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奇跡も語る者がいなければ (新潮クレスト・ブックス) 単行本 – 2004/11/25

3.9 5つ星のうち3.9 15個の評価

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 新潮社 (2004/11/25)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2004/11/25
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本 ‏ : ‎ 366ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4105900439
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4105900434
  • カスタマーレビュー:
    3.9 5つ星のうち3.9 15個の評価

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ジョン・マグレガー
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カスタマーレビュー

星5つ中3.9つ
5つのうち3.9つ
15グローバルレーティング

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上位レビュー、対象国: 日本

2015年11月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
とても素敵なお話でした。
普段読んでいる小説とは異なり、こういった形式の小説は初めて読みました。
雨粒一つ、空の色や風や事細かに説明していて、まるで詩を読んでいるみたいでした。
最初はじれったくて、斜め読みしそうになりましたが、その気持ちを抑えてゆっくり読みました。
そうすると情景が頭の中で広がって来るのです。
とある1日をそこの通りに住んでいる人たちの心や情景を事細かに描いているのと
そこの通りに住んでいた事がある小さなメガネを掛けた女の子(多分20代前半)の一人称で語る3年語の今が交互に書かれていて
ある時、この3年前の通りの1日と交差する時が最後のほうでやって来ます。
主人公の女の子がとても控えめな性格でそこも惹かれた部分でした。
親友あるある。親友と言っても何もかも話せる訳では無しに…こういう友達っているよなー。
とか…
親近感がわいたり。
そこの通りに住む人々が読み終えて愛おしくなったりしました。
特に手を怪我した男の人、双子の男の子の妹、老夫婦等。
読み終えるのが淋しくて、ゆっくり一ヶ月も掛けて少しずつ少しずつ読みました。
読み終わって余韻ヒタヒタ。
この本に出会えて良かった。
とても優しくて素敵なお話でした。
9人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2005年10月26日に日本でレビュー済み
1枚の写真に映った景色は、その中だけに存在するのではない。
フレームからはみ出した部分にも物語は存在する。
ダイアナ元妃がなくなったあの日、
ある通りにはもうひとつの瞬間がおとずれていた。
その瞬間を思いがけず見てしまった人々と、
その瞬間の音を思いがけず耳にしてしまった人々にも、
やはり同じように、ある、進行する物語があった。
通りにすむ幾人もの人と、いくつもの出来事を主に結びつけるのは
ひとりの女の子。
新しい生命を宿している彼女は、その命の継続を、ようやく
決心したところだ。そして決意のきっかけになる人は
実は「彼女の過去」という写真にさりげなく登場していたのだが…。
ある出来事と出来事、ある人と人。
ひとつの結末に収束していく様々なものを、
もう一度ときほぐすかのように語られる物語。
写真の外にはみだした景色を、また映す人がいて
すべてをつなぎ合わせたように、これは、語られた物語。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2005年5月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
顔は知っているけれど名前を知らなくて話したこともないご近所さんがいるのが、最近は普通になっていると思うのですが、あの人に一度話しかけてみたかったとか、こんな人がいたよなとか思わせる、ゆっくりじっくり読むのによい本です。
3人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2012年3月5日に日本でレビュー済み
「奇跡も語るものがいなければ」

この本を読んでいると、日常生活の中の言葉がきらめいてきて、生きている奇跡を感じます。

まるで映画を見ているような本です。書いてある言葉すべてが目に浮かぶような作者ジョン・マクレガーの文体には、小説が好きな人なら必ず心うたれるものがあるはず。
この本を読んでいると主人公が見ている差し込む光まで見えるよう。音楽のような言葉たちが読んでいる人たちを楽しませてくれます。ジョン・マクレガーの人々へのあたたかな眼差しを感じ取れる本です。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2005年4月15日に日本でレビュー済み
この新潮クレストブックスというシリーズは
基本的に暗い本が多い。
これもまたちょっと暗い話。
文章が技巧的すぎ、また登場人物が多く(10人以上)、しかも名前がなく髭を整えた男とか、ドライアイの若い男とかでしか表現されないので、読みづらい。
また、最初から色々読者に隠している部分が多くあり、その隠された部分が読み進めるうちに少しずつ明かされていくのだけど、隠された部分については主人公は知っていることなので、読んでいてイライラしてしまう。また最後まで読んだあともう一度最初から読まないと分からない部分が多くある。
この点であまりオススメできない。
映画「裏窓」的にさまざまな登場人物の人生を垣間見る楽しみ方は少しあるけれど、どれも本当にサブストーリーで着地点がない。その割にはそれぞれにそれなりの文章を割いていて、個性を与えているのでそれぞれのストーリーに一定の結末が欲しかった。
ラストのスローモーションの描写は巧みで、その点ではおもしろかった。
8人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2005年2月25日に日本でレビュー済み
 体ごと掴まれ大きなうねりの中に放り込まれたようです。
 1997年8月31日、イングランド北部のとある通りの夜明けから夕刻までを、その通りに住む人々の一日を克明に辿りながら、およそ人間に関する感情や状態をつぶさに描いていくのです。
 独特の文体で、埃ひとつの有様、落ちる雨粒の一滴のようすまで忠実に描こうとする、その微細な表現に最初は驚きを禁じえませんでした。しかし、決して不快ではありません。 むしろ、自分の知らないこのような言葉の反復やリズムにのまれて、ある種の心地よさが訪れるのです。
 名もなき人々の1日はまた、この本を読む人のそれに否応なく重ねられてゆくようで、知らず知らず自分の人生や、無為に過ごしたと思っていた時間までをも、かけがえのないものであったと気付かせてくれるものでした。
 物語はこの1日と、そこに住んだ「小さな眼鏡をかけた女の子」の3年後の今とが交互の章に配されて進んでいきます。
 普通の1日、普通の人、その中にあなたがいて私がいて、彼がいて彼女がいて。どうしようもない愛おしさがこみ上げてくるのです。
 静かに密やかに「奇跡」と呼ぶしかないことが出現する。その神々しいばかりの連鎖。
 打ちひしがれたり、感情の行き違いがあったり、思うことを伝えられなかったり、はしゃぎすぎたり、勘ぐったり……。もちろん、反対にうまく行き過ぎて頬がゆるむ日だってあります。
 様々な市井の“人”のうつろう日々の営みを掘り起こすような表現と描写。
 マグレガーのまなざしは優しく謙虚です。
 1日を書きながら、人間の生と死までを見事に浮き彫りにして、息をのむような「奇跡」を、どうか味わってみて下さい。
20人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2006年11月30日に日本でレビュー済み
『小説を読むこと』と『映画を観ること』の違いということを良く思いますが、
やはり小説には、小説の良さが、映画には映画の良さがあると思います。
読んでいて、映画にした方が良いと思える本は、あまり良い本ではないと思っていて、
物語の展開だけに、感動できるならば、映画で観たい。
小説には、それ以上の何かがないと、私は、とてもがっかりしてしまいます。

『奇跡も語るものがいなければ』
表紙と製本に惹かれて、パラパラとめくって目に付いた文が
独特で可愛かったので、購入しましたが、物語も、素敵でした。

一文一文が、大切に創られたということが感じられるような、
その状況が分からなくても、解りたくなるような
きっとその表現は正しくて、私もそう思うんだろう、というような
説得力のような魅力があります。

あらすじでは、この本の魅力は伝わってこないし、
内容には少し省いても良い文があるんじゃないかと思ったり、
始めの数ページは、とにかく慣れるよう頑張って読まないといけないのかもしれませんが、
一人称で語られる場面がやはり好きで、彼女の内面と、恋愛には、すごく心を打たれました。

きっと、いろいろな思いを乗り越えた人だからこそ
書ける小説だと思う。

私はそうゆう人に魅力を感じる。

最後の方は、息が止まるほど、一瞬の重みを感じる。
そして、読み終えた後に、これまで語られてきた日常が、
すごいちからで生きてくる。

小説として、読む価値のある本だと私は思います。
本を愛している人なら、ずっと大切にしておきたい本になるんではないでしょうか。
23人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2007年9月4日に日本でレビュー済み
目を閉じてみて、どれだけ見えていたものを思い出せるだろう。想像できるだろう。
雑な捉え方に目が慣れてしまっているのだ。そんな中、この物語は、丁寧で、細やかで、美しい。
こんなにたくさんの人の、小さな感情の揺れや、不安や、優しさや、衝撃や、が書かれているのに、
不必要な描写がなにもないと思える。

長いけど、必読です!
5人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート