本書『わが悲しき娼婦たちの思い出』の中から、
音楽関係の記述を拾い出しながら読みました。
ガルシア=マルケスは、どの音楽ジャンルが好きだったのか? を知りたくて。
彼にとって、音楽は、好きどころか、「命」だということを知りました。
娼婦の館の女将(おかみ)の
「ローサ・カバルカスは大きく息をつくと、ボレロは私の命なのよ、と言った」(34頁)
本書の主人公の
「私もそう思っている」(34頁)と同意します。
ボレロは命。
本書の主人公の「私」を、著者「ガルシア=マルケス」自身と重ねれば、
ガルシア=マルケスが命と同じくらい好きだと思っている音楽は、ボレロだったのかも。
しかし、老いて「音楽に対する私の好みも大きく変化した」(74頁)という。
好みは、ボレロではなくなってしまったのかも。
本文を読むと、主人公の「私」は、ボレロに限らず、広く音楽を聴いていたようです。
「当時私は外電屋で、音楽時評も書いていた」(22頁)からでしょう。
自分の好みを超えて「自分が担当している音楽時評」(55頁)を書いていたのでしょう。
本書には、クラッシック音楽がたびたび登場します。
「モーツァルト」(14頁、80頁)
「バッハ」(26頁)
「ショパン」(53頁)
「シューマン」(54頁)
「ワグナー」(62頁)
「ドビュッシー」(62頁)
「ブルックナー」(62頁)
「プッチーニ」(69頁)
「ブラームス」(101頁)
満九十歳になったというのに、主人公の「私」は、
「サティー」(112頁)作曲の現代音楽までも聴いています。
ガルシア=マルケスと音楽は、物語から推測するに、
好き嫌いを超えて、切っても切れない間柄になっていたようです。
ボレロやクラッシック音楽のレコードを聴きながら
原稿を書いていたようです。
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わが悲しき娼婦たちの思い出 単行本 – 2006/9/28
ガブリエル・ガルシア=マルケス
(著),
木村 榮一
(翻訳)
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- 本の長さ160ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日2006/9/28
- ISBN-104105090178
- ISBN-13978-4105090173
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登録情報
- 出版社 : 新潮社 (2006/9/28)
- 発売日 : 2006/9/28
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 160ページ
- ISBN-10 : 4105090178
- ISBN-13 : 978-4105090173
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2024年3月10日に日本でレビュー済み
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2022年11月9日に日本でレビュー済み
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マルケス節が炸裂で楽しいことこの上ないのですが、読者を想定した展開の細やかな丁寧さが乱暴なほどに無視されている部分をあちらこちらで感じました。特に、登場人物の会話の部分で、誰が何を語っているのか見失うような、主人公が語っているのか、喋っている相手が語っているのか、あるいは地の文なのかよくわからない、そんな書きっぷりです。その奔放自由さがまたなにか、マルケスの世界そのものの円熟の果てにあるような、そんな思いで読み終えました。
2024年4月20日に日本でレビュー済み
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”満90歳の誕生日に、うら若い処女を狂ったように愛して、自分の誕生祝いにしようと考えた”
こんなくだりで小説は始まります。
主人公のなじみの娼館に行き14歳の処女の女の子を紹介されます。
バッサリ言ってしまえば老人と少女のプラトニックな恋愛物語。裸で眠る少女のとなりで毎夜ながめて隣で寝たりしてって話。
よくあるプラトニックな恋愛物語のように綺麗ごとだけで終わるのでなく主人公の過去の出来事をまじえて
本能的な部分に共感させたりしてくれるので飽きずに最後まで読めました。
2日くらいで一気に読了してしまいました。ページ数は127Pと短いです。
この本を手にとる前に少女とのプラトニックな恋愛物語という事は知ってましたが、それをガルシアマルケスが題材をどう料理するのかというのに興味があって読みました。
さすがマルケス、面白かったです。読後感は爽やかで現在の日本だったらこんな小説は出ないだろうなと思いました。物語の展開も読者の心の共感をしっかり押さえておけば納得した小説に出来るという例。
川端康成の「眠れる美女」に発想を得たとか。「眠れる美女」も読む予定です。
「百年の孤独」に打ちのめされて以来、マルケスの小説はいろいろ読んでいってしまいますね。
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2013年8月4日に日本でレビュー済み
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arrived on time as expected and was a great gift.
2014年5月10日に日本でレビュー済み
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将棋の増田幸三は、「笑える時に笑っておけ。いずれ泣く時が来る。」と言った。老いとセックスで言うと、「やれる時にやっておけ。いずれ、起たない時が来る。」と言い換えられる。
「明け方の売春宿はすべてそうだが、あの店も天国に一番近いところにあるように思われた。」「彼女のおかげで、九十年の人生ではじめて自分自身の真の姿と向き合うことになった。・・・」良い言葉である。命の限りが明確になってくると、自分の欲望がはっきりと分かる。キレイな女との本気のセックスに匹敵するような素晴らしいものは、この世にそうそうない。
嫌味もなく、悲壮感もない、明るい小説である。しかしながら、それはファンタジーの世界でもある。話の内容は、90歳の誕生日に娼館に依頼しておいた若き娼婦候補とプラトニックな恋愛関係ぽいものに落ちると言う物語である。こういうストーリーがあってもおかしくないと思わせる書きぶりは作家の力量であるが、こんな事が起きてほしいと言う年老いた男に対する童話でもある。
「明け方の売春宿はすべてそうだが、あの店も天国に一番近いところにあるように思われた。」「彼女のおかげで、九十年の人生ではじめて自分自身の真の姿と向き合うことになった。・・・」良い言葉である。命の限りが明確になってくると、自分の欲望がはっきりと分かる。キレイな女との本気のセックスに匹敵するような素晴らしいものは、この世にそうそうない。
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2016年3月10日に日本でレビュー済み
シェフがジョエル=ロブションなら、スペシャリティの「MEDLEY D'HUITRES ET SAINT-JACQUES AU CAVIAR」を頼んでみたくなるが、彼の本当のうまさは、誰でも作れそうな簡単な賄い料理、たとえば肉じゃがや味噌汁や田楽のほうにわかりやすい形であらわれるはずだ、
本作は代表作と比べれば、かなり楽に書いている、ある種の回想録であり、創作を大の苦手としているらしいことを除けば、生のマルケスに近い老人が主人公、一見さほどのスケール感はない、しかし何気ないやりとりに謎があり、伏線があり、批評があり、コントラストの妙がある、削って形を尖らせ、しかも部品の接合箇所が見えずに合金のように一体化しており、一つの細部が全体へと流れるフォルムルが流麗かつ大胆で、造形の大きさを感じさせてくれる
一番のポイントは、結婚式の当日に自宅に引きこもったまま出て行かないところ、あからさまな居留守だが、行動だけを記して自分の心情を省いている、恥をかかされた女はその後登場しないかに思わせ、90歳を迎えた主人公の目の前に突然現れるところがすごい
本書は川端康成の「眠れる…」からヒントを得たことになっているが、意識しているのはナボコフだ、本人も評論家も一度もそんなことをいっていないが、終生のライバルとみなした相手と互角以上の戦いができたかを最後に自己確認したかったのだ
誤訳の指摘があるので翻訳についてふれておくと(フランス語版と照らし合わせているので完全な比較にはならないが)、
●「すると彼女は、インスピレーションというのはどんな人間よりも訳知りだから、きっと待つことを知っているはずよと言い」
原文を読むと「インスピレーション」のところは女性形の人称代名詞になっている、通常なら、女主人か娼婦を指すはずだが、ラテン系の言語なのでもう一つの可能性として前の女性名詞を指している指示代名詞とも考えられる
実はこの直前に主人公が「考えつかなかったんだ」といっている、しかし原文を直訳すれば「インスピレーションは予告なしだ」(それに対して女主人は即座に「インスピレーションというのは」と返した)になっている。つまり女性形の人称代名詞はこの「インスピレーション」を指している、本来、A(女性名詞)←B(女性形の指示代名詞)という流れのはずだが、意訳で前の名詞を省いておいて、いきなり「空白←A(女性名詞)」の呼応の形で女性名詞の「インスピレーション」を女主人の台詞として出してきた
翻訳上の高等技術といっていいだろう、だが大御所だからこそ許される技ともいえる
●「作品をドラマチックなものにするための法則をまったく知らないのだ。」
フランス語で「tous des regles de la composition dramatique」となっているからregle(可算名詞)は「法則」で正しい
●正直なところ能力も才知のきらめきもない私は、こういうものを書くのに向いていない」
フランス語で「Pour parler crus, je suis un chien de race…」
スペイン語の「Dicho en romance crudo」はフランス語の「Pour parler crus」、英語のfrankly speakingに相当、「un cabo de raza」は「un chien de race」、これは直訳で「犬の血筋」だが、イディオムの「猟犬の子は猟犬」を踏まえていると思われる、つまり「親譲りで」とか「生まれつきで」の意味、訳の「向いていない」にそれが現れている
●「しかし、致死量の毒がしのばせてあったのは」
フランス語で「le poison mortel etait…」訳、構文とも忠実に日本語化されている
なお、本書で訳されているのにフランス語版にない箇所がいくつかあった(時には段落まるごと)、いずれも教会に関係していたから、自由の国で割愛したのかもしれない
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原文を読むと「インスピレーション」のところは女性形の人称代名詞になっている、通常なら、女主人か娼婦を指すはずだが、ラテン系の言語なのでもう一つの可能性として前の女性名詞を指している指示代名詞とも考えられる
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フランス語で「tous des regles de la composition dramatique」となっているからregle(可算名詞)は「法則」で正しい
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フランス語で「Pour parler crus, je suis un chien de race…」
スペイン語の「Dicho en romance crudo」はフランス語の「Pour parler crus」、英語のfrankly speakingに相当、「un cabo de raza」は「un chien de race」、これは直訳で「犬の血筋」だが、イディオムの「猟犬の子は猟犬」を踏まえていると思われる、つまり「親譲りで」とか「生まれつきで」の意味、訳の「向いていない」にそれが現れている
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フランス語で「le poison mortel etait…」訳、構文とも忠実に日本語化されている
なお、本書で訳されているのにフランス語版にない箇所がいくつかあった(時には段落まるごと)、いずれも教会に関係していたから、自由の国で割愛したのかもしれない
2016年10月27日に日本でレビュー済み
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裏に目立つシミがありました。
状態は良にも関わらずシミの表記がなされていないのはいかがなものでしょうか。
いい加減な仕事をしているとゆうことです。
買うひとは気を付けてください。
状態は良にも関わらずシミの表記がなされていないのはいかがなものでしょうか。
いい加減な仕事をしているとゆうことです。
買うひとは気を付けてください。
2009年11月24日に日本でレビュー済み
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世界最高の恋愛小説ですな!マルケスほとんど読みましたがベストです。エレンディラ、族長の秋もイイ勝負ですけど…。マルケス凄すぎ!