日露戦争は日本海海戦の東郷さんを美化しすぎるが、
本来の貢献者は裏方であり、シフ氏のような国際的な投資家だと思った。
今の投資家と違い、国家国民を考えていたと感じた。
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日露戦争に投資した男: ユダヤ人銀行家の日記 (新潮新書 143) 新書 – 2005/11/1
田畑 則重
(著)
ダブルポイント 詳細
- 本の長さ222ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日2005/11/1
- ISBN-104106101432
- ISBN-13978-4106101434
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商品の説明
出版社からのコメント
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登録情報
- 出版社 : 新潮社 (2005/11/1)
- 発売日 : 2005/11/1
- 言語 : 日本語
- 新書 : 222ページ
- ISBN-10 : 4106101432
- ISBN-13 : 978-4106101434
- Amazon 売れ筋ランキング: - 704,460位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2013年6月6日に日本でレビュー済み
日光のクラシックホテル金谷ホテルに泊まり、優雅でレトロな雰囲気の中で戦前のハイソな社会に思いを馳せていたところ、日露戦争で日本を助けたユダヤ人、ジェイコブ・シフは、金谷ホテルから中禅寺湖まで歩いて往復して観光したんだよ」と、知人に教えてもらった。「えっ、あのいろは坂を歩いて往復したの?」と驚いて本書を読むことに。
前半部分は意外とあっさりしていて、一読しただけでは、20世紀初頭の国際政治情勢や国際金融ビジネスの様相は理解できない。
それでも、当時、ウォール街のトップに君臨する人物は、情報力に優れ、国際政治に影響を与えて国の命運を左右するほどの力を持っていたことが分かる。よく現代は金融の時代で、ヘッジファンドが世界経済の命運を握るようになったって言うけれど、20世紀初頭だってすでに金融勢力が世界を牛耳っていた。
面白いのは後半。
日本は救国の恩人のシフを招待し、シフは家族と友人を連れて来日する。明治天皇、日本銀行、日本の政財界の大物たちはシフを上から下に大歓待する。
今時、ゴールドマンサックスの会長がどんな国に行っても、ここまで歓待されないだろう。
シフが日記に残したその日本旅行の様子がとても楽しいのだ。
誰の家に行ったとか、何を食べたとか、具体的に詳しく書いてあるのだが、開国から40年くらいしか経っていない明治時代の日本が、快適な旅が出来る、快適な国だったことが分かる。シフは毎日、日本で洋食と和食を代わりばんこに食べている。浅草に遊園地はあったし、箱根や日光に快適な外国人用のホテルもあった。
シフは、健脚で(いつも徒歩でスタスタ)、しまり屋で(奥さんが買う骨董を費用対効果の観点で常にチェック)、日本で出会う風物に対する感動を素直に表現している。対するシフを歓待する日本側の人々も、素敵な邸宅に住み、素敵な接待をしている。結構、セレブな世界では、男も女も英語をしゃべっていたようである(今以上にグローバル?)。シフは日本の庶民にも好意的だ。あまり抽象的なことや分析的なことは書いていない。
旅行は4ヵ月にわたり、シフとその家族と友人は、京都や神戸や朝鮮まで足を伸ばし、そして幸せな気持ちでニューヨークに帰っていく。
日本と国際社会の蜜月の時代。日本が美しい自然と文化を持つ、右肩上がりの新興国だった時代。晩年のシフの楽しい気分、シフを迎えた日本の美しい風景や礼節を知る人々のナイスな歓待振りを読むと優雅で幸せな気分になれる。
ちなみに、日光−中禅寺湖を往復歩いて一日観光したシフは、当時59歳だったようである。
前半部分は意外とあっさりしていて、一読しただけでは、20世紀初頭の国際政治情勢や国際金融ビジネスの様相は理解できない。
それでも、当時、ウォール街のトップに君臨する人物は、情報力に優れ、国際政治に影響を与えて国の命運を左右するほどの力を持っていたことが分かる。よく現代は金融の時代で、ヘッジファンドが世界経済の命運を握るようになったって言うけれど、20世紀初頭だってすでに金融勢力が世界を牛耳っていた。
面白いのは後半。
日本は救国の恩人のシフを招待し、シフは家族と友人を連れて来日する。明治天皇、日本銀行、日本の政財界の大物たちはシフを上から下に大歓待する。
今時、ゴールドマンサックスの会長がどんな国に行っても、ここまで歓待されないだろう。
シフが日記に残したその日本旅行の様子がとても楽しいのだ。
誰の家に行ったとか、何を食べたとか、具体的に詳しく書いてあるのだが、開国から40年くらいしか経っていない明治時代の日本が、快適な旅が出来る、快適な国だったことが分かる。シフは毎日、日本で洋食と和食を代わりばんこに食べている。浅草に遊園地はあったし、箱根や日光に快適な外国人用のホテルもあった。
シフは、健脚で(いつも徒歩でスタスタ)、しまり屋で(奥さんが買う骨董を費用対効果の観点で常にチェック)、日本で出会う風物に対する感動を素直に表現している。対するシフを歓待する日本側の人々も、素敵な邸宅に住み、素敵な接待をしている。結構、セレブな世界では、男も女も英語をしゃべっていたようである(今以上にグローバル?)。シフは日本の庶民にも好意的だ。あまり抽象的なことや分析的なことは書いていない。
旅行は4ヵ月にわたり、シフとその家族と友人は、京都や神戸や朝鮮まで足を伸ばし、そして幸せな気持ちでニューヨークに帰っていく。
日本と国際社会の蜜月の時代。日本が美しい自然と文化を持つ、右肩上がりの新興国だった時代。晩年のシフの楽しい気分、シフを迎えた日本の美しい風景や礼節を知る人々のナイスな歓待振りを読むと優雅で幸せな気分になれる。
ちなみに、日光−中禅寺湖を往復歩いて一日観光したシフは、当時59歳だったようである。
2014年1月4日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
最前線の戦の裏側で、金策に駆ける苦難や裏取引の巧みさを楽しませていただきました。
2013年2月11日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
シフの属するクーン・ローブ商会は証券仲介をやって手数料を取るのが仕事で、
実際に「投資」したのは英米の一般家庭が大半だと思うんですが・・・。
実際に「投資」したのは英米の一般家庭が大半だと思うんですが・・・。
2006年2月9日に日本でレビュー済み
本書は在野の研究者による、日露戦争の裏面史である。
前半部分は戦費ファイナンスの面から見た日露戦争史を、
後半部分はその立役者、ジェイコブ・シフの日記の訳出している。
分量的に7割弱を占める後半部が本書の目玉のはずだが
「なぜ日本を支援したのか」という読者が一番知りたいその理由が
通読してもほとんど明らかにならないのは残念。
それに引き換え、前半部分は日露戦争史が経済的側面から
コンパクトに、かつ判りやすくまとまっており、読む価値が高い。
前半部分は戦費ファイナンスの面から見た日露戦争史を、
後半部分はその立役者、ジェイコブ・シフの日記の訳出している。
分量的に7割弱を占める後半部が本書の目玉のはずだが
「なぜ日本を支援したのか」という読者が一番知りたいその理由が
通読してもほとんど明らかにならないのは残念。
それに引き換え、前半部分は日露戦争史が経済的側面から
コンパクトに、かつ判りやすくまとまっており、読む価値が高い。
2007年1月28日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
本書の大部分は、日露戦争に投資した男=ジェイコブ・シフが、日露戦争後の1906年、日本に二ヶ月ほど滞在した時の日記で占められている。さらにその日記に記されていることのほとんどは、いかに盛大に歓迎され手厚くもてなされたかで、それ以外は、その合間に訪れた代表的な観光地の様子ぐらいである。そして、彼がなぜ日露戦争に投資したのかについて書かれているのは著者の解説部分のみで、全体を通してみれば、日露戦争への投資と言う観点からの記述が希薄である。当時の日本の様子を知る上では参考になる著作なので、タイトルは『日露戦争に投資した男の日本滞在記』とすべきだろう。
2008年9月10日に日本でレビュー済み
モルガンなどとともにウォール街を代表する金融資本家だったジェイコブ・シフ(クーン・ローブ商会、現リーマン・ブラザーズ)の人と成りがわかる本。前半が解説で後半が日記の訳文。ロスチャイルドやモルガンに比べると文献が少ない人なので、アメリカの金融史を理解するうえで貴重な史料。シフの玄孫とアル・ゴアの長女が結婚したといったトリビアも。
2008年5月10日に日本でレビュー済み
日露戦争をめぐる当時の列強各国の利権争いに関する説明は面白かったが、
ひとりのユダヤ系アメリカ人銀行家が日本の戦費の約4割の調達に貢献した理由については判然としない。
何だか偶然か必然かロンドンで高橋是清と同席して以降、融資に至る過程の分析が薄い。
ロシアの対ユダヤ政策に反感を抱いていたためとも触れているが、
理由の6割が純投資目的であろうと推論している以上、
それなら判断材料となる情報も限られていた時代に、その判断に至るまでの過程を分析をする必要がある。
後半は戦後訪日し歓待を受けた時の旅行記。
肝心な政府首脳と経済政策について意見を交わした内容などは殆ど触れられていない。
ひとつ印象に残ったのが、日露戦争後日米関係が緊張してかえって日露が協調する場面が多い時期があったという記載。
この頃の明治人は国際舞台での外交が巧妙だったのだろうか…。
ひとりのユダヤ系アメリカ人銀行家が日本の戦費の約4割の調達に貢献した理由については判然としない。
何だか偶然か必然かロンドンで高橋是清と同席して以降、融資に至る過程の分析が薄い。
ロシアの対ユダヤ政策に反感を抱いていたためとも触れているが、
理由の6割が純投資目的であろうと推論している以上、
それなら判断材料となる情報も限られていた時代に、その判断に至るまでの過程を分析をする必要がある。
後半は戦後訪日し歓待を受けた時の旅行記。
肝心な政府首脳と経済政策について意見を交わした内容などは殆ど触れられていない。
ひとつ印象に残ったのが、日露戦争後日米関係が緊張してかえって日露が協調する場面が多い時期があったという記載。
この頃の明治人は国際舞台での外交が巧妙だったのだろうか…。