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不撓不屈 単行本 – 2002/6/20
──その執念の軌跡を描く実録社会小説。
税理士飯塚毅は事あるごとに税務当局と理論闘争を続け、昭和37年10月には当局を相手に訴訟を起こす。メンツをつぶされた当局は税務調査で飯塚に嫌がらせを始め、“飯塚事件”を刑事問題にすべく、関与先法人に脅迫的な調査を続け、飯塚との顧問契約解消を迫る。ついに、四人の事務職員が逮捕された。飯塚と国家権力との抗争は泥沼化の様相を呈するが、飯塚は国会にまで戦線を広げ、国会審議において国税側は完敗。そして昭和45年、職員四名は無罪判決を受ける。たったひとり、国家権力に抗した男は不屈の精神力で勝利を勝ち取った──。
- 本の長さ432ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日2002/6/20
- ISBN-104104547018
- ISBN-13978-4104547012
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商品の説明
内容(「MARC」データベースより)
登録情報
- 出版社 : 新潮社 (2002/6/20)
- 発売日 : 2002/6/20
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 432ページ
- ISBN-10 : 4104547018
- ISBN-13 : 978-4104547012
- Amazon 売れ筋ランキング: - 458,925位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 269位経済・社会小説 (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
1939年東京生まれ。
石油化学業界紙の記者、編集長を経て、75年『虚構の城』で作家デビュー。以後、『小説 日本興業銀行』をはじめ、綿密な取材に裏打ちされた企業・経済小説を次々に発表し注目を集める。
97年、書き下ろし作品『金融腐蝕列島』で銀行不祥事を暴き、以降、『再生 続・金融腐蝕列島』『混沌 新・金融腐蝕列島』『消失 金融腐蝕列島・完結編』と続く一連のシリーズは、金融大再編を描く壮大な平成金融経済史となり、スピンオフ的に書かれた『呪縛 金融腐蝕列島Ⅱ』は銀行と裏社会との癒着を告発、映画化されて話題を呼んだ。近年の代表作は『小説ザ・外資』『乱気流 小説・巨大経済新聞』、近著は『挑戦 巨大外資』『反乱する管理職』など。「高杉良経済小説全集」(全15巻)がある。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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禅の教えとは、宗教とは、こんなに強いものか、という印象を受けました。
飯塚毅という稀代の税理士を作ったのは、母と禅との出会いが不可欠だったのでしょう。
『人間死ぬとき「お母さーん」と言って死ぬ奴はいるが、「お父さーん」と言って死ぬ奴はいない』と、松方弘樹が言っていましたが、そのとおりですね。
母は偉大です。
しかし、この飯塚毅をもってしても、息子にTKCを譲るという愚行をしてしまいます。
いかに客観的にリーダーの資質を見分けることが難しいかを物語る典型的な戒めの本として読むのも一考かと思います。
TKCよ永遠なれ!
国家権力と真実を争う飯塚会長の姿は、現代に住む我々から見れば神々しくさえ映る。
飯塚氏は会計事務所を経営しており、法に沿った形で顧客の節税、制度等を助言を行う役割である。ある時、飯塚氏が考案した「別段賞与」という制度に対して法解釈の上で国家権力側、国税庁と論を異にした。原因を紐解いてゆけば、飯塚氏の税務署等に対する税法解釈の稚拙さ等を記した論文が国家権力を刺激したものだった。国家権力は、飯塚会計事務所の顧客への立ち入り調査等で圧力をかける。
飯塚事務所を日干しにしてゆき、飯塚氏本人に対しては自己批判を強要する。
国民を守る為でなく、面子を守る為だけに権力が”市民”を追い込んでゆく一部始終が書かれている。
丁度今も国は国民の利益を無視して、権力者の利益を得る為に国民を窮地に落としこんでいる。そういうタイミングで書かれたこの本は、的を得た題材であったように思う。
ただし、著者は、実名で書かれる場合があるが、仮に実名で書いたとしても高杉良の作風を損なうものではなかった。
この小説に関しては、いささかこれまでと違和感を感じてしまった。
引用文が長すぎて、物語のスピードを損ねてしまっている。正確を期すための処置だったのかもしれないが、作風を損ねてしまったように思える。
高杉ファンとしてはかなり残念!
不屈の精神をもった主人公の官僚との不毛な戦いには心を痛めました。
どこの業界にもこういったヒーロー的な人物がいて、現在の世界に通用
する公正な規格が標準化されてきたのが今の日本と感じます。
昭和20年代、栃木県で税理士事務所を開業し、
10数年で東京支店まで設けた才能は
税理士としても、人としても、異能の人だったのかもとも思います。
敵を作ってしまうというのはどうかとも思うのですが、
戦い抜いた(最後は議員の力がものをいったようですが)その
精神力は凄まじいものを感じます。
また、英語、ドイツ語を独学でものにするなど、
さらには中央大学の法学部での博士号を取得するなど、
単なる営業能力に優れた人というのではなく、
本当に勉強家なのだと思います。
その姿勢に感服します。
これほどの人がいたのだということで、読む価値があります。
飯塚事件の議事録、飯塚事務所の社史を延々読まされた。高杉氏にはもう少し、文章力の上達を望みます。
国家権力と、戦う様が描かれている。飯塚氏の志の高さと勤勉さが凄まじかった。