タイトルの通り、「彼」を取り巻く人々(=私)が彼について話すのです。様々な方向から。
短編集に見せかけて、実は繋がっていました!さすが!しをんさん!スキ!
読めば読むほど、凄まじいヤツだな、、敵のニオイ、、、と。
彼の人生において何に価値を見出して、何を得ることができたのか、
気になるところではあるけれど人それぞれ価値観も違うと思うので追及するのはやめておきます。
(それでよかったんだな?!と少し言いたい気持ちを抑えて、、、)
愛してほしいとは言わないが、理解してくれ。
これはイコールにはならないのでしょうか?
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私が語りはじめた彼は 単行本 – 2004/5/25
三浦 しをん
(著)
- 本の長さ251ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日2004/5/25
- ISBN-104104541036
- ISBN-13978-4104541034
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商品の説明
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(Copyright© Web本の雑誌 POP王 POP姫)
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内容(「MARC」データベースより)
「彼」のなにを知ってるのか? 「私」のことさえよくわからないのに…。闇を抱えつつ、世界は今日も朝を迎える。男女と親子の営みを描く、「ミステリ+心理小説+現代小説」という連作短篇。『小説新潮』連載を纏める。
登録情報
- 出版社 : 新潮社 (2004/5/25)
- 発売日 : 2004/5/25
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 251ページ
- ISBN-10 : 4104541036
- ISBN-13 : 978-4104541034
- Amazon 売れ筋ランキング: - 684,880位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 15,863位日本文学
- カスタマーレビュー:
著者について
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1976年、東京生まれ。2000年、『格闘する者に○』でデビュー。以後、『月魚』『秘密の花園』『私が語りはじめた彼は』『むかしのはなし』など、小 説を次々に発表。2006年、『まほろ駅前多田便利軒』で直木賞受賞。他に、小説に『風が強く吹いている』『仏果を得ず』『光』『神去なあなあ日常』な ど、エッセイに『あやつられ文楽鑑賞』『悶絶スパイラル』『ビロウな話で恐縮です日記』などがある。(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 星間商事株式会社社史編纂室 (ISBN-13:978-4480804204)』が刊行された当時に掲載されていたものです)
カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2017年11月30日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2012年4月21日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
筆者の作品に初めて触れ、本書が20代の頃の作品と知り驚きです。物語の構成、
登場人物たちの動き、魅力あふれる文体、完成されたものです。
複数の女性と関係をもってきた大学教授村川をめぐる教え子、妻、再婚相手、娘、
息子、恋愛関係、家族関係の危うさを見事に表現しており一気に読める作品です。
登場人物たちの動き、魅力あふれる文体、完成されたものです。
複数の女性と関係をもってきた大学教授村川をめぐる教え子、妻、再婚相手、娘、
息子、恋愛関係、家族関係の危うさを見事に表現しており一気に読める作品です。
2013年2月21日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
まるで漫画を読んでいるみたいに楽しく読ませていただきました。
2017年4月28日に日本でレビュー済み
作品により雰囲気がまるで変わるのが著者のスゴいところ。
彼女は貴賤なく、"本"が本当に好きなんだなと感じるのです。
他にも有名な代表作があるなか少し珍しいかもしれませんが私は彼女の作品でこの 私が語りはじめた彼は がいっとう好き。
静けさのなかで淡々と、しかし、胸にぐっと来るものがあります。
他のレビューでもある通り、物語の中心となる村川という教授の魅力は語られませんし、多分、いやどう考えても、"良い男"じゃあない。
けれど作中の人々はみな、彼に執着し翻弄されている。その気味の悪さは確かにあるかもしれません。何故?と。
しかし、他人には理解出来なくて当然なのかもしれない、とも思います。他人ですから。
だから、出来うる限りもっと話して、聞いて、解り合いたいと思ったり、或いはそれを踏まえてもう解り合えないと思ったり。
三浦しをんは、そういうことを私達読者としたくてこの作品を書いたんじゃないかと思うんです。
彼女は貴賤なく、"本"が本当に好きなんだなと感じるのです。
他にも有名な代表作があるなか少し珍しいかもしれませんが私は彼女の作品でこの 私が語りはじめた彼は がいっとう好き。
静けさのなかで淡々と、しかし、胸にぐっと来るものがあります。
他のレビューでもある通り、物語の中心となる村川という教授の魅力は語られませんし、多分、いやどう考えても、"良い男"じゃあない。
けれど作中の人々はみな、彼に執着し翻弄されている。その気味の悪さは確かにあるかもしれません。何故?と。
しかし、他人には理解出来なくて当然なのかもしれない、とも思います。他人ですから。
だから、出来うる限りもっと話して、聞いて、解り合いたいと思ったり、或いはそれを踏まえてもう解り合えないと思ったり。
三浦しをんは、そういうことを私達読者としたくてこの作品を書いたんじゃないかと思うんです。
2020年8月11日に日本でレビュー済み
楽しく面白く、先を急いで読んだが、さて、何が楽しかったかと自問すると、…分からない
考えてみると、全部身も蓋もなく「相互理解は不可能」ってお話なんだよねー
でも暗さを感じない。新品じゃなくて「中古廃品の山からお手頃なパーツを探しましょう」に、分別と分相応という弁えを感じ、そこに好感を抱いてしまったからだろうか?
単純に「どうしてか分からないけど、なんか、好き」
ちなみに、「大人になっても『パパ』『ママ』呼び」は自分も尻が座らない。身内に『ちゃん』付けも同様
冬と灼熱の一瞬なら、迷う事なく灼熱がいい
残酷描写はエロ本代わり、に同意
巻末の解説に膝を打った
言われてみれば、三浦氏には「悪戦苦闘して書いてる」イメージが、ない
ひねくり回して何とか絞り出した、のイメージもない
「おっと、あらぬ方に行っちまったぜ。いかんいかん」位しか浮かばない
大変楽しく読みました
考えてみると、全部身も蓋もなく「相互理解は不可能」ってお話なんだよねー
でも暗さを感じない。新品じゃなくて「中古廃品の山からお手頃なパーツを探しましょう」に、分別と分相応という弁えを感じ、そこに好感を抱いてしまったからだろうか?
単純に「どうしてか分からないけど、なんか、好き」
ちなみに、「大人になっても『パパ』『ママ』呼び」は自分も尻が座らない。身内に『ちゃん』付けも同様
冬と灼熱の一瞬なら、迷う事なく灼熱がいい
残酷描写はエロ本代わり、に同意
巻末の解説に膝を打った
言われてみれば、三浦氏には「悪戦苦闘して書いてる」イメージが、ない
ひねくり回して何とか絞り出した、のイメージもない
「おっと、あらぬ方に行っちまったぜ。いかんいかん」位しか浮かばない
大変楽しく読みました
2010年5月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
この作家は基本的にさわやかな青春ものを書かせたらすごいと思っているが、これは男と女のドロドロした関係が軸になっている。「彼」を取り巻く色々な人間模様が、章ごとにそれぞれの視点で独立した物語として書かれている。読み終えたあと、「結局愛ってなんだろう」という疑問が延々と頭の中を駆け巡っている。こういうのもたまにはありだね。
2006年10月31日に日本でレビュー済み
この男 つまり私が語りはじめた彼は 若年にして父を殺した その秋 母は美しく発狂した
上記の詩からインスピレーションを受けた著者が綴る連作短編小説。
村川教授によって微妙に人生を狂わされた人々。
妻、愛人の夫、教え子、息子……
彼らが自分の人生を、そして村上教授の人物をそっと語っていく。
まず文体。かなり繊細な雰囲気をかもし出しているのに芯はかなり強い。静かで強い表現力にびっくり。ここまで実力者だったとは…!!
三浦しをん恐るべし。
登場人物たちは皆どこか歪んでいる。
でも最後にはみんな自分なりの選択をし、先へ進んでいく。村川教授の影を振り切るように。影なんか最初からなかったかのように。
あるいは影を全部受け入れるかのように。
読んでいて、なんともいえない妙な連帯感を感じた。ああ、そうそう嫉妬ってそういう風にするんだよねとか、その歪みが魅力に感じたりするんだよね、とか。
明暗を併せ持った雰囲気のある小説でした。
長く続いた雲間から曙光が差す寸前のような。
純文学が好きな人は絶対はまります!!
建物が爆発したり猟奇殺人が起こったりはしないけど、心がゆっくり動くのが感じられる本でした。
上記の詩からインスピレーションを受けた著者が綴る連作短編小説。
村川教授によって微妙に人生を狂わされた人々。
妻、愛人の夫、教え子、息子……
彼らが自分の人生を、そして村上教授の人物をそっと語っていく。
まず文体。かなり繊細な雰囲気をかもし出しているのに芯はかなり強い。静かで強い表現力にびっくり。ここまで実力者だったとは…!!
三浦しをん恐るべし。
登場人物たちは皆どこか歪んでいる。
でも最後にはみんな自分なりの選択をし、先へ進んでいく。村川教授の影を振り切るように。影なんか最初からなかったかのように。
あるいは影を全部受け入れるかのように。
読んでいて、なんともいえない妙な連帯感を感じた。ああ、そうそう嫉妬ってそういう風にするんだよねとか、その歪みが魅力に感じたりするんだよね、とか。
明暗を併せ持った雰囲気のある小説でした。
長く続いた雲間から曙光が差す寸前のような。
純文学が好きな人は絶対はまります!!
建物が爆発したり猟奇殺人が起こったりはしないけど、心がゆっくり動くのが感じられる本でした。
2007年9月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
村川教授なる人物に関わりを持っていた人間についての物語。それぞれが短篇としても独立していると思う。
私は三編目の「予言」からぐっと物語の中に引きずり込まれた。
不倫のスキャンダルで学校を追われ、妻子を置いて出て行った大学教授の村川。村川については多く語られないが、新しい妻と妻の連れ子との新しい家族のなかで淡々と自分を変えずに生きている。村川の内面は分からないが、村川の行動の波紋を受けて、村川の弟子、妻、子供たちは、それぞれの人生に波を受けてもまれていく。その連鎖のような物語の紬方が面白かった。
謎に満ちているってことが、小説を読んで面白い所だと思う。
もちろん、三浦しをんの言葉の世界も堪能できる。
私は三編目の「予言」からぐっと物語の中に引きずり込まれた。
不倫のスキャンダルで学校を追われ、妻子を置いて出て行った大学教授の村川。村川については多く語られないが、新しい妻と妻の連れ子との新しい家族のなかで淡々と自分を変えずに生きている。村川の内面は分からないが、村川の行動の波紋を受けて、村川の弟子、妻、子供たちは、それぞれの人生に波を受けてもまれていく。その連鎖のような物語の紬方が面白かった。
謎に満ちているってことが、小説を読んで面白い所だと思う。
もちろん、三浦しをんの言葉の世界も堪能できる。