プライム無料体験をお試しいただけます
プライム無料体験で、この注文から無料配送特典をご利用いただけます。
非会員 | プライム会員 | |
---|---|---|
通常配送 | ¥410 - ¥450* | 無料 |
お急ぎ便 | ¥510 - ¥550 | |
お届け日時指定便 | ¥510 - ¥650 |
*Amazon.co.jp発送商品の注文額 ¥3,500以上は非会員も無料
無料体験はいつでもキャンセルできます。30日のプライム無料体験をぜひお試しください。
¥2,467¥2,467 税込
発送元: Amazon 販売者: ブックスター新町店
¥187¥187 税込
配送料 ¥257 6月8日-9日にお届け
発送元: もったいない本舗 ※通常24時間以内に出荷可能です。 ※商品状態保証。 販売者: もったいない本舗 ※通常24時間以内に出荷可能です。 ※商品状態保証。
無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
重力ピエロ 単行本 – 2003/4/20
購入オプションとあわせ買い
- 本の長さ337ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日2003/4/20
- ISBN-104104596019
- ISBN-13978-4104596010
よく一緒に購入されている商品
この著者の人気タイトル
商品の説明
商品説明
半分しか血のつながりがない「私」と、弟の「春」。春は、私の母親がレイプされたときに身ごもった子である。ある日、出生前診断などの遺伝子技術を扱う私の勤め先が、何者かに放火される。町のあちこちに描かれた落書き消しを専門に請け負っている春は、現場近くに、スプレーによるグラフィティーアートが残されていることに気づく。連続放火事件と謎の落書き、レイプという憎むべき犯罪を肯定しなければ、自分が存在しない、という矛盾を抱えた春の危うさは、やがて交錯し…。
著者は、新潮ミステリー倶楽部賞受賞作『オーデュボンの祈り』で言葉を話すカカシを登場させ、『陽気なギャングが地球を回す』では、特殊能力を持ったギャング団一味を軽妙なタッチで描いてみせた伊坂幸太郎。奇想天外なキャラクターを、巧みなストーリーテリングで破綻なく引っ張っていく手法は、著者の得意とするところである。本書もまた、春という魅力的な人物を縦横に活躍させながら、既存のミステリーの枠にとらわれない、不思議な余韻を残す作品となっている。
伊坂流「罪と罰」ともいえる本書は、背後に重いテーマをはらみながらも、一貫して前向きで、明るい。そこには、空中ブランコを飛ぶピエロが、一瞬だけ重力を忘れることができるように、いかに困難なことであっても必ず飛び越えることができる、という著者の信念が感じられる。とくに、癌(がん)に冒されながらも、最後まで春を我が子として支援する父親の存在が、力強い。春が選んだ結末には賛否両論があるに違いないが、「本当に深刻なことは陽気に伝えるべきなんだよ」と春に語らせた著者のもくろみが成功していることは、すがすがしい読後感が証明している。(中島正敏)
内容(「MARC」データベースより)
登録情報
- 出版社 : 新潮社 (2003/4/20)
- 発売日 : 2003/4/20
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 337ページ
- ISBN-10 : 4104596019
- ISBN-13 : 978-4104596010
- Amazon 売れ筋ランキング: - 308,690位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 7,590位日本文学
- カスタマーレビュー:
著者について
1971(昭和46)年千葉県生れ。
1995(平成7)年東北大学法学部卒業。2000年『オーデュボンの祈り』で、新潮ミステリー倶楽部賞を受賞し、デビュー。
2002年刊行の『ラッシュライフ』が各紙誌で絶賛され、好評を博す。2003年に発表した『重力ピエロ』は、ミステリファン以外の読者からも喝采をもって迎えられ、一気に読者層を広げた。また『重力ピエロ』で、1970年代生れとしては、初の直木賞の候補となる。
2004年『チルドレン』、2005年『グラスホッパー』、2006年『死神の精度』が直木賞候補に。2004年『アヒルと鴨のコインロッカー』で吉川英治文学新人賞受賞。洒脱なユーモアと緻密な構成で読む者を唸らせ、近年稀にみる資質の持ち主として注目を浴びている。
2008年『ゴールデンスランバー』で第5回本屋大賞と山本周五郎賞を受賞した。
イメージ付きのレビュー
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
なかでも、終盤の病室のシーンと、ラストの火葬場のシーンが良かったなあ。目頭が熱くなりました。
レイプにより生まれた弟に対する父親と兄の家族愛とこの3人の人間的魅力がベース。
著者の文体は個性が強いため、好き、嫌いはありそう。自分は前者のため楽しめている。
飾り気が無いウィットに富む比喩と会話。
書籍、映画、芸術、歴史等を独特の価値観で切り取る鮮やかさ。
ミステリとしても「複数の謎解きを織り交ぜていく」伏線と展開を楽しめる。
受け手が成長すれば読み方が変わる懐の深さ。
読後には「重力から逃れられない人間だからこそ、ピエロのように笑って生きていきたい」というメッセージが暖かく伝わる。
人間にとって、これ以上ないというような苦汁を嘗めさせられた父親のために、自らを犠牲にしてまでも、父親の愛に応えようとしている息子の姿に胸を打たれた。一見、関係の無さそうな「放火」と「遺伝子」というミステリータッチな物語の中に、地球上に普遍的に存在するが、普段の生活ではあまり意識をしていない「重力」を「家族の中の親子という当たり前の関係」に重ねられているのではないかと思った。「掛け替えのないものたちの重ねられた力」のこと。これこそが本当の「重力」というものなのだと作者は捉えたのだと思う。そうして自分ではどうしようもできなかった存在をサーカスの「ピエロ」に見立てたのではないかと思われて仕方がない。私ごとで申し訳ないが、ピエロのような登場人物の出てくる童話を昔、書いたことがあったが、それを長編小説しかもミステリータッチに上手く仕上げている「重力ピエロ」。父親が身を切るような想いで与えてくれた命(重力)に応えようとする息子(ピエロ)の胸に迫る物語。この作者である伊坂幸太郎は、人間をどこまでも優しく見つめられる心眼をもった稀有な作家である。山本周五郎から藤沢周平と読み、東野圭吾、はたまた道尾秀介、米澤穂信と読んできた今、ようやく素敵な作家に巡り会えたような気がする。これから先、毎日が楽しくなり「生きる力」が涌いてきそうだ。だって、手元には伊坂幸太郎の作品が次から次へと私を待ってくれているのだから。
産んで欲しくなかったと母を責めるか、ウジウジいじけてるだろうかそれとも、春と同じ様な事をするだろうか?色々考えました。
しかし、春の家族は素晴らしいと思います。特にお父さんが凄い。
罪人は自分の罪の深さが、分からないから罪を犯す。それが被害者にとってますます苦しみを産むのですね。