して調整を行うべきとしている。
本書の書き出しは洋品店を営んでいた自分のお母さんが税務調査で四苦八苦していた思い出からはじまる。自分の印税収入など具体的な話を題材にしたり、中小企業の節税の実態については映画「男はつらいよ」を例にとっているなど、読ませる工夫がしてある。日本の税制の歴史にも言及してあり、税についての幅広い見方ができた。なお、保険を使った相続税対策のメリット・デメリットについても言及している。
また、給与をもらっていると年金額を一部減らす在職老齢年金の制度については、資産の保有額も考慮して調整を行うべきとしている。
本書の書き出しは洋品店を営んでいた自分のお母さんが税務調査で四苦八苦していた思い出からはじまる。自分の印税収入など具体的な話を題材にしたり、中小企業の節税の実態については映画「男はつらいよ」を例にとっているなど、読ませる工夫がしてある。日本の税制の歴史にも言及してあり、税についての幅広い見方ができた。なお、保険を使った相続税対策のメリット・デメリットについても言及している。
2003年7月28日に日本でレビュー済み
税理士が教えてくれるような「こう納税しなさい」的な即役立つテクニカルな情報がメインというわけでもなく、学術書が教えてくれるような税法の根本原則や抽象原理が書いてあるわけでもない。中間的な内容。少し物足りない印象を受けた。が、読み物としてはそれなりに面白かった。
主に右寄りの「エコノミスト」たちは「日本の相続税は世界一高い悪平等主義」「能力ある者のやる気を失わせ、経済自由競争を不活発にする」などと言うが、本書が喝破するように、高額納税は都心の地主や企業のオーナーといったかなり例外的な人々の問題であって、我々庶民にはほとんど関係がない(年収が憶にも満たないのに相続税減税論に与するなんて、自殺行為としか言いようがないような…)。相続税減税が社会階層を固塊化し、むしろ経済を不活発化するのでは、ということを、本書がきちんと伝えているのに好感が持てる。
気になった点を挙げる。著者は一章で、シャウプ勧告を評価せず反面大蔵省官僚の優秀さを評価するが、どうして「単なる著者の憶測」を長々と書き連ねるのが謎だ。史料に当たり、実際にウラを検証すればいいのに。
主に右寄りの「エコノミスト」たちは「日本の相続税は世界一高い悪平等主義」「能力ある者のやる気を失わせ、経済自由競争を不活発にする」などと言うが、本書が喝破するように、高額納税は都心の地主や企業のオーナーといったかなり例外的な人々の問題であって、我々庶民にはほとんど関係がない(年収が憶にも満たないのに相続税減税論に与するなんて、自殺行為としか言いようがないような…)。相続税減税が社会階層を固塊化し、むしろ経済を不活発化するのでは、ということを、本書がきちんと伝えているのに好感が持てる。
気になった点を挙げる。著者は一章で、シャウプ勧告を評価せず反面大蔵省官僚の優秀さを評価するが、どうして「単なる著者の憶測」を長々と書き連ねるのが謎だ。史料に当たり、実際にウラを検証すればいいのに。
2003年3月15日に日本でレビュー済み
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2003年4月20日に日本でレビュー済み
印税を巡る税法や税務署との生々しい戦いが発端になって書かれた本である。
サラリーマンと税金との関わりについて、戦後の税制整備の歴史を振り返りながら調べていく部分も、切実感がある。
源泉徴収システムは、所得控除と手続きの簡便さというアメによって、一見サラリーマンに優しい顔を見せる。しかし、健康保険や医療保険負担が段々と重くなっていくなかで、このシステムの持つ牙はいつの間にか鋭さを増している気がする。
著者が提案するサラリーマン法人もやってみる価値は十分ある。
節税に関するテクニカルなアドバイスも参考にはなるが、税金にも残る1940年体制の問題にメスを入れようとする著者の姿が、強く印象に残った。
サラリーマンと税金との関わりについて、戦後の税制整備の歴史を振り返りながら調べていく部分も、切実感がある。
源泉徴収システムは、所得控除と手続きの簡便さというアメによって、一見サラリーマンに優しい顔を見せる。しかし、健康保険や医療保険負担が段々と重くなっていくなかで、このシステムの持つ牙はいつの間にか鋭さを増している気がする。
著者が提案するサラリーマン法人もやってみる価値は十分ある。
節税に関するテクニカルなアドバイスも参考にはなるが、税金にも残る1940年体制の問題にメスを入れようとする著者の姿が、強く印象に残った。
2003年2月16日に日本でレビュー済み
給与所得者(サラリーマン)むけの節税法の解説というふれこみだが、この本を読んで明日から利益になることは何もない。一人法人設立というのが著者の構想の一つだが実現性はないし、期せずして、実は今のサラリーマンが恵まれすぎているというのが今の税制の重大問題であることをアピールしてしまっている。つまり、サラリーマンは必要経費を実額控除するよりもはるかに巨額の基礎控除という優遇措置をすでに受けているのだということ。この基礎控除で利益を受けている人はサラリーマンのみならず極めてたくさんいるので、みなそのことには口をつぐんでいるし、今後改革される見込みは少ないが、野口悠紀雄が書いたことでハンドラの箱を開けたのかもしれない。税制のことを知るにはいい本だと思う。