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罪と罰、だが償いはどこに? 単行本 – 2004/9/16
中嶋 博行
(著)
- 本の長さ238ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日2004/9/16
- ISBN-10410470301X
- ISBN-13978-4104703012
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商品の説明
著者からのコメント
犯罪被害者の苦しみはどこから始まったか?
すべてはロシア文豪の題名でも有名な「罪と罰」に原因がある。
犯罪をおこなったら処罰される、これが刑罰の鉄則であり、近代国家の刑事司法はすべて「罪と罰」の二文字に集約されるといっていい。
しかし、この明々白々なセオリーには肝心なことがひとつ抜け落ちている。それは「償い」だ。犯罪がおきれば、当然、被害者がでる。犯罪被害者こそ凶行の直接の犠牲者であり(国家が犠牲者ではない)、本来、国家の刑罰のまえに、被害者への償いがあってしかるべきだ。「罪と罰」は、犯罪者に対する国家の刑罰権をあらわしているだけで、被害者の救済という視点がすっぽり欠落している。これでは被害者は永遠に救われない。
では、犯罪者に真に償わせるためにはどうしたらいいのか?
実は、その答えは百年前に一度でている。かつての日本では「罪と罰と償い」が一体になった裁判がおこなわれていた(明治から大正・昭和にかけての附帯私訴)。戦後、アメリカから「罪と罰」型の人権主義が入ってきて廃止されたのである。その後の刑事司法はご存じのように「犯罪者の更生」(立ち直り)を唯一最大の目的にしており、犯罪被害者は社会の片すみに追いやられている。
小著『罪と罰、だが償いはどこに?』は、旧来の人権派が長い間、封印してきた「償い」に光をあて、あらゆる犯罪者に一生かけて賠償させる「たったひとつの完全なやり方」を提言している。
犯罪被害の問題に釈然としない思いを感じている方に一読をおすすめしたい。
すべてはロシア文豪の題名でも有名な「罪と罰」に原因がある。
犯罪をおこなったら処罰される、これが刑罰の鉄則であり、近代国家の刑事司法はすべて「罪と罰」の二文字に集約されるといっていい。
しかし、この明々白々なセオリーには肝心なことがひとつ抜け落ちている。それは「償い」だ。犯罪がおきれば、当然、被害者がでる。犯罪被害者こそ凶行の直接の犠牲者であり(国家が犠牲者ではない)、本来、国家の刑罰のまえに、被害者への償いがあってしかるべきだ。「罪と罰」は、犯罪者に対する国家の刑罰権をあらわしているだけで、被害者の救済という視点がすっぽり欠落している。これでは被害者は永遠に救われない。
では、犯罪者に真に償わせるためにはどうしたらいいのか?
実は、その答えは百年前に一度でている。かつての日本では「罪と罰と償い」が一体になった裁判がおこなわれていた(明治から大正・昭和にかけての附帯私訴)。戦後、アメリカから「罪と罰」型の人権主義が入ってきて廃止されたのである。その後の刑事司法はご存じのように「犯罪者の更生」(立ち直り)を唯一最大の目的にしており、犯罪被害者は社会の片すみに追いやられている。
小著『罪と罰、だが償いはどこに?』は、旧来の人権派が長い間、封印してきた「償い」に光をあて、あらゆる犯罪者に一生かけて賠償させる「たったひとつの完全なやり方」を提言している。
犯罪被害の問題に釈然としない思いを感じている方に一読をおすすめしたい。
登録情報
- 出版社 : 新潮社 (2004/9/16)
- 発売日 : 2004/9/16
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 238ページ
- ISBN-10 : 410470301X
- ISBN-13 : 978-4104703012
- Amazon 売れ筋ランキング: - 62,248位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2011年6月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
弁護士であり作家でもあるというセンセの文章、読ませるなあ。最後まで一気呵成に読み切ってしまった。おしまいのほうで「・・・・・・というわけで死刑は廃止」まで来た時には思わず唸ってしまった。しかし今枝仁さんの「なぜ僕は悪魔と呼ばれた少年を助けようとしたのか」もあわせて読むべきではないかと思う。
2004年12月5日に日本でレビュー済み
この本は、犯罪被害者をいかに救済し、社会から犯罪をいかになくすかの提言が書かれた本である。
第1章から第4章を読むと、非道な犯罪者がトクをし、その一方で被害者が置き去りにされている現状が書かれており、読者の憤りを誘う。それを踏まえて第5章で4つの提言がなされており、第6章で犯罪防止のための監視カメラなどについてかかれており、第7章で被害者支援の現状が書かれている。
私が特に印象に残ったのは第5章の4つの提言、すなわち付帯私訴、民間刑務所、公設取立人、債務者監獄である。付帯私訴は検討すべきだと思うが、後3つはどうか。民間刑務所はセキュリティーの問題が残るし(著者はこの問題について明確な解答を与えていない)、公設取立人や債務者監獄は、重罰化と平行して進めると、加害者が賠償金を払えるほど働けるのか(賃金や年齢の問題がある)、憲法18条違反ではないか(「犯罪に因る処罰の場合」とはいえない。そこが刑法18条の労役場留置と異なる)などの問題があり、採用は難しいだろう。ゆえに、提言に疑問があるので星3つである。
第1章から第4章を読むと、非道な犯罪者がトクをし、その一方で被害者が置き去りにされている現状が書かれており、読者の憤りを誘う。それを踏まえて第5章で4つの提言がなされており、第6章で犯罪防止のための監視カメラなどについてかかれており、第7章で被害者支援の現状が書かれている。
私が特に印象に残ったのは第5章の4つの提言、すなわち付帯私訴、民間刑務所、公設取立人、債務者監獄である。付帯私訴は検討すべきだと思うが、後3つはどうか。民間刑務所はセキュリティーの問題が残るし(著者はこの問題について明確な解答を与えていない)、公設取立人や債務者監獄は、重罰化と平行して進めると、加害者が賠償金を払えるほど働けるのか(賃金や年齢の問題がある)、憲法18条違反ではないか(「犯罪に因る処罰の場合」とはいえない。そこが刑法18条の労役場留置と異なる)などの問題があり、採用は難しいだろう。ゆえに、提言に疑問があるので星3つである。
2004年10月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
本書により、現在日本の司法の無能、欠陥が明らかになる。加害者の人権はなぜ被害者の人権より何十倍も重いのか。本書は誰もが持つ疑問に対してその解決方法を提示する。ただし、その賠償方法はフランスのように政府によるものの方が良い。国民の安全、財産を守ることは憲法に定められる国家の義務であり、犯罪被害者はある意味で国家が義務を怠った犠牲者でもあるからだ。日本人は他人の不幸に対して冷たい。日本的な温厚主義は他人への無関心でもある。本書がベストセラーにならないような社会では、いつまでも犯罪被害者が救われる日は来ない。