64才のスタンフォード大学教授の夫がアルツハイマーを患い記憶や能力を失っていく過程を、言語セラピストの妻が日記形式で綴っている。
妻が前書きで「これはあるアルツハイマー患者のラブストーリーである」と表現している通り、壮年を迎えて早すぎる「老い」に直面した夫婦間の愛が感じられる内容となっており、読みやすく一息に一晩で読んでしまった。
本書に描かれる期間は、病名の発見からの約一年間で、まだ夫が本当の意味での機能を失う時期に入る前段階で出版されている。
その間、加速する病の進行への不安に苛まれながら、「過去に自分たちが手にしていたもの」に対する執着を無くし、新しい夫婦関係を構築しよう・生きる指針を獲得しようと苦悩する姿が切実に描かれ、一読者にも親近感を感㡊??させる内容であった。
日本ではまだ理解が十分には進んでいない、アルツハイマー患者(特に若年性)の心情に対する理解を進める上で一助となる本である。
また著者(妻)は、知性に満ちた世界にいた発症前と、さまざまなものを失ったが人間というものをより感じることのできる発症後の生活と、どちらが「幸せ」なのかという問題を、とても自然に提起している。
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アルツハイマーある愛の記録 単行本 – 2002/8/1
- 本の長さ316ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日2002/8/1
- ISBN-104105421018
- ISBN-13978-4105421014
商品の説明
内容(「MARC」データベースより)
大学教授の夫に下された病名は「アルツハイマー」だった。言葉が、記憶が、どんどん失われていく。夫の変化に苦しみ、苛立ち、それでも愛しつづけた妻の記録。
登録情報
- 出版社 : 新潮社 (2002/8/1)
- 発売日 : 2002/8/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 316ページ
- ISBN-10 : 4105421018
- ISBN-13 : 978-4105421014
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