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太陽の塔 単行本 – 2003/12/19
- 本の長さ205ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日2003/12/19
- ISBN-10410464501X
- ISBN-13978-4104645015
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商品の説明
商品説明
2003年のファンタジーノベル大賞を受賞した本書は、読み手をとことん笑わせてくれる抱腹絶倒の物語だ。文体は古風でごつごつした印象を与えるものの、それに慣れるころには一文一文に笑いが止まらなくなり、主人公やその友人たちのとてつもないバカっぷりが愛らしくなるだろう。登場する男は皆個性的で、インパクトの強い変人ばかり。主人公につきまとわれる女子大生も普通ではなく、言葉遣いも行動も完全にズレていて、アニメのキャラクターのようなぶっ飛んだ魅力がある。物語のクライマックスまでたどり着いた読者にはさらなる大混乱が待っている。そのばかばかしさのスケールにとにかく圧倒されるはずだ。
男的な妄想をテーマにしながらも、読み手の性別を選ばないのも魅力のひとつだ。賞の選考委員である小谷真理に「一番強烈で、一番笑いこけた作品」と言わしめた本書。一歩間違えれば単なるストーカーの独白に終わりかねない設定だが、そんないかがわしい行為ですらジョークに変えるほどの力がこの作品にはある。
また、ユーモアに満ち満ちた物語の中に、詩的な美しい描写が織り込まれているのにも注目したい。突然そうした穏やかな文章に出会うことで、読み手は台風の目に入ったかのような静けさに包まれ、著者の文体に独特の温かみを感じることができるのだ。ユーモアばかりが注目されるが、そんな絶妙なバランス感覚こそが著者の本当の才能なのかもしれない。(小尾慶一)
内容(「MARC」データベースより)
登録情報
- 出版社 : 新潮社 (2003/12/19)
- 発売日 : 2003/12/19
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 205ページ
- ISBN-10 : 410464501X
- ISBN-13 : 978-4104645015
- Amazon 売れ筋ランキング: - 459,155位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 40,337位文芸作品
- カスタマーレビュー:
著者について
1979年奈良県生まれ。京都大学農学部卒、同大学院農学研究科修士課程修了。2003年『太陽の塔』で日本ファンタジーノベル大賞を受賞しデビュー。07年『夜は短し歩けよ乙女』で山本周五郎賞を受賞。同作品は、本屋大賞2位にも選ばれる(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 ペンギン・ハイウェイ (ISBN-13: 978-4048740630 )』が刊行された当時に掲載されていたものです)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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主人公「わたし」とその仲間たちの妄想東奔西走ぶりが面白い!壊滅的恋愛ベタたちの〝クリスマスファシズム〟への闘い…と言いながら実は恋人が欲しい!ってのが本心。これも青春小説です。
話は本の内容と違うかもしれませんが、筆者は2000年代初頭に京大学生だったとのことで、筆者と私も結構年齢が近く、、当時の時代の雰囲気なんかは直接的な表現がなくてもなんとなく共有した気がしています。
いま2023年にこの本を読むと、学生時代の生活や失恋なんかが、ノスタルジックに感じられる気がして、なかなか悪くないですね。
大学時代に過ごした街に久々に行って、その近くカフェなんぞで読んでみることをオススメしたい。
あとがきの本上まなみさんのコメントもわかりやすくて良い感じです。
物語は、彼女のリポートを振り返る体で、主人公を始め、同じく周りから変人扱いを受けている、四天王と名乗る学生たちの様子を中心とした、京都の学生たちの物語。
一見、これがファンタジー(空想)なのか?と思ってしまいそうだが、主人公たちの独特な世界観は妄想も多く、そう考えると、妄想も空想(ファンタジー)の一種かも知れない。と思うことも出来る。
そう言う意味で、この作品が受賞した日本ファンタジーノベル大賞という文学賞の懐の深さを感じる事が出来る。
時折、これが現実なのか?夢なのか?妄想なのか?が曖昧に感じる場面が出て来て、それが何とも不思議な雰囲気を感じさせる。
物語のクライマックスで、嘗て京都で起こったとある不思議な現象を、主人公の仲間たちで再現しようという場面があるが、その不思議な場面の表現方法が、とても秀逸でした。
主人公の性格が原因と思われますが、作品全体がシュールな感じで不思議なのですが、読後感はちょっと切ない気持ちになりました。