「おれが死んだら、海にまいてくれ」。
この言葉を残し世を去った肉屋のジャック。
友の遺言をかなえるため、灰となったジャックと海への旅に出たのは、
友人のレイ、レニー、ヴィックとジャックの義理の息子ヴィンスの4名。
道中、故人を偲び、さまざまな思いが去来する。
過去の出来事、しがらみなどをそれぞれの立場からの短い章立てにして全体が構成されている。
抒情あふれるゆったりとしたストーリーだが、全体的に長すぎる印象。
中篇ぐらいがちょうどしっくりくる長さのような気がします。

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最後の注文 (新潮クレスト・ブックス) 単行本 – 2005/10/26
グレアム・スウィフト
(著),
真野 泰
(翻訳)
「おれが死んだら、マーゲイトの海にまいてくれ」亡き友の願いを叶えるため、4人の男が海へと向かう――。苦い想い出と秘密を胸に。ブッカー賞受賞作。
- 本の長さ427ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日2005/10/26
- ISBN-104105900501
- ISBN-13978-4105900502
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登録情報
- 出版社 : 新潮社 (2005/10/26)
- 発売日 : 2005/10/26
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 427ページ
- ISBN-10 : 4105900501
- ISBN-13 : 978-4105900502
- Amazon 売れ筋ランキング: - 587,837位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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トップレビュー
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2012年5月5日に日本でレビュー済み
死んだ友の最後の頼みを実行するためにマーゲイトの海に4人が向かうとういお話。
亡き友を回想することによって4人がそれぞれの過去を追憶することになり、それが各々の人生とは何か、果たして自分は亡き友の様に遺言を残せる程の人生を歩んできたのかという問いかけになり、それがとりもなおさず読んでいる人それぞれへあなたの人生は何なのかとの問いかけとなっているという小説。登場人物それぞれの過去が卑近な感じの体験(愛、友情、裏切り、悩み等)が多く時代や国を超えても悩みや喜びは等価なんだなと改めて感じさせる作品でした。亡き友の最期の頼みが遺灰は海に撒いてくれというのも、生前信頼していた人達に自分死を実感することを通して各人それぞれの過去を振り返ってみてはという問題提起、即ち「最後の注文」だったのかもしれません。イギリス特有のどんよりした空模様も作品に微妙な陰影を与えていて心に沁みました。現在の部分は前に進み、過去の部分は後ろに進む構成はロス・マクドナルド等を想起させます。
静謐であまり明るくはない話ですが、あまり暗く陰鬱にならないのもいいと思いました。
この人の作品は全部読みたいですね。
亡き友を回想することによって4人がそれぞれの過去を追憶することになり、それが各々の人生とは何か、果たして自分は亡き友の様に遺言を残せる程の人生を歩んできたのかという問いかけになり、それがとりもなおさず読んでいる人それぞれへあなたの人生は何なのかとの問いかけとなっているという小説。登場人物それぞれの過去が卑近な感じの体験(愛、友情、裏切り、悩み等)が多く時代や国を超えても悩みや喜びは等価なんだなと改めて感じさせる作品でした。亡き友の最期の頼みが遺灰は海に撒いてくれというのも、生前信頼していた人達に自分死を実感することを通して各人それぞれの過去を振り返ってみてはという問題提起、即ち「最後の注文」だったのかもしれません。イギリス特有のどんよりした空模様も作品に微妙な陰影を与えていて心に沁みました。現在の部分は前に進み、過去の部分は後ろに進む構成はロス・マクドナルド等を想起させます。
静謐であまり明るくはない話ですが、あまり暗く陰鬱にならないのもいいと思いました。
この人の作品は全部読みたいですね。
2006年12月20日に日本でレビュー済み
息子ヴィンスのくそじじいどもというように
老人の言いたい放題の昔話に付き合う感じではある。
人間関係は、どこでも複雑で、めんどくさくて、
しょうがないけれど、
それでも、死んだ友の遺言を果たしてくれる
そんな友人を持ちたいと思わせる作品。
老人の言いたい放題の昔話に付き合う感じではある。
人間関係は、どこでも複雑で、めんどくさくて、
しょうがないけれど、
それでも、死んだ友の遺言を果たしてくれる
そんな友人を持ちたいと思わせる作品。
2006年4月9日に日本でレビュー済み
主人公ジャックは、すでに居ない。彼は、飲み仲間のど真ん中の骨壷に灰となって登場する。彼の遺言は、「おれが死んだら、マーゲイトからまいてくれ」だった。
運転手は、義理の息子:ヴァンス、自動車屋を営む彼はベンツを用意した。同行する三人は、保険屋のレイ・八百屋のレイニー、そして葬儀屋のヴィックだ。4人はそれぞれの思いで、マーゲイトに向かう。
車中それぞれに彼への思いに耽る。また、文中には、同乗しなかった妻のエイミーやヴァンスの妻の思いも語られる。さらに、登場人物間の痴話話は、物語の厚みを増す役割を果たしている。
では、いったい「…、マーゲイト…」と言ったのであろうか?私は、「オレ(ジャック・トッズ)が死んでも仲良くな、みんな達者で暮らせよ!」と言いたかったと思う。だからこそ、マーゲイトまでの時間と空間を皆に呼びかけたのでしょう。行かずに留まった女性陣にも同様ように…。憎っくいね!
名もない肉屋の親父:ジャック・トッズは、彼らのヒーローであった。
運転手は、義理の息子:ヴァンス、自動車屋を営む彼はベンツを用意した。同行する三人は、保険屋のレイ・八百屋のレイニー、そして葬儀屋のヴィックだ。4人はそれぞれの思いで、マーゲイトに向かう。
車中それぞれに彼への思いに耽る。また、文中には、同乗しなかった妻のエイミーやヴァンスの妻の思いも語られる。さらに、登場人物間の痴話話は、物語の厚みを増す役割を果たしている。
では、いったい「…、マーゲイト…」と言ったのであろうか?私は、「オレ(ジャック・トッズ)が死んでも仲良くな、みんな達者で暮らせよ!」と言いたかったと思う。だからこそ、マーゲイトまでの時間と空間を皆に呼びかけたのでしょう。行かずに留まった女性陣にも同様ように…。憎っくいね!
名もない肉屋の親父:ジャック・トッズは、彼らのヒーローであった。