ヴェルヌ研の会員としては見逃せなかったので購入。
面白いので是非。
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「十五少年漂流記」への旅 (新潮選書) 単行本 – 2008/5/1
椎名 誠
(著)
旅する作家、座右の書。
世界的ベストセラー小説の謎を追った大紀行
世界的ベストセラー小説の謎を追った大紀行
- 本の長さ203ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日2008/5/1
- ISBN-104106036045
- ISBN-13978-4106036040
商品の説明
出版社からのコメント
著者が幼い頃から何度も何度も読み返しているジュール・ヴェルヌのこの冒険小説には謎がある。15人の子供たちが漂流した無人島チェアマン島のモデルは、本当にマゼラン海峡にあるのか? ヴェルヌのメッセージは日付変更線と関係があるのでは? 南米、そしてニュージーランドへ。冒険好き作家が太平洋の島々に物語の謎を追ったミステリアス紀行。
著者について
1944(昭和19)年、東京生れ。東京写真大学中退。流通業界誌の編集長を経て、現在は作家。著書に『わしらは怪しい探険隊』『哀愁の町に霧が降るのだ』『新橋烏森口青春篇』『岳物語』『アド・バード』『犬の系譜』『武装島田倉庫』『風のかなたのひみつ島』『新宿熱風どかどか団』『草の記憶』『すすれ! 麺の甲子園』など多数。満を持しての初めて選書。
登録情報
- 出版社 : 新潮社 (2008/5/1)
- 発売日 : 2008/5/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 203ページ
- ISBN-10 : 4106036045
- ISBN-13 : 978-4106036040
- Amazon 売れ筋ランキング: - 111,426位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 2,933位日本文学
- カスタマーレビュー:
著者について
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1944(昭和19)年、東京生れ。東京写真大学中退。流通業界誌編集長を経て、作家、エッセイスト。「本の雑誌」編集長。『さらば国分寺書店のオババ』でデビューし、その後『アド・バード』(日本SF大賞)『武装島田倉庫』などのSF作品、『わしらは怪しい探検隊』シリーズなどの紀行エッセイ、『犬の系譜』(吉川英治文学新人賞)『哀愁の町に霧が降るのだ』『岳物語』『大きな約束』などの自伝的小説、『風のかなたのひみつ島』『全日本食えば食える図鑑』『海を見にいく』など旅と食の写真エッセイと著書多数。映画『白い馬』では、日本映画批評家大賞最優秀監督賞ほかを受賞している。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2016年9月27日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
子どものころ「15少年漂流記」に魅せられた筆者が、実際にそのモデルとなった島を訪れて様々な角度から検証をしたドキュメントです。一読に値します。
2012年8月12日に日本でレビュー済み
ゆっくり時間をかけて読んだ。 ヴェルヌとシーナの島話。 子どもの頃読んだヴェルヌの作の島をシーナが検証していく。 行けないだろうけど、行ってみたい島。
2012年1月3日に日本でレビュー済み
『『十五少年漂流記』への旅』(椎名誠著、新潮選書)で、著者が自分自身をこう語っている。「ぼくは読書が好きである。それから自分でも呆れるほどよくうごきまわる。好奇心にかられてどこかに行く。それが隣町の公園であったり地球の裏側であったりする。本を読んで何か気になると、それを確かめねば気がすまない、というせっかちで落ち着きのない困った性格なのである」。椎名の長年に亘る数多の作品は、自分も著者と同じ性格だ、と自覚している読者たちによって支えられてきたのだろう。
この性格の原点は、小学生のときに出会った2冊の本――スウェン・ヘディンの『さまよえる湖』と、ジュール・ヴェルヌの『十五少年漂流記』だという。
本書は、冒険小説『十五少年漂流記』の舞台となった南太平洋の孤島を探し、その場に自分の足で立ってみたいという、いかにも著者らしい夢に挑戦した旅行の記録である。ヴェルヌ研究家の間でモデルとされてきた島は実は違うのではないか、本当のモデルの島は別の所にあるのではないか、さらに、この小説にはどうも隠された秘密があるのではないか、と著者は睨んだのだ。ヴェルヌはその作品にさまざまな謎や秘密を仕掛ける作家として知られているからである。そして、いろいろと回り道をしたものの、遂に『十五少年漂流記』に描かれた十五少年が漂着した無人島の地図とそっくりの島に辿り着くまでが臨場感豊かに描かれている。
未知のことに出会うとそれについての本を読むことが俄然楽しくなり、何か謎があると本を読んで個人的な解明に挑戦していくというのが、椎名の知的行動の端緒になっている。まだ見ぬ世界や知らない世界を知ることに知的な楽しみがある。知らない世界に入り込んでいくと思いがけない思考に浸ることができる。日常生活ではありふれたものと見做していたものが、未知の世界では全く異なった姿で立ち現れてくるので、今まで気がつかなかった大きな意味を突如知ったりする、と著者は言うのだ。この知的好奇心を満たすには、実際に冒険や旅行を体験するのが一番だが、探検記、冒険記を繙いて追体験するという方法も有効だ。
この性格の原点は、小学生のときに出会った2冊の本――スウェン・ヘディンの『さまよえる湖』と、ジュール・ヴェルヌの『十五少年漂流記』だという。
本書は、冒険小説『十五少年漂流記』の舞台となった南太平洋の孤島を探し、その場に自分の足で立ってみたいという、いかにも著者らしい夢に挑戦した旅行の記録である。ヴェルヌ研究家の間でモデルとされてきた島は実は違うのではないか、本当のモデルの島は別の所にあるのではないか、さらに、この小説にはどうも隠された秘密があるのではないか、と著者は睨んだのだ。ヴェルヌはその作品にさまざまな謎や秘密を仕掛ける作家として知られているからである。そして、いろいろと回り道をしたものの、遂に『十五少年漂流記』に描かれた十五少年が漂着した無人島の地図とそっくりの島に辿り着くまでが臨場感豊かに描かれている。
未知のことに出会うとそれについての本を読むことが俄然楽しくなり、何か謎があると本を読んで個人的な解明に挑戦していくというのが、椎名の知的行動の端緒になっている。まだ見ぬ世界や知らない世界を知ることに知的な楽しみがある。知らない世界に入り込んでいくと思いがけない思考に浸ることができる。日常生活ではありふれたものと見做していたものが、未知の世界では全く異なった姿で立ち現れてくるので、今まで気がつかなかった大きな意味を突如知ったりする、と著者は言うのだ。この知的好奇心を満たすには、実際に冒険や旅行を体験するのが一番だが、探検記、冒険記を繙いて追体験するという方法も有効だ。
2015年3月27日に日本でレビュー済み
もともと雑誌『考える人』に2005-07年に連載された旅行記。
ヴェルヌ『十五少年漂流記』のモデルとなったのはマゼラン海峡のハノーバー島だというのが定説であったが、近年、ニュージーランドのチャタム諸島ではないかとの新説が出され、それぞれに信憑性がある。
本書は、椎名さんが両方の島に旅をして、『十五少年漂流記』についてあれこれ考えるといったもの。別に検証を目的とした内容ではない。
ただ、『十五少年漂流記』とは関係ない記述のほうが多い。シベリアの蚊の話とか、ミャンマーに行ったときのこととか、南米のウニの味とか。
椎名さんの、いつものようなゆるい旅行記だ。
ヴェルヌ『十五少年漂流記』のモデルとなったのはマゼラン海峡のハノーバー島だというのが定説であったが、近年、ニュージーランドのチャタム諸島ではないかとの新説が出され、それぞれに信憑性がある。
本書は、椎名さんが両方の島に旅をして、『十五少年漂流記』についてあれこれ考えるといったもの。別に検証を目的とした内容ではない。
ただ、『十五少年漂流記』とは関係ない記述のほうが多い。シベリアの蚊の話とか、ミャンマーに行ったときのこととか、南米のウニの味とか。
椎名さんの、いつものようなゆるい旅行記だ。
2008年6月13日に日本でレビュー済み
ジュール・ヴェルヌの「十五少年漂流記」(あるいは「二年間のバカンス」)の舞台となる島にはモデルがあった。しかも最近その定説に異を唱える(「別の島こそ・・・!」)日本人学者が現れた。浅学な私はそんなこと露知らなかったが、今回椎名誠はそのふたつの島に実際に行って真偽を確かめてこようと旅立つ。それが本書の縦軸。そこに「旅は私たちの思考を深めてくれるのではないか」という観点に立って数々の興味深いエピソードを横軸として織り交ぜていく(「漂流記」モノのブックガイドというパッチワークも有)。季刊誌「考える人」に連載されたとあって、抑制された筆致で身辺雑記風なテイストからも解放され、椎名誠の昭和軽薄体に食傷気味な私には大満足の一冊でした。岩波新書から出た椎名誠の本2冊を彷彿とさせる浪漫的好奇心を心地よくくすぐってくれる好著だと思う。この路線を支持致します。