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すべらない敬語 (新潮新書 245) 新書 – 2008/1/1
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- 本の長さ201ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日2008/1/1
- ISBN-104106102455
- ISBN-13978-4106102455
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商品の説明
抜粋
敬語が気になる。
誰もが一度はそう思った事があるはずです。それが他人の敬語か、自分の敬語か、芸能人の敬語か、対象は人それぞれでしょうが。
ある日、憤慨する友人とあなたがこんな会話をしたとします。
「若い奴はひどいね。こないだなんか『マジ?』って聞き返されちゃったよ」
「テレビが悪いんだよ。でてくる若い連中は何食っても何見ても誰に対しても『スッゲー』の一言だもんな」
「キムタクなんか目上目下関係なくタメ口だしな」
と、悪口を言っていたあなたが、たまたま飛行機でキムタクこと木村拓哉さんと隣り合わせたとしましょう(もちろんあり得ないでしょうが、想像してみてください)。そして、あなたの腕時計を見て、彼が独り言のように「うわっ、スッゲ、マジ?その時計いいなあ」と言ったとしましょう(もっとあり得ないでしょうが、我慢して読んでください)。その時にあなたは
「君、初対面で見ず知らずの、しかも年長者に失礼じゃないか。素敵な時計をしていらっしゃいますね、くらい言えないのか」
と言い返せるでしょうか。意外と「そ、そうですか?ありがとうございます」なんて言って、飛行機を降りたとたん、あちこちで左腕を振り回しながら「これ、キムタクに褒められた時計」と自慢して回るのではないでしょうか。
少なくとも私にはそうしないと断言する自信はありません。
そもそもテレビを仔細に見れば分かるように、そもそも木村さんは決して敬語を使えない人ではありません。木村さんに限らず、ジャニーズの人気者、SMAPの中居正広さんも、TOKIOの国分太一さんも実は敬語の達人かもしれないのです。目上と同席した時の彼らのタメ口は、主として、相手への感動やリスペクト(尊重の気持ち)を叫んだりつぶやいたりする場面で使用されています。
「それマジ?」「ゲー」「(ま)ったくー」「ありえねえー」「ヤベー」「ウッソ」「イタッ」「いいなぁ」等々、ぞんざいな物言いは実はほとんど自分への問いかけです。
それが証拠に、相手に向けた言葉は「すいません。それって、○○なんですか?」と意外にも丁寧語をしっかりと使っていることが多いはずです。場を和ませながら、目上のゲストにはしっかりと気遣いを忘れていません。
もちろんそこには、彼らが国民的人気者であるがゆえに、話す相手もいきなりの初対面とは違う「あらかじめの親しみ」を持ってくれているという強みもあるはずです。これは彼らに限りません。一見、無軌道、傍若無人に見える若手芸人達も、実は上下関係には敏感で、「目上、目下」で巧みに言葉使いを変えています。逆にいえば、こういう関係への感度がある人が生き残っているようです。
このように見てくると、人気者の条件の一つとして、上下、親疎を使い分ける話術を使えるということが挙げられるように思えます。彼らは必ずしも「正しい敬語」の使い手ではなくても、広い意味での「敬語の達人」であるという仮説がちらほら見えてきませんか。
世に敬語本、敬語教室の類は多いのですが、どうも「正しい敬語とは」ということだけを学んでも、世の中でうまくやっていけるとは限らないのです。現にキムタクよりも丁寧な敬語を使うのに、ムカつく奴はいくらでもいるではないですか。
私たちにとって役に立つ敬語の使い方とは何か。
それは決して杓子定規な「正しい敬語」を身に付けることではありません。世に溢れる「敬語マニュアル」を真面目にマスターすればするほど、「正しい敬語」の奴隷になってしまうおそれがあります。
私たちに必要なことは敬語を正しく使いこなす知恵、時にはあえて使わない知恵を身に付けることなのです。敬語を武器にする知恵とでも言えばいいでしょうか。もちろん、いくら有効だからといっていつも武器を振り回していると危ない人だと思われます。「すべって」しまうわけです。
名刀を時に応じて使い、普段は鞘にしまっている。本書がそんな敬語の使い手になるための一助となれば幸いです。
著者について
登録情報
- 出版社 : 新潮社 (2008/1/1)
- 発売日 : 2008/1/1
- 言語 : 日本語
- 新書 : 201ページ
- ISBN-10 : 4106102455
- ISBN-13 : 978-4106102455
- Amazon 売れ筋ランキング: - 467,792位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 461位日本語の文法・語法
- - 536位ビジネスマナー (本)
- - 987位新潮新書
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著者について

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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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本書を読んで感じたのは、敬語に対する著者のバランス感覚の良さだ。知識人にありがちな「本来の意味でこの敬語を使うべき!」といった”頭でっかちさ感”がない。かと言って「言葉は生き物なんだから、誤用されていてもみんなが使っている言葉なら、いちいち目くじら立てるなよ」といった”何でもござれ感”もない。
『私自身は、敬語を上手に使えることは確実にその人の力になり、メリットになる、と考えています。もっといえば人間関係においてもっとも簡便で有効な武器です。相手のことを本当に尊敬しているかどうか?なんてことは関係ありません』(4.敬語は自己責任である、より)
バランスがいい・・・そう感じる最大の理由は、上記一文からもわかるように、著者の論点が「あの使い方が間違っている」とか「この使い方が間違っている」といった正解・不正解の点にないからだろう。論点は、「敬語の効能は何か?」「その効能を最大限に発揮させるためにはどうしたらいいのか?」といった点にある。誤用されている敬語を紹介してくれているし、それらは十分に参考にはなる。が、そうした具体例は、敬語を使う効用を読者に伝えるためでもある。
せっかくなので、敬語がもたらしている力について、私が「おっ、なるほど」と思ったものを1つだけ紹介しておきたい。敬語は相手への敬意を表すというより、自らのプライドを守り、相手に巻き込まれないように距離をとり、毅然とした態度を示せるという例。
「私が伺います。ご用件をおっしゃらないようであれば、お引き取り下さい。」
なるほど、べらんめー調の言葉に負けず劣ら、なぜか威圧感がある。敬語は、敬いの意図を示すために使うこともあれば、距離をとるために使うこともある・・・不思議な力を持つものなんだなと改めて感じた。
私のような頭でっかちになりがちな人なんかは、頭を柔らかくするために有り難い本と言えるだろうが、次の2点の理由から、誰にでも本書をおすすめしたい。
1つには、プロの梶原氏の言う社会で確実に使える有効な武器の一つを携えるためだ。2つには、人生を楽しくするためだ。普段何気なしに使うモノ(今回で言うと”敬語”)の中に、新鮮な観点を与えられると、世界観が広がる。なにより、些細なことでも、楽しみの目を持って観察できるようになる。
何のために敬語を使うのか? 敬語が何の役に立つのか? 考えたこともなかったが、それがわかったような気がする。
結局今、敬語のルールは柔軟になっていることを示したうえで
「敬語」による人と人の距離感の取り方。また敬語をどう使えば自分が望む距離をとれるのかなどを示している。
アナウンサーらしく内容はわかりやすく、久米さん、みのもんださん、小倉さんといった人たちのケーススタディーも参考になる。
解説書と思います。
●本指針の中では、「尊敬語」・「謙譲語・1」・「謙譲語・2(丁寧語」・「丁寧語」・「美化語」に
ついて解説されており、これに対する『説明書』的な存在になっていますが、本来の「敬語の指針」が理解できていないと、本書もあまり、役に立たないと考えられます。
●私にとっては、【すべらない】よりも【表面だけのすべり気味】の、本でした。
「的確」かつ「簡便」に伝える努力をまず自分に課するための指針にします。
タメ語と敬語を切り替えると著者は言っているが、下手にやると、かえって失礼になる。
境い目、つなぎ目をどうするか、もう少し詳しく書いて欲しかった。
暴力団撃退の武器というのは興味深かった。
続編では、もっと具体的な用例を多く書くべきだ。
敬語は人間性を表現するための手段という考え方にとても共感できました。
また、梶原しげるさんの語り方はとても魅力的だと思いました。私もスタイルのある語り方を身につけたいなと思いました。
「〜させていただく」はそのうちの謙譲語2(丁重語)に分類されるらしい。
何かを許可・承認した訳でもないのに、勝手に有り難がって
「させていただいた」と乱用されるので、
聞く者によっては鬱陶しく感じられる、というのが真相らしい。
よそよそしさを纏って人間関係上の距離を確保したい場合にも
敬語を利用できるという指摘は同感できる。
丁寧に解説してある、とは感じたがエッセイ的な話が多く
あまり読後に残るものがないといえば、それまでの内容。
有名な司会タレントの特徴の解説でも、分析が浅くやや拍子抜け。
「〜させていただく」が不快に聞こえる理由とは?、という
最近流行りの疑問提起型のタイトルだと丁度良かったかもしれない。
敬語の指針は従来の敬語の分類を細分化しているが、内容を見ると時代に沿ってわかりやすくなっていることに気づく。この分類に沿って敬語を説明しているため、他の教養本と比較しても説得力がある。また、多くの著名人の話術を解説し、彼らが何故支持されるのかを述べている。さらには、単純に敬語を羅列するのではなく、状況によってはタメ口で話したり、それらを同時に交えて話すことも有効な処世術であるとしており、これらについては支持されるであろう。
難点は、個々の例示のうち主観が強いものもあって全体の一貫性がゆらいでいるように見えること。例えば目上の人に『お疲れ様』と挨拶するのが気になるとしているが、午前10時のように早朝でもない時間に『おはようございます』というのは許容する(ただし業界人が時間を問わず言うのは批判)のでは説明になっていない。これでは先のタメ口許容論と整合性がない。言葉は時代とともに変化し続けているのだから、正しく意味や心情が通じるのであればさほどこだわる必要はないような気もする。したがって、本書の例示については教養本と言うよりはエッセイとして読むべきであろう。また、街頭インタビューでみた単なる言い間違いのようなものまで挙げているが、例示は世間に蔓延している言い回しを挙げるべきと感じる。芸能人の不倫発覚での謝罪言葉がなっていないとしているが、そんなことにマイクを向けるテレビ局の方がはるかに異常なのでは?という望ましくない例示もある。
個人的な結論としては、マニュアルにこだわらずに頭を使って自身が適切と思う話し方をすること、それを評価するのは自分ではなく相手であることを認識すべきだと思う。
著者の主観がつよい部分には同意しかねる点も多少あるが、全体としては読みやすく、参考になる話や心温まる話も多かった。同氏の『そんな言い方ないだろう』よりもはるかに面白いため星4つの評価ではあるが、自身の意見を持って読むことも肝要。