21cm×15cmの縦長サイズの新潮社「とんぼの本」シリーズの一冊。フェルメールの絵を綺麗なカラー図版で見たいと思い、カバーを飾る絵(『天秤を持つ女』)が魅力的な本書を購入しました。
オランダはデルフトに生まれた17世紀の画家、ヨハネス・フェルメール(1632-1675)。彼の作品とされる32点のすべての絵が、鮮やかな彩りのカラー図版で収録されていたのが、まず嬉しかったですね。
さらに、制作年代順に、それぞれの絵のスタイルの変化やモチーフの共通性などを案内しながら、光と静謐さをたたえたフェルメール作品の魅力を解き明かしてゆく小林頼子氏の文章が見事。読者に話しかける口調を採った語り口に違和感はありました。しかし、言っていること自体は説得力があり、なるほどと頷かされるものでしたね。フェルメールの絵はそれまでほんの数点しか知らなかった門外漢のわたしにも、とても分かりやすい案内文であり、レクチャーでした。
1654年から1675年にかけて描かれたフェルメールのすべての絵が傑作だとは思えなかったけれど、1658年から1668年の十年間の絵には強く惹きつけられましたねぇ。「窓辺で手紙を読む女」「牛乳を注ぐ女」「デルフト眺望」「窓辺で水差しを持つ女」「青いターバンの少女」の絵は、カラー図版で眺めていてさえうっとりすほどの出来栄えで、魅了されましたよ。
また、1945年に発覚したファン・メーヘレンによる贋作事件を紹介した件りと、別の絵の人物を置き換えて合成した「デジタル贋作」の試みに、かなり興趣をそそられました。
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謎解きフェルメール (とんぼの本) 単行本 – 2003/6/1
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- 本の長さ111ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日2003/6/1
- ISBN-104106021048
- ISBN-13978-4106021046
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商品の説明
出版社からのコメント
フェルメールだって人間だもの、傑作もあれば失敗作だってあるさ……
現存する作品はわずか30数点! しかもその中にも真作かどうか疑わしいものがあったりするので、フェルメールは「謎の天才画家」なんていわれて、神秘化されがちです。しかし、近年の研究で、フェルメールについてはかなり詳しいことがわかっています。そこでこの本では最新の研究データをもとに、「謎」ではない、「一人のオランダ人画家の真実の姿」を探ってみました。解説してくださるのは、日本のフェルメール研究家の権威、小林賴子さん。フェルメールだって人間だもの、傑作もあれば失敗作だってあるさ……そんな気軽なスタンスで、作品1点1点の背景にある時代、社会、そしてフェルメールの「個人的事情」まで読み解いていきます。美術史的な解説に加え、今回、とても面白かったのは、フェルメールがいったいどんなふうにして絵を描いていたか、についての考察です。当時、カメラの前身である「カメラ・オブ・スキュラ」という装置があって、フェルメールはこれを使い、レンズを通して得た像を暗室に映し出して、それをそのままなぞっていたのではないか? という説があるのです。この説を証明するために、当時のフェルメールのアトリエを再現したり、CG技術を駆使したりして、世界中でさまざまな試みがなされています。その代表的な検証例を紹介しながら、フェルメールの画作の秘密を探ってみました。また、なぜか繰り返される盗難事件についての朽木ゆり子さんのルポも必読!
現存する作品はわずか30数点! しかもその中にも真作かどうか疑わしいものがあったりするので、フェルメールは「謎の天才画家」なんていわれて、神秘化されがちです。しかし、近年の研究で、フェルメールについてはかなり詳しいことがわかっています。そこでこの本では最新の研究データをもとに、「謎」ではない、「一人のオランダ人画家の真実の姿」を探ってみました。解説してくださるのは、日本のフェルメール研究家の権威、小林賴子さん。フェルメールだって人間だもの、傑作もあれば失敗作だってあるさ……そんな気軽なスタンスで、作品1点1点の背景にある時代、社会、そしてフェルメールの「個人的事情」まで読み解いていきます。美術史的な解説に加え、今回、とても面白かったのは、フェルメールがいったいどんなふうにして絵を描いていたか、についての考察です。当時、カメラの前身である「カメラ・オブ・スキュラ」という装置があって、フェルメールはこれを使い、レンズを通して得た像を暗室に映し出して、それをそのままなぞっていたのではないか? という説があるのです。この説を証明するために、当時のフェルメールのアトリエを再現したり、CG技術を駆使したりして、世界中でさまざまな試みがなされています。その代表的な検証例を紹介しながら、フェルメールの画作の秘密を探ってみました。また、なぜか繰り返される盗難事件についての朽木ゆり子さんのルポも必読!
内容(「MARC」データベースより)
現存する作品、わずか30数点。その1点1点を読み解き、人間フェルメールの真実の姿に迫る。フェルメールのどこがすごいのかを真正面から知りたい人のためのフェルメール講座。『芸術新潮』2000年5月号特集を再編集。
登録情報
- 出版社 : 新潮社 (2003/6/1)
- 発売日 : 2003/6/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 111ページ
- ISBN-10 : 4106021048
- ISBN-13 : 978-4106021046
- Amazon 売れ筋ランキング: - 487,923位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2007年3月10日に日本でレビュー済み
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2020年2月22日に日本でレビュー済み
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とても良かったです。
他の方のレビューで、口調が馴れ馴れしい感じが心配でも購入しましたが、全くそうとは感じませんでした。
むしろ、読者目線の、親切な、誠実とも取れる作者自身にも暖かく接する人柄のこもった好印象の文体でした。
良い本です。
他の方のレビューで、口調が馴れ馴れしい感じが心配でも購入しましたが、全くそうとは感じませんでした。
むしろ、読者目線の、親切な、誠実とも取れる作者自身にも暖かく接する人柄のこもった好印象の文体でした。
良い本です。
2003年7月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
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2010年11月14日に日本でレビュー済み
「真珠の耳飾りの少女」で有名なフェルメール
フェルメールはどこがどうすごいか、検証しています。
カラー版でいろんな作品と、CGで再現したもの、
アムステルダムの風景など、眺めるだけで楽しいです。
多くのファンと同じように、私もフェルメールの青と白が
好きです。
フェルメールはどこがどうすごいか、検証しています。
カラー版でいろんな作品と、CGで再現したもの、
アムステルダムの風景など、眺めるだけで楽しいです。
多くのファンと同じように、私もフェルメールの青と白が
好きです。
2019年1月14日に日本でレビュー済み
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テレビ番組で画家の思惑を紹介したので、もっと知りたくて
この本を選びました、なかなか面白かったです。(^^♪
この本を選びました、なかなか面白かったです。(^^♪
2014年9月27日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
フェルメールに興味はあるけど、なにから読んだらいいのか…という方にはおすすめ。
オールカラーで写真も豊富にあり、フェルメールの生きた時代や地域についても載っている。
さらに贋作事件について、カメラオブスキュラについてなども触れられている。
図版が年代順に並べられているので流れもつかめる。浅く広く知ることができる。
ただ、個人的には≪牛乳を注ぐ女≫のテーブルにおける見解、またカメラオブスキュラに関しての部分で納得できなかった。
少し無理があるように思う。
また親しみやすく、読みやすくする効果があるにしても、この口語のような文体になじめなかった。
これも個人レベルの問題ではあるが。
とはいっても、日本におけるフェルメール研究の先駆者である著者が、フェルメールの概要を分かりやすく噛み砕いた本書は大いに一読に値する。
オールカラーで写真も豊富にあり、フェルメールの生きた時代や地域についても載っている。
さらに贋作事件について、カメラオブスキュラについてなども触れられている。
図版が年代順に並べられているので流れもつかめる。浅く広く知ることができる。
ただ、個人的には≪牛乳を注ぐ女≫のテーブルにおける見解、またカメラオブスキュラに関しての部分で納得できなかった。
少し無理があるように思う。
また親しみやすく、読みやすくする効果があるにしても、この口語のような文体になじめなかった。
これも個人レベルの問題ではあるが。
とはいっても、日本におけるフェルメール研究の先駆者である著者が、フェルメールの概要を分かりやすく噛み砕いた本書は大いに一読に値する。
2009年6月15日に日本でレビュー済み
小林頼子が一連のフェルメールに関する本の中で言っていることを要約すると、「私はフェルメールの遠近法の描き方に未熟なものがあると思うか、あるいは、彼がオーソドックスな遠近法に従わない理由がわからないと感じている」となる。しかし、このフェルメールについての誤認は彼女のフリーメーソンについての勉強不足が原因している。かくいう私も知らないことは多い。例えば最近の鳩山邦夫騒ぎで鳩山一郎が1955年にフリーメーソンに入会していたなんて、今日はじめて知った。あの超捻じれた思考の訳は、元暴走族ではなくて、元祖フリーメーソンだったのだ。”捻じれ”のエネルギー源はいつでもフリーメーソンと決まっている。郵政を民営化したのではなくて、民営企業を郵政化(官僚化)した捻じれ必殺天下り人の入れ子構造陰謀を、これまたウルトラ捻じれ解釈したのが、今回の鳩山邦夫の乱の正体である。そこで、小林頼子にはモーツアルトの魔笛におけるフリーメーソンと拝火教との関係、松本清張の「霧の会議」という小説、それに「宇宙に開かれた光の劇場」上野和男・著の本二冊を読んで勉強してもらいたい。それでもなおかつフェルメールに関する捻じれた時空間の遠近法の疑問が出るなどということは考えられない。
2013年3月26日に日本でレビュー済み
フェルメールをまったく知らない人でも楽しく理解できる、入門書です。
☆美しい図版が豊富に収録されていること。
☆フェルメールの画業の推移が体系的に解釈しやすくなっていること。
☆当時のオランダの情勢もわかりやすく説明されていること。
☆30数作あるフェルメールの絵に、制作年数を追ってひとつづつ丁寧な注釈がつき、
当時オランダの風俗画に盛り込まれたモチーフについても興味深く語られていること。
☆フェルメールの特徴である特異な遠近法についても考察されていること
☆フェルメールが神格化される理由や、冷静な分析がされなかった故贋作事件の犠牲になってしまった推移や、
アートテロについても綿密なコラムでまとめていること
☆フェルメールの年譜と、作品が見れる美術館を見開きでわかりやすく収録されていること
・・・・など、枚挙にいとまがないほど、完成度の高い入門書でした。
フェルメールについて殆ど知らなかったわたしも、この1冊で彼の画業や人生、画の特質について概要を学ぶことができました。
この本を起点として、ますますフェルメールや同時代に生きたレンブラントの絵に関して知りたいという意欲がわいてきました。
ただひとつ、残念だと思うことは他のレビュアーさんも指摘している通り、語り口に問題があることです。
親しみやすい口語体で語ることによって難解な美術鑑賞をわかりやすく、より読者に強く訴えることができるアプローチには同感できるのですが、
所々に「だいたい」「〜って」などというくだけた単語の使用や、公には使わない言葉などが見受けられます。
例)p73 「もしフェルメールに弟子がいたら、そいつの作品じゃないかと思うくらいです。」
「そいつ」・・・!(笑)
たとえ入門書であっても、読者が受け入れづらい言葉は使用しない方がいいと思います。^^;
この場合、編集や校閲にも問題があると思っています。
素人でさえ首をかしげる表現を、なぜプロの編集たちが注意できなかったのでしょうか・・・。
美術鑑定は主観と情報分析とのせめぎあいであると思うので、多くの美術書同様、本著だけでフェルメールを知ろうとすることは危険です。
しかし、上記の注意点さえなければ、本著が多くの方にお薦めできる、親しみやすいフェルメール案内本であることは間違いありません。
☆美しい図版が豊富に収録されていること。
☆フェルメールの画業の推移が体系的に解釈しやすくなっていること。
☆当時のオランダの情勢もわかりやすく説明されていること。
☆30数作あるフェルメールの絵に、制作年数を追ってひとつづつ丁寧な注釈がつき、
当時オランダの風俗画に盛り込まれたモチーフについても興味深く語られていること。
☆フェルメールの特徴である特異な遠近法についても考察されていること
☆フェルメールが神格化される理由や、冷静な分析がされなかった故贋作事件の犠牲になってしまった推移や、
アートテロについても綿密なコラムでまとめていること
☆フェルメールの年譜と、作品が見れる美術館を見開きでわかりやすく収録されていること
・・・・など、枚挙にいとまがないほど、完成度の高い入門書でした。
フェルメールについて殆ど知らなかったわたしも、この1冊で彼の画業や人生、画の特質について概要を学ぶことができました。
この本を起点として、ますますフェルメールや同時代に生きたレンブラントの絵に関して知りたいという意欲がわいてきました。
ただひとつ、残念だと思うことは他のレビュアーさんも指摘している通り、語り口に問題があることです。
親しみやすい口語体で語ることによって難解な美術鑑賞をわかりやすく、より読者に強く訴えることができるアプローチには同感できるのですが、
所々に「だいたい」「〜って」などというくだけた単語の使用や、公には使わない言葉などが見受けられます。
例)p73 「もしフェルメールに弟子がいたら、そいつの作品じゃないかと思うくらいです。」
「そいつ」・・・!(笑)
たとえ入門書であっても、読者が受け入れづらい言葉は使用しない方がいいと思います。^^;
この場合、編集や校閲にも問題があると思っています。
素人でさえ首をかしげる表現を、なぜプロの編集たちが注意できなかったのでしょうか・・・。
美術鑑定は主観と情報分析とのせめぎあいであると思うので、多くの美術書同様、本著だけでフェルメールを知ろうとすることは危険です。
しかし、上記の注意点さえなければ、本著が多くの方にお薦めできる、親しみやすいフェルメール案内本であることは間違いありません。