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日本語の謎を解く (新潮選書) 単行本(ソフトカバー) – 2016/4/22
橋本 陽介
(著)
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素朴な疑問に、本気の言語学で答えます!
・「赤い」「青い」と言うのに、「緑い」と言わないのはなぜ?
・ハ行にだけ「パピプペポ」という半濁音があるのはどうして?
・「氷」は「こおり」なのに、なぜ「道路」は「どうろ」なの?
・「悲しいです」と言うのに「悲しいだ」と言えないのはなぜ?
・「全然大丈夫」という表現は、日本語として間違っているか?
・「雰囲気」を「ふいんき」と言ってしまう人が多いのはなぜ?
・そもそも我々は「は」と「が」はどう使い分けているのか?
日本語の起源、音声、語彙、文法、表現・・・73の意外な事実。
言語学の最先端から、日本人の思考の深層に迫ります。
・「赤い」「青い」と言うのに、「緑い」と言わないのはなぜ?
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日本語の起源、音声、語彙、文法、表現・・・73の意外な事実。
言語学の最先端から、日本人の思考の深層に迫ります。
- 本の長さ263ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日2016/4/22
- 寸法12.8 x 2 x 19.1 cm
- ISBN-10410603784X
- ISBN-13978-4106037849
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出版社より
登録情報
- 出版社 : 新潮社 (2016/4/22)
- 発売日 : 2016/4/22
- 言語 : 日本語
- 単行本(ソフトカバー) : 263ページ
- ISBN-10 : 410603784X
- ISBN-13 : 978-4106037849
- 寸法 : 12.8 x 2 x 19.1 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 350,144位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2016年7月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
著者の専門領域は 素晴らしく魅力ある文章でわかりやすいと思いました。
ぐいぐい引き込まれる 出色の内容です。しかし 実はこれ 最初の1/3。
中盤は論理的になり始め 中学から高校レベルの素養を必要とする
内容で、体力と努力を使い始めないといけません。
後半はもうカオス。読み進むのに とても努力と体力を相当に要求されます。
ページのボリュームが欲しいせいか 無理に専門外に話を広げて
自爆してしまう、専門の新書系で たまに見かけるパターンなのが残念です。
いったい、誰に読んでほしいんでしょうね。
読むのは最初の1/3あたりまででいいかと思います。
それだけでも十分な価値はあるんですが
この作者に限らず 整理できていない消化できていないところを
いけしゃぁしゃぁと出す根性が分かりません。
ぐいぐい引き込まれる 出色の内容です。しかし 実はこれ 最初の1/3。
中盤は論理的になり始め 中学から高校レベルの素養を必要とする
内容で、体力と努力を使い始めないといけません。
後半はもうカオス。読み進むのに とても努力と体力を相当に要求されます。
ページのボリュームが欲しいせいか 無理に専門外に話を広げて
自爆してしまう、専門の新書系で たまに見かけるパターンなのが残念です。
いったい、誰に読んでほしいんでしょうね。
読むのは最初の1/3あたりまででいいかと思います。
それだけでも十分な価値はあるんですが
この作者に限らず 整理できていない消化できていないところを
いけしゃぁしゃぁと出す根性が分かりません。
2019年1月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
日本語を母語とするものが一度は疑問に思ったであろうことについて
現代の言語学はどのように考えているのか、Q&A形式で考えていく内容です。
個人的には「欲しい」が形容詞だと分類されていることに驚きました。英語の感覚で動詞かな?と思っていたので、いろいろ考えさせられました。面白いですね。
中学高校のときの国語の文法、古語の文法の知識がないとちょっと難しい部分もありますが、非常に面白く年始にいっきに読んでしまいました。
つい文法の本も買ってしまった。。。
おすすめです!
現代の言語学はどのように考えているのか、Q&A形式で考えていく内容です。
個人的には「欲しい」が形容詞だと分類されていることに驚きました。英語の感覚で動詞かな?と思っていたので、いろいろ考えさせられました。面白いですね。
中学高校のときの国語の文法、古語の文法の知識がないとちょっと難しい部分もありますが、非常に面白く年始にいっきに読んでしまいました。
つい文法の本も買ってしまった。。。
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2022年6月19日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
「は」と「が」の違いの説明、日本語の時制の話が面白かった。古文の文法のところは難しくてわからないので、飛ばしてしまいました。外国語との比較も興味深かったです。
2016年6月13日に日本でレビュー済み
著者は1982年生まれの慶応義塾大学と慶応義塾志木高校の非常勤講師。教え子である高校生たちから日本語に関して日ごろ疑問に思っていることを挙げてもらい、それに対する解答の書として編んだものです。
なぜ日本語の母音はアイウエオの五つなのか。
なぜハ行だけ半濁音があるのか。
なぜ同音異義語が多いのか。
といった具合に、高校生らしい質問とそれに対する簡潔明瞭な答えが並びます。読者の私も若かりし頃に首を傾げたおぼえのある項目がいくつも並んでいて、懐かしく読みました。
著者の解説はいたって平易で明快です。日本語だけではなく、英語・中国語・スペイン語など多岐にわたる外国語を修めてきたということで、対照言語学的な知見もまじえながら日本語の特徴と不思議を読み解いていく手際は見事です。
読み終わってから気づいたのですが、私はかつてこの著者が上梓した『 7カ国語をモノにした人の勉強法 』にとても感銘を受けたことがあったのです。
しかし、後半にいくほどこの書は高校生読者には少々専門的過ぎる内容になっていきます。だからこそ齢(よわい)五十を超えた私のような読者にも十分読み応えのある書になっているといえます。
日本語の小説における視点を論じた章は大変示唆的です。
「国境の長いトンネルを抜けると雪国だった」という日本語文には主語はないものの、列車の中にいる主人公の主観的な視点で書かれていることは歴然としています。三人称で書かれていながらも、特定の人物の視点に同化してしまうという日本語の特徴を備えています。しかしこれを英訳あるいはほかのヨーロッパ言語で訳そうとすると、どうしても列車の外側から客観的に物語世界を眺めおろす形でしか表現できません。日欧の言語間でこうした主客の相違があるということに改めて気づかされました。
同じように、ヨーロッパ言語では一度過去形で書き始めた場合はずっと過去形を使い続ける一方、日本語は物語の中で過去形と現在形を自由に書きまぜることができる言語であることを説明したくだりにも新たに気づかされたことがありました。
日本語では現在形と過去形を書きまぜる場合には、自分の所作は過去形で、そして自分以外の人物や事物の所作は現在形で書くと自然に聞こえるというのです。自分自身の行為は客観視できないからこそ、現在形で書くと奇妙に響くのです。
そのルールを破っているのが村上春樹の文体で、彼の小説内では「私」の視点で自分の行為を次々と現在形で書いていくため、ほかの小説に比べると“普通”ではなくなります。だからこそ彼の文章は詩的な響きを帯びるというのです。なるほど、そのことには気づかぬまま彼の小説を読んできました。
なぜ日本語の母音はアイウエオの五つなのか。
なぜハ行だけ半濁音があるのか。
なぜ同音異義語が多いのか。
といった具合に、高校生らしい質問とそれに対する簡潔明瞭な答えが並びます。読者の私も若かりし頃に首を傾げたおぼえのある項目がいくつも並んでいて、懐かしく読みました。
著者の解説はいたって平易で明快です。日本語だけではなく、英語・中国語・スペイン語など多岐にわたる外国語を修めてきたということで、対照言語学的な知見もまじえながら日本語の特徴と不思議を読み解いていく手際は見事です。
読み終わってから気づいたのですが、私はかつてこの著者が上梓した『 7カ国語をモノにした人の勉強法 』にとても感銘を受けたことがあったのです。
しかし、後半にいくほどこの書は高校生読者には少々専門的過ぎる内容になっていきます。だからこそ齢(よわい)五十を超えた私のような読者にも十分読み応えのある書になっているといえます。
日本語の小説における視点を論じた章は大変示唆的です。
「国境の長いトンネルを抜けると雪国だった」という日本語文には主語はないものの、列車の中にいる主人公の主観的な視点で書かれていることは歴然としています。三人称で書かれていながらも、特定の人物の視点に同化してしまうという日本語の特徴を備えています。しかしこれを英訳あるいはほかのヨーロッパ言語で訳そうとすると、どうしても列車の外側から客観的に物語世界を眺めおろす形でしか表現できません。日欧の言語間でこうした主客の相違があるということに改めて気づかされました。
同じように、ヨーロッパ言語では一度過去形で書き始めた場合はずっと過去形を使い続ける一方、日本語は物語の中で過去形と現在形を自由に書きまぜることができる言語であることを説明したくだりにも新たに気づかされたことがありました。
日本語では現在形と過去形を書きまぜる場合には、自分の所作は過去形で、そして自分以外の人物や事物の所作は現在形で書くと自然に聞こえるというのです。自分自身の行為は客観視できないからこそ、現在形で書くと奇妙に響くのです。
そのルールを破っているのが村上春樹の文体で、彼の小説内では「私」の視点で自分の行為を次々と現在形で書いていくため、ほかの小説に比べると“普通”ではなくなります。だからこそ彼の文章は詩的な響きを帯びるというのです。なるほど、そのことには気づかぬまま彼の小説を読んできました。
2016年5月29日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
日本語に関する素朴な疑問に語学オタクである著者の色眼鏡を通した見解が述べられた一般書です。
本書では「ご存知」という間違った日本語が繰り返し使用されています。
≪ご存知の方も多いと思います≫(62頁など)
なぜ「存ずる」に「御」を付けた正しい日本語の「ご存じ」ではなく、
「存知」に「御」を付けた「ご存知」を使っているのか、
本書の性質からして説明を要する事項ですが著者による申し開きは一切ありません。
第四章から終章の第十章までは著者の色眼鏡がよい意味で作用し、有意義な独自研究となっていますが、
第一章から第三章では悪しきバイアスとして作用しており、間違ったことが述べられています。
第四章以降では独自研究が分かりやすく書かれているだけに非常に惜しい内容です。
「Q:日本語の起源はわかるのか」(22頁)
≪そうなると、日本語にも同じ祖先をもつ兄弟言語があるのではないか、と類推することができますし、
したくなります。(中略)では、具体的にはどの言語と似ているでしょうか。
第一の候補として考えられるのは朝鮮語でしょう≫(22~23頁)
間違っています。
現在、言語学で日本語の兄弟言語とされているのは「琉球諸語」です。
『Handbooks of Japanese Language and Linguistics』シリーズの第11巻、
「Handbook of the Ryukyuan Languages: History, Structure, and Use」(De Gruyter Mouton, 2015)や
『琉球諸語と古代日本語』(くろしお出版, 2016)などでパトリック・ハインリッヒさんやトマ・ペラールさんなどが、
「日本語と琉球諸語が系統関係にあることは疑いの余地もない」と言っている通りです。
日本語と琉球諸語とが兄弟言語であると認められ、
ジャポニック語族あるいは日琉語族を形成すると考えられるようになったことで、
日本語は系統的孤立言語とは見做されなくなりました。
そもそも朝鮮語は知れば知るほど日本語から遠ざかっていく印象を持つのが一般的だと思われますが、
朝鮮語も中国語も(その他の5箇国語も)できるはずの著者がなぜ似ていると主張するのか不可解です。
上記の二冊は本書の参考文献にあげられていませんが、
主要参考文献としてあげられている京都大学文学研究科編『日本語の起源と古代日本語』(臨川書店, 2015)
においても日本語に最も似ている言語を強いてあげるなら「タミル語」とされており、
系統的孤立言語である朝鮮語が日本語に似ている程度はいわゆる「アルタイ語族」と同じくらいと分析しています。
そのタミル語について著者は、
≪タミル語と日本語の音が似ているというのはその通りのようです≫(51頁)
との見解を書いていますが、その感想の根拠が「タミル語」から「シンハラ語」にすり替えられています。
≪以前、スリランカに観光に行ったことがあります。スリランカでは、タミル語も使われていますが、
大多数はシンハラ語という言語を使っています。どうやらシンハラ語の音の構造も日本語に似ているようで、
基本的には一つの子音と一つの母音の組み合わせで音節も作ることが多いようでした≫(51頁)
この後も著者は「シンハラ語」の感想をもって「タミル語」を語っていますが、全くもってこれは頂けません。
「シンハラ語」の感想をもって「タミル語」を語るのであれば、
まず著者は「シンハラ語」と「タミル語」の関係を明確に示すべきでしょう。
それがなければ、ただの議論のすり替えでしかありません。
なぜなら、「シンハラ語」と「タミル語」とは別系統の言語だからです。
シンハラ語はインド・ヨーロッパ語族ですが、タミル語はドラヴィダ語族の言語です。
外務省のHP内「スリランカに住むシンハラ人とタミル人」の項目にも、
「両民族間をつなぐ言葉(連結語=link language)として英語が使われています」と記載されています。
つまり、「シンハラ語」の感想をもって「タミル語」を語るのは間違いなのです。
≪ただ、「倭」は「背が低い人」という意味で、あまりいい漢字ではありません≫(63頁)
という間違った知識の開陳も頂けません。
漢(東漢)の許慎が永元12年(西暦100年)に編纂したとされる最古の部首別漢字字典『説文解字』に「倭」は、
≪順皃≫とあり、≪詩に曰く「周道倭遲」≫と引いているだけです。
つまり、「倭」の字義は「順う」「はるかに連なる」であり、「背が低い人」という意味ではありません。
これら第一章から第三章までに見られるバイアスのかかった主張やあんちょこ本由来の間違った知識の開陳は、
もしかしたら学界の偉い先生におもねり、第四章以降に発揮される著者の個性を押し殺した結果かもしれません。
≪私も学会等で「おまえは橋本萬太郎の親戚か何かか?」と冗談で聞かれたことが数回あるほどです≫(28頁)
といった本題に無関係な学会等でのミーハーなエピソードが途中に挿入されています。
≪もちろん個人の能力の限界はありますが、各疑問についてできる限り専門的な論文に当たりました。
一般向けの読みやすい良書がある場合には、適宜本文中に紹介しています≫(5頁)
と書いていますが、本書で論文から引用されている議論は、
≪寺村秀夫の一九八二年の論文では、次のような例を挙げています≫(186頁)
≪二〇〇六年に書かれた金水敏の論文では≫(187頁)の二つしかありません。
二つの論文にしか当たれなかったのが「個人の能力の限界」とは到底思えません。
また、本書の参考文献に柳田征司さんの『日本語の歴史』シリーズ(武蔵野書院)がないのはなぜでしょう。
おもねっている偉い先生と派閥が違うのでしょうか。
全体的に語学オタクっぽくつまみ食いすれども踏み込むことのない考察でごまかしている観は否めませんが、
第四章以降では著者の独自研究が分かりやすく述べられているだけに残念です。
本書は高校生から寄せられた疑問に答える形式で書かれていますが、
「ごまかす」ことは生徒たちに不誠実であり、教育としても真摯な行為とはいえません。
わたしの生徒時代の先生たちは、学校教育上で便宜的に採用されている説(受験用の勉強)、
学界で権威ある学者が唱えている説(必ずしも正しいとは限らない)、
先生自体が考えている説(学界の権威ある学者とは異なる見解)などをそれぞれ分けて教えていただきました。
そのうえで、
「この問題はコントラバーシャルであり解決していない」
「学界においても主流な解釈だが推測から導き出されているだけで実際は何も分かっていない」
など率直な授業を受けたからこそ学問への興味が湧いたものです。
本書では「ご存知」という間違った日本語が繰り返し使用されています。
≪ご存知の方も多いと思います≫(62頁など)
なぜ「存ずる」に「御」を付けた正しい日本語の「ご存じ」ではなく、
「存知」に「御」を付けた「ご存知」を使っているのか、
本書の性質からして説明を要する事項ですが著者による申し開きは一切ありません。
第四章から終章の第十章までは著者の色眼鏡がよい意味で作用し、有意義な独自研究となっていますが、
第一章から第三章では悪しきバイアスとして作用しており、間違ったことが述べられています。
第四章以降では独自研究が分かりやすく書かれているだけに非常に惜しい内容です。
「Q:日本語の起源はわかるのか」(22頁)
≪そうなると、日本語にも同じ祖先をもつ兄弟言語があるのではないか、と類推することができますし、
したくなります。(中略)では、具体的にはどの言語と似ているでしょうか。
第一の候補として考えられるのは朝鮮語でしょう≫(22~23頁)
間違っています。
現在、言語学で日本語の兄弟言語とされているのは「琉球諸語」です。
『Handbooks of Japanese Language and Linguistics』シリーズの第11巻、
「Handbook of the Ryukyuan Languages: History, Structure, and Use」(De Gruyter Mouton, 2015)や
『琉球諸語と古代日本語』(くろしお出版, 2016)などでパトリック・ハインリッヒさんやトマ・ペラールさんなどが、
「日本語と琉球諸語が系統関係にあることは疑いの余地もない」と言っている通りです。
日本語と琉球諸語とが兄弟言語であると認められ、
ジャポニック語族あるいは日琉語族を形成すると考えられるようになったことで、
日本語は系統的孤立言語とは見做されなくなりました。
そもそも朝鮮語は知れば知るほど日本語から遠ざかっていく印象を持つのが一般的だと思われますが、
朝鮮語も中国語も(その他の5箇国語も)できるはずの著者がなぜ似ていると主張するのか不可解です。
上記の二冊は本書の参考文献にあげられていませんが、
主要参考文献としてあげられている京都大学文学研究科編『日本語の起源と古代日本語』(臨川書店, 2015)
においても日本語に最も似ている言語を強いてあげるなら「タミル語」とされており、
系統的孤立言語である朝鮮語が日本語に似ている程度はいわゆる「アルタイ語族」と同じくらいと分析しています。
そのタミル語について著者は、
≪タミル語と日本語の音が似ているというのはその通りのようです≫(51頁)
との見解を書いていますが、その感想の根拠が「タミル語」から「シンハラ語」にすり替えられています。
≪以前、スリランカに観光に行ったことがあります。スリランカでは、タミル語も使われていますが、
大多数はシンハラ語という言語を使っています。どうやらシンハラ語の音の構造も日本語に似ているようで、
基本的には一つの子音と一つの母音の組み合わせで音節も作ることが多いようでした≫(51頁)
この後も著者は「シンハラ語」の感想をもって「タミル語」を語っていますが、全くもってこれは頂けません。
「シンハラ語」の感想をもって「タミル語」を語るのであれば、
まず著者は「シンハラ語」と「タミル語」の関係を明確に示すべきでしょう。
それがなければ、ただの議論のすり替えでしかありません。
なぜなら、「シンハラ語」と「タミル語」とは別系統の言語だからです。
シンハラ語はインド・ヨーロッパ語族ですが、タミル語はドラヴィダ語族の言語です。
外務省のHP内「スリランカに住むシンハラ人とタミル人」の項目にも、
「両民族間をつなぐ言葉(連結語=link language)として英語が使われています」と記載されています。
つまり、「シンハラ語」の感想をもって「タミル語」を語るのは間違いなのです。
≪ただ、「倭」は「背が低い人」という意味で、あまりいい漢字ではありません≫(63頁)
という間違った知識の開陳も頂けません。
漢(東漢)の許慎が永元12年(西暦100年)に編纂したとされる最古の部首別漢字字典『説文解字』に「倭」は、
≪順皃≫とあり、≪詩に曰く「周道倭遲」≫と引いているだけです。
つまり、「倭」の字義は「順う」「はるかに連なる」であり、「背が低い人」という意味ではありません。
これら第一章から第三章までに見られるバイアスのかかった主張やあんちょこ本由来の間違った知識の開陳は、
もしかしたら学界の偉い先生におもねり、第四章以降に発揮される著者の個性を押し殺した結果かもしれません。
≪私も学会等で「おまえは橋本萬太郎の親戚か何かか?」と冗談で聞かれたことが数回あるほどです≫(28頁)
といった本題に無関係な学会等でのミーハーなエピソードが途中に挿入されています。
≪もちろん個人の能力の限界はありますが、各疑問についてできる限り専門的な論文に当たりました。
一般向けの読みやすい良書がある場合には、適宜本文中に紹介しています≫(5頁)
と書いていますが、本書で論文から引用されている議論は、
≪寺村秀夫の一九八二年の論文では、次のような例を挙げています≫(186頁)
≪二〇〇六年に書かれた金水敏の論文では≫(187頁)の二つしかありません。
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また、本書の参考文献に柳田征司さんの『日本語の歴史』シリーズ(武蔵野書院)がないのはなぜでしょう。
おもねっている偉い先生と派閥が違うのでしょうか。
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わたしの生徒時代の先生たちは、学校教育上で便宜的に採用されている説(受験用の勉強)、
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先生自体が考えている説(学界の権威ある学者とは異なる見解)などをそれぞれ分けて教えていただきました。
そのうえで、
「この問題はコントラバーシャルであり解決していない」
「学界においても主流な解釈だが推測から導き出されているだけで実際は何も分かっていない」
など率直な授業を受けたからこそ学問への興味が湧いたものです。
2016年5月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
日本語の面白さを教えてくれる本です。今の人でも古い人でも読んでみてください。
2018年2月5日に日本でレビュー済み
前半の四つの章は非常に面白く読めました。[日本語の謎あるある]項目が並んでいました。その四つの章は次のとおり。
第1章 日本語の起源の謎
第2章 日本語音声の謎
第3章 日本語語彙の謎
第4章 言語変化の謎
著者の勤務する学校で集めた質問・疑問項目を活用されたようです。
後半は私からみると専門的な内容で「そこまで考えたことはない」と言いたくなる見だしが並んでいました。5章から10章までは次のとおり。
第5章 書き言葉と話し言葉の謎
第6章 「は」と「が」、そして主語の謎
第7章 活用形と語順の謎
第8章 「た」と時間表現の謎
第9章 同じ意味でも違う構文があるのはなぜか
第10章 人間の認識能力と文化の謎
第1章 日本語の起源の謎
第2章 日本語音声の謎
第3章 日本語語彙の謎
第4章 言語変化の謎
著者の勤務する学校で集めた質問・疑問項目を活用されたようです。
後半は私からみると専門的な内容で「そこまで考えたことはない」と言いたくなる見だしが並んでいました。5章から10章までは次のとおり。
第5章 書き言葉と話し言葉の謎
第6章 「は」と「が」、そして主語の謎
第7章 活用形と語順の謎
第8章 「た」と時間表現の謎
第9章 同じ意味でも違う構文があるのはなぜか
第10章 人間の認識能力と文化の謎