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町でいちばんの美女 単行本 – 1994/3/1
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- 本の長さ360ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日1994/3/1
- ISBN-104105276018
- ISBN-13978-4105276010
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商品の説明
内容(「MARC」データベースより)
ブコウスキーの小説の特色のひとつは、人をののしる言葉…、swearwordが会話の中にひんぱんに出てくる点である。P・ボウルズ、W・バロウズと並び称されるカルト作家の最高傑作短編集。
登録情報
- 出版社 : 新潮社 (1994/3/1)
- 発売日 : 1994/3/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 360ページ
- ISBN-10 : 4105276018
- ISBN-13 : 978-4105276010
- Amazon 売れ筋ランキング: - 311,781位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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イメージ付きのレビュー
5 星
ビートジェネレーション作家の短編小説集
ビートジェネレーション作家の短編小説集です。過激、刺激的、殺伐、無秩序、荒涼、アウトロー、酒、麻薬、セックス、破滅的、暴力をミキサーに掛けたような短編集です。予測不能なフレーズが次から次へと無秩序に飛び出し、悪酔いするような出来の悪い前衛ジャズを聞かされているような目眩を覚えます。主人公は作者自身の体験、見聞が中心でしょう。舞台は1940年代から1960年代のロスアンジェルスの下層社会です。ホームレスで日雇い肉体労働者の酒と女に目のない作家志望の中年男性です。30篇のショート・ストーリーです。タイトルは、「テキサスの売春宿」「ファックマシーン」「10回の射精」「25人のボロをまとった浮浪者たち」「もう少し競馬について」「人魚との交尾」「卍」「女がほしい」「淫魔」「白いプッシー」などです。タイトルに負けず劣らず内容は過激です。 ギンズバーグ、ケアロックと同じアメリカン・ウェイ・オブ・ライフを真っ向から行動、主張で否定したビート・ゲネーレーション作家です。辟易する内容、表現が過剰ですが、すこぶる刺激的で楽しめる一書です。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2022年1月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
10年以上前に読んでBOOK OFF行きさせたのが、「人魚との交尾」をどうしてもまた読みたくなって購入。おもしろい。カバーの藤原新也の写真も相変わらず強いなー。楽しみながら読み進める。
2019年12月10日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
伊集院静も一目置く無頼派の本です。
2017年5月10日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ブコウスキー描くところの50歳近くの男は、例えば、次のような人物である。「失業手当でどうにか生きていけた。彼の望みはじつにささやかだった。へべれけに酔って、ぐっすり眠って、この部屋にひとりでいられれば、それでよかった。彼は少しも寂しさを感じなかった。結婚や同棲生活、それに一晩だけのつきあいなどから、性交は、女が要求するその見返りに比較して、割に合わないということを学んでいた。」このように描かれた人物は、著者チャールズ・ブコウスキーの等身大の自画像に他ならない。
表紙の惹句によると、本書は<伝説のカルト作家>の短編集であるという。1994年3月に本訳書が発刊されて以来、1998年6月に文庫版になり、それが16刷を重ねていることが、日本における<伝説>の証左なのであろうか。内容は、性愛と飲酒と暴力に満ち溢れた破滅型の自伝的小説である。30の短編小説から構成され、文中、4文字語が頻繁に表れる。この中で、標題となっている『町でいちばんの美女』が圧倒的によい。訳者が、「もし最初に読んだのがこれでなかったら、紹介する気にならなかったろう」と述べているのに同感である。短編集には、読んでいて気分が悪くなるような猟奇的な犯罪小説も含まれる。それらには、映画のように[R50+]などの読者の年齢制限が必要だろう。作品中、主人公の男が何をするにも、生きる悲しみが付きまとっているところが共感を呼ぶ。破滅的な人生を修行僧のように日々凌いで過ごす中年男、チャールズ・ブコウスキーの絶望と悲哀が、読者の心の奥深くにある無頼への憧憬を呼び覚ますのかも知れない。
おだやかな日本語の文章で表現された青野聰の翻訳が素晴らしい。訳者のあとがきで、「いま読み返してみて、これらは翻訳したのではなく、私が書いたのだ、ブコウスキーといっしょに創作したのだという思いが強い」と語っている。ある学会の懇親会の場で、ブコウスキーの名前は、こういったアカデミックなところでは顰蹙をかうから出さないほうがよいと忠告されたそうだ。その後、とんでもない文学を翻訳している奴がいるとして座が盛り上がり、その場のみんなに「豪快に笑われた」というエピソードを紹介している。著者に対する訳者のアンビバレンスな心境が伝わる。巻末6頁に渡って、丁寧な「ブコウスキー略年譜」が載せられている。
著者は1920年、米軍兵士を父としてドイツで生れる。2年後に米国に移住。ロサンジェルス・シティカレッジを中退し、転職と流浪を繰り返す。1970年代、作品が世間から好評を博し、ヒッピー世代の寵児となったらしい。1994年逝去。
表紙の惹句によると、本書は<伝説のカルト作家>の短編集であるという。1994年3月に本訳書が発刊されて以来、1998年6月に文庫版になり、それが16刷を重ねていることが、日本における<伝説>の証左なのであろうか。内容は、性愛と飲酒と暴力に満ち溢れた破滅型の自伝的小説である。30の短編小説から構成され、文中、4文字語が頻繁に表れる。この中で、標題となっている『町でいちばんの美女』が圧倒的によい。訳者が、「もし最初に読んだのがこれでなかったら、紹介する気にならなかったろう」と述べているのに同感である。短編集には、読んでいて気分が悪くなるような猟奇的な犯罪小説も含まれる。それらには、映画のように[R50+]などの読者の年齢制限が必要だろう。作品中、主人公の男が何をするにも、生きる悲しみが付きまとっているところが共感を呼ぶ。破滅的な人生を修行僧のように日々凌いで過ごす中年男、チャールズ・ブコウスキーの絶望と悲哀が、読者の心の奥深くにある無頼への憧憬を呼び覚ますのかも知れない。
おだやかな日本語の文章で表現された青野聰の翻訳が素晴らしい。訳者のあとがきで、「いま読み返してみて、これらは翻訳したのではなく、私が書いたのだ、ブコウスキーといっしょに創作したのだという思いが強い」と語っている。ある学会の懇親会の場で、ブコウスキーの名前は、こういったアカデミックなところでは顰蹙をかうから出さないほうがよいと忠告されたそうだ。その後、とんでもない文学を翻訳している奴がいるとして座が盛り上がり、その場のみんなに「豪快に笑われた」というエピソードを紹介している。著者に対する訳者のアンビバレンスな心境が伝わる。巻末6頁に渡って、丁寧な「ブコウスキー略年譜」が載せられている。
著者は1920年、米軍兵士を父としてドイツで生れる。2年後に米国に移住。ロサンジェルス・シティカレッジを中退し、転職と流浪を繰り返す。1970年代、作品が世間から好評を博し、ヒッピー世代の寵児となったらしい。1994年逝去。
2020年6月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
純文学的だったり、私小説じみていたり、SFであったり、ファンタジーであったり、
この短編集のなかでブコウスキーの文体はさまざまに変化しています。
自伝的な長編もとてもおもしろい作家ですが、こんなに書ける人だったのか、と驚きました。
ブコウスキーの魅力に一度やられてしまうと、他の作家では物足りなくなってしまいます。
どんな本を読んでもブコウスキーの影を追いかけてしまいます。
下品な話が多いですが、不思議とひとつとして同じような物語がありません。
アルコールづけで仕事のない退廃的な生活や、激しい性への執着の裏に隠れて、
ブコウスキーは自分の弱さをさらけ出し、読者の胸をわしづかみにします。
表面だけ見ると過激ですが、内面は繊細で、心底優しい人だったんだろうと思います。
ブコウスキーの文体の心地良さは他にありません。
オチや終わりなど必要なく、ずっと読んでいたい気分にさせてくれる大好きな作家です。
この短編集のなかでブコウスキーの文体はさまざまに変化しています。
自伝的な長編もとてもおもしろい作家ですが、こんなに書ける人だったのか、と驚きました。
ブコウスキーの魅力に一度やられてしまうと、他の作家では物足りなくなってしまいます。
どんな本を読んでもブコウスキーの影を追いかけてしまいます。
下品な話が多いですが、不思議とひとつとして同じような物語がありません。
アルコールづけで仕事のない退廃的な生活や、激しい性への執着の裏に隠れて、
ブコウスキーは自分の弱さをさらけ出し、読者の胸をわしづかみにします。
表面だけ見ると過激ですが、内面は繊細で、心底優しい人だったんだろうと思います。
ブコウスキーの文体の心地良さは他にありません。
オチや終わりなど必要なく、ずっと読んでいたい気分にさせてくれる大好きな作家です。
2013年3月29日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
驚異的なエネルギーに満ちている。
しかも破滅的だ。
無頼派とは主に戦後日本の作家に用いる言葉だが、
それでもブコウスキーは究極の無頼派といって差し支えないだろう。
その世界観は、
酒と女で埋め尽くされている。
魅力的なことは、
それらが《存在》に関わる問題として、
「そうしなければならない」かのようになされることだ。
つまり、存在に関わる内発的な欲求と行為である。
行為が存在に淵源をもつ時、
それは表象に対して限りなく超越論的なものとなる。
作中に出てくる主人公(≒ブコウスキー)は
おそらく自己を退廃した人間と見做しているのであろう。
このある種の自己否定と快楽の混交が、
彼らの人生を
単に欲望と暴力だけには留まらないものへと昇華させている。
自分もその《存在》と本気で向き合いたい。
そう考えた時に、
本書は幾度も読むに耐えうる一冊となる
しかも破滅的だ。
無頼派とは主に戦後日本の作家に用いる言葉だが、
それでもブコウスキーは究極の無頼派といって差し支えないだろう。
その世界観は、
酒と女で埋め尽くされている。
魅力的なことは、
それらが《存在》に関わる問題として、
「そうしなければならない」かのようになされることだ。
つまり、存在に関わる内発的な欲求と行為である。
行為が存在に淵源をもつ時、
それは表象に対して限りなく超越論的なものとなる。
作中に出てくる主人公(≒ブコウスキー)は
おそらく自己を退廃した人間と見做しているのであろう。
このある種の自己否定と快楽の混交が、
彼らの人生を
単に欲望と暴力だけには留まらないものへと昇華させている。
自分もその《存在》と本気で向き合いたい。
そう考えた時に、
本書は幾度も読むに耐えうる一冊となる
2019年1月30日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
数十年まえに持っていた本でした。確認の意味もあって改めて読みたくなり探していたのです。小生にとっては貴重品です。入手出来たことを有難く思っています。
2022年5月10日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
武骨であることが渋い男の様で憧れることもあります。でも、これはどうなのかなと、思います。読みの深さが足りないのかね。下品にすら感じることがあります。粗にして野だが卑ではない。これでいきたい思いますがまだまだ修行は足りません。
2016年6月16日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
感情の濁流を濁流のままに料理してしまう豪快さがブコウスキーにはあります。
普通なら書き手がブラッシュアップすることによって読み手に意図を伝えやすくするものですが、
濁流を濁流のままにわかりやすく私達に落とし込むように書いてくれているので、
ふわっと読むことも、想像を広げて読むことも出来るし、読後感も妙に爽やかなあんばいです。
また、別の本で訳者の青野さんが、ブコウスキーは難しい言葉を使わないと書かれていますが、
それこそが複雑さを読み手の感覚にダイレクトに伝える秘訣なのかなと思います。
初めてブコウスキーの小説に触れたときに、なんだこれは!?こんな書き方良いのかよと思いましたが、
その、なんだこれは!?という体験をする為だけにお金を支払う価値はあると思います。お勧め。
普通なら書き手がブラッシュアップすることによって読み手に意図を伝えやすくするものですが、
濁流を濁流のままにわかりやすく私達に落とし込むように書いてくれているので、
ふわっと読むことも、想像を広げて読むことも出来るし、読後感も妙に爽やかなあんばいです。
また、別の本で訳者の青野さんが、ブコウスキーは難しい言葉を使わないと書かれていますが、
それこそが複雑さを読み手の感覚にダイレクトに伝える秘訣なのかなと思います。
初めてブコウスキーの小説に触れたときに、なんだこれは!?こんな書き方良いのかよと思いましたが、
その、なんだこれは!?という体験をする為だけにお金を支払う価値はあると思います。お勧め。