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知財戦争 (新潮新書 89) 新書 – 2004/10/1
小泉政権が「知財立国」を標榜し、知財戦略が企業の収益に決定的な影響を及ぼすようになった今、我々の普段の生活も知的財産と切り離して考えることは難しくなっています。こうした現実を踏まえ、この本では日本の知財政策の問題点、世界各国の知財政策、専門人材や裁判制度などの知財インフラの現状、知財関連の主な法律などを出来るだけコンパクトに解説し、「知財の現状は、とりあえずこれ一冊読めば分かる」ことを目指して、編集に工夫を施しました。知財本の決定版だと自負しております。
特に力を入れたのは、「闘争の現場」を描くことです。日米の対立を生んだ遺伝子産業スパイ事件、企業と従業員の関係を根本的に問うた青色発光ダイオード裁判、中国のニセモノ商品作りと日本企業の対応、医療の進歩と開業医の利害が対立する医療技術特許、権利保護のあり方が議論を呼んでいるネット上の音楽などの違法コピー問題、漫画喫茶やレンタル・ブック店の存在……。こうした対立の現場には一筋縄ではいかない問題が先鋭的に現われており、知財の今後を考える上で格好のテキストを提供しているからです。
筆者の三宅伸吾氏は、一貫して知財分野の取材を手がけてきたジャーナリストです。企業経営、司法、競争政策、自民党など関連分野の取材経験も豊富で、現在は日経新聞の編集委員(政治部兼生活経済部)として活躍中です。
『知財戦争』は知財の持つ意味を多面的に探った、これまでに類のない一冊です。ぜひご一読ください。
- 本の長さ191ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日2004/10/1
- ISBN-104106100894
- ISBN-13978-4106100895
商品の説明
メディア掲載レビューほか
知的財産をめぐる最近の動向を「攻防」という観点からまとめたのが本書。新聞記者らしく、足で集めた情報が満載だ。第1章は本誌でも連載した「遺伝子スパイ事件」。本誌連載担当者が始めて知るエピソードも少なくなかった。遺伝子スパイ事件がはからずしも炙り出した、日本の知財に対するナイーブぶりから筆を起こし、世界各国のとりわけ米国と中国の抜け目なさを述べた後に、筆は強い特許を世界に先駆けて認める勇気に乏しい、われらが特許庁に及ぶ。審査期間の短縮を義務付けた特許審査迅速化法の制定に反対したのも特許庁自身であった。
最終章ではアンジェスMGで問題になった「未公開株譲渡問題」を取り上げている。著者の主張は、これが「問題」になってしまうこと自体が、「知財立国・日本」への壁なのだという点につきる。
(日経バイオビジネス 2005/01/01 Copyright©2001 日経BP企画..All rights reserved.)
-- 日経BP企画
著者について
登録情報
- 出版社 : 新潮社 (2004/10/1)
- 発売日 : 2004/10/1
- 言語 : 日本語
- 新書 : 191ページ
- ISBN-10 : 4106100894
- ISBN-13 : 978-4106100895
- Amazon 売れ筋ランキング: - 331,136位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 61位経済事情(一般)関連書籍
- - 81位著作権
- - 727位新潮新書
- カスタマーレビュー:
著者について
三宅伸吾 (みやけ しんご)
日本経済新聞社 編集委員(証券部兼政治部)
1961年、香川県生まれ、高松高校卒。86年、早稲田大学政治経済学部政治学科卒業。同年、日本経済新聞社入社。89-90年米コロンビア大学、95年東京大学大学院法学政治学研究科修了。
企業、官庁、政治取材を経て2003年から編集委員。企業家、法律家、政策立案関係者に幅広い人脈を持つ。
著書:
『Googleの脳みそ -変革者たちの思考回路』(日本経済新聞出版社・2011年)
『市場と法 -いま何が起きているのか』(日経BP社・2007年)
『乗っ取り屋と用心棒 -M&Aルールをめぐる攻防』(日本経済新聞出版社・2005年)
『知財戦争』(新潮新書・2004年)
『いやでもわかる日本の経営』(日本経済新聞社編、日経ビジネス人文庫・2004年)
『司法を救え』(共著、東洋経済新報社・2000年)
『弁護士カルテル ギルド化する「在野」法曹の実像』(信山社出版・1995年)
『ドキュメント・日米法務戦争』(日本経済新聞社編・1991年)など
カスタマーレビュー
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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それを知るだけでも本書を読む価値がある。
研究者は研究やってさえやっていればよいというものではない。
研究に関連しうるあらゆるリスクを想定しなければならない。
その最たるリスクは知的財産である。
理系の方、必読である。
出版された当時は知財政策も緒についたばかりで、この本が果たした役割は大きかったのかもしれませんが、
課題として挙げられている話の状況も変わっており、知らずに読むと知財の今を見誤ります。
2004年上梓で、現状とは大きく違うところもあるが、法律を改正するには、国民の利益よりも、企業、学会、役所、自民党などの利権・縄張り争いが絡んでいるんだな、と勉強になった。日本の知財ビジネス戦略が世界で後塵を拝しているのは、周知の事実だろう。欧米は、政策とうまく連動させて法律も改正している。日本はリーダーシップを発揮して前進しないと、今後ますますソフトパワーは海外に流出するだろう。また、不競法でのFR対ダイエー裁判を思い出せたこと、特許侵害訴訟と無効審判との関係性を頭で整理できたことは良かった。
著者が日本の知財戦略に大きな危機感を持っていることもよく伝わってくる。
日本がおかれている知財の現状について、客観的に知ることができる一冊だと思いました。
特に青色発光ダイオードの報酬に関するくだりからは、多くのヒントを得ることができた。
十分に機能しているとは言えない。本書は知財保護
の歴史や各国の状況を踏まえながら幅広い視点から
改革を唱える提言集である。
話題になった青色発光ダイオードやウィニーを巡る
争い、ゲームなどコンテンツ産業など実例も豊富だ
が話の中心は特許庁と知的財産高等裁判所に纏わる
制度改革だ。諸外国やライバル企業と公平な競争を
するためには政府部門の適切な支援が必要なことは
明白だ。日本の知的財産が世界を制するか外国に盗
まれるかは政治家のリーダーシップによる法整備に
掛かっている。
遺伝子スパイ事件などは詳しく取材されており,他人事ではないかもしれないという何とも言えない読後感でした.その他に諸外国の知的財産に対する考え方や,日本の政財界の動きなどが書かれており,知的財産を勉強する上で参考になるでしょう.前半は読み物としても楽しめます.
アジアの旗手日本?は知財で中国韓国米国とどう戦うのか。
三権の協力 司法の判断、行政の協力、立法のバックアップ、そして国益としての考え方。
映画撮影現場の規制(道路使用についてお祭りよ~~り不便)など、不安にもなります。
日本もがんばらないと海外の特許でがんじがらめで、息も出来なくなるかも。まさに知財戦争。~