椎名誠さんが「酔眼装置のあるところ」(1989)の中で、10年に1度の面白本として紹介しており、期待してアマゾンにて取り寄せて読みました。8ポイント活字で2段組み460ページという大作ですが、予想に違わず、もう面白くて、面白くて止められません。後半になると、とうとう明け方まで読みふけってしまいました。
透明人間ものとしては、H.G.ウェルズの「透明人間」(1897、原題/The Invisible Man)が有名ですが、本作はSFというよりは、むしろ、逃亡者もの的内容。透明人間になったことを利用した悪事といった内容ではなく、むしろ透明であることの不合理さ、不都合さが大都会ニューヨークでの生活の中で描かれています。大筋は、ふとしたことで透明人間になってしまったトレーダーが政府関係者に追われる話。60年代に観ていたテレビドラマ「逃亡者」(1963−67、原題/The Fugitive)を思い出します。
絶賛します。サスペンス好きなで未読の方、どうぞ。
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透明人間の告白 単行本 – 1988/6/1
- 本の長さ466ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日1988/6/1
- ISBN-104105207016
- ISBN-13978-4105207014
登録情報
- 出版社 : 新潮社 (1988/6/1)
- 発売日 : 1988/6/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 466ページ
- ISBN-10 : 4105207016
- ISBN-13 : 978-4105207014
- Amazon 売れ筋ランキング: - 782,151位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2014年11月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2019年8月4日に日本でレビュー済み
透明になったら、あなたはどうしますか。定番の銭湯? プール? もしくはトイレ?
そんなドスケベな、あなたの夢を叶える本……ではありません。
ある日、爆発事故に巻き込まれ、透明人間になってしまった主人公。そっからは、苦悩と孤独の日々だった。
そう、透明人間は見えません。見つかってはならない、と書いた方がいいでしょう。
自分をどうにかしたい人間もいます。見たくもない本性も見てしまいます。ですが、何も言えませんし、できません。
だって透明なんですから。
隠すのは、本音だけでいい。そう思えてくる作品です。彼は幸福になるのでしょうか。
そんなドスケベな、あなたの夢を叶える本……ではありません。
ある日、爆発事故に巻き込まれ、透明人間になってしまった主人公。そっからは、苦悩と孤独の日々だった。
そう、透明人間は見えません。見つかってはならない、と書いた方がいいでしょう。
自分をどうにかしたい人間もいます。見たくもない本性も見てしまいます。ですが、何も言えませんし、できません。
だって透明なんですから。
隠すのは、本音だけでいい。そう思えてくる作品です。彼は幸福になるのでしょうか。
2003年9月28日に日本でレビュー済み
いまさらながら、透明人間でございます。この使い古された題材をセイント氏は、いかにして甦らせたのか?
これぞまさしくエンターテイメント。刊行された当時(およそ15年前です)は『十年に一度の傑作』なんていわれたものです。
話は簡単。透明人間の逃亡劇でございます。だが、そこはそれ、透明になってしまったことにより、主人公はとんでもない窮地に立たされます。
作者は、あらゆる問題に真正面から挑んでいきます。まず、衣食住の問題。透明になってしまった身体につける衣服は透明でなければならない。透明になってしまった身体に食べ物を取り込むとどうなってしまうのか?透明な身で誰の世話にもならず住む所があるのか?
秘密情報機関が、あらゆる手を使って執拗に追ってくるなか、主人!公はこれらの問題を克服して逃亡します。でもそれは生半可なことじゃないんです。だって考えてみてください。道を歩くにしたって、人にぶつからないように気をつけなければならないし、車はびゅんびゅん突っ込んでくるし、雨の日は外には出れないんですから。
さて、このかわいそうな主人公は、どうこの窮地を脱するのでしょうか?どうか自分の眼で確かめてください。
これぞまさしくエンターテイメント。刊行された当時(およそ15年前です)は『十年に一度の傑作』なんていわれたものです。
話は簡単。透明人間の逃亡劇でございます。だが、そこはそれ、透明になってしまったことにより、主人公はとんでもない窮地に立たされます。
作者は、あらゆる問題に真正面から挑んでいきます。まず、衣食住の問題。透明になってしまった身体につける衣服は透明でなければならない。透明になってしまった身体に食べ物を取り込むとどうなってしまうのか?透明な身で誰の世話にもならず住む所があるのか?
秘密情報機関が、あらゆる手を使って執拗に追ってくるなか、主人!公はこれらの問題を克服して逃亡します。でもそれは生半可なことじゃないんです。だって考えてみてください。道を歩くにしたって、人にぶつからないように気をつけなければならないし、車はびゅんびゅん突っ込んでくるし、雨の日は外には出れないんですから。
さて、このかわいそうな主人公は、どうこの窮地を脱するのでしょうか?どうか自分の眼で確かめてください。
2002年5月6日に日本でレビュー済み
タイトル通り、透明人間になった主人公が一人称でストーリーテラーとなります。おそらく、その設定を設けた時点でこの小説の面白さはかなり保証されたのではないでしょうか。
その後のストーリー展開も小気味良く、あっという間に読破でき、楽しめます。
その後のストーリー展開も小気味良く、あっという間に読破でき、楽しめます。