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春の数えかた 単行本 – 2001/12/1
- 本の長さ197ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日2001/12/1
- ISBN-104104510017
- ISBN-13978-4104510016
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商品の説明
商品説明
著者の日高敏隆は動物行動学が専攻で、現在、総合地球環境学研究所所長。昆虫や魚類、ほ乳類などの幅広い研究で知られている人物である。また、生物が生きて殖えていこうとしているのは、個体が遺伝子によって操られているからであるという論旨からなる、リチャード・ドーキンスの『利己的な遺伝子』(紀伊國屋書店)を翻訳した人物としても知られている。
著者は自然を、調和のとれた美しい場所とはとらえていない。むしろ、自然を「闘争と競争の場」ととらえている点が特徴であり、「昔はよかった」で終始しがちなエッセイとは一線を画している。
さらに著者は、人間のロジックと自然のロジックがせめぎあう「人里」をつくろうという、ユニークな案を提唱している。人工的な親水公園や森ではなく、かといって人間を完全に拒む原生林でもない「人里」である。生物同士、生存と繁栄をかけて常に争っているのだという事実を前にすると、「自然との調和」や「自然にやさしく」という言葉は、人間側のおごりにすぎないようにも感じる。
しかし、そんな主張を声高に叫んでいるわけではない。動植物の性の不思議や、季節を感じる能力の不思議などを、学問的に難しいことは抜きにして、わかりやすく描いているのが本書である。柔らかなタッチの挿画にも心和む、肩の凝らないエッセイ集である。(朝倉真弓)
内容(「MARC」データベースより)
登録情報
- 出版社 : 新潮社 (2001/12/1)
- 発売日 : 2001/12/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 197ページ
- ISBN-10 : 4104510017
- ISBN-13 : 978-4104510016
- Amazon 売れ筋ランキング: - 924,191位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 3,201位動物学
- - 84,713位ビジネス・経済 (本)
- - 235,260位文学・評論 (本)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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ので文庫判がおすすめです。
リサイクル本なので、ダメもとで何冊かあったうち定価に近いタイプで注文してみました。
到着も早く、借りた本より綺麗でした、包装はカチッとしてありましたが、表紙より少し出てたのか中の上部が少し寝ていました。
いつもなら気にかけないけれど、このときは一日のうちのどの時間帯にどの蝶や蜂が来て、梢の高さのどのあたりにどの虫が集まるか注目してしまいました。
身の回りにたくさん面白いものが散らばっているなあと再認識。
すべての生き物に平等にそそぐまなざしが、とっても暖かい。。
P134
「自然にやさしく、というが
自然は闘争と競争の場である
そのどれかにやさしくすれば
それは、当然その相手をいじめることになる」
物事を多面的にとらえることの大切さを
改めて感じました。
本書の内容も自然界での動植物(身近な植物と身近にいる小動物、といっても蝶や昆虫が多い)がさまざまな場所、さまざまな空間で、時間と季節を問わず生きるための戦いを繰り広げている、そのような事例の紹介で詰まっています。それがまた実にわかりやすく書かれています。人間が生きるために領域を広げて開発すること、それと、自然界とバランスをとるということ。その難しい課題へのこの方なりの考えもチラッと含ませてあり(本当はそのあたりが言いたいのかと思います)、近代技術への皮肉も込めてあるようで、お勉強させていただきました。
日高先生は理系なのに文章がうまい。一般人でもすーっと読めるように書いてくれる。専門家で、やさしい言葉でわかりやすく書けるって、すごいことだと思います。
たくさんの「へえ!」が詰まっていて、さらにやさしい温かい気持ちになれる本。
その中で一番印象に残ったのは、「幻想の標語」と「エコトーン」。「自然と共生」なんてのは幻想であると。自然は、共生しているように見えても、常に競争し、戦略的に生きているモノたちの戦いの場である。人間は自然といるとホッとするけれど、その時の自然というのは原生林ではない。本当の自然は恐ろしくてホッとするどころではない。人間がホッとするのは、人間の営みと、自然の境界線、「里山」「エコトーン」なのだと。ビオトープを作ったり親水公園を作っても、所詮それは人工物であって真の自然ではない。。。考えさせられ、共感しました。