日ごろあまり注目しない小国をサンプルに、「国際化とは何か」を勉強させて
くれるいい本だった。
スイスに学べ、という議論は、永世中立国で(といってももう国連加盟したが)
どことも同盟しない故になんとなく平和主義っぽくて、公用語が4つもありな
がら国の統一を保つなどなんとなく国際的で・・などという点がよく言われて
いるが、本当に学ぶべきことはそんなことではない。
欧州の真ん中にあって、近隣の大国のどことも結ばないことで巻き込まれる
のを避ける、そのためには強力な軍備と、あいまいな博愛主義などとは距離
を置く冷徹な排外主義をとる、など、「国家の知恵と努力」が感じられる。
著者は毎日新聞らしくというべきかもしれないが、よくある気分的博愛主義的
移民受け入れ論に立っており、移民制限的=排外的なスイスを人道面から非難
するが、西尾幹二「労働鎖国の勧め」などを読めば、フランスその他欧州の
主要国はこの何倍もひどい排外・差別を行っているのであって、スイスなどは
正直に頑張っている方だろう。
西尾は「移民受け入れを日本が行ったら、歴史上経験のない人種差別主義
が日本を覆うことになる」と警告するが、スイスの例は、「憧れのスイスで
さえ」と日本人にとってよい教訓になりうる。
幸い、西尾→黒いスイスの順で読んだこともあり、移民と無縁でいられた日本の
地理的幸運に対して積極的な考えを持った。日本に安っぽい「国際化」は不要
であり、スイスのように否応なしに移民が押し掛ける国ではない日本としては、
できる限り移民受け入れには慎重であるべきと考える。
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黒いスイス (新潮新書 59) 新書 – 2004/3/1
福原 直樹
(著)
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- 本の長さ206ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日2004/3/1
- ISBN-104106100592
- ISBN-13978-4106100598
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登録情報
- 出版社 : 新潮社 (2004/3/1)
- 発売日 : 2004/3/1
- 言語 : 日本語
- 新書 : 206ページ
- ISBN-10 : 4106100592
- ISBN-13 : 978-4106100598
- Amazon 売れ筋ランキング: - 113,767位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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2014年5月17日に日本でレビュー済み
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2019年3月29日に日本でレビュー済み
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スイスと言うと永世中立で理想の国家というイメージがあるが、そのスイスにあるブラックな面に光を当てたと言う書である。その通り、かなりの暗いイメージのある事実が山ほど収録されている。
この本が書かれたのは今世紀が始まったころであり、今となっては少しするくなっている感じがないでもないが、スイスの移民政策などの部分は今の日本にも十分参考になる。また、いわゆるポピュリズム政権の問題もいち早くスイスでは起こっており、その意味でも参考になることが多い。
この本が書かれたのは今世紀が始まったころであり、今となっては少しするくなっている感じがないでもないが、スイスの移民政策などの部分は今の日本にも十分参考になる。また、いわゆるポピュリズム政権の問題もいち早くスイスでは起こっており、その意味でも参考になることが多い。
2011年12月18日に日本でレビュー済み
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「日本人はとかく良い国美しい国というイメージをスイスに抱くが、この国もそれなりに色々やっていますよ」という内容。ま、そりゃそうだ、同じ人間なのだから、暗い過去を持っていないわけがない。
ナチスの手からから逃げてくるユダヤ人を追い返したとか、一部少数民族の社会文化殲滅を図ったとか、核兵器保有を目論んだとか。どこの国の歴史にも似たようなことは見られるわけで、これ自体何も驚きは無い。また、著者が相互監視社会と題するものも、自治を重んじる社会制度の一側面に過ぎず、これを持って「理想の国というウソ」と謳うのは大袈裟だろう。
個人的には、著者の意図がただただスイスの悪いところを書きたいというところにあるとは思っていない。冒頭に書いたように「この国もそれなりに影はありますよ、普通の国なんですよ」と言いたいのだと思うし、そう読むべきである(これは至極当然のことなのだが。大体が一つの国を取り上げて『理想の国』などと信じている人等皆無だろう)。
スイスについて書かれた本が多くない中で、小国ながら世界大戦を生き抜いてきた歴史や、地方自治を重んじる社会制度の一端を覗く取っ掛かりとなるトピックを読みやすく与えてくれる、そういう意味で価値があるが、それ以上でもそれ以下でもない一冊。
ナチスの手からから逃げてくるユダヤ人を追い返したとか、一部少数民族の社会文化殲滅を図ったとか、核兵器保有を目論んだとか。どこの国の歴史にも似たようなことは見られるわけで、これ自体何も驚きは無い。また、著者が相互監視社会と題するものも、自治を重んじる社会制度の一側面に過ぎず、これを持って「理想の国というウソ」と謳うのは大袈裟だろう。
個人的には、著者の意図がただただスイスの悪いところを書きたいというところにあるとは思っていない。冒頭に書いたように「この国もそれなりに影はありますよ、普通の国なんですよ」と言いたいのだと思うし、そう読むべきである(これは至極当然のことなのだが。大体が一つの国を取り上げて『理想の国』などと信じている人等皆無だろう)。
スイスについて書かれた本が多くない中で、小国ながら世界大戦を生き抜いてきた歴史や、地方自治を重んじる社会制度の一端を覗く取っ掛かりとなるトピックを読みやすく与えてくれる、そういう意味で価値があるが、それ以上でもそれ以下でもない一冊。
2017年9月25日に日本でレビュー済み
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スイスと言うと『美しい自然と綺麗な街並みを備え、華やかで気高く、数多くの日本人が憧れを抱く国』というイメージがあるが、この本はスイスとメディアが必死に作ってきたイメージを見直す、非常に刺激的な内容だった。。何事も表面的な美しさの裏に深く暗いなにがあるとあらためて実感でき、スイスへの興味がかえって高まった。
2010年10月17日に日本でレビュー済み
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スイスは白い山々に囲まれ、
国連や赤十字もある永世中立国で
ヨーロッパの中でもなにか特別なイメージがある。
タイトルの通り、過去の歴史において、
決してクリーンとはいえない政策や外交を
行ってきたスイスの隠された事例を
わかりやすく説明している。
永世中立とスイス人の民主主義を守るための
現実的外交と排他的政策によって
どの事例ももたらされたものであることが改めてわかる。
これは戦乱のヨーロッパを生き抜いた知恵なのだが、
腹黒くてもエゴイストでも、中立であれば
周りから信用されるというのは
人間関係やビジネス関係にもみられる
皮肉な現実のような気がした。
「正義とはなにか」を間接的に考えた書物だった。
国連や赤十字もある永世中立国で
ヨーロッパの中でもなにか特別なイメージがある。
タイトルの通り、過去の歴史において、
決してクリーンとはいえない政策や外交を
行ってきたスイスの隠された事例を
わかりやすく説明している。
永世中立とスイス人の民主主義を守るための
現実的外交と排他的政策によって
どの事例ももたらされたものであることが改めてわかる。
これは戦乱のヨーロッパを生き抜いた知恵なのだが、
腹黒くてもエゴイストでも、中立であれば
周りから信用されるというのは
人間関係やビジネス関係にもみられる
皮肉な現実のような気がした。
「正義とはなにか」を間接的に考えた書物だった。
2010年3月23日に日本でレビュー済み
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スイス人の知り合いがいるのでスイスのことを知りたくて、ネガティブな側面を知るのも必要かな、と思い購入。おもしろくなくて途中でやめたけど、要するにどこの国にもある社会の暗い側面、またその仕打ちをうけなければいけなかった運命の人々に関し、「〜の場合」「〜の場合」とレポートし紹介している。これらはどこに国にもあることで、たとえば日本が世界一安全な国とされていても無差別殺人がおきているのとある意味似ていて、スイスだからパーフェクトとはいかない。
スイス政府が裏側でしてきたこと、スイスの意外な文化(悪い意味での)など、別に「スイスだから」というわけでもなく、1に人種問題、2に島国ではなく多国が隣接するヨーロッパという地形、が根本にあるからだと思う。
スイス政府が裏側でしてきたこと、スイスの意外な文化(悪い意味での)など、別に「スイスだから」というわけでもなく、1に人種問題、2に島国ではなく多国が隣接するヨーロッパという地形、が根本にあるからだと思う。
2016年3月27日に日本でレビュー済み
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ある意味でのスイスという国の清々しいまでの主張を感じる一冊です。
そして大事なのは、日本であれどの国であれ自国を俯瞰してみるべし、というところでしょうか。
そして大事なのは、日本であれどの国であれ自国を俯瞰してみるべし、というところでしょうか。
2013年4月9日に日本でレビュー済み
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永世中立国ってこんな国だったんだ〜
まいったね!つい最近の話じゃん?
まいったね!つい最近の話じゃん?