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藍色のベンチャー(上) 単行本 – 2003/10/30
- 本の長さ345ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日2003/10/30
- ISBN-104104633011
- ISBN-13978-4104633012
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商品の説明
商品説明
1828年(文政11年)の彦根。古着商として堅実な商売を営んでいた絹屋半兵衛は、新事業として、自らの窯を立ち上げる決意を固める。京で流行の、藍色の美しい染付磁器は、当時最先端の産業であった。しかし、それ以上の焼き物の完成を目指して奔走する半兵衛の前には、幾多の困難が立ちはだかる。初めての窯出しでの失敗、思うように開拓できない販路、役人たちとの丁丁発止の駆け引き。そんな折、半兵衛は、窯の命運を握ることとなる、ひとりの若侍と出会う。その人物こそ、後の大老、井伊直弼であった。
幕末の動乱を控えた不安定な世相は、平成不況の只中にある日本の状況と驚くほど酷似している。そんな中、一途な職人、昇吉をはじめ、夢に向かってまい進する者たちの熱気が、なんとも清々しい。なかでも、ひときわ魅力を放つのが、半兵衛の妻、留津(るつ)だ。膨大な資料の中に、女性が登場しないことに気づいたという著者は、夫と苦難を共にしたはずの妻にも、惜しみなく光を当てる。半兵衛や直弼と異なり、史実にとらわれることのない留津は、著者の想像力を得て生き生きと輝き、本書に、人情味あふれる夫婦の物語という奥行きを与えることとなった。(中島正敏)
内容(「MARC」データベースより)
登録情報
- 出版社 : 新潮社 (2003/10/30)
- 発売日 : 2003/10/30
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 345ページ
- ISBN-10 : 4104633011
- ISBN-13 : 978-4104633012
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,272,413位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 659位経済・社会小説 (本)
- - 29,548位日本文学
- カスタマーレビュー:
著者について
1951年生まれ。米国系銀行や証券会社での債券ディーラーや外国債券セールスを経て、95年、作家に転身。タイムリーな金融トピックスをテーマに骨太な ストーリーを展開し、熾烈な企業闘争の中でも矜持を失わない人間たちを描いて、国の内外を問わず幅広い読者から支持されている。テレビやラジオでも活躍 し、前・政府税制調査会、財務省・財政制度等審議会、国土交通省・交通政策審議会、財務省「国の債務管理の在り方に関する懇談会」の委員など公職も歴任(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 周極星〈上〉 (ISBN-13:978-4122052802)』が刊行された当時に掲載されていたものです)
カスタマーレビュー
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上位レビュー、対象国: 日本
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古着商の絹屋半兵衛は商売の傍ら今日で斬新な磁器に見とれ、思いはせやがて自ら窯屋を夫婦で立ち上げる。
近江という焼き物の地場が無い中での起業であった。
苦節14年目で商売も順調なおり資金源の枯渇から藩に多額の借金をしたことから事業召し上げの沙汰を受ける。
今後の展開が見離せない興奮を覚える。
一般文学通算1159作品目の感想。2014/03/17 19:20
「ベンチャー」という言葉と、
文明改革以前の風景、そして近江という一大商人の街を舞台にしている
ことから、この本を手に取りました。
当時の近江商人のビジネスの実態、
焼き物のの知識、そして交錯する絹屋半兵衛と井伊直弼の運命
まで、よく緻密に調べあげて書かれているものだと思います。
前半は、ベンチャー勃興から、なんとか魔の川を超えるも、
どうしても死の谷(彦根藩外への販路拡大)ができないストーリーに
躍動感が溢れ、さすがビジネスの第一線で活躍された著者ならではだと思います。
後半は、井伊直弼の運命を中心に、その当時の政事を中心に描かれ、
多少地味なストーリー展開にはなりますが、
それは私の知識不足も相まっているからかと思います。
時代劇さながらの、定番の展開はあるので☆小説としては1つマイナスですが、
読み終えると、ベンチャービジネスに思いを馳せる清々しい気持ちが残る良書、
同時にビジネスの現場を垣間見れるビジネス書でもあります。
いつの時代も、とてつもなく大きな壁にぶつかって突破していくことは、
冷たい世間の目もありますが、
やはり人の心を動かすものなんだと改めて思います。
「藍色のベンチャー」を読んで、“コノ人、段々面白くなって来た…!”という思いを抱きました。
地道な取材を重ねられた事が伺えましたし、又、留津や半兵衛の湖東焼きに対する深い愛情が随所に感じられて、コチラまで、嬉しくなりました。
時代小説が大好きで、良く読んでいますが、初めて時代小説に取り組まれたにしては、殆ど、違和感がありませんでした。
いつも思うのは、幸田さんの御本は、読んだ後、元気が出るという事です。 今の世知辛い世の中では、そういう本を読まない事には、“やってけない!!”という心境です。
これからも、どんなお話を聞かせて頂けるか、楽しみにしています。 どうぞ、お身体大切に…!
小説を読んだ後に彦根城に行ったとき、井伊大老もとても身近に感じられました。お茶を少しだけ嗜んでおりますので、焼き物のこともとても興味深く為になりました
私は主婦ですから自分がるつになった気持ちで読んでいたのだと思います。ですから、この小説はとても親しみやすく、自分の心にも素直に受け入れられたのだと思います。
これからも幸田さんの作品楽しみにしております。
時代小説ではあるのですが、商売とは何か?、生き甲斐とは何か?考えさせられる小説です。
時代小説にありがちな堅苦しい書き方もなく、どっぷりと物語につかり楽しんでください。