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ダンテ・クラブ 単行本 – 2004/8/26
- 本の長さ383ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日2004/8/26
- ISBN-104105447017
- ISBN-13978-4105447014
商品の説明
出版社からのコメント
彼はハーヴァード在学中に、指導教授からダンテ研究の成果を小説の形で残すこと を勧められ、本書の構想を練り始めました。約3年にわたる執筆と改稿を経て世に問 うたそのデビュー作は世界中で大きな反響をもたらし、本国でベスト10入りを果たす とともに、30になんなんとする国で出版されることになりました。
“ダンテ・クラブ”は実在した文学集団です。中心人物は物語詩『エヴァンジェリ ン』で一躍アメリカ文壇にその名を知らしめたヘンリー・ワズワース・ロングフェ ロー。彼はその後、ダンテの『神曲』初のアメリカ版翻訳に挑戦します。本書の舞台 は1865年のボストン。彼はクラブのメンバーであるオリヴァー・ウェンデル・ホーム ズ、ジェームズ・ラッセル・ローウェルといったボストン文壇の重鎮たちのサポート を得て、この名作の訳了に近づいていました。
そんな折に続発した猟奇殺人。手口は『地獄篇』に描かれた劫罰に酷似していまし た。クラブのメンバーたちは、自分たち以外知るはずもないその犯行内容に慄然とし ます。ダンテの文学を「カトリックがもたらした害悪」と断ずるハーヴァード保守派 の圧力、生々しい南北戦争の傷痕――時代がもたらす苦境にめげず、クラブの同志た ちは犯人との知の対決に臨むことを決意します。
“緻密なプロット、古典というテーマ、博学なキャラクター――夢中にならずにいら れるものか”。『ダ・ヴィンチ・コード』の著者ダン・ブラウンから贈られたこの言 葉が本書の魅力を的確に表わしています。必ずやご期待にそえるものと確信しており ます。
登録情報
- 出版社 : 新潮社 (2004/8/26)
- 発売日 : 2004/8/26
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 383ページ
- ISBN-10 : 4105447017
- ISBN-13 : 978-4105447014
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,249,400位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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なにせ話の展開が遅い上に間延びしててさらにつまらない。
作者はいろんな情報を意気込んで詰め込もうとしてる感じがしたけどそれならば小説という形式で発表しない方がよかったかも。教養書とか論文とか他にいくらでも適切な表現形態は選べたはず。どうしても小説でいくのならもっともっと読者に読ませるための努力が必要では?・・私みたいなミステリ&アメリカの歴史の門外漢もいるのです。もっとも最初から読者を選んでいるのならば話は別ですがならダビンチコードとは別物だということを宣伝・書評の場で強調してほしいですね。
それでもワクワクさせてくれるのならまだしもこの本はうーんなんというか表現が死んでるんですよ。人物に華がないというのもあるし。先に進むほどにページをめくるスピードが鈍ってきます。まあ結局門外漢には敷居が高すぎます。
でもまあ思えばきっとわが国の司馬遼太郎さんの著作が翻訳されれば外国の読者もこの種の敷居の高さを感じるかもしれませんね。作者は頭のいい人らしいしアメリカ人には面白いいい本なのでしょうけども門外漢にはだから何?誰?って感じで興味も湧かないし湧くようにはそもそも書かれてない。
わくわくしない歴史や宗教の小説というのがこの本です。
はっきり言って私この本途中で放り出したので本当の意味での評価はできないのですがダビンチコードが面白かったからといってすぐこの本に手を伸ばす人に警告を発したいのであえてこの星数にしました。ご購入はくれぐれも慎重にされた方がいいと思います。
まあこんな意見もあるということでファンの方には拙文ご容赦願います・・・。
じっくり読むことがお好きな方は、
本書にご満足いただけるに違いありません。
話が長いし、登場人物は多く、難解な台詞が飛び出します。
ダンテの神曲の解釈が謎解きの中心を占めるので、
ちんぷんかんぷんな部分もあります。
19世紀のアメリカ(ボストン)の風俗や南北戦争直後の時代の空気など、
読んでいて「なるほど」と思わせる記述、描写も多く、
歴史小説の側面もあります。
肝心のストーリーですが、
犯人の性格付け、描写など若干甘い部分もありますが、
最近読んだアレックスクロスシリーズなどと比べると、
練りこまれている印象で、
最後まで面白く読み続けられました。
これは、翻訳物独特の会話体であったり、日本人には理解し難い精神だったりが深く影響しているのかもしれない。
神曲の地獄編を模した死体が次々と発見されるという、題材としてはとても目を引く設定なのだが、
どう考えてもダヴィンチコードにはかなわない印象。
特に後半のはちゃめちゃぶりには頭を抱えるほどだった。
ただ、文章の読みづらさが改善されれば、ずいぶん変わるような気もする。
舞台は南北戦争直後のボストンとケンブリッジ(アメリカ)。ケンブリッジにはハーヴァード大や現在のMITがある。私は知らなかったが、当時はダンテはそのカトリック的要素から、プロテスタントの国アメリカでは紹介されていなかったようだ。そこで、ハーヴァード大の教授、元教授の詩人達が「ダンテ・クラブ」を結成し、「神曲」の翻訳に取り掛かる。時を同じくして起こる猟奇連続殺人事件。クラブのメンバの一人が、その猟奇事件が「神曲」の地獄篇の劫罰を模している事に気付く。ここで自己撞着が起こる。「我々以外は知らない筈の「神曲」を犯人はどうやって知り得たのか ?」。
登場人物の中では、マサチューセッツ州初の黒人刑事が光る。J.ボール「夜の熱気の中で」と同じ設定で、周囲の偏見の中、聡明な頭脳と地道な捜査で犯人に迫って行く姿は本作に一本筋を通している。南北戦争の光の部分である。そして、クラブの一人は地獄篇の吟味の末、犯人像を推定し、南北戦争の影を見る。この対比は上手いと思った。
当時の文壇論議も面白い。詩人としてのポーを実名で貶す辺りは、ボストンvsニューヨークの対抗意識が当時から強かった事を窺わせる。また、本作が古典ミステリの揶揄である事を示唆している。作者のディッレタントとスノッブリズムが鼻に付く部分もあるが、高踏派ミステリとして文句なく楽しめる秀作。
ただ作品中では各々の登場人物達について詳しく説明がされているわけではないので、自分で調べる必要があります。この辺りは米国では古典となった人物ばかりだということなのかも知れませんね。また素晴らしい人物描写で、各々が“生きた人間”として描かれています。
ミステリーとしても、『神曲』の翻訳と同時に繰り返される見立て殺人の謎が様々な伏線をベースに組み上げられており、単なるサスペンスに終わらないレベルの高さを保っていると感じました。
当時の政治状況や人物像を背景としている『神曲』を理解し、さらにそれをミステリーに仕立てるのは並大抵のことではないでしょう。著者のマシュー・パール氏はハーヴァード在学中に『神曲』を研究した内容をこの作品にこめており、イタリア語による原文の解釈の仕方などサブ・ストーリーも面白い。同じ『神曲』研究者として氏はロングフェローと自分を、時を越えて重ね合わせているとも言えるのかも知れませんね。
ちなみに氏の次回作として"The Poe Shadow"という作品が2006年刊行を予定しているとのこと。まだどういったモチーフなのか情報はありませんが、今から気になるところ。
なぜ「ダンテ」なのか、という疑問よりは、往時の人々の差別意識が物語の核となっている。
この差別は、南北戦争の大義名分の大雑把な差別だけれはなく、母国の国籍、カソリック、プロテスタントとその中でも細分された宗教的背景、ジッツ、階級といったあらゆる要素を孕んでいる。
自由の篝火の元に集ったものの、所詮は他者を排除しなければ自己を確立できない、彼の国の実情が描かれている。
物語の要であるダンテの「地獄篇」は故郷を追われたものの、報復の書のように描かれているが、本邦で手に入る岩波版とことなり、詩人たちが翻訳したという設定のためか非常に滑らか。地獄篇であるためグロテスクな描写が中心ではあるが、読んでいて美しいと思う。
「薔薇の名前」と比較されているようだが、宗教的な情熱や狂気が描かれているという印象は薄い。